8月7日(土)に第2回若手会員定期交流会をオンライン会議ツールZoomにて開催さされました。この会は第1回(5月15日開催)に引き続き主にB1~B3までの学生と若手OB・OGの交流を深める目的で行われました。初めに早稲田応用化学会の副会長も務められている平沢先生よりご挨拶をいただき、その後OBのお三方のご講演、テーマごとに分かれての懇談会という順で実施されました。
学生委員会のHPに報告が掲載されました。 ⇒ こちら
学生委員会
8月7日(土)に第2回若手会員定期交流会をオンライン会議ツールZoomにて開催さされました。この会は第1回(5月15日開催)に引き続き主にB1~B3までの学生と若手OB・OGの交流を深める目的で行われました。初めに早稲田応用化学会の副会長も務められている平沢先生よりご挨拶をいただき、その後OBのお三方のご講演、テーマごとに分かれての懇談会という順で実施されました。
学生委員会のHPに報告が掲載されました。 ⇒ こちら
学生委員会
これまで、“バスツアー”で関東近郊の企業の工場を見学する企画で運営してきましたが、コロナ禍の環境で、大学サイド/企業サイドいずれも団体での行動が制限されており、今回は新たな試みとして、大学と企業をリモートで結んだ “企業訪問” を行いました。
以下文中では リモートにおける行動、役割であることを明確にする場合に“ ” を付しています。
リモートの利点を活用し参加者は約50名、また、OB、OG懇談会ではDNP各サイトからの参加がありました。
1.概要
【日程】 2021年6月10日(木) 16時40分~18時40分
【”訪問”先】大日本印刷株式会社:DNP
1) パート1;P&Iラボテクノロジー
P&I:Printing Technology & Information Technology
参加学生の個々のデバイス(ノートPC、スマホなど)とDNP五反田をリモート接続ツール:Teamsで接続
2) パート2:OB、OG懇談会
【参加学生】対象:学部1年生、2年生の希望者
(3,4年生、修士学生からも希望者の参加がありました)
参加者:約50名
【”引率”】山口潤一郎教授、須賀健雄准教授
【DNP】ファインオプトロニクス事業部 鈴木智之@五反田 新31 1981年 加藤・黒田研
研究開発センター 那須慎太郎@つくば 新52 2002年 黒田研
高機能マテリアル事業部 住田裕代@北九州戸畑 新68 2018年 小柳津・須賀研
2.詳細
1) パート1;P&Iラボテクノロジーの説明(DNP ホームページより)
DNPの技術は、モノづくりの基礎となる「微細加工」「精密塗工」「後加工」と、それを支える「企画・設計」「情報処理」「材料開発」「評価・解析」に大きく分かれ、それぞれの技術が拡がり、高度化することで、さまざまな技術に発展しています。印刷から発展したDNPの技術は、現在も進化を続けています。
しかし、DNPの強みは多くの技術を持っていることだけではありません。これらの複数の技術を掛け合わせ、新しい価値を持つ製品やサービスを生み出せることが特長です。
例えば「本」をつくる際は、基礎となる印刷技術や製本技術を掛け合わせ、さらに素材となる紙を掛け合わせて作られています。その後、素材となる紙をフィルムや金属に置き換え、さらに高度化した技術を掛け合わせることで、パッケージ、建材、エレクトロニクス部材などの製品やサービスを生み出してきました。
◎技術の樹
◎DNPの製品例
◎参加学生の感想(代表的なものをピックアップ)
2) パート2:OB、OG懇談会
参加学生からの下記の質問を中心に、OB、OG懇談会を実施しました。
また、山口先生から下記の質問があり、OB、OGの経験の中から具体的な回答・説明がありました。
◎ 参加学生の印象に残ったこと(代表的なものをピックアップ)
最後に応化会の活動として
の案内を行いました。
以上
2021年7月3日(土)15:00~16:30 (Zoomによるリモート開催)
講演者 上沼敏彦氏 ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社
NA事業部 カスタムバイオテック部 部長
演題 『COVID-19の現状と対策』
副題 「COVID-19にいかに立ち向かうか」
講演者略歴
1986年3月 早稲田大学 大学院 理工学研究科 応用化学専攻(宇佐美研究室)修了
1986年4月 株式会社 資生堂 基礎科学研究所
1989年1月 同社 ライフサイエンス研究所
1990-91年 東北大学 大学院 医学研究科 脳疾患研究施設 脳神経外科 留学
1996年 同社 スキンケア研究所
1997年 博士(工学)早稲田大学
1998年6月 旭硝子(現 AGC)株式会社 機能性商品開発研究所
2006年5月 ロシュ・ダイアグノスティックス(現在に至る)
2007年 ロンドンビジネススクール エグゼクティブプログラム
2015年 慶應義塾大学 理工学部 生命情報学科 非常勤講師
はじめに
今回も前回と同様、リモート方式による交流会講演会として開催致しました。
参加者:134名(卒業生115名[講演者、先生を含む]、在校生19名)
本講演会には早稲田応用化学会の橋本副会長にもご参加頂き、ご挨拶を頂きました。
その内容については、本講演会の進行に合わせまして本文の最後のところに掲載させて頂きました。
まず椎名交流委員長による開会宣言、視聴に当たっての依頼事項、及び講演者の略歴紹介が行われた後、講演が始まりました。
なお、本講演会におきまして講演者が作成し、説明のために使用されましたプレゼンテーションファイルが応化会HP内の資料庫に格納されています。こちらのファイルも是非ご覧下さい。
講演会
ロシュグループについて
ロシュはスイス・バーゼルに本拠を置き、医療に関する早期発見から予防、診断、治療、さらにはQuality of Life(QOL)向上まで、患者と社会のための医療を体現している。
ウィルスについて
細菌や真菌の1/10~1/100ほどの大きさしか持たないウィルスは宿主に感染することで増殖し、COVID-19については、ウィルス膜タンパク上のスパイクが気道の感受性細胞のレセプター(アンジオテンシン変換酵素Ⅱ:ACE2)に結合することで細胞内に侵入することが知られている。このACE2は高血圧発症にも関与するレセプターであり、基礎疾患を有する患者へのリスク検討でも議論の対象となっている。
ウィルス感染から抗体獲得までの流れ
ワクチンの効能効果の基礎的な知識としてマクロファージやナチュラルキラー(NK)細胞による自然免疫と樹状細胞が認識した情報をもとにリンパ球で産生されるB細胞、T細胞による獲得免疫により浸入したウィルスは不活化されるが、mRNAしか有さないCOVID-19は遺伝情報の転写エラーにより変異を生じやすく、スパイクを形成する遺伝情報を持つアミノ酸配列の変異によりスパイクの形状が変化する(アミノ酸の変異個所と変異前後で入れ替わるアミノ酸の種類により変異株は命名されている:452番目のアミノ酸がロイシン(L)からアルギニン(R) に置換された場合L452R、など)。
感染・伝播性の懸念がある変異型ウィルス(VOC)はウィルスの変異株に国名を提示しないルールにより、確認されたイギリス、南アフリカ、ブラジル、インドそれぞれの変異種にα株、β株、γ株、δ株とそれぞれ命名され、感染伝播の懸念は確認されていないが直近で報告された変異株には注目すべき変異株(VOI)としてラムダ株が加えられた。
COVID-19の検査法
|
検査方法 |
PCR |
抗原検査(定性) |
抗原検査(定量) |
抗体検査 |
|
検体採取 |
鼻腔・唾液 |
鼻腔 |
鼻腔 |
血液 |
|
検出対象 |
RNA |
ウィルスタンパク |
ウィルスタンパク |
血中タンパク |
|
精度・特徴 |
精度は高いがPCR走査に時間を要する |
迅速で簡便だが精度が低く陰性判定のリスク |
定性型抗原検査より精度は高いがPCRに及ばない |
特異性低く、WHOも推奨なし |
|
検出場所 |
検査機関・PCR導入機関であれば採取場所 |
採取場所 |
空港検疫など(採取場所) |
検査機関 |
このほかにも新たな検査方法が各種研究機関により進められている。
ワクチンの種類と特長
ワクチンには弱毒化した生ワクチンや細菌毒素を取り出して無毒化したトキソイド、ウィルス遺伝子を除去し無毒化した膜タンパク(外殻部)のみで構成されるウィルス様粒子などもあるが、COVID-19に関しては不活化ワクチン、mRNAワクチン、ウィルスベクターワクチンが実用化されている。
不活化ワクチンは有精鶏卵にウィルスを接種増殖させたのちに回収してエーテルで不活化したものが使われ、mRNAワクチンはスパイクタンパクを標的としてその遺伝情報を持つmRNAをリポソーム内に封入しており、ウィルス遺伝子の本体は使用しないためウィルスによる感染リスクがない。ウィルスベクターワクチンはアデノウィルスの外殻部にCOVID-19ウィルスの遺伝情報の一部を封入することで抗原となるCOVID-19タンパクを創製し抗原抗体反応を惹起する。
世界のワクチン開発状況と接種効果
ファイザーやモデルナが開発したワクチンはmRNAによるもので、アストラゼネカ社やジョンソン・エンド・ジョンソンが開発したワクチンはアデノウィルスベクターを利用したウィルスベクターワクチンになる。
スパイクタンパクの結合部位に対する中和抗体(抗RBD抗体)の産生はファイザーのmRNAワクチン接種後1週間ではベースラインからほぼ変動しないが、3週目に掛けて個人差のバラツキの大きな産生を示し、ここで2回目の接種をすることで4週目以降ほぼ定常状態に達する。モデルナ製のmRNAワクチンは4週目で2回目の接種を実施している。
また、一度COVID-19に感染した患者については既に体内で抗体が作られていることから、ファイザー製のワクチンを1回接種した段階(接種後7日)でほぼ定常状態に近い抗体値が得られていることも明らかになった。
ワクチン接種後の副反応についてもデータが集まりつつある。国内においては定期的に厚生労働省が副反応の発現状況について公開しているが、現時点(2021年6月13日時点)でmRNAに接種による集積データでは重大な懸念は認められないとの評価が下されている。
mRNAワクチンの製造
ロシュはファイザー製ワクチンの生産受注をしているため、ここではファイザー製mRNAワクチン製造に関して説明された。まず、mRNAを作成するために必要なコロナスパイクタンパク産生情報を持つ遺伝子をプラスミドに組み込み、E.coli(大腸菌)へ組み入れる。E.coliは20分ほどで倍増するため、7時間ほど培養を繰り返したのちに、E.coliを後処理しプラスミドを回収、この時点で品質管理を実施してプラスミドから制限酵素を用いてコロナスパイク遺伝子を切り出す。その後切り出したDNAからmRNAへの転写により作製したmRNAを精製、その後リポソームにmRNAを組み込んでワクチン原液となるが、300Lの培養で75万回分接種相当のmRNAが製造できるとのこと。
日本でのワクチン開発状況について
国内でもmRNA、組み換えタンパク、不活化ワクチンなどワクチンの開発が進んでいる。ただし、ワクチン開発費用に関して、米国で開発補助金として国家がサポートする金額は、日本における開発補助金の10倍程度もある。
また、欧米ではリスクベネフィットを考慮してベネフィットがリスクを上回ると判断された場合には積極的治療が実施されるが、日本はゼロリスク志向の国民性ということも、早期承認への障壁の一つになっている。
ワクチンと臨床状況
ワクチン接種による副反応について懸念する声が聞かれるが、糖尿病や高血圧といった基礎疾患がある場合の接種は可能、またワクチンやワクチンの添加剤(ポリエチレングリコールなど)に対するアレルギーやその他食物アレルギーの既往がある場合でも接種は可能とされている。ただし、アレルギーの既往に対しては接種後30分の経過観察が求められている。手術や臓器移植などで免疫抑制剤を使用している場合や免疫不全の既往がある場合も接種は可能だが、免疫抑制剤の影響は注意すべきとの指摘もある。
妊産婦、授乳婦については接種可能で、小児に関しては12歳以上の接種は承認されているが12歳未満の被験者については臨床試験が開始されたところである。
仮にCOVID-19に罹患してしまった場合、国内においては抗ウィルス治療薬が承認されているほかサイトカインストーム抑制などの対症療法として2剤が承認されており、コロナ抗体カクテル治療など国内で承認申請段階にある薬剤が控えている。
ある疫学調査の結果からはCOVID-19に罹患した患者の87.5%に何らかの後遺症が認められたとの報告もあり、感染症症状の寛解後も疲労が抜けない(ウィルス後疲労症候群)や、感染時に誘発された肺や心臓への臓器損傷や呼吸困難など、感染時の症状の持続といったものが複合的に持続した事例が紹介されている。
Global企業に思うこと
特に学生諸君に訴えたいのは、辛いことがあっても頑張って究めていけば色々新しいものを掴むことが出来る、ということです。そのための手段の一つとしてお勧めするのがPh.D.を持つことです。これにより私の場合はロシュの中で幹部となり、幹部でなければ得られない経験が得られたと思っています。またPh.D.を持つことにより世界中の色々な場所でどんな人とも対等に話が出来て、経営にも入っていくことが出来ると思います。これから社会に飛び立っていく皆さんの活躍を楽しみにしております。
私は今年60歳になりますが、ここで立ち止まることなく別の仕事に打ち込んでいこうと思っています。またいつかどこかでお会いしましょう。
FAQ、質疑応答
COVID-19の変異株との同時感染の事例はあるが、科学的な根拠はないとのこと。
より長時間浮遊しているというデータもある。接触感染という観点からの注意は必要ではあるが、種々の環境因子なども考慮すべきで何とも言えない。
いくつかの地域においてそのような報告があるのは承知している。ただ、収集された情報を検討するに症例数が十分ではなく、それがエビデンスのあるデータとして見るべきかの検討には早計であると言われている。
日本国内における集積データ(疫学調査)が蓄積されてきている。現時点で発現率にそれぞれ差はあるようだが2回目接種における副反応発現は認められている。
質疑応答後、早稲田応用化学会の橋本副会長から閉会のご挨拶を頂きました。
橋本副会長からのご挨拶
色々興味深いお話を有難う御座いました。
これまで1年半に亘り世界中がこの感染症に振り回されており、何が信頼出来て何がPriorityの高い情報なのか分からない状況下の中、今日のお話を伺って今後色々なことを判断する上での明確な基準が持てたように思います。また、今回のように参加者全員が自分自身に関わる問題としてまさに直面しているテーマを対象として説明を頂いた講演会は前例が無いように思います。皆さんが本日得られた知識等を元に適切な判断をして無事にこの状況を乗り切り、早い機会にこの感染症を抑え込める日が来ることを期待しております。
お忙しい中時間を取ってご講演して頂きました上沼さんに心からお礼申し上げます。有難う御座いました。
――― 以上 ―――
(文責;交流委員会)
HPへの掲載日順です。
2021-06-15
富士フイルムビジネスイノベーション株式会社 (更新掲載:社名変更)
2021-03-11
株式会社 日立ハイテク (更新掲載)
2021-03-06
株式会社 日立製作所 (更新掲載)
2021-01-13
AGC株式会社 (更新掲載)
2021-01-07
大日本印刷株式会社 (更新掲載)
住友化学株式会社 (更新掲載)
2021-01-05
共同印刷株式会社(更新掲載)
2020-12-22
日本製鉄株式会社(更新掲載)
2020-12-16
藤森工業株式会社(更新掲載)
長瀬産業株式会社(更新掲載)
2020-12-09
王子ホールディングス株式会社(更新掲載)
2020-12-08
株式会社クレハ(更新掲載)
2020-12-03
凸版印刷株式会社(更新掲載)
2020-12-01
昭和電工株式会社(更新掲載)
LIXIL株式会社(新規掲載)
トヨタ自動車株式会社(更新掲載)
2020-11-30
ENEOS株式会社(旧 JXTG株式会社)(更新掲載)
2020-11-23
サカタインクス株式会社(新規掲載)
2020-11-21
ダウ・ケミカル日本株式会社(更新掲載)
2020-11-19
NOK株式会社(更新掲載)
三菱ケミカル株式会社(更新掲載)
*****************************************
いつも早稲田応用化学会をご支援いただきありがとうございます。
現在、総会、交流会講演会の開催の案内をメルマガシステムを使って会員様にご案内させていただいておりますが、最近案内メールが会員様に届かないケースが増えてきております。
これはフィッシングメール等の迷惑メール防止のため、通信事業者(携帯事業会社、プロバイダー、メールサービス会社等)によるブロックが強化されている為です。特に携帯会社および会員様の所属企業においてのブロックが顕著なため、応用化学会にお届けのメールアドレスが所属会社の社有アドレスの方及び携帯のメールアドレスの方は、お届けメールアドレスをご自身所有のパソコンのメールアドレスに変えていただきますようお願い申し上げます。スマートフォンでドメイン受信許可設定(@list.waseda.jp)すると改善することもありますが万全ではないとのことです。
最近、早稲田応用化学会からの連絡がこないとお思いの方、是非一度応化会への登録アドレスを変更下さい。
変更は応化会事務局( oukakai@list.waseda.jp )宛ご連絡ください。
宜しくお願いします。
(2021年6月8日)
早稲田応用化学会 事務局 寺嶋 正夫
2021年5月29日(土)13時30分
方 式: オンライン開催
本年度は、コロナ感染拡大の影響を受け、定期総会と先進研究講演会「応用化学最前線-教員からのメッセージ」は早稲田応用化学会のオンラインで開催した。
定期総会(司会:井村庶務理事)
1.濱会長挨拶( ⇒ 挨拶全文 )
2020年度はコロナ感染拡大の影響で活動に制限がかかる中でやり方を工夫しながらの2020年度の主な活動状況と応用化学会の現状を報告するとともに、2021年度の活動方針を述べた。
2.総会議事
1)第1号議案:2020年度事業報告と2021年度事業計画( ⇒ 説明資料 )
井村庶務理事よりコロナ禍の中で止む無く中止したもの、オンラインで実施したもの、従前どおり実施したものに分け2020年度の活動報告がなされた。続いて2021年度のイベント計画について報告した。
2)第2号議案:2020年度決算と2021年度と予算案( ⇒ 2020年度決算案と2021年度予算案 )
津田会計理事よりコロナ禍で活動規模が縮小したにも関わらず、少額ではあるが収支補填準備金を切り崩さざるを得なかったのは正有志会員の会費納入減少に歯止めがかかっていないのが原因であること、また、2020年度予算に関してはコロナ禍の影響が読み切れないものの例年並みの予算案を計上したことを報告した。
<監査報告:1号及び2号議案に対して> ( ⇒ 監査報告全文 )
中井監事より、4月27日に監査を行い、会計部門においては領収書、通帳等の各種帳票確認した結果、適正に処理されており決算書、貸借対照表は正当であると報告された。また、業務部門においても議事録を精査した結果、三委員会とも、計画通り概ね順調に運営されたと判断したと報告された。
3)第3号議案:名誉会員の推挙
濱会長より西出宏之氏(新制20回)と黒田一幸氏(新制24回)を名誉会員として推挙した。
名誉会員承認後、西出先生と黒田先生からご挨拶があった。
4)報告事項
①2021年度役員体制について( ⇒ 2021年度組織表 )
濱会長が2021年度の役員体制と新任役員(理事)及び退任役員について報告したあと、学外の新任理事と退任される田中氏が挨拶をした。
②早稲田応用化学会百周年事業について( ⇒ 全文 )
下村副会長が2023年5月の早稲田応用化学会100周年にむけた取り組み以下の4項目を報告し会員の皆様のご協力、ご支援をお願いした。
a)記念式典・記念講演会
b)記念誌発行
c)応化会給付奨学金の次世代展開
d)応化会次世代情報基盤の確立
5)教室情報:新任教員の紹介
小柳津学科主任が千葉大より着任した梅野太輔教授を紹介し、本人が挨拶した。
6)奨学生の紹介( ⇒ 奨学生一覧表 )
門間副会長が2月13日に選考した奨学生を紹介した。
先進研究講演会:「応用化学最前線-教員からのメッセージ」(司会: 井村庶務理事)
⇒ 講演は早稲田応用化学会ホームページの資料庫に格納されております。
1)応用物理化学部門 福永 明彦 教授
「演題 エネルギー問題と材料開発」
2)無機合成化学部門 ゲガン・レジス 准教授
「演題 自己組織化物質の界面や構造の理解とその応用」
3)化学工学部門 小堀 深 専任講師
「演題 いかに結晶をつくるか、いかに結晶をつくらせないか」
<お詫び>
この度は、事務局の不手際で大変なご迷惑おかけしてしまい誠に申し訳ございませんでした。原因は大規模ミーティングの設定を間違えてしまったことにあります。そのため、定員オーバーとなり総会に入場できない等の大変不快な思いをおかけしてしまいました。本当に申し訳ありませんでした。
これに懲りず、応化会を引き続きご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。
2021年7月3日(土)15:00~16:10 (Zoomによるリモート開催)
講演者;上沼敏彦氏 ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社
NA事業部 カスタムバイオテック部 部長
演題;『COVID-19の現状と対策』
副題;「COVID-19にいかに立ち向かうか」
今回も、前回に引き続いてリモート方式による開催となります。
標記の会社でご活躍中の上沼敏彦氏をお迎えし、『COVID-19の現状と対策』というテーマにてご講演をして頂きます。
現在、日本のみならず世界各国で猛威を振るっている感染症の原因となっている新型コロナウイルスについて、皆様が知りたいと思っていることに答えて頂ける講演ですので、ご期待下さい。
本講演の概要
現在COVID-19制圧に向け、全世界で様々な施策が行われています。日本でもニュース等で政府と感染症対策分科会からの情報が毎日のように更新されています。さらに日本では、17の医療機関がコロナ制圧タスクフォースを組織し、2020年5月より活動を開始しています。自然感染による、集団免疫獲得か、ワクチンによる中和抗体増加による防御か、いまだに多くの意見が出ているのが現状です。また、変異株の出現と感染についても脅威になっています。なぜウイルスは変異するのか。変異することにより何が起こるのか。変異によりワクチンの効き目は本当に影響を受けないのか。心配事が増えるいっぽうです。ウイルスの基本に立ち返ると風邪の原因物質はいったい何だったか疑問が出てきます。ウイルスか?細菌か?いまだに多くの人がウイルスと細菌の区別がはっきりしていないのでは、と考えています。ひと昔前は風邪をひいて高熱がしばらく続くと、抗生物質を処方されたことがよくありました。今は通常の風邪のほとんどがウイルスによるもので、抗生物質が効かないのが常識となっています。
COVID-19の検査であるPCR反応では、COVID-19の本体がRNAであるため、RNAを逆転写酵素でDNAに変換した後にウイルス特異的な構造部位ポリメラーゼ反応増幅させ、増幅されれば陽性として判定します。検体調整時間を含めておおよそ5-7時間程度かかります。抗原反応は、装置を用いない定性抗原検査が主流で、ウイルス粒子内のNucleocapsidを検出する方法で、鼻腔内液をぬぐい取り、セットすると陽性判断の場所にバンドが出て判定します。時間は15-30分と非常に短いのが特徴ですが、PCRに比べると感度が低下します。抗体検査は、過去にCOVID-19にり患したかを確認する方法です。化学発光法、ELIS法、イムノクロマト法がありますが、WHOからは、抗体検査を単独で診断に用いるべきではないとの勧告が出ています。
COVID-19ワクチンはアストラゼネカ、ファイザー、モデルナ製が日本国内で承認されています(2021.5現在)。
それぞれ、製造法が異なり、日本人にとってはあまり耳にしない、mRNAだとか、ウイルスベクターとかの方法でワクチンを製造しています。日本では長らく鶏卵を用いてウイルスを増殖させ、その後不活化する方法が用いられてきています。中国製、ロシア製のワクチンも多く供給されているのも現状です。国内外でのCOVID-19ワクチンの開発も加速されており、国もワクチン製造に向けて予算を確保しています。
本講演では、上記内容を踏まえて、ロシュグループの最新情報(non-confidential)を交えながら、以下について、わかりやすく解説します。
講演者略歴
1986年3月 早稲田大学大学院 理工学研究科 応用化学専攻(宇佐美研究室)修了
1986年4月 株式会社資生堂 基礎科学研究所
1989年1月 同社ライフサイエンス研究所
1990-91年 東北大学大学院 医学研究科 脳疾患研究施設 脳神経外科 留学
1996年 同社スキンケア研究所
1997年 博士(工学)早稲田大学
1998年6月 旭硝子(現 AGC)株式会社 機能性商品開発研究所
2006年5月 ロシュ・ダイアグノスティックス(現在に至る)
2007年 ロンドンビジネススクール エグゼクティブプログラム
2015年 慶應義塾大学 理工学部 生命情報学科 非常勤講師
業務内容
資生堂
旭硝子
ロシュ・ダイアグノスティックス
講演の日時、形式等
開催期日;2021年7月3日(土)
講演形式;遠隔会議用ソフト Zoomを使用したリモート講演
開会挨拶、講師紹介、講演、及び質疑応答;15:00~16:00
閉会挨拶;16:00~16:10
その他 ;参加費無料.要事前申し込み.
申し込み方法について
応用化学科の学生、及び早稲田応用化学会会員であるOB/OGの皆様は、別途送付されるメルマガからの申し込みをお願いします。
上記以外で、本学の学生、卒業生・修了生、教職員の方は下記のリンク先から申し込みをお願いします。
申し込み先 ⇒ https://secure.waseda-oukakai.gr.jp/kouenkai-entryA/enquete.html
折り返し、申し込みメールアドレス宛にZoomの参加方法等が配信されます。
皆様、是非奮ってご参加下さい。
宜しくお願い致します。
――― 以上 ―――
(文責;交流委員会)
2021年5月25日 中部支部支部 友野博美
21年度中部支部総会議決結果について(報告)
会員の皆様におかれましては、新型コロナウイルスのまん延状況に収束の兆しが見えない中ではありますが、お元気でお過ごしのことと念じております。
さて、本年度の総会に関し先にホームページ上での書面評決をお願い致しておりましたが、結果を下記の通り報告致します。
1.審議議案
第1号議案: 2020年度事業報告
第2号議案: 2021年度事業計画
第3号議案: 2020年度会計報告と2021年度予算案
第4号議案: 中部支部会則の改訂
第5号議案: “若手部会(仮称)”の立ち上げについて
2.審議の評決結果
所定審議期日内での審議結果は、すべての議案に対する反対意見や提案は一件もなく各議案とも可決されました。
3.今後の活動
上記議案可決の結果を踏まえ、今年度の活動計画を推進致します。
以上
2021年度早桜会総会議事録
日時:2021年4月10日(土)14:30~15:00
会場:オンライン(ZOOM)にて実施
出席者:20名
関西支部:
津田實(新7回), 島雄(新7回),井上征四郎(新12回),前田泰昭(新14回),市橋宏(新17回),田中航次(新17回),井上昭夫(新17回),岡野泰則(新33回),斎藤幸一(新33回),和田昭英(新34回),脇田克也(新36回),高田隆裕(新37回),中野哲也(新37回),髙島圭介(新48回),數田昭典(新51回),澤村健一(新53回),陳鴻(新59回),三品建吾(新59回),古田武史(新61回),桜井沙織(新64回) 議長:
議案の前半(3)まで田中2020年度支部長、後半(4)以降斎藤2021年度支部長
議案
(1)2019,2020年度事業活動実績報告
[2019年総会及び特別講演会]:
2019年3月16日実施(神戸大学六甲)
講師:早稲田大学応用化学科 松方正彦教授、和田宏明教授
演題:早稲田応用化学科100年史
[2020年度総会]:
2020年9月26日実施(第1回役員会にて代替しZOOMにて実施) [2019年度講演会]:
2019年9月28日実施(中央電気倶楽部)
講師:JXTGエネルギー 原敬氏(新36回)
演題:石油精製技術の歴史と今後の展望
[2020年度講演会]:未実施
[2019年度懇話会3回] (中央電気倶楽部)
2019年6月1日
講師:高田隆裕氏(新37回 村田製作所)
演題:(株)村田製作所の電子部品とそれを支える材料技術
2019年12月7日
講師:前田泰昭氏(新14回 大阪府立大学)
演題:原料をカスケード利用して軽油より安価なBDF (バイオディーゼル燃料)とバイオマス化成品を製造するプロセスの開発
2020年2月15日
講師:市橋宏氏(新17回 元住友化学)
演題:小学校理科教育の現状と課題
[2020年度懇話会2回] (ZOOM)
2020年10月31日
講師:岡野泰則氏(新33回 大阪大学)
演題:当世学生気質
2021年2月6日
講師:野田優氏(早稲田大学)
演題:持続可能なモノづくりとヒトづくり -化学工学者の試み-
→2019年第1回以外は役員会も同時実施
[中部支部との交流] :
2019年3月26日 支部幹部意見交換会実施
2019年4月6日 中部支部総会出席
(2)2019, 2020年度予算実行報告
2019年・・・予算:198,000円,決算:88,025円
2020年・・・通信費で460円
(3)関西支部(早桜会)役員改選
2020年度役員は本日をもって任期満了になることから、田中支部長より新役員候補として下記各位の推薦があった。
支部長:斎藤幸一(新33回)
副支部長:和田昭英(新34回)
監事:中野哲也(新37回)
事務局長:澤村健一(新53回)
理事:脇田克也(新36回),高田隆裕(新37回),數田昭典(新51回),陳鴻(新59回), 三品建吾(新59回),古田武文(新61回),桜井沙織(新64回)田中現支部長、市橋現副支部長は2021年度より顧問に就任
(4)2021年度事業計画
2021.4.10 総会, 特別講演会(本日開催)
2021.9~10 講演会(講師:新46回 大宮氏)
2021.6, 2021.12, 2022.2の計3回懇話会及び役員会を実施予定
※2021年6月の中野氏の懇話会では哲学をテーマにした懇話を予定(6/26を候補日)
※中部支部会、懇親会に支部を代表して2名派遣予定
(5)2021年度予算(案)
2020年度予算案と同様に198,000円にて申請
議案はすべて承認された。
以上
総会終了後に支部長の斎藤幸一氏より、「新型コロナウイルス感染症(Covid 19)を正しく理解するための基礎知識」が早桜会勉強会としてオンライン講演が行われた。要旨を以下に示します。
コロナ基礎(早桜会)サマリー