2022年9月8日(木)に行われました夏合宿代替企画について学生委員会HPに記事がアップされましたのでご報告いたします。 続きはこちら
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早稲田大学応化会 学生部会向けキャリアセミナー
2022年8月27日:15:00-17:00
西早稲田キャンパス、61号館102B教室
講師:市場有子さん、福所しのぶさん
【目的】自分らしいキャリアを踏み出すきっかけを作ること
【ゴール】今必要とされるキャリアの考え方を知ること、自分の持つ価値観や強みを知ること
【概要】
人生100年時代、VUCAと言われる不確定な現代、長らく続いた年功序列や終身雇用といった日本型雇用は終焉を迎えようとしています。いつ何が起きてもおかしくない世の中では、所属する組織は成長の舞台であると考え、自分自身のキャリアを蓄積ことが何よりも重要とされています。一方で、理系の専門知識を持つ若手研究員は、その専門性の高さが強みとなりますが、社会人となって数年たつと、長期的キャリア形成やプライベートと仕事のバランスに戸惑う場面も見られます。今回のセミナーでは、理系×キャリアコンサルタントの我々から、社会に出る前に知っておいた方が良いキャリアの知識をお伝えし、ワークを通して自分らしいキャリアを踏み出すきっかけをご提供できればと思います。
1.ミニセミナー「人生100年時代のキャリア形成について」
日本人の8割がキャリアの迷子になっているという現状があり、迷うことは普通だが、どういうキャリアが求められているのか、どう考えるのかを知っていくことは重要。
現状の説明
VUCA(= Volatility(変動性),Uncertainty(不確実性),Complexity(複雑性),Ambiguity(曖昧性))の時代、人生100年時代、長期のキャリア形成:
経団連に所属する企業トップからも終身雇用の終焉を示唆する時代に来ている。これまではキャリアは一つの組織で昇進するための過程だったが、現在は能力を蓄積していく過程で組織は経験を与えてくれる場になっている。組織、昇進権力、地位給料(伝統的キャリア)から個人、自由・成長、心理的成功(自律的キャリア)に代わってきているが、自律した従業員の増加を80%以上の企業が望んでいる(優秀な人材の定着や生産性向上を上回っている)。
続いて、キャリア自律度診断(15項目)を用いた説明(自律的人材の診断)を用いて、キャリアアップについてのアクションについて説明があった。
心理的成功:何を伸ばせばいいのか=アイデンティテイ(自分らしさ)×アダプタビリティ(社会への適用)
これを伸ばすために3つの社会関係資本が重要(①ビジネス資本=スキル、資格・語学、経験,②社会関係資本=コミュニティ、プロボノ・副業、スクール・セミナー,③経済資本)
実際に自立度を伸ばすために、今の自分を知り、目標設定をしたときの現状からのGAPを認識し行動計画を立てて(1-3年)、実行(3-5年)実施しキャリア蓄積していく:大事なポイントとして、今の状態と目標の両方が明確であること、そのために自己分析が重要になってくる。
2.様々なキャリアパスを知る
研究職のキャリアパス:
目標設定のために、ロールモデル(ああいう風になりたい)を。そのために人付き合いが重要。
経験上、周りの支援を活用すること:育児と仕事の両立
ライフラインチャートで一定してプラスに振れている人は少ない=悩みはあるのが当たり前=長期的視点で見る
理系の活躍場面:
研究所内では、基礎研究、開発研究、生産研究といったカテゴリーがあるので、自分の興味に応じて選ぶと良い。
研究所外にも理系が活躍できる場面は沢山ある。例えば、
法務、事業部・経営企画
品質保証、知的財産
お客様センター、広報など。
活躍場面は多岐にわたるので選択肢を広く考えておくのがよい。
目標を決める上でロールモデルを定めることがオススメだが、1人に決めることは難しい。家族との過ごし方、余暇の過ごし方、コミュニティとの付き合い方、など多様な人との会話の中からロールパーツを集め、自分なりのロールモデルを形成することが良い。
研究職以外のキャリアパス
出産・育児における負荷は研究職、非研究職ともに同じで研究職以外の例として弁理士の事例について説明があった。博士課程に在学していた2000年頃は、博士号取得者のほとんどがアカデミック研究者を目指すという状況であった。しかし、博士課程なかばで、クリエイティブさへの疑念、ポスドク1万人計画、将来的な家庭との両立など、進路についての悩みが生じた。そんな時期に米国大学内のベンチャー企業でのインターンに参加し、知的財産の重要性を認識したことが転機となった。弁理士や知的財産関係の仕事は、自ら研究を行うことはないものの、身に着けた科学知識を生かしつつ、最先端技術へのサポートができるという点が魅力であると感じている。
転機の乗り越え方についてのヒントについて:
転機は大なり小なり誰にでも必ずくる。大切なのは転機を避けることではなく、乗り越え方を学んでおくこと。
個人のキャリアの8割は予想しない偶発的な出来事によるとのキャリア理論もある。この偶然の出来事をチャンスに変える5つの行動指針として、好奇心、持続性、柔軟性、楽観性、冒険心の重要性について提唱されている。
上記の中でも特に好奇心に関しては日頃からの取り組みが大切と感じており、好奇心から取り組んだことはそれだけで人生を豊かにしてくれるし、一見仕事に関係ないように見えていたことも長期スパンで形になってくることもある。
グループディスカッション
1.個人ワーク
テーマは、「社会人基礎力から考えるあなたのキャリアビジョン」
社会人基礎力は、経済産業省が定義する「職場や実社会で多様な人々と仕事していくために必要な基礎力で、
前に踏み出す力(action) 主体性、働きかけ力、実行力
考え抜く力(Thinking):課題発見力、計画力、想像力
チームで働く力(Teamwork):発信力、傾聴力、柔軟性、状況把握力、規律性、ストレスコントロール力
の3分野12要素で構成されている。ワークではこれらの3分野12要素を題材に、働くうえで最も重要と考えるもの、現時点で最も得意と感じているもの、今後伸ばしていきたいものをピックアップしその理由についても書き出したうえでグループディスカッションを実施した。
2.グループディスカッション
グループディスカッションを通じて、メンバーの能力要素に気がついたものを共有し気づきにつなげる。
3.全体シェア
主体性が得意な人たちだけでも社会は回るのだろうかを考慮しバランスも含めてチームワークへの反映が重要と感じた、アクションとチームワークを得意とするメンバーで構成されていたが、アクションを起こした後共同性を持たないと話が進まない、アクションを重要視しているメンバーが多かったなどの意見が出された。
技術力や知識の深さだけでなくコミュニケーション力・人間力も重要(特にチームワークについては6要素もあるので)
重要と思うもの=価値観
特異なもの=強み・アピールポイント
伸ばしていきたい=伸びしろ・意欲
これを知ることがキャリアビジョンの明確化につながり、自律的キャリアの第一歩になる。
グループワークは、自分の考え方を明らかにして考えを深め、他人の見方も知り、フィードバックによる気づきを客観的に理解できるメリットがある。自己理解や他社との対話の中でキャリアビジョンが深化する。
Q&A:
転機の探し方について:偶然の要素が多いが、「このままでいいのか、自分はどうありたいのか?」という問いやビジョンを持っているかどうかが、偶然をチャンスとしてキャッチできる気づきに繋がっているように思います。意識したものを探しに行くという意識があると気づきもしやすい。
終身雇用についての考え方について:転職についてはネガティブな考え方が多かったがこの数年社会変化が大きい。これに気付いている人と気づいていない人の差が大きい。気づきと状況変化をチャンスと捉えることは重要。そこから自分をどう成長させるかを考えること。
成長の考え方について:これが自分の成長につながったポイント、会社が求めることに近づけたかは一つの指標、目標設定に対する意識を明確に理解してそこに近づけているかを考える:生産だと効率性、イノベーションだと経営学やマーケティング、オープンイノベーションなどが指標になったりする。業務のバリエーションがない場合に効率性を意識するなど。目に見えやすい指標にすることも重要
報告:学生委員会 (岡 順也)、 広報委員会 (加来 恭彦)
学生向けキャリアデザインセミナー
学生委員会HPに掲載されました
2022年8月27日(土)に行われました学生向けキャリアデザインセミナーについて学生委員会HPに記事がアップされましたのでご報告いたします。 続きはこちら
早稲田応用化学会 交流委員会主催 第37回交流会講演会
2022年5月28日(土)15:00~16:00 (対面と遠隔方式を併用して開催)
講演者 杉村 純子氏 日本弁理士会 会長
演題 『ワセジョが語る知的財産世界の魅力』
副題 「~グローバル経営資源に知財を活かそう!~」
講演者 杉村 純子氏
講演者略歴
1984年 早稲田大学 理工学部 応用化学科 卒業 (森田・菊地研究室 新制34回)
石油会社研究部門に所属後、弁理士登録
特許事務所勤務後、プロメテ国際特許事務所設立(2001年度)~現在に至る
裁判所調査官(2003年度~2005年度)・現在 裁判所調停委員・専門委員(知的財産)
日本弁理士会 副会長(2011年度)
内閣府 知的財産による競争力強化・国際標準化専門調査会委員、評価・検証・企画委員会委員、
知財教育タスクフォース委員、等
講演者の現役職(日本弁理士会 会長 以外)
プロメテ国際特許事務所 共同代表 弁理士
早稲田大学ビジネススクール 非常勤講師
内閣府 知的財産戦略本部 本部員(同 構想委員会 委員)
裁判所調停委員・専門委員(知的財産)
Licensing Executive Society International Vice President(Licensing Executive
Society Japan 元会長)
アジア弁理士協会 日本部会 理事
産業構造審議会 知的財産分科会 委員(同 特許制度小委員会 委員、不正競争防止
小委員会 委員)
日本工業標準調査会総会委員・ISO知財マネジメント策定委員
はじめに
今回は、交流会講演会として初めて対面と遠隔方式を併用して開催致しました。
対面方式で使用した会場;西早稲田キャンパス 57号館 201教室
遠隔方式で使用したソフト;遠隔会議用ソフト Zoom
参加者:対面方式;28名(卒業生24名[講演者、先生を含む]、在校生4名)
遠隔方式;58名(卒業生55名[先生を含む]、 在校生3名)
合計 ;86名(卒業生79名[講演者、先生を含む]、在校生7名)
まず椎名交流委員長による開会宣言、視聴に当たっての依頼事項、及び早稲田応用化学会100周年記念事業が来年予定されており、本講演はそれに向かって応化会活動を盛り上げていくための第一弾としたいとのお話がありました。次に講演者の紹介が行われた後、講演に先立って早稲田応用化学会の濱会長からご挨拶を頂きました。
濱会長 椎名交流委員長
濱会長の開会のご挨拶
杉村先生、今回の講演を引き受けて頂き、有難う御座います。知的財産の世界で活躍されている「ワセジョ」の講演を是非お聞きしたいと思っております。
企業経営の中で、以前は売上とか利益といった財務的指標がメインでしたが、最近は特許、商標、意匠、あるいは著作権といった知的財産や社内ノウハウ等の無形資産に対して興味が持たれています。担当部門としてこれまでは特許は研究開発技術部門、商標や意匠についてはマーケティング部門というように明確に分かれていましたが、今では取締役会とかグローバル会議の中で戦略的な議論をするような時代になっています。これは大企業だけではなく、中小企業やスタートアップ企業においても生き残りのために不可欠な戦略となっています。先日、特許庁の森長官とこのようなことに関してディスカッションする機会がありました。
今日は専門的なお話以外に、知的財産の魅力について分かり易い事例を交えてお話頂けるとのことですので、知的財産に対する興味を高めて頂きたいと思います。
杉村先生、宜しくお願い致します。
続いて椎名交流委員長から講演者の略歴が紹介された後、講演が始まりました。
講演の概要
以下の各項目等について、講演者ご自身の経験や経歴、日本弁理士会でのお仕事、最近の話題を含む豊富なプレゼンテーション資料等を基に、魅力溢れるお話が展開されました。
弁理士になるまで
知的財産世界の魅力
弁理士の役割
弁理士の状況
日本弁理士会について
知的財産について
知的財産を取り巻く環境の変化
最近のトピック1 経済安全保障
最近のトピック2 IoT時代の特許紛争
最近のトピック3 コーポレートガバナンスコード改訂
最近のトピック4 特許をめぐるトラブルの裁定
最近のトピック5 農林水産物
戦略的に知的財産をマネジメントする
技術の保護戦略(オープン・クローズ)
秘匿化(不正競争防止法の「営業秘密」)
終わりに
今回は最近の半年間で新聞報道された話題を取り上げてお話しをさせて頂きました。応用化学科で講演出来たことを有難く思っております。是非知的財産の魅力に触れて頂いて、この世界に入ってきて頂きたいと思います。本日はご清聴、誠に有難う御座いました。
質疑応答
講演内容について、参加者から日本とアメリカの企業の、投資に対する取り組みの違いに関する質問や、弁理士の醍醐味などに関する質問などに対して、杉村先生からこれまでの経験を元にわかりやすい説明をいただきました。
この後、桐村教授からご挨拶を頂きました。
桐村教授のご挨拶
本日は大変分かり易く楽しくお話を伺うことが出来、貴重な時間を過ごすことが出来ました。
私は1999年から3年間、弁理士の方々のためにバイオ特許を出す時の基礎講座の依頼を受け、担当した経験があります。弁理士会にも少しは貢献したことを自慢させていただきます。
杉村さんは私の1年後輩でして、学生時代(卒業論文研究の頃)は我々の研究室に杉村さんの友人がいたので時々寄って下さいました。本日久し振りにお会いしたのですが、応用化学会の交流会講演会ならではの、こういった奇跡的な出会いもあるのだなと思いました。
ところで、我々が社会に出た頃は知的財産という言葉はありませんでした。そして、米国が特許の申請の仕方をがらりと変えて来たのですが、その時の日本の対応において、かなり苦労されたのではないかと思います。今はグローバル化の新しい波があり、世界標準(制度)をどう作っていくかが重要だと思います。その点において、杉村さんは明るく先導的に道を拓かれていると感じました。大変なことですが、これからも良い世界を作るために貢献して頂ければと思います。本日は良いご講演を有難う御座いました。
桐村教授 下村副会長
次に早稲田応用化学会の下村副会長から閉会のご挨拶を頂きました。
下村副会長の閉会のご挨拶
杉村先生、面白い講演を有難う御座いました。
杉村先生とは同じ研究室、同じ部屋で一緒に実験をしており、とても楽しい方でしたが、それが何年経っても変わらないと感じました。
先程の桐村先生のお話しにもありましたように、早稲田応用化学会は素晴らしい再会の場を提供してくれる会です。来年5月20日には早稲田応用化学会100周年の記念講演会と祝賀会がありますが、ここではもっと色々な出会いがあると思います。今日の杉村先生のお話のような、素晴らしく、また楽しいお話を聞くためにはそこに集まるのが良いのではないか、と思いまして私のお礼と挨拶に代えさせて頂きます。有難う御座いました。
最後に椎名交流委員長から下記の2点についてお願いがあった後、閉会となりました。
1.メール配信されるアンケートへの回答のお願い
2.2023年5月20日(土)に開催される早稲田応用化学会100周年の記念講演会と祝賀会への参加のお願い
当日の参加者の写真
対面での参加者
遠隔での参加者
(文責;交流委員会)
2022/06/18 縦割り交流会
学生委員会HPに掲載されました。
6/18(土)に縦割り交流会を開催しました。若手OB, OGと学生の交流をメインとして、今年度は2050年の未来と応化を想像しました。続きはこちら
2022年度早桜会総会後講演会(報告)
2022年度早桜会総会を2022年4月16日(土)にWEB形式(Zoom)にて開催し、その後講演会を実施いたしました。今回の講師には関根泰先生(早稲田大学理工学術院応用化学科教授)をお迎えし、「環境とエネルギーの現状と今後?早稲田からの発信?」という演題でご講演して頂きました。
【講師】関根泰氏 (早稲田大学理工学術院応用化学科教授)
【概要】
脱炭素社会実現に向けて政府が方針を打ち出していく中で、企業・大学等での研究開発が今後求められていく方向性について、ご講演いただきました。
水素・アンモニア・合成燃料の活用可能性、CO2回収技術、EVの今後の展望など、様々な場面で見聞きすることが増えた内容について、政策面や技術革新の観点からご見解を伺うことができ、ケミストとしての使命を考えさせられる内容でした。
関根先生のグループのご研究については、触媒化学における新たな反応メカニズム(※表面プロトニクスによる活性向上など)に関する内容や、ニューラルネットワークを活用した検討など、最先端の研究に触れることができました。
講演終了後は、「水素・電化はどの程度社会に浸透するのか?」、「3000ページ以上のIPCCレポートをどのように読破されたか?」等々、多数の質問が出ましたが、一つ一つ丁寧にお答えいただき、関根先生の幅広い知識に参加者一同、終始圧倒されていました。
最後に、政府のグリーンイノベーション戦略推進会議をはじめ、非常にご多忙の中、2時間以上にわたりご講演いただいた関根先生に改めて御礼を申し上げ、本報告の結びとさせていただきます。(文責:服部)
【出席者(21名)】
津田實(新7),井上征四郎(新12),市橋宏(新17),田中航次(新17),斎藤幸一(新33),和田昭英(新34),脇田克也(新36),高田隆裕(新37),中野哲也(新37),澤村健一(新53),陳鴻(新59),三品建吾(新59),古田武史(新61), 服部沙織(新64), 柘植知彦(新),御手洗健太(新65),滝瀬賢人(新64),遠藤文子(新50),浜名良三(新29),津田佑介(新),大山永展(新64),福田誠(新41)
第40回早桜会懇話会報告
第40回早桜会懇話会を2022年6月4日(土)にWEB形式(ZOOM)にて開催いたしました。今回の講師にはJAXAの桜井誠人氏(新41回,平田研)をお迎えし、-宇宙で生きる化学工学、ECLSS:環境制御生命維持技術と物質循環-という演題でご講演頂きました。
桜井様は月面や火星での有人探査を目的とした宇宙空間での生命維持技術についてご研究されています。月面探査という点で、NASAのアルテミス計画にJAXAも参画しています。アポロを超える成果を挙げることを目的として、月面の探査の先に火星を見据えた形で計画を進めています。まずは、月面をテストベッドとして循環型生命維持システムを確立するべくプロジェクトが進行しています。国際宇宙ステーション(ISS)における生命維持環境としては、水の電気分解による酸素発生装置、アルカリ金属での吸収による二酸化炭素除去装置、シリカゲルとゼオライト粒の組み合わせによる二酸化炭素除去装置、二酸化炭素を還元して水を得る装置などがあります。人間が生きていくには1日当たり0.8kgの酸素と2.5kgの水が必要であり、一方で1日当たり1.0kgの二酸化炭素を排出しています。如何にして二酸化炭素を除去し、酸素と水を得るかが大切になります。
宇宙空間での例ではないですが、地球上の閉鎖空間での居住実験は1970年代からロシアやアメリカで進められており、日本にも青森県六ヶ所村に閉鎖型生態系実験施設があります。
宇宙で生きる為には物質循環のループを人工的に創造する必要があります。その為に桜井様は学生時代からのご専門である化学工学を活用していらっしゃいます。人類の生存圏は地球の周回軌道上から月軌道へと拡大しつつあります。人類が当たり前のように月面で活動する未来の到来が50年先なのか、100年先なのか誰にも分かりませんが非常に楽しみです。
ご講演後は活発な質疑応答が交わされました。宇宙空間での活動、居住という非常に興味深いテーマであると同時に、人類や地球の持続可能性を考えた時に避けて通る事は出来ないテーマでもあると改めて実感致しました。お忙しい所、お時間を割いて頂いた桜井様に改めて感謝の意を示したく思います。
(文責:三品)
【出席者(16名)】
井上征四郎(新12),津田實(新7),市橋宏(新17),田中航次(新17),岡野泰則(新33)斎藤幸一(新33), 和田昭英(新34),脇田克也(新36), 中野哲也(新37), 高田隆裕(新37), 澤村健一(新53),陳鴻(新59),古田武史(新61), 桜井沙織(新64),三品建吾(新59)井上昭夫(新17)
講師:桜井誠人氏
応化委員新入生歓迎会
学生委員会HPに掲載されました.
学生委員会・応化委員の新歓企画として、お台場でポイントハンティングというレクリエーションを対面で実施したというものです。 → こちら
B1応化委員歓迎レクリエーション企画
学生委員会HPに掲載されました。
5月16日にB1応化委員歓迎レクリエーション企画を行いました。本企画は新しく応用化学学生委員会に加わったB1応化委員同士及びB2応化委員幹部との親睦を深めるために開催しました。6名のB2応化委員幹部(私を除く)と、26名ものB1応化委員の計32名に参加して頂けました。続きはこちら
2022年度応化会総会挨拶 (2022.5.14 濱)
本日はハイブリッド開催となりましたが、お忙しい中、多くの方にお集まり頂き、誠にありがとうございました。また平素は応化会活動に対して、格別のご支援を賜り、ありがとうございます。心から感謝申し上げます。
また学生メンバーも含めて、本日の総会開催準備にご尽力頂いた方々に、感謝申し上げたいと思います。
さて先ず私の方から、冒頭の挨拶と言うことですが、“応化会活動の現状と課題”と題して、会長就任時に掲げた3つの基本方針毎に、その進捗と課題について、少し話をしたいと思います。
先ず基本方針①「全世代にとって魅力ある応化会活動への進化」でありますが、これについては、コロナ禍が未だ継続しているにも拘わらず、各委員会、支部、若手の会、学生部会夫々が、リモート環境の充実を武器にして、新たな活動を活性化しています。
しかしながら、活動が活性化しているが故に、執行部メンバーの負担が拡大しています。今後各活動に分散している課題を、各委員会、支部、若手の会、学生部会の連携により、整理、統合することが必要であり、同時に実働メンバー(特に若手、シニア)の拡充を実現したいと思います。
また会費納付率の向上策や会員名簿、情報発信ルートの充実については、個人情報管理にケアしながら、学内外が連携して課題解決していく必要があります。
基本方針②「次世代情報基盤の構築」については、次世代の応化会活動活性化の為の情報基盤構想を、基盤委員会、若手の会が中心となり、デザイン中です。先ず広報委員会が中心となり、新情報基盤構築までの過渡的なシステムとして、現在の情報発信システムのアップデイトをしました。また次世代基盤については、構想アイデア、予算規模・資金、スケジュール、推進体制等を早期に明確化した上で、段階的に実現して行きたいと考えています。
基本方針③「応化会100周年記念事業の準備」ですが、次の100年に向けた応化会の将来像を共有しながら、プロジェクト、各委員会の連携で準備を進めています。来年2023.5.20(土)の記念講演会、祝賀会に向けた詳細準備とアセットの確保、応化会報特集号の準備等、詳細は後程、下村副会長からご報告します。そして100周年記念奨学金基金についても募集中でありますので、皆様の強力なサポートをお願い致します。
今お話ししましたような応化会活動の現状と課題をご理解頂いた上で、これからご説明します、総会各議案、報告事項について、ご出席の皆様からの忌憚の無いご意見、ご助言を賜りたいと思っておりますので、宜しくお願いします。