卒業生会員」カテゴリーアーカイブ

第四回応化給付奨学金受給者の集い

台風10号のノロノロな進行状況に惑わされながらも、何とか開催を決定したのが開催の前日。当日の令和6年8月31日(土)は台風の影響も限られ、第四回応化給付奨学金受給者の集いを無事開催することが出来ました。

今年は、社会の様々な方面で奮闘されている17名の面々が集まる予定でしたが、台風による大雨の影響で公共交通が使えないことで参加出来なくなった5名を除く12名と9名のホストら合わせ21名が、4時間弱の時間を母校西早稲田キャンパスで共にし、個々に交流を深めることが出来ました。障害が予想される中をご参集頂きありがとうございました。

昨年からスタートさせた 活躍されている皆さんの気持ちを鼓舞することを目的とした「奨励賞」について、今年も応化シニア会のご支援を得て3名の方を表彰することとなりました。尚、ご本人への表彰は本年10月5日(土)に開催予定の応化シニア会の席上で行われる予定です。

今回も、奨学金受給者内幹事役4名の方々(新51 田原聖一氏、新53 百武 壮氏、新57 國本雅宏氏、新63 原慎太郎氏)の協力を得て、前回から対象年次を拡大し新50回生~新63回生(2000年~2013年学部卒相当)の応化給付奨学金受給の博士修了者に水野賞も加えた対象の方に声を掛けさせて頂きました。

今年は台風の豪雨により参加したくても出来ない面々も居られ、かつ不確定要素もある中で懇親会の質も落とさざるを得ず、限られた時間の中での交流となりましたが、従来と変わらず密度の高い交流がなされたかと感じております。来年も同世代プラス 世代を超えた縦のネットワーク構築にも寄与できればと願っております。

<案内文章>

<当日の参加者リスト>


当日は、下井將惟元副会長(新13)の司会でスタートしました。

西出先生

西出宏之前会長(新20)からは挨拶の中で、応化シニア会としての表彰の観点から、選定基準についての執行部で討議し、「企業」のカテゴリーでは、企業でチーム等を率いて、或いはベンチャーを立上げ頑張っている方、「アカデミア(大学)」のカテゴリーでは、教授に昇進されて研究教育に当っている方で、その前提として早稲田の大学院で博士課程を修了し、本集い並びに表彰されるシニア会に参加出来ることが現時点での要件と説明されました。

次いで、下嶋敦主任教授から、最近の学内の動き(応用化学科が7部門からものづくり部門が増え8部門となり江口先生が加わったこと。3月末には平沢教授が退職され、現在の化学工学部門は野田教授他と新旧交代がされたこと。女性比率が増え35%~40%となり、大学院進学は8割~9割と研究レベルが上がっていること等)をご紹介頂きました。

次に、自己紹介と会社・アカデミアの中での実績と将来展望のあらましが説明されました。その中でも、今回奨励賞に内定が決まった3名のあらましは以下の通りです。

*新50 望月 大氏(東京電機大学教授)からは、千住キャンパスの応用化学科で、新しい小さなもの(無機ナノ材料)を作って大きな夢(環境問題の解決)を実現することを目指している。無機ナノシートを出発として新しいプロセスを開発している。ナノシートを垂直に立てて電極材料として使うことで充電速度の性能が上がることを研究したり、マイクロ波を利用した新しい化学プロセスにも注目しており、カーボンニュートラルを達成することを目指したりしている。

*新52 岡村陽介氏(東海大学教授)からは、ご本人のボン大学でのナノ顕微鏡を用いたバイオマテリアルの相互作用を研究後、東海大学でナノ生体材料学研究室を主宰し、どこにでも貼れるナノ材料で医療材料や環境分野に応用できるような材料を開発することを研究している。現在、研究室OBが83名で現メンバー加えると100名くらいになっている。

*新53 百武壮氏(土木研究所上席研究員)からは、ご本人の土木研究所の中での研究企画課長含めた履歴を語られ、先端材料資源研究センターでのシーズの実用化を紹介された。一例として、アスファルトが減っていく中でカーボンニュートラルを実現させていくための植物系・廃プラを使う材料開発の旗振り、メーカーが自社製品を評価出来る手法を提案・普及させている。

上記以外にも奨学金受給者の皆さんがスライドを使い各人各様の自己紹介をされました。分野・会社が多岐に亘るため近況や見通しなど、皆さん 興味深く聞かれていました。

懇親の部は、同室内で4つの大テーブルを囲んで始めました。

河村宏氏

河村宏氏(新09)の乾杯の挨拶では、この会が一つの生きがいとなっていること、水野奨学金創設(父の没翌年)から37年、皆さんの成長を見るともっと奨学金を増やしたい。一方、博士に進む方が少ない、OBが温かく見守っている。皆さんがこのような企画を宣伝して頂きたい。皆さんが応用化学、応化会の次を背負って立つと思うので、学校に戻ってこのような生き方があることを学生に教えて頂きたいと、強いメッセージを発信されました。

発起人の皆さんを囲んで交流が始まりました。縦横の交流がスタートしました。

中締めで、大林秀仁氏(新17)からは、皆さんが受けたものを次の世代へ繋いでいってもらいたい、次の世代に我々の想いを伝えていくのも大事と思うのでお元気で活躍くださいとのメッセージでお開きとなりました。

交通機関も順調ではない中の開催でもあり、会場の片付けをお手伝い頂いた後早々の閉幕となりました。次回は、更にネットワークが広がると共に元気な姿でお会いできることを楽しみにしております。

(文責 事務局 高橋 宏)

 

新18回(昭和43年卒)応化同期会開催報告

2024年11月27日

2024年11月27日(水)、大隈会館N201号室で同期会を1年ぶりに開催しました。出席者は健康上の理由等で毎年徐々に減少し、前回2023年10月よりも3名少ない20名でした。

保坂君の司会と挨拶につづいて、弁当形式の会食の後、参加者全員の近況報告(研究室単位の欠席者の近況を含む)、大学関連の活動紹介、会計報告と続きました。和気藹々の楽しい時間が流れて来年の再会を誓い、15時に記念写真(2名退出:中井君担当)を撮ってお開きになりました。

・今回も昨年に続き着席での会食でしたが、テーブルを3ブロックに分けてメンバー同士の懇親をより楽しめる形式にしました。

・参加者の近況報告(4分/人)ではほぼ全員が傘寿になったこともあり、やはり体調に関する話題がメインでした。認知機能の衰えを考慮した終活関連や相変わらずピアノや旅行等の趣味活動を元気に楽しんでいるとの紹介もありました。

・大学関連では、鶴岡君から“早田大学の最近の発展には、田中総長の米国流マネジメントが大きく寄与している”との紹介がありました。

(注)次回は2025年10月~11月頃を予定しています。詳細は各研究室の幹事から後日、ご連絡致します。同期の皆さん楽しく情報交換をしませんか、 是非ご参加下さい。 (幹事:杉本、進、品田、永田、関谷、曽根、鶴岡、小久保、渡辺(壮太郎)、渡部、中井、山形、金山、保坂、竹下)。

(文責 竹下哲生)

以上

早稲田応用化学会 第2回大分・延岡地区交流会開催報告

  1. 開催趣旨

    昨年、早稲田応用化学会は創立100周年を迎え、次なる100年に向けた活動の一環として、地方で活躍している卒業生間の交流活性化・促進を目指しております。
    そこで今回、昨年の第1回に引き続き、大分・延岡地区でご活躍されている方々を対象とし、会社の垣根及び世代を超えて、同じ学び舎で育った応化出身者で交流が出来ればという想いのもと、応化会交流委員会メンバーも交えての本企画開催に至りました。

  2. 概要

    【開催日時】2024年11月8日(金) 13時40分開始

    【開催場所】ENEOS㈱ 大分製油所 ホール1

  3. 参加者

    【大分大学:1名】平田 誠 先生( 新37回 平田研)

    【旭化成:4名】助川 敬 (日本エラストマー:新59回高分子研)、田中 亮祐 (新70回 下嶋研)、白川 寛人(新70回 野田・花田研)、西尾 博道 (新71回 高分子研)

    【RESONAC:3名】海寳 益典 (鶴崎共同動力:新31回 平田研)、杉本 哲人 (サンアロマー:新40回 平田研)、小谷野 雅史 (新61回 高分子研)

    【ENEOS:3名】風間 洋佑 (新66回 松方研) 、小長谷 優祐 (新68回 野田・花田研)、野々山 慶一 (新72回 平沢・小堀研)

    【応化会:2名】下村 啓(新34回 森田・菊地研)、椎名 聡 (新36回 宇佐美研)

  4. 交流会内容:

    ① 13:40~13:50 開会挨拶、応化会近況報告 (椎名交流委員長)

    ② 13:50~14:45 各社近況報告 (ENEOS➡旭化成➡RESONAC)

    ~約15分間の休憩~

    ③ 15:00~15:40 ENEOS㈱ 大分製油所 構内見学

    ④ 15:40~16:40 講演会

    講師:平田 誠 先生 大分大学理工学部理工学科准教授

    演題:「~日本の食 大分の食~」

    ⑤ 16:40~16:50 閉会挨拶 (下村応化会副会長/基盤委員会委員長)

  5. 懇親会 18:30~21:00

    場所;酒肴美味 六根 (大分駅周辺)

  6. 詳細

    11月8日金曜日、応用化学科卒業生で構成される応化会交流委員会の第2回大分・延岡地区交流会がENEOS㈱大分製油所で開催されました。
    参加者は九州に拠点を置く旭化成、RESONAC、ENEOSの3社に勤務している方々、大分大学にて教鞭を執る平田 誠先生、そして東京から参加した応化会役員を含む総勢13名となりました。
    交流会は、椎名交流委員長による開会の挨拶から始まりました。椎名委員長からは、昨年に引き続き地方との交流を活性化させていくことの重要性についてのお話があり、本会議の開催意義について大いに期待されている旨のお言葉をいただきました。
    その後、ENEOS、旭化成、RESONACの順に、各会社や拠点の事業内容の説明や、参加者の業務からプライベートにわたる近況についての紹介が行われ、大いに盛り上がりました。各メンバーの直近の仕事ぶりについて紹介された場面では、特に若手の社員が日々の業務で直面する様々な課題や成功体験が共有されたことが非常に印象的であり、交流会ならではの貴重な情報交換の場となりました。

    次に行われたのは、会場となったENEOS大分製油所の構内見学です。バスツアー形式で行われたこの見学では、ENEOSメンバーの素晴らしいガイドとともに、石油精製のプラントエリアから貯蔵・出荷タンク・設備などを巡回しました。迫力ある大型の装置群を間近で目にし、プラントスケールを体感できる大変貴重な機会となりました。
    その後、大分大学理工学部理工学科の准教授平田 誠先生による講演会が行われました。「~日本の食 大分の食~」という演題で行われたこの講演では、大分の食文化とその歴史、そして日本の食文化がいかに多様性に富んでおり、いかに我々の生活文化に紐づいているかが、写真や資料を添えながら分かりやすく紹介され、参加者は普段触れることのない多くの知見を得る素晴らしい時間となりました。
    交流会の最後に、下村応化会副会長から閉会の挨拶を賜り、交流会全体が有意義なものであったこと、次回の開催に向けた期待感などについてお話しいただきました。

    交流会終了後は大分駅近くで懇親会が開催されました。この場では、昼間の交流会に参加できなかったメンバーも合流し、交流会では話しきれなかった話題で大いに盛り上がり、参加者同士の親睦がさらに深まりました。

    翌日には、有志6名により大分カントリークラブ吉野コースでゴルフコンペが開催されました。ゴルフを通してリラックスしながら交流を図ることで、さらに絆を深める良い機会となりました。

  7. 今後の計画と参加者アンケートまとめ ⇒ こちら
    事後に参加者へのアンケート調査を行い、今回の会に関する率直な感想や、継続や発展へ向けた様々なアイデアを頂きました。
    今回も前回同様、交流会全体の内容については大変満足頂いたという声が多く、「次回の参加も前向きに検討したい」という意見が大多数を占めました。
    参加したメンバーからは、「2回目ですが、昨年よりも近い距離間で皆さんと交流できたように感じました。」「職場外の方と接する機会はなかなか無いため、交流を通じて非常にいい刺激を受けています。応化という同じ学び舎の下で過ごした同窓との繋がりは、今後の社会人人生においても大切な財産になると感じており、是非とも今後も継続して本交流会に参加していきたいです。」といった非常に前向きな感想を頂きました。
    時期等についても、「忘年会シーズンや気温の低下を避けられる意味でも、今回のように11月ごろの開催がぴったりだった。」といった意見を頂きました。
    最後に、本交流会の継続、さらなる発展に向けて「後輩が続かないと継続は厳しくなるので、現役の学生などにもご参加いただき会社の良さを知ってもらえたら」といった学生も巻き込んだ取り組みに関するご意見や、「各地方支部などとの地方開催における継続的な取り組みに関する意見交換や、連携も一つの手になるのでは」といったようなご意見も頂きました。

2024年度早桜会講演会(報告)

2024年度早桜会講演会を2024年10月19日(土)に実施いたしました。今回の講師には多田博之氏(サステイナブル経営総合研究所所長)をお迎えし、「持続可能な社会とは何か ―サステイナブル経営の本質を探る―」という演題でご講演して頂きました。

【講師】多田博之氏 (サステイナブル経営総合研究所所長)

【概要】

日本の食料自給率はカロリーベースで38%と非常に低い。これは日本と同じ島国のイギリスや山間部の多いスイスと比較しても低い値である。また肥料や種子はそのほとんどを輸入に頼っており、エネルギー自給率も12.6%しかない。自殺者は政府発表では年間2万人だが、不審死者が年間15万人に登る。WHOの勧告では不審死者数の半分を自殺とするようなっており、その基準に当てはめると日本の自殺者数は年間9万人となる。

これらの数値を踏まえると現状の日本はおよそ持続可能な状態(=サステイナブル)であるとは言えない。サステイナブル経営とは持続可能な社会の実現の為、自社の持続可能性だけでなく社会の持続可能性も考えたものでなくてはならない。また経営とは時代認識であるから、かつての認識のままでは駄目であり、時代によって大きく変化するものである。またSDGsと合わせてCSRという言葉もよく聞くが、これは企業が社会とどのように信頼を構築していくか、ということである。本来はビジネスを通して社会的な諸課題を解決することが必要であるからCSRは投資として内在化すべきであるが、現状はどうしてもコストとして外在しがちである。その点で日本はCSR先進国とは言えない。それは政策やビジョンの貧困さが原因である。個々の技術は高いが将来ビジョンを描く能力が決定的に欠如してしまっている。ここを改善しなければ何も変わらない。

持続可能性とは最近急に聞くようになった言葉と思われがちだが、実は古くからあった言葉であり、ネイティブアメリカンやアボリジニも自然と持っていた考え方である。それは縄文人やその後の日本の古代人も同じであろう。人間は自然に生かされているのだ。

持続可能な社会の実現の為には現在を起点とする”フォアキャスティング”から未来の社会を起点にするバックキャスティングへと考え方を変える必要がある。あるべき姿から逆算していって、このタイミングにここまで到達している為には今ここまで出来ていなくてはならない、と考えていく。また持続可能な社会を実現するにはそもそもの持続可能性の指標が無ければ議論出来ない。この時の指標は厳密性、網羅性よりも象徴性や理解可能性を重視すべきである。日本に関してみると、技術力が牽引する分野や金融の分野では持続可能性が向上しているが、社会基盤をなす経済の分野で不安材料が残る。全体的にみると持続可能な社会に近づいているとは言い難い状況である。これを打開するには産業においてはビジネスモデルを作り変え、個人においてはライフスタイルを変える、即ちイノベーションが不可欠である。

【全体を通して】

日本がある意味危機的な状況にあるということがよく理解出来ました。少なくともこのままでは持続出来ない状況にあります。とはいえ暗い話題ばかりでもなく、日本にも素晴らしい面はたくさんあります。質疑応答の中では日本の優れている面についても議論が深まり、今後我々がどうしていくべきか、各自考えるうえで非常に良い機会になったと思います。

(文責:三品)

【出席者(9名)】

田中航次(新17回),市橋宏(新17回),和田昭英(新34回),脇田克也(新36回),髙田隆裕(新37回),澤村健一(新53回),三品建吾(新59回),古田武史(新61回),津高絵美 (新57回)

石川研究室同門懇談会2024開催報告

第20回石川研究室同門懇談会が6月8日ニュートーキョー数寄屋橋本店で開催されました。冒頭大根田代表幹事(44年卒)の開会宣言に続き、出席最年長野際幹事(39年卒)より乾杯の発声が行われ暫し歓談となりました。

懇談会には毎回講師をお招きしており、今回は斎藤恭一先生(1952年平田研卒、1994年2月まで東大、2019年3月まで千葉大、2024年3月まで早大)、ご専門は放射線グラフト重合法による高分子吸着剤の開発、演題は「40年間水からモノを採るぞ!除くぞ!の話」。
ハイライトは、2011年東日本大震災発生後3ヶ月で水中の放射性セシウムを吸着除去出来る繊維の製法を確立した経緯についての講話。この吸着繊維は鮮やかな緑色を呈し、その色が震災後日本を訪れ支援を続けていたレディー・ガガさんの当時の髪色に似ていたことから、謝意を込めて吸着繊維“ガガ”と名付けたと。詳細については化学工学2020年9月出典記事をご参照。

1時間を超える熱演でしたが、「ダジャレ王」「BTS(ベストティーチャー斎藤)」と自称されるだけあって爆笑の連続。近著「大学教授が研究だけしていると思ったら大間違いだ!」の紹介もあり一同拍手をもって感謝の気持ちを伝えました。

最後に全員で高々と校歌斉唱、今回の参加者は総勢20名、年を追うごとに減少しつつありますが、1年後の再会を誓ってお開きとなりました。

文責:堀江 芳文

第11回早稲田応用化学会シニア会開催報告

現在早稲田応用化学会シニア会は、早稲田応用化学会活動に参加してきたシニアの対象を(70歳以上)として開催致しております。第11回シニア会は新宿中村屋Grannaで6月15日(土)、最長老田中照浩氏(新05、今も年30回ゴルフというご壮健)を筆頭に20名が参加して開催されました(ただし一人は交流委員会主催の講演会の準備のために途中退出し19名となりましたが)。

大学関係者としては応用化学会前会長の西出宏之特任研究教授(新20)がお忙しい中駆けつけて下さいました。
先ずは今年3月にご逝去された趙錫来氏(新09)、近藤晋一郎氏(新20)のご冥福をお祈りしシニア会として1分間の黙祷をさせて頂きました。

最初に河村宏氏(新9)の乾杯ご発声で懇親会は開始されました。百目鬼清氏(新01)がとりしきってこられたグランドシニア会を2016年に引き継ぎ、名称をシニア会として発足してはや8年が経過し、これからも末永く継続されることを祈念されました。食事やお酒を楽しみながら会員同士の会話が各テーブルで盛り上がりました。応化会役員として注力を傾けた当時の活性化活動や当時の思いまた現在のそれぞれのアクティビティが各テーブルで盛んに会話が交わされていました。ここでこの度新たにシニア会メンバーなられた御三方が司会者から紹介されました。平沢泉先生(新26)と岸本信一氏(新27)は先約があり、欠席となりましたが、皆様によろしくお伝え下さいとのメッセージが披露されました。もう一方、橋本正明氏(新21)からは今春の総会にて執行役の副会長を退任され、ご挨拶と近況をお聞きしました。各テーブルでは歓談が盛んに継続され、席も移動して久し振りの再開を喜び、また新たな話題で歓談が続きました。
司会者から2つのメッセージが有りました。一つは秋季シニア会懇親会の日程は10月5日(土)開催に決定したこと、もう一つは給付奨学金受給者社会人(新50~新63)の里帰り企画が8月31日(土)15:00~に開催予定であり、都合のつけられるシニア会メンバーは参観していただきたい旨の案内が有ました。

その後も歓談が尽きることは有りませんでしたが、里見多一氏(新22)による中締めのご挨拶では、シニア会メンバーには様々の趣味のグループを作り楽しくすごしたらどうかというご提案もあり、あっという間にお開きの時間を迎えてしまいました。記念の総合写真を撮影し今秋のシニア会10月5日の再会を約して散会となりました。
シニア会は早稲田応用化学会に関与してきたシニア同士の懇親をあたためる場となっております。毎年新たな会員をお迎えすることになります。応用化学会の発展をあたたかく見守り、影ながら支援するコミュニティとして今後とも存続できればと念じております。

世話人:下井將惟(新13)、河野恭一(新14)、河野善行(新25)
文責:世話役一同、写真:相馬威宣(新13)、平中勇三郎(新14)

【開催案内(今週末)】関西地区にお住まいの応化会員の皆様へ

【早桜会(2024/6/22)】2024年度新人歓迎会 早稲田応用化学会 関西支部(早桜会)Welcome Party
早稲田応用化学会 関西支部(早桜会)では、下記の日時で交流会を開催致します。
特に若手会員(35歳未満)については、今回有志会員より会費補助を頂いておりますので、会費は半額以下とさせて頂きました。
まだ早桜会イベントに未参加な方は、これを機にぜひご参加頂ければと思います。
こちらのサイトでも確認できます。→早桜会(関西支部)

日時:2024年6月22日土曜日 18時〜20時
場所:中央電気倶楽部 大食堂
〒530-0004 大阪市北区堂島浜2丁目1番25
アクセス:
https://www.chuodenki-club.or.jp/about/access/

会費:
・一般(35歳以上): 6,000円
・若手①(30歳以上35歳未満): 2,000円 (初回参加):1,000円
・若手②(30歳未満): 500円 (初回参加):無料

人数制限:最大30名程度まで
申込期日:2024年6月15日(土)
申込方法:申込フォーム(←こちらをクリック)
ご不明な点は下記までご連絡お願い致します。

<連絡先>
office@waseda-saoukai.org

早稲田大学応用化学会 関西支部(早桜会) 事務局:三品、澤村

新制12回 同期会報告

2024年5月23日(木)開催

昭和33年入学の「3305クラス会」(安保の時代です)、今年は新橋の中華料理店で開催しました。卒業してからもう62年が過ぎました。
出席は目標の20名を超えて21名。遠く奈良から一人今年も参加してくれました。
我々クラスの中心年齢は85歳ですが、最長老は米寿を迎えられたとか。
まずは最近の物故者2名への「黙祷」、世界平和を祈念した「乾杯」に始まりました。
続いてそれぞれの年輪を重ねた全員のスピーチ、「脳出血で危機一髪」「喉頭がん治療で大奮闘」など病気の話もあり参考になりましたが、いまだ元気いっぱい工芸硝子会社の現役バリバリの社長さん、病気をしたことがなく国家財政への寄与を自負する化学会社の元社長さんの話もあり、まだまだ頑張らなくてはと背中を押される気持ちでした。
ウクレレを担いで老人施設などを巡回している後光のさす万年青年が歌ってくれた「乾杯」では遠い昔の輝いた新婚時代に思いをはせ、合唱した早稲田の校歌で青春の残り血が少々たぎり、最長老のリクエストで最後に歌った「今日の日はさよなら」ではまた来年お会いしましょうと余韻を残し、次期幹事も決まりました。

[文責:米田、写真:大島]

2023年第19回評議員会報告(2023年10月7日開催)

日時:2023年10月7日(土)会議14:00~16:00、懇親会16:30~18:00

会場:西早稲田キャンパス52号館304教室+zoomオンライン、理工カフェテリア

2023年10月7日の土曜日、「気持ち良い秋空の下、5/20に開催された応化会100周年祝賀会の熱気の余韻が残る中、お配りしたプログラムに従って進めてまいります。」という議長の西出名誉教授からの開会あいさつで評議員会が始まりました。

最初に濱会長から「100周年記念祝賀会が終わり、これからの100年に向けてのスタートとして活動を進めていきたい。全世代にとっての魅力ある応化会に進化していくのに評議員の皆さんに忌憚のないご意見を頂戴したい。」との挨拶をいただきました。

西出議長

濱会長

次に、最近の学内の状況として学科主任の下嶋教授より、新入生オリエンテーションが4年ぶりに対面開催となったこと、国際会議等での学会発表が活発になったこと、先生方の大学でのご活躍状況、西早稲田キャンパスの再整備工事の概要などが報告されました。授業で使っていた52号館をそのまま包み込むような建物が計画されているとのこと、完成が楽しみです。

下嶋副会長

続いて、下村副会長(100周年担当)より、100周年記念事業の進捗が報告されました。奨学金への寄附は、目標1,000万円に対して1,299万円ものご支援をいただいたこと、記念講演会、記念祝賀会もコロナの影響で開催が危ぶまれていましたが、無事に立食で開催できて、皆さんとともにお祝いと参加者の旧交を温め合えたこと、さらなる寄附のご支援をいただいたことなどが報告されました。あとは、12月の記念誌(会報特集号)を残すのみです。

下村副会長

続いて、各委員会委員長や支部長より、これからの100年に向けた活性化策の提言がありました。椎名交流委員長からは、地方の活性化や講演会テーマの多様化、参加しやすいイベント企画の方向性が話され、佐藤広報委員長からは、記念誌の進捗状況、発信力の強化の方向性が話されました。
梅澤基盤委員長からは、次世代情報基盤の構築、キャリア育成やコミュニティ作りでの参加者拡充が話され、佐々木学生委員長からは、学生からの主体的な企画の拡充、学部生・院生の交流拡大が話されました。

椎名交流委員長

佐藤広報委員長

梅澤基盤委員長

劉若手部会代表からは、次世代共創委員会(NACs)の活動概況が報告されました。
友野中部支部長からは、地域に根差した特色ある支部活動を推進していること、和田関西支部長からは、地域を活かした活動と応化会との連携推進が話されました。

友野中部支部長

和田関西支部長

佐々木学生委員長

劉若手部会代表

これらの各委員会・支部の活性化策を受けて、評議員を年代別のグループに分けて、活性化策の評価や改善ポイント、もっとこんな取り組みをやったらいいのではないかというご提案について議論を行いました。講演会テーマの多様化、OB・OGの特別授業の充実、SNSの写真活用、若手が参加しやすい企画、先生の求心力の活用など積極的な意見が多数出ました。

その後、シニア会の河村元会長より、応化給付奨学金受給者の集いの開催報告と、今後の応化会に対するご提言をいただきました。評議員が各世代を取りまとめるコアとなって繋がりを強化していってほしいと奨励されました。

会議の終わりには、濱会長からの総括として、評議員の皆さんから様々なご意見をいただけたので、とりまとめて役員会や各委員会で検討していきたい、学生時代からの繋がりを強化して、縦と横の繋がりを進めていきたい、との方向性が示されました。

河村元会長

ここから会場を理工カフェテリアに移して、4年ぶりの懇親会です。評議員同士で熱い交流を行いました。その様子は、写真をご覧ください。会の最後には、早稲田大学応援部のリードで、皆で校歌を斉唱し、エールで締めました。

応援部エール

(文責:基盤委員長 梅澤宏明)

2024年度早桜会総会後講演会(報告)

2024年度早桜会総会を2024年4月27日(土)にWEB形式(Zoom)にて開催し、その後講演会を実施いたしました。今回の講師には髙田隆裕先生(京都工芸繊維大学特任教授)をお迎えし、「博士学生のキャリア支援 ~産学連携・実践知を活かして~」という演題でご講演して頂きました。

【講師】髙田隆裕氏 (京都工芸繊維大学特任教授、新37回)

【概要】

話の大きなテーマは“キャリア”についてです。髙田先生は学内、学外にて博士後期課程学生のキャリア支援と教育を行っています。学内では博士学生のキャリアメンター、プログラムコーディネーターやリカレント教育推進室長、学外では京都クオリアフォーラム人材育成Gのトータルコーディネーター(産学連携)等を担っておられます。京都工芸繊維大学では、テクノロジーと人間性の結びつきに留意して、多様な学問分野をまとめて“工芸科学部”の1学部制としています。留学生を含む多様な学生が勉学に励んでおり、約80%と多くの学生が大学院へ進学し、さらに博士後期課程に進学する学生も多いようです。

一方、日本ではこの20年で博士後期課程への進学者が4割程度減少しており、他の先進国で増加傾向にあるのとは対照的です。原因は1つではないと考えられます。例えば経済的な理由も考えられますし、欧米と比較して日本の企業や団体では経営者をはじめ大学院卒や博士号取得者が少ないなどキャリアパスの問題も考えられます。技術系職種の博士は仕事と学びとの関連度や働きがい、年収レベルが高いというポジティブなデータもありますが、あまり知られていません。博士学生を増やすことは科学技術立国を標榜する日本の喫緊の課題となっています。

京都工芸繊維大学では、“大学・個人・環境”の観点から学生のキャリア支援を行っているとのことです。“大学”では社会でテックリーダーとして活躍できる人材育成の為、専門力に加えてトランスファラブルスキル向上にも力を入れています。これは研究だけでなく、職業人生全般に役立つスキルになります。“個人”の観点では学生がしっくりとくるような人生を歩むために、内面的な成長を自律的にできるように支援をされています。キャリアメンターとして横や斜めの関係で対人支援を行っておられます。“環境”の観点では、京都クオリアフォーラムの場を活用した様々な実践知に基づく教育機会を提供されています。先輩博士である社会人の話がモデル学習となり、交流の場がトランスファルブルスキル獲得のきっかけの場となり、学生の主体的な行動につながることを期待した取り組みをされています。

キャリア支援という仕事は正解が1つでは無く、新しいことにも積極的に取り組んでいく必要がありますが、“失敗を許容して挑戦する”、“小さく失敗もして、その失敗が良い失敗か悪い失敗か、どのように取り戻していくか考え、学んでいく”、ということが大事であるというお話は私自身にも非常に参考になりました。従来、キャリアというと仕事のことを指し、仕事が上手く行けば順調なキャリアを歩んでいるという価値観が主流だったと思いますが、それは狭義な意味でのキャリアであり、より広義に考えるならばキャリアとは人生全般になります。仕事だけに限らず、個人としての価値観や何を大切にするか、自分に何が出来るか、何がしたいかという視点も大切です。今回のテーマは博士学生のキャリア支援でしたが、キャリアとは人生全般であるならば、就職した後もリタイアした後もずっと各個人のキャリア形成は続いていく訳であり、当然私自身も今後のキャリア形成について考えていく必要があります。今回のテーマは今後の自分自身について考える上でも非常に有意義なものとなりました。加えて今後若い世代を育成していく上でも今回の講演の内容を活かしていければと思います。

(文責:三品)
【出席者(10名)】
井上征四郎(新12回),田中航次(新17回),和田昭英(新34回),脇田克也(新36回),原敬(新36回),澤村健一(新53回),陳鴻(新59回),三品建吾(新59回),古田武史(新61回),服部沙織(新64回)