早稲田応用化学会100周年記念祝賀会 ご祝辞 西出 宏之 前会長(新制20回)

西出 宏之前会長(新制20回)

たいへん盛り上がり、歓談に熱気帯びています。会報に前会長として寄稿しましたので、ここでは軽くに留めます。
 このたび名誉会員に推挙され光栄です。会費納入が免除されるとのことですが、既に銀行口座からの自動引き落としです。これを継続しますので、ボケてきても死去で口座が閉じられるまで、些少ですが自動的に本会に寄与できます。
 参会皆さんと楽しくお酒も頂き、名誉会員ならぬ、酒に酔った「酩酊会員」となってきておりここで止めます。
 記念会に向け企画、長い月日の準備と実行、濱会長、下村副会長はじめ皆様、ほんとうにご苦労様でした。大盛会、おめでとうございます。

第43回早桜会懇話会(報告)

 第43回早桜会懇話会を2023年5月27日(土)イーセップ株式会社(京都府相楽郡精華町)にて開催しました。イーセップ株式会社は京都府相楽郡精華町にあるけいはんなオープンイノベーションセンター内に本社を構え、主にナノセラミック分離膜の開発や分離膜ユニットの製造・販売を行っています。現状の化学産業では分離工程にて多くのエネルギーを消費しておりますが、分離膜を用いると従来の蒸留等のプロセスと比較して省エネルギーで目的物を分離することが可能になります。昨今の環境問題への意識の高まりも追い風となり、膜分離技術に対する期待が高まっています。

 イーセップが今後力を入れていく開発テーマの1つにバイオマス資源からの燃料合成があります。具体的にはバイオマス資源のガス化から得られた二酸化炭素と水素を原料にメタノール水を合成します。得られたメタノール水を水素キャリアとして用いて必要に応じて水素を取り出すというプロセスを想定しています。またメタノールからガソリンを合成するプロセスは既存技術として存在するので、必要に応じてガソリンに転換することも想定しています。このプロセスのどこで分離膜が必要になるかというと、二酸化炭素と水素からメタノール水を得る工程においてです。二酸化炭素と水素からメタノールと水が出来る化学反応では逆反応も起こっており、収率が上がらないのが現状です。そこで分離膜を用いてメタノールと水を選択的に取り除くことで、逆反応が起こるのを防ぎ、メタノール水の収率が上がるという原理です。見学会ではイーセップの分離膜製造設備及び評価装置(写真1)を皆様に見学して頂きました。

写真1:イーセップ社の分離膜製造装置及び評価装置の様子

そしてまだ立ち上げ中ではありますが、分離膜と組み合わせたメタノール水製造装置についても外観を見て頂きました。(写真2)

写真2:現在立ち上げ中のメタノール水製造装置

今後開発されていく新技術ですが、地球の未来に確実に必要な技術であり見学会に参加して頂いた皆様におかれましては、大変に興味を持って話を聞いていらっしゃいました。

 メタノール水関連以外にもイーセップでは分離膜の製造や評価を行っていますのでそれらの設備についても見学して頂きました。特に10年前の会社設立当初、資金が十分無かった時に如何にして分析装置を揃えていったかという苦労話などは大変印象的であり、参加者の皆様も、よくぞここまで会社が成長したと、早稲田の同窓の活躍を喜んでいる様子でした。見学の最後には参加者の皆様で集合写真を撮影しました。(写真3)


写真3:参加者集合写真

見学会後は、久しぶりに懇親会を実施致しました。(写真4)

写真4:懇親会の様子

ここ何回か対面での開催を実施しておりましたが、懇親会は未開催でした。皆様久しぶりの懇親会ということで、イーセップ見学会の感想を始め、これから応化会、そして日本をどうやって盛り上げていくのか等、非常に話が弾みました。オンラインでの開催は懇話会の講師の先生の選択肢が広がる等、便利な部分もある一方で対面開催ならではの良さもあるということを改めて認識致しました。今年度の懇話会は対面を基本とする方針ですので、懇親会での議論も含め益々応化会が盛り上がっていくよう役員一同努めて参りたいと思います。(文責:三品)
【出席者(12名):敬称略】
津田實(新7), 市橋宏(新17),田中航次(新17) ,斎藤幸一(新33),和田昭英(新34), 中野哲也(新37), 脇田克也(新36) ,高田隆裕(新37), 澤村健一(新53), 陳鴻(新59),三品建吾(新59), 古田武史(新61)

学内講演会のお知らせ
「Necessity is the Mother of Invention: Natural Products and the Chemistry They Inspire」

下記の要領で学内講演会が開催されます。

演 題 Necessity is the Mother of Invention: Natural Products and the Chemistry They Inspire
講 師 Sarah E. Reisman
所属・資格 カリフォルニア工科大学・教授
日 時 2023年9月15日(金)16:30-18:10
場 所 西早稲田キャンパス 62号館森村記念ラウンジ (62号館1階)
参加方法 入場無料、直接会場へお越しください。
対 象 学部生・大学院生、教職員、学外者、一般の方
主 催 早稲田大学先進理工学研究科 応用化学専攻
問合せ先 早稲田大学 理工センター 総務課
TEL:03-5286-3000

参考:「Necessity is the Mother of Invention: Natural Products and the Chemistry They Inspire」(2023/9/15) – 早稲田大学 理工学術院 (waseda.jp)

学内講演会のお知らせ
「Breakthroughs in Solid Sorbents for CO2 Capture」

下記の要領で学内講演会が開催されます。

演 題 Breakthroughs in Solid Sorbents for CO2 Capture
講 師 Jeong Gil Seo
所属・資格 Associate Professor, Hanyang Univ.
日 時 2023年7月18日(火)10:00-12:00
場 所 西早稲田キャンパス 55館S棟610ゼミ室
参加方法 入場無料、直接会場へお越しください。
対 象 学部生・大学院生、教職員、学外者、一般の方
主 催 早稲田大学先進理工学研究科 応用化学専攻
問合せ先 早稲田大学 理工センター 総務課
TEL:03-5286-3000

参考:「Breakthroughs in Solid Sorbents for CO2 Capture」(2023/7/18) – 早稲田大学 理工学術院 (waseda.jp)

新17回同期会開催報告:2023年5月20日 於 金城庵

コロナ禍の影響で長らく開催できなかった新17回同期会を12名が参加して4年ぶりに開催しました。今回は参加者の都合も考え、応用化学会設立100周年記念講演会・祝賀会と開催日を合わせ、正午から2時までの昼会として開催しました。

金子君の司会で、先ず前回開催以降にご逝去された内田健君、加賀山正己君、川崎勝敏君、桑原豊君、見並勝佳君、杢嘉雄君、横山功夫君(五十音順)のご冥福をお祈りし、一分間の黙祷をさせて頂きました。

コロナ禍をはじめ多難・激動する社会の中で、元気に集うことができたことを喜ぶ開会挨拶に続いて、全員で乾杯して会が始まりました。
次に、各自により順次近況報告や最近の関心事項などについての紹介がありました。
現役時代から続く月例麻雀会が生活リズムになっている人、海外勤務時代からの付き合いが今も続く人、老人ケア施設に入居し日々カラオケやゲームを楽しむ人、健康維持のため毎朝90分のジョギングが日課の人、元気にゴルフを頑張っている人、野鳥写真に興じる人など、夫々に充実した生活を楽しんでいる様子が分かりました。中でも西海君の名誉ある瑞宝中綬章受章の紹介、坪田君の声量を押さえた詩吟披露、三島君の足腰がちょっと不自由な人が靴下を楽にはけるように工夫した自作プラスティック治具の紹介等が印象的でした。質問やコメントも交えての和気あいあいとした楽しい時間でした。

会の冒頭には「これが最後の同期会かな」との声もありましたが、やはりリアルの会は楽しく印象的だったものと見え、2回/年の開催提案もあったほどの盛り上がりでした。
卒業後56年経っていますが、改めて「学生時代の仲間はいいものだ、技術屋魂は健在だ。」ということを感じるひとときでした。

会の終りは校歌斉唱と記念撮影が定番。今回は会場が本部キャンパスに近かったので、私達が学部時代に学んだ旧9号館の「応用化学実験室」の掲額を背景にしての記念撮影を行い応用化学会100周年にあやかる会のシメとし、元気での再会を約して散会いたしました。出席者の半数は100周年記念行事にも出席、充実した一日でした。

出席者:石井利典、大林秀仁*、金子四郎*,高橋志郎、高畑忠雄、高安正躬、塚原雅人、
経沢実、坪田正行、西海英雄*、三島邦男、室賀五郎。(五十音順。(*:幹事))。

(文責:大林秀仁)

2023年度定期総会・先進研究講演会・交流会開催のお知らせ

早稲田応用化学会 会員の皆様

早稲田応用化学会 会長 濱 逸夫

 平素は早稲田応用化学会の活動にご支援・ご尽力を賜り、誠にありがとうございます。
さて、2023年度定期総会、および同時に開催される先進研究講演会についてご連絡申し上げます。

 応用化学会100周年記念イベントを終えて間もない時期ですが、久しぶりに交流会も予定しておりますので、出来るだけ多くの方にご出席頂きますよう、宜しくお願い申し上げます。尚、出席申込は、下記URLからお願いします。

   https://forms.gle/ofMTfqBu6kTUU5Kb9

<スケジュール>
日時:2023年6月17日(土) 13:30 ~ 18:30

13:30~14:30 定期総会      (会場:57号館201教室 )

14:45~16:15 先進研究講演会  (      同上     )

16:45~18:30 交流会<懇親会>(会場:63号館1階 ロームスクエア)

懇親会費:3000円

■定期総会 議題

<会長挨拶>
  応化会活動の現状と課題  会長 濱 逸夫

 

<決議事項>
 議案1 2022年度事業及び会計報告   庶務理事 梅澤 宏明、会計理事 井村 正寿
 議案2 2023年度事業計画及び予算案

<報告事項>
 報告1 執行部体制          会長  濱 逸夫
 報告2 応用化学会百周年行事概況報告 副会長 下村 啓
 報告3 応化会給付奨学生紹介     副会長 橋本 正明

 

■先進研究講演会「応用化学最前線 ? 教員からのメッセージ」プログラム

  1)応用生物化学部門 木野 邦器 教授
   演題 「生物のシステムに学ぶ新たなモノづくり研究」

 

  2)触媒化学部門    松方 正彦 教授
   演題 「カーボンニュートラルな日本の化学産業を構想する」

 

  3)有機合成化学部門 山口 潤一郎 教授
   演題 「有機合成化学の新潮流をつくる」

 

以上

学内講演会のお知らせ
「エネルギーと物質と情報を通して,生命を知る(仮題)」

下記の要領で学内講演会が開催されます。

演 題 エネルギーと物質と情報を通して,生命を知る(仮題)
講 師 伏見 譲
所属・資格 埼玉大学(名誉教授)
日 時 2023年6月29日(木)15:05-16:45
場 所 西早稲田キャンパス 52号館 3階302教室
参加方法 入場無料、直接会場へお越しください。
対 象 学部生・大学院生、教職員、学外者、一般の方
主 催 早稲田大学先進理工学研究科 応用化学専攻
問合せ先 早稲田大学 理工センター 総務課
TEL:03-5286-3000

参考:「エネルギーと物質と情報を通して,生命を知る(仮題)」(2023/6/29) – 早稲田大学 理工学術院 (waseda.jp)

学内講演会のお知らせ
「Translational Chemical Biology」

下記の要領で学内講演会が開催されます。

演 題 Translational Chemical Biology
講 師 Xiaoguang Lei
所属・資格 北京大学 教授
日 時 2023年6月6日(火)16:30-18:10
場 所 西早稲田キャンパス 62号館森村記念ラウンジ (62号館1階)
参加方法 入場無料、直接会場へお越しください。
対 象 学部生・大学院生、教職員、学外者、一般の方
主 催 早稲田大学先進理工学研究科 応用化学専攻
問合せ先 早稲田大学 理工センター 総務課
TEL:03-5286-3000

参考:「Translational Chemical Biology」(2023/6/6) – 早稲田大学 理工学術院 (waseda.jp)

もうすぐ応化会100周年⑩

記念講演会・祝賀会まであと1週間を切りました。

早稲田応用化学会100周年記念講演会・祝賀会(5月20日(土))の最終申込〆切は5月15日(月)です。
これまで様々な事情で申込が出来なかった方は是非この機に申込ください。
※WEB申込が困難な方へ配慮し「2023年応化会報春号」に講演会・祝賀会への申込用紙を同封して発送いたしました。もちろん、WEBでの申込も可能です。
講演会は大隈小講堂で15時開始、祝賀会はリーガロイヤルホテル東京ロイヤルホールで18時からです。
多くの方に記念講演会・祝賀会でお会いできることを楽しみにいたしております。
申込は以下のサイトから。

https://waseda-oukakai.gr.jp/newhome/2023/02/19/100nenjigyo_applications/

早稲田応用化学会 100周年記念事業担当 下村 啓(1984年卒 新34回)

100周年記念事業ポータルサイトもご覧ください。