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2019年度関西支部(早桜会)総会・講演会・懇親会の開催報告

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 2019年度総会・講演会・懇親会を2019年3月16日(土)に開催しました。関西で開催中の日本化学会春季年会に合わせ、前倒しの開催となりました。

  甲南大学で開催されている日本化学会春季年会に参加されている松方正彦、和田宏明両教授と中部支部から堤正之代表幹事、藤井高司理事に来賓としてご出席いただきました。

  岡野支部長の開会挨拶に続いて2018年度事業実績報告、会計報告(暫定)が上程され、いずれも提案どおり承認されました。

  続いて役員改選の提案があり次のメンバーが選任されました。任期は2019年度、2020年度の2年間です。

支部長:田中航次(新17回)
副支部長:市橋宏(新17回)
監事:中野哲也(新37回)
事務局長:澤村健一(新53回)

理事:斎藤幸一(新33回) 和田昭英(新34回) 脇田克也(新36回) 高島圭介(新48回) 遠藤文子(新50回) 數田昭典(新51回) 陳鴻(新59回) 猪村直子(新61回) 桜井沙織(新64回)

  2018年度の岡野泰則(新33回)支部長と前田泰昭(新14回)理事は勇退し、名誉顧問に就任します。名誉顧問は、津田實(新7回)氏、井上征四郎(新12回)氏とともに4名となります。

  続いて2019年度事業計画、予算案が上程され、いずれも提案どおり承認されました。

  総会終了後、引き続き講演会に移り、松方先生による「早稲田応用化学科100年史」が1時間半にわたり語られましたが、残念ながら70年あたりで時間切れとなりました。後日機会を作り、より充実した内容での続編をお約束いただきました。非常に興味深い内容で、私学の化学系は財政的に成り立たないと言われる中、いかに多くの方々の物心両面の支えがあって、100年の歴史を紡いできたかがよく理解できました。

  懇親会は、JR六甲道駅付近の「バル・ザル」にて開催しました。懇親会から川口史郎(旧30回)大先輩も合流され、最若手の桜井沙織(新64回)さんとは、実に70歳近い年齢差の会になりました。和田宏明先生が、川口さんから盛んに旧制時代の応化の様子を取材されていたのが印象的でした。

  「早稲田応用化学科100年史」のご講演もあり、参加者が多く、にぎやかな会となりました。

(文責 : 田中)

参加者 28名

(早稲田大学)

和田宏明教授(新29回) 松方正彦教授(新34回)

(中部支部)

堤正之代表幹事(新17回) 藤井高司理事(新36回)

(関西支部他)

川口史郎(旧30回) 津田實(新7回) 井上征四郎(新12回) 前田泰昭(新14回) 関谷洋輔(新15回) 市橋宏(新17回) 井上昭夫(新17回) 田中航次(新17回)  浜名良三(新29回) 篠崎匡巳(新30回) 岡義久(新33回) 岡野泰則(新33回) 和田昭英(新34回) 古川直樹(新36回) 脇田克也(新36回) 高田隆裕(新37回) 中野哲也(新37回) 古谷敦志(新38回) 山本太郎(新42回) 髙島圭介(新48回) 數田昭典(新51回) 澤村健一(新53回) 陳鴻(新59回) 桜井沙織(新64回)

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2018年度 応用化学専攻褒賞・奨学金授与式

司会:小堀 深 専任講師

 

3月7日木曜日、少し早い春の長雨が降り続く中、応用化学専攻褒賞・奨学金授与式が小堀深専任講師の司会により挙行された。若尾真治先進理工学研究科長の祝辞で始まり、水野賞・水野敏行奨学金、応用化学会給付奨学金、中曽根荘三奨学金、里見奨学金森村豊明会奨励賞の5つの褒賞・奨学金授与式が行われた。 22名の受賞者は、賞状を各代表者より直接渡され、緊張の面持ちの中に将来への自信のようなものが垣間見られた。

祝辞 若尾真治先進理工学研究科長

水野家代表、元応用化学会会長の河村宏様をはじめ、応用化学会副会長の橋本正明様、里見奨学会事務局長の田部修士様より受賞者を鼓舞する大変ありがたい祝辞を頂いた。また本年度より森村豊明会奨励賞が新設されたが、出席された森村豊明会の森村潔理事より、お祝辞と共に奨励賞新設の経緯が紹介された。応用化学科100周年を記念し、100年前の応用化学科設立の際多大な貢献をして頂いた森村豊明会と再び繋がることができ、その歴史的な意義に改めて深い感銘を受けた。  

最後に、水野賞受賞者の齋藤祥平君が、受賞者代表として御礼と今後の抱負を述べ約40分の式は閉会となった。

受賞者挨拶 齋藤 祥平君

 記念講演会では、東京大学の吉田亮教授から「インテリジェントゲル」に関する大変興味深いお話を聞くことができた。吉田先生は26年前に水野賞を受賞された我々の先輩でもある。講演では、吉田先生が大学院時代の恩師より受けた言葉を胸に、ゲルの世界を大きく展開していくお話に久しぶりに心が躍る思いがした。研究とは面白いものだということを再認識でき、特に聴講した受賞者には響いたのではないかと思う。

東京大学の吉田亮教授

 その後のポスター発表会では、参加者の活発な議論が展開されたが、受賞者同士がお互いの研究について熱く語り合っている姿が特に印象に残った。上からのアドバイスももちろん必要だろうが、横の繋がりから思わぬヒントも得られたのではないかと嬉しくなった。

Poster Session

 学科主任の門間教授の挨拶で始まった懇親会では、引き続き研究の話で盛り上がる場面もあったが、研究室での生活に関してや、今後の進路について忌憚のない意見交換がなされ、密度の濃い時間を過ごすことができた。

 受賞者の益々の発展を期待すると同時に、これだけ多くの褒賞・奨学金を独自に持つ応用化学専攻・応用化学科の力強さを改めて感じた一日であった。

(文責:広報委員会)

 

第31回早桜会懇話会の報告

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  第31回早桜会懇話会は2月9日(土)、大阪ガス(株)の桜井沙織(新64回)氏による「低温熱利用システム」を中心としたテーマで開催しました。

 

   

  大阪ガスでは燃焼技術を始めとし、水素製造触媒の開発や気象シミュレーション技術、ナノ材料合成技術、フードサイエンスなど様々な新技術の研究開発、実用化に向けて積極的に取り組んでいます。

  今回は、給湯器などから排出される「低温熱(〜80℃)の利活用技術」のひとつとしてデシカント空調の開発について紹介がありました。

  デシカント空調は、夏場の空気を除湿、冬場は加湿することで、快適な空気環境を作り出すことができるとのことで、近年は健康・睡眠ニーズの高まりから、その開発に力を入れていると述べられました。

  吸湿材が空気中の水分を吸収したのち、低温熱をあて、吸湿材を再生することで、省エネ性が高い空調の開発に取り組んでいるとのことでした。

  講演中は、適宜参加者からの質問や意見交換が相次ぎ、活発な議論が展開されました。新たな市場の開拓等ビジネスの観点から、材料の特性を踏まえた学術的な観点から、など幅広い議論となり、約2時間の講演となりました。

  講演終了後は、行きつけ食事処で懇親を深め、非常に賑やかな会となりました。

出席者

津田實(新7回)、前田泰昭(新14回)、市橋宏(新17回)、井上昭夫(新17回)、田中航次(新17回)、篠崎匡己(新30回)、岡野泰則(新33回)、原敬(新36回)、高田隆裕(新37回)、中野哲也(新37回)、古谷敦志(新38回)、遠藤文子(新50回)、數田昭典(新51回)、澤村健一(新53回)、陳鴻(新59回)、桜井沙織(新64回)、御手洗健太(新65回)

   (文責 田中)

早稲田応用化学会関西支部(早桜会)2019年度総会・懇親会開催のお知らせ

 

下記要領で開催しますので、奮ってご出席ください。

今回は、同時期甲南大学で開催される日本化学会春季年会に参加される応化 松方、和田両先生をお招きし、応化100年史を語っていただきます。

場所: 神戸大学 六甲台第2キャンパス内  理学部Z棟Z103教室   ( 阪急六甲、JR六甲道が最寄りですが、場所が分かりにくいので、出席者には詳細地図・案内図をメールにて送付します。)

日時: 2019 年 3 月 16 日(土)
    総 会:15:00~15:30
    講演会:15:30~17:15
   講師:早稲田大学応用化学科 松方正彦先生、和田宏明先生
   演題:早稲田応用化学科100年史
    懇親会:18:00~19:30
   懇親会会場:六甲道駅付近(決まり次第お知らせします)

          懇親会参加費:5,000円を予定しています。

早稲田応用化学会関西支部

支部長 岡野泰則

参加申し込みは、こちらから

準備の都合上、来る3月10日(日)までに申し込み願います。
お問い合わせ先:応化会関西支部事務局長 田中 航次
Tel. ; 090-1792-0629

kouji_t@mwd.biglobe.ne.jp

 

応用化学会中部支部第12回定期総会と交流会のご案内

2019年2月15日

4月6日(土) 16:00~20:00

河合塾講師  大宮 理氏

“化学教育と大学入試の化学

~高校の化学の今、大学入試の化学の今~

第12回定期総会と交流会は、応用化学会会長の西出宏之教授にご参加頂き開催いたします。

交流会では河合塾中部地区化学科講師大宮理氏(新制46回)より、『化学教育と大学入試の化学』と題し、現在の高校の化学と大学入試の化学およびこれからの入試の変革などについて、また最新の化学の話題などについても触れてご講演頂きます。

大宮理氏は長年塾講師として多くの若者を一流大学へ進学させ、その教育内容と成果は受験生とそのご家族より高く評価されており、『化学の大宮』で受験生には有名です。皆様、取り分け受験生を持っておられる会員の方々には、大変関心の高いテーマですので、講演会には受験生ご本人のご参加も歓迎いたします。

講演終了後には、西出会長と大宮氏を囲んで懇談の機会を持ちますので、会員の皆様方の積極的なご参加をお願い致します。又、西出研卒業生の皆様には、絶好の懇親の機会ですので奮ってご参加頂ければ幸いです。

                                  早稲田応化会中部支部支部長 三島 邦男

                           記

1.開催日時: 2019年4月6日(土) 受付15:30より

2.場所: 北京料理「百楽」名古屋店14階会議室(JR名古屋駅桜通口より徒歩3分)

3.支部総会: 16:00~16:30  

・2018年度事業実績報告および2019年度事業計画について

4.講演会: 16:30~18:00

・題目:「化学教育と大学入試の化学」

・講師:大宮 理氏  

      (略歴)1996年 早稲田大学理工学部応用化学科 土田・西出・武岡研究室卒。

                                   1997年 代々木ゼミナール化学科講師

                                  2007年 河合塾中部地区化学科講師~現在に至る

5.懇談会: 18:00~20:00 「百楽」15階ホールにて開催 (会費5,000円)

6.お申し込み先 → こちらから

        ・勝手ながら、来る 4月3日(水)までに申し込みをお願いします。

       ・問合せ先 中部支部代表幹事 堤 正之 m.tsutsumi@fuga.ocn.ne.jp

                                                     以上

第10回早桜会講演会の報告

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  第10回早桜会講演会を2018年9月22日(土)に大阪・中央電気倶楽部で開催しました。

  演者は、古川直樹氏(新36回 城塚研 ㈱カネカ 常務理事R&D企画部長)にお願いし、企業の中での研究者・技術者のあるべき姿、心構え、考え方について、特に若手研究者・技術者向けにお話しいただきました。

   

  演者は、若い新入社員時代からいくつもの社内プロジェクトに参加する機会があり、特に社を挙げての大きなプロジェクトに参加できたときは、自らの成長を確信できるような感動があったそうです。

 企業研究者・技術者は、できれば学位を取得し、学会等で大学の先生や社外の研究者・技術者と交流し、人脈と知識の幅を広めていってほしい。 語学、特に英語については、ある程度堪能であることはこれからの時代は必須であり、自分なりの努力を続けて欲しい。

 会議等の場で、自分が正しいと考えている事象については、たとえ言いにくいことであっても勇気をもって主張しなければならない。 他にも多数参加してくれた若手からいろいろな質問が出され、一つ一つ丁寧に答えていただきました。

 講演会には、来阪中の応化会西出会長にもご出席いただきました。

講演終了後は、いつもの特別食堂に席を移し、和やかな歓談の場が持たれました。西出会長には、エールの音頭もとっていただき、フレーフレー応化会の叫びが大阪でこだましました。

出席者

古川直樹(新36回)、西出宏之(新20回)、津田實(新7回)、井上征四郎(新12回)、市橋宏(新17回)、井上昭夫(新17回)、田中航次(新17回)、岡野泰則(新33回)、斎藤幸一(新33回)、牧芳彦(新34回)、和田昭英(新34回)、原敬(新36回)、高田隆裕(新37回)、中野哲也(新37回)、髙島圭介(新48回)、荒井直樹(新50回)、遠藤文子(新50回)、數田昭典(新51回)、澤村健一(新53回)、吉原秀輔(新55回)、陳鴻(新59回)、猪村直子(新60回)、古山大貴(新65回)、前田傑(新65回)、御手洗健太(新65回)

以上 25名

   (文責 田中)

「先輩からのメッセージ2019」開催報告

 

 2019年1月19日(土)第11回フォーラム「先輩からのメッセージ2019」を開催しました。その概要をここに報告いたします。

 本年の経団連の「採用選考に関する指針」は昨年と変わらず、会社説明会等の広報活動開始時期は3月とされましたが、本フォーラムは、採用に向けた会社説明会とは異なり、先輩の眼を通じた各企業のアクティヴィティ、社会人としての過ごし方や後輩への期待等を話していただく、学生の進路選定の一助、キャリア教育の一環であることから、大学側と慎重に協議いたしました結果、開催日を1月19日(土)といたしました。これに基づき、後述の「企業ガイダンス」掲載企業に「先輩からのメッセージ2019」への参加をお願いしたところ、59社からご賛同をいただき第11回の開催の運びとなりました。早稲田応用化学会のホームページには学生向けのコンテンツの一つとして「企業ガイダンス」掲載欄を設けており72社に参加いただいています。
 ビジネス現場の第一線で活躍中の身近な世代の先輩がそれぞれの企業の特徴、ビジネスモデル、講演者自身のビジネスライフの様態、キャリア開発の実績、求められる人材像など、限られた時間内でコンパクトにまとめて講演いただきました。企業からは講演者、同行者を合わせて約140名に参加いただきました。内OB/OGの参加は講演者を含めて90名となりました。学生の参加数は総数192名で、内応用化学科及び専攻が約75%、その他化学・生命化学、生命医科学、電気・情報生命工学等からも広く参加を得ました。また参加学生の84%が10社以上の講演を聴講したと回答しており、企業や先輩の動向への関心の高さがうかがわれます。 

和田教授によるオリエンテーション

 フォーラム開始前のオリエンテーションでは、和田教授からご挨拶と特別講演のご案内、保谷交流副委員長から講演についての注意・お願い事項の説明がありました。その後、12:30より一斉に講演がスタートしました。会場は6教室で、これまでと同様に前半と後半の2部制として各社2回の講演を行っていただき、参加学生が希望する企業の講演をできる限り聴講できるようにいたしました。全講演の学生延べ聴講数は約2,400名となり、積極的に講演会場の教室を回ったことがうかがわれます。会場の各社講演風景は下記ボタンをクリックしてご参照下さい。

201・202教室   203・301教室   302・303教室

また、企業控室として使用の教室では、特別講演として菅原教授による「最近の早稲田大学応用化学科について」と和田教授による「早稲田大学応用化学科の就職活動概要」をそれぞれ30分で2回講演いただきました。

 本年は学生受付教室に企業からの配布資料置き場を設置し、35社がパンフレット等をおいていただきました。受付終了後の学生が、各社の配布資料を閲覧し、持ち帰っていました。

 講演会終了後は参加いただきました企業在籍のOB/OGおよび同行者を囲んで懇談会を催しました。企業側、学生出席者多数で大盛況の懇談会となりました。町野交流委員長の司会のもと、主催者を代表して西出会長から参加企業への御礼と挨拶、教室を代表して門間主任教授の乾杯発声をかわきりに懇親を深め、フォーラムの延長となる学生と企業との質疑応答を含めて話が弾み、会場は熱気にあふれました。学生にとっては昼間のフォーラム、夕刻からの懇談会を通して、日常の学習、研究に加えて、将来の進路選定への貴重なアドバイスを先輩諸兄から頂戴し、学んだことも多かったものと確信しています。橋本副会長の中締めの挨拶、神守学生委員長の一本締めをもって全プログラムを盛況のうちに終了いたしました。懇親会風景は下記のボタンをクリックしてご参照ください。

懇親会

 今回のフォーラムにご賛同、ご支援いただきました企業、および熱気溢れる講演、懇談会における後輩を思いやる親身なアドバイスをいただきました先輩と、同行された関係者の皆様にはこの場をお借りしてあらためて厚く御礼申し上げます。

(文責 交流委員会 写真 広報委員会)

Ⅰ プログラム概要

  1. 日 時  2019年1月19日(土)
  2. 会 場  西早稲田キャンパス 54号館2F~3F教室
  3. 受 付  企業関係者は講演会場にて11:00から、学生は54号館101教室で12:00から
  4. 内 容 
      講 演 会  :12:30~15:13 【第一回】
      【休憩】   :15:15~15:30
      講 演 会  :15:30~18:13 【第二回】
      懇 談 会  :18:30~20:00 【63号館1Fロームスクエア】
  5. 対象学生  学部生、大学院生(修士、博士、一貫性博士)およびポスドク(進路決定を間近に控えた学部3年、修士1年、博士課程、一貫性博士課程修了予定者およびポスドクを主体としていますが、将来へ備えての学部1・2・4年生、修士2年生の参加も歓迎します。)
  6. 対象学科   応用化学科および応用化学専攻、化学・生命化学科および専攻、生命医化学科および専攻、ナノ理工学専攻、生命理工学専攻等(その他学部・研究科・学科・専攻を問いません。)

Ⅱ 「先輩からのメッセージ2017」教室番号、タイムスケジュール(54号館)

Ⅲ 「先輩からのメッセージ2017」特別講演スケジュール

  1. 「最近の早稲田大学応用化学科について」   講師:菅原義之        
      13:30~13:58 @54号館204号室   17:15~17:43 @54号館304号室      
  2. 「早稲田大学応用化学科の就職活動概要」   講師:和田宏明        
           14:30~14:58 @54号館304号室   16:15~16:43 @54号館204号室

Ⅳ 参加した学生(フォーラム参加学生の詳細)

*それ以外の学生は化学・生命化学専攻、生命医科学専攻、ナノ理工学専攻、電気・情報生命専攻、物理学及応用物理学専攻、創造理工研究科経営デザイン専攻

Ⅴ アンケートを踏まえての総括

1.今回のフォーラムの全体的な評価

アンケート回答者では、参加企業、学生ともほぼ全員が、「満足」「ほぼ満足」と回答しており、フォーラムは評価されていると考えられます。

質問に対し多岐にわたる回答がありましたが多かったものをまとめると次の通りです。

1)学生からの回答

 ①いろいろな企業が一堂に会していて、業界を知ることができてよかった。
 ②OB・OGからは、仕事や生活の具体的な話が聞けて参考になった。就活のアドバイスをもらうこともできた。

2)企業参加者からの回答

 ①学生の熱心さ

  • 特別講演
  • 他社聴講やスケジュール通りの進行などの運営
  • 他社講演の聴講が可能

が評価されました。

 

2.運営について

1)講演時間の13分/社については企業の81%、学生の80%が適当と回答しました。但し学生の入れ替え時間が短いとの意見も多くみられます。参加企業数も増えてきており、施設規模、運営陣容を含め今後の課題です。

2)会場について本年度は学生の7%が企業によっては狭いと回答したものの、講演企業では98%が適当と回答されており、部屋割りはおおむね順調にいったと考えられます。

3)開催時期は、学生の69%が1月開催で良かったと回答、29%が前年12月を希望しています。企業からも、絞り込む前に幅広く知ってもらうということを評価する声も多く聞かれます。 本フォーラムは、経団連指針による会社説明会と趣旨を分けていることもあり、来年の開催時期については教室側のご理解をいただき、1月開催で考えていきたいと思います。

4)懇談会は年々参加者が増え、会場が狭いという意見が多くありますが、適当な代案も難しく、大きな課題になります。

 

3.まとめと次回開催に向けた課題

  本年は59社に参加いただき、また、学生参加数192名でそのうち84%が10社以上を聴講し延べ聴講数2,400名という熱気にあふれたフォーラムとなりました。学生は優良企業からの具体的な情報が得られ、企業側も自社に対する理解を深めてもらうという状況が、両者にとって本フォーラムの高い評価につながっていると思われます。

  学生側からは講演時間が短い、会場移動があわただしい、企業側からは講演時間が短い、同一時間帯での企業割り振りなど改善希望点も指摘されています。今後とも参加企業を増やしていくことと、日程を含めた運営方法との調整が課題となります。

  今後の参加企業として、食品・飲料、医薬などが希望されており、また電機やIT、自動車、精密機器など現在参加が少ない業種へのアプローチも課題です。一方、講演時間の要望も考慮しますと、施設面、運営人員面での課題も大きく、教室側と連携をとって次年度の運営を早めに議論していくことが求められています。

なお、「先輩からのメッセージ」及び「企業ガイダンス」に関するお問い合わせならびにご要望等は下記メールアドレスの交流委員会または事務局宛お願いいたします。

  E-Mail :guidance@waseda-oukakai.gr.jp
      〒169-8555 東京都新宿区大久保3-4-1
  早稲田大学 先進理工学部応用化学科内 早稲田応用化学会 事務局長 寺嶋正夫
  TEL 03-3209-3211 内線 5253
  FAX 03-5286-3892
  E-Mail: oukakai@kurenai.waseda.jp
     URL :  http://www.waseda-oukakai.gr.jp

応化給付奨学金受給者の集い(第一回)

西出会長 開会の挨拶

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平成30年11月10日(土)午後、応用化学科給付の奨学金を受け博士号を授与されて、社会の様々な方面で奮闘されている面々が西早稲田キャンパスに集まって参りました。遡ること夏の盛りに、西出 宏之会長の声掛けを受け、河村 宏氏(元会長)、平林 浩介氏(元副会長)、下井 將惟氏(元副会長)ら有志が西早稲田キャンパスで、応化会として何か新しい企画が出来ないか検討を始め、それが応化会の将来を支える一つになればとの想いも交えて生まれたのが「応化給付奨学金受給者の集い」でした。

大学院で博士を目指して5年間に亘り修学、研究に没頭する応化学生を支援し、顕彰するため、応化会皆様の志をあつめて原資とした応化給付奨学金、および同じく水野 敏行、平田 彰、中曽根 荘三、里見奨学会奨学金受給者、古賀 憲司褒賞受賞者に呼びかけました。母校に参集し、近況を披露しあい、親交をあらためるホームカミングデーであり、奨学生選考に携わってきた方々も支援の思いを秘めてホストとして参加して、交流することを目的とした企画で、第一回は新51回生~新57回生(2001年~2007年学部卒相当)の博士修了者に声を掛けさせて頂きました。 ( 案内状 → こちら 

当日参集された奨学金受給者の皆さん

当日は、地方からの参加者も含め11名のかつての受給者が参加、平林 浩介氏(新10)の司会で、西出 宏之会長(新20)の挨拶でスタート致しました。会長からは、応化の博士奨学金の経緯を再度紹介、交流とネットワークに期待しているメッセージをいただきました。

続いて、黒田 一幸副会長(新24)のご挨拶では、以下のメッセージが伝えられた。ご自身が受けられた日本証券奨学財団の奨学金では、奨学生の同友会の会合が毎年あり、会報も発行している。台湾へ留学している人向けの台湾の団体からの奨学金では、台湾の人が日本留学時の日本ロータリークラブ会員からの支援への恩返しだそうである。応化会ではシニアの方々がお金のみならず貴重な時間も提供して下さっている。ご挨拶の最後は、貧しい家から托鉢に回るべきと諭した釈迦の話と「世の中のために喜ばれるようにお金を使っている人にお金を使う」という言葉を紹介されて締めくくられた。

黒田一幸副会長のご挨拶

続いて、奨学金受給者11名が自己紹介をしました。 最近の研究内容であったり、会社のことであったり、中には、同じ会社で働く応化OB/OGのメッセージを加えて紹介する人もあり、皆さんからわかりやすく紹介頂きました。  (参加奨学金受給者のリストは → こちら、 各奨学金受給者の自己紹介写真は → Galleryへ

奨学生からの近況報告

ここで司会を下井 將惟氏(新13)にバトンタッチし、今日の場のメインである交流の時間がスタートしました。河村 宏氏(新09)に乾杯をお願いしたが、まず乾杯をした上で、応化奨学金との関わり合いを紐解きながら、熱い想いを語られました。

河村元会長 乾杯

水野賞は 兄が管理していたが、2003年に応化との再会をした際に 自らの身体で体感しようと、博士課程の皆さんと関わり合いを持ったこと。水野賞の後を担うように2007年に応化会奨学金を創ったこと。就職談話室(今の先輩からのメッセージの前身)を立ち上げ、会社に入ってからも 配属先を報告してもらい、年末に「しのぶ」を借り切って、色々なフィールドの人に会う場を提供する「再会」をいう催しをしてきたこと。
大学に恩返しをしたいという父の想いを引き継いだが、応化会は、若い人は去り、年輩者は歳を取り、空洞化して来ている。中堅の皆さんにリターンしてもらい 同窓の良さを伝えたいという西出先生のアイデアに諸手を上げて賛成した。
今日参加出来ない博士からも連絡を受けて、是非来年は参加したいとも言われている。皆さんのような若い人に囲まれて酒をのんでいる人は仲間には居ない。皆さんとの関係は財産となっている。 横のネットワーク構築はやってきたが、縦の関係は出来ていない。研究室を超えて、ネットワークの再構築をしてほしい。これが応化会の理想形と思う。今日はキックオフ。来年は20~30人でやれるようにならないかと思う。」と締めくくられました。

河村 宏元会長の乾杯の挨拶の後を受け、懇親会の場で、まさに縦の会話が始まりました。
今日、集まった博士の皆さんからは 来年は誰を連れてこようとか コアの拡大の話が聞こえてきましたが、あっという間に時間が経ち 橋本 正明副会長(新21)の中締めの挨拶を頂き、受給者の田原 聖一氏(新51)の一本絞めでお開きとなりました。 その後、早稲田の街へ場を変えて、交流の続きをされたと聞いております。 来年、またお会いしましょう。 

懇親会

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(文責 事務局 高橋 宏)

広報委員会 北京訪問

広報委員会では昨年8月に急遽、佐々木委員長が北京勤務となったため、応用化学会報のデジタルアーカイブ化等の様々な課題についてメールを活用して協議を重ね、委員会を運営。転勤がある『現役世代』も参加出来る新たな委員会運営の形を模索しています。
委員会終了後の懇親会の際、夏休みを利用して広報委員会の有志で佐々木委員長を訪ねようという話で盛り上がり、佐々木委員長に相談したところ、快諾して戴いたため、9/1~6日で井上 健(前広報委員長 新19)と新谷(広報副委員長 新34)を含め4名で北京を訪問。委員長自らスケジュールを組んで戴き、北京で人気の料理やツアーでは行く事の出来ない観光地などをご案内戴き、改めて親交を深めました。
 9月3日は中国アフリカ協力フォーラムの首脳会議 (習近平ら国家主席が3年間で600億ドルの経済支援を発表)開催があり、北京市内では厳重な警戒体制の状況でしたが、この開催に向けて北京近郊の工場の操業を約1週間停止したため、PM2.5などの影響が全くなく、幸運にも雲一つない青空の北京を堪能しました。

広報委員会IN北京開催

 日本に留学経験があり、流暢な関西弁を話す王さん(佐々木委員長の部下)も参加して戴き、北京で人気の新鮮なマトン料理とアルコール度数50度超の白酒で懇親会をスタート。佐々木委員長は北京と上海に拠点を構えているため、中国の事業環境、キャッシュレスのスマホ(QRコード)やカードによる決済環境など、国家主導によるスピードで日本の先を行く中国の姿を垣間見ることが出来ました。


北京郊外観光(金山嶺長城)

 『金山嶺長城』は万里の長城の代表的な場所で、北京から約130km離れた場所にあり、全長10.5km、建築様式が異なる望楼が67、燈火台が2つある明代の長城です。中国の大型連休・国慶節では一日8万人訪れる『八達嶺長城』が有名ですが、金山嶺長城は観光地として現在整備中で、ツアー観光客が気軽に訪問出来ない場所です。見渡す限り人の姿が見えない絵葉書のような素晴らしい景観で、貴重な場所でした。

 全員揃っての最後の夕食では、北京ダック(北京では砂糖をつけて食べるのが流行だそうです)・蛙料理や最新のデザートなど雲南料理を含め、各地の色々な料理を楽しめました。

北京は日本に比べてセキュリティ(X線検査や手荷物検査など)が厳しいですが、地下鉄網が整備され、北京市内(紫禁城・頤和園・天壇公園など)は気軽に観光出来ます。
今回は初めての企画のため少人数での訪問となりましたが、学生たちが世界を身近に感じる機会提供として、海外で活躍するOBとの交流企画も面白いと思いました。
夏季休暇を調整して戴き、ご対応戴いた佐々木委員長、部下の王さん、林さんに改めて御礼申し上げると共に、益々の中国での事業ご隆盛を祈念しております。

(文責:広報委員会 新谷)

第15回応化会中部支部交流会報告書

平成30年11月10日(土)16時30分~19時30分、名古屋駅前ダイヤビル1号館会議室にて、会員17名参加の下、交流会(含懇親会)が執り行われた。

 まず山崎副支部長から今回の講演者である早稲田大学先進理工学部応用化学科松方正彦教授の略歴等の紹介があった。その後、三島支部長から参加者へのお礼と、8月3日の役員会(応用化学創立100年の歴史と経緯についての興味深いお話が合った)のお礼があり、以降、松方教授の講演に移った。演題「2050年を目指した炭素循環型産業について」の講演を頂いた。

 

講演の要旨

 近年、COP-21パリ協定のCO2排出量80%削減を目標として、自然エネルギー導入の他に、石炭・石油の時代を経て2010年頃からガスの時代に入っているが、これも50年程度とみられておるところから、ダイナミックな技術と社会システムの転換が急速に進むと思われる。

講演する松方教授

 未来型技術開発を考察する際の基準として、ビジョンを示す国連の合意を得たSDGS、Tokyo GSC Statement2015、COP-21があり、開発目標を提示するICEF21、NESTI2050がある。
 2050年に向け化学産業は国際競争力強化のため、国内コンビナートでは過剰設備の解消、統合運営等を行うこと、エクスポートパリティの確保、海外に売れる技術の確保、オープンイノベーションによる次世代の人材育成が必要となる。国内コンビナート事業の縮小・均衡は最先端技術の開発実現による国際競争力があってこそ可能となる。
 2050年にCO2削減80%を達成する技術を想定しバックキャストして、前述のフォアキャストした技術とすりあわせた開発の動向を定めていくことが重要である。
 NESTI2050では省エネルギー、畜エネルギー、創エネルギー、CO2固定化・有効利用のテーマを設けている。この中の省エネルギーでのテーマとなっている膜分離について、米国ジョージア大学での省エネ検討例、大型の産業・学会連携が推進されていることや、天然ガス中のCO2分離回収コストの試算例、膜利用によるCO2除去にかかる省エネ効果、各種分離膜のCO2/CH4分離性能についての紹介があった。
 併せて原油から高付加価値の化学品を作る革新的技術開発の潮流として、水蒸気分解、直接分解(RFCCなど)の他に、膜分離による原油からの炭化水素製造も検討されているらしいとのことである。
 炭素循環型化学産業とは、CO2の回収⇒CO2の水素化⇒基礎化学品の分離精製⇒ポリマー、エンプラ、ファインケミカルズの製造など高付加価値製品へと展開することである。膜材料としてのゼオライトに関しては、種々のゼオライトと分離対象物質の分子径の比較や蒸留塔が不要となるAg⁺イオン交換型のゼオライト膜のメカニズムが調査されている。
 CO2からのメタノール生産はすでにアイスランドで事業化されている。CO2分離技術は石油精製石油化学、ファインケミカルズ、製薬・溶剤リサイクル分野全体で行うことが必要である。

続いて、三井化学人事における女性活用の話をベースにした講演に移った。

人口減少が続く昨今、このままでいくと2100年には人口が2,500万人にまで減少する。仮に出生率が2,07になったとしても6,000万人程度にしかおよばず、労働力不足は明白である。
そこで、米国に比べ女性の労働人口が少ない日本では、女性だけでなく高齢者、障害者、LGBTの人、外国人等が働ける職場の構築が必要となる。
その状況下、発生してくる体力的・精神的諸問題についてはAI利用等のプロセス改善や設備改善などにより安全性を確保することになる。例えば、工場で働く人の半数を女性にすると決め、年齢構成、子供の数、学童保育など、何が必要になるかを抽出すれば、それを実現するための設備対応技術がみえ、女性の活用と技術開発が繋がってくる。

講演終了後は、松方教授との懇談や会員間の親睦を図った。  

全員写真

出席者(敬称略)

講師:松方正彦(34回生)
三島邦男(17回生)、堤正之(17回生)、後藤栄三(19回生)、小林俊夫(19回生)、秋山健(19回生)、柿野滋(19回生)、谷口至(22回生)、木内一壽(24回生)、山崎隆史(25回生)、浜名良三(29回生)、服部雅幸(32回生)、上宮成之(35回生)、櫛谷文彦(39回生)、大高康祐(41回生)、植村裕司(44回生)、若林隆太郎(57回)、以上17名

 

(文責:谷口)