2023年度早稲田応用化学会中部支部総会実施報告

【中部支部2023年度総会 実施報告】

1. 開催日時; 2023年4月8日(土)14:30~15:30
2. 開催場所; ウインクあいち1008号室
3. 出席者;  16名
4. 議題;   
   第1号議案: 2022年度事業報告
   第2号議案: 2023年度事業計画
   第3号議案: 2022年度会計報告および2023年度予算案
   第4号議案: 2023年度中部支部役員構成
   第5号議案: 若手部会の活動方針とIT化の考え方について
5. 議事内容; 
   添付のpower point資料に基づき、第1号、2号、4号議案
  については友野支部長より、第3号議案については加藤会計担当理事
  より、また第5号議案については山本若手部会・IT化担当理事より
  説明が行われた。第1号議案~第4号議案は総会承認事項であり、
  拍手をもって承認された。
   第5号議案については、若手会員の意見について活発な質疑応答が
  行われた。特に育児中の若手会員にとって、土曜日に開催される
  支部のイベントに出かけて長時間参加することは負荷が大きく困難
  であり、ハイブリッド化を推進いただければありがたい、とのご意見
  に執行部としても同意見であること。対応するため、2023年度の
支部予算としてハイブリッド化設備の購入費を申請している旨の
回答があった。

以上  

もうすぐ応化会100周年⑨

記念講演会・祝賀会の申込追加の件です。

早稲田応用化学会100周年記念講演会・祝賀会(5月20日(土))のWEBでの申込は3月末で一旦区切りました。
今のところ、250名を超える方に参加頂ける見込みです。
さて今般、WEB申込が困難な方へ配慮し「2023年応化会報春号」に講演会・祝賀会への申込用紙を同封して発送いたしました。
3月末までにWEB申込が出来なかった方が居られましたら是非この機会をご活用ください。
また、これに合わせて応化会ホームページからのWEB申込もできるよう設定しておりいます。
講演会会場は大隈小講堂、そして祝賀会会場はリーガロイヤルホテル東京ロイヤルホール、会場にはまだ余裕がございます。
記念講演会・祝賀会まであと20日あまり、皆様のお申込みとともに同期生や先輩、後輩、研究室の同窓生をお誘いを頂けるとありがたいです。
申込は以下のサイトから。

https://waseda-oukakai.gr.jp/newhome/2023/02/19/100nenjigyo_applications/

早稲田応用化学会 100周年記念事業担当 下村 啓(1984年卒 新34回)

100周年記念事業ポータルサイトもご覧ください。

 

応用化学科・応用化学専攻『学位記授与式』祝辞

応用化学科主任 下嶋 敦先生

応用化学科主任 下嶋 敦先生

ご卒業、修了おめでとうございます。本日ご列席されているご家族、ご関係の皆様方にも心よりお祝い申し上げます。

卒業、修了される皆さんは大学生活の多くの時間を、新型コロナウイルス感染症によるさまざまな制約のなか過ごされました。大学に入構できない期間があったり研究室での活動時間が制限されて思うように実験ができずに苦労されたと思います。また、講義や実験がオンライン化されたことで、友人達との交流の機会も激減してしまいました。そのような困難を乗り越えてこの日を迎えられたことに敬意を表したいと思います。

これから修士課程に進学される皆さんは、より高いレベルの研究をすることになります。研究というのは新しい、未知の領域を探求するものですので、楽しさと同時に難しさも感じると思います。大学の研究は企業の研究開発とは違いますので、成果が出れば良いというものではありません。大事なのは失敗を重ねてもそれを糧に皆さんが成長することですので、ぜひ頑張っていただきたいと思います。

社会人になる皆さんは、これからが新たな人生のスタートとなります。大学で身につけた知識や技術はもちろん、論理的思考力や創造力などをフル活用して、それぞれの道で大いに活躍していただきたいと思います。大学での研究と関係する仕事に就くとは限りませんが、大事なのは課題に向き合う姿勢やそれを解決するための考え方や取り組み方です。そのような力は皆さんすでに十分身につけていますので、自信をもって前に進んでください。現在、世界が直面している気候変動や環境、エネルギー問題などの解決には応用化学の貢献が大いに期待されています。関連する業務に携わることになった際は、社会からの期待や要望が非常に大きいことを強く認識して、使命感を持って取り組んでいただきたいと思います。

さて、現在世界情勢は目まぐるしく変化していて、先行きも不透明です。コロナ禍で経験したように、私たちを取り巻く社会環境はさまざまな要因で急激に、大きく変化します。このような予測の難しい時代を生き抜くためには、これまでの常識や固定観念にとらわれず、変化を積極的に受け入れて、柔軟に対応する必要があります。自らの専門に基づく役割を自覚し、主体的に考えて行動に移すことはもちろん大事ですが、一人では何も成し遂げられません。大切なのは、人と人との繋がりだと思います。社会に出るとたくさんの出会いがありますので、多様な人たちと積極的にコミュニケーションをとって、リーダーシップを発揮して組織を導く立場になることを期待します。学科専攻の友人達とのネットワークや教員との繋がりも是非利用してください。

皆さんがこれから歩む道は平坦なものではなく、失敗や挫折もたくさん経験するでしょう。それらを乗り越えることで更なる成長や発展があります。10年、20年後の目標に向けて、自分を常に客観的に見て弱いところや足りないところを認識し、自らを高める努力を怠らないようにしていただきたいと思います。皆さんが、早稲田大学の応用化学科・専攻で学んだことを活かして、さまざまな分野で活躍し輝かれることを祈念して、学科専攻主任からの祝辞とさせていただきます。本日はご卒業・修了おめでとうございました。

2022年度応用化学科・応用化学専攻『学位授与式』祝辞

濱 逸夫

濱 逸夫会長

皆さん、ご卒業おめでとうございます。心からお祝い申し上げます。

  やっとコロナ禍と言う制限もなく、自由に行動できる日々が戻りつつありますが、皆さんの学生生活は、本当にコロナに最も翻弄された象徴的な学生生活であったと思います。是非その悔しさ、我慢の時間で溜まったエネルギーを力に、これからの毎日を、人生の記憶に残るような充実した時間にしてほしいと思います。

 昨年の学位授与式では、学生の皆さんに3つの言葉を贈りました。3つの言葉とは、“何事にもおもしろいと思ってチャレンジすること”、“心を震わせ多くの感動を感じること” そして“常に人への感謝を忘れないこと”です。

 今日ここにいる皆さんも、大学院でもう少し学生生活を続ける人、そのまま大学で研究を続ける人、あるいは企業に就職する人、あるいは日本を出て全く別のキャリアを目指す人等、様々な人がいると思います。 様々な出会いや経験を積み重ね行くと共に、皆さん夫々がおもしろいと思うことも、感動を感じることも、そして関わり合う人たちも大きく変わって行きます。ただ常に先程申し上げた3つの言葉を忘れずに、夫々の人生で色の異なる大きな花を咲かせてほしいと思います。

 私が会長をしている応用化学会は、応用化学科を卒業して、様々な経験を積んできたOB, OG達の集まりです。今年で設立100周年を迎えますが、卒業して間もない若手メンバーから、私のようなロートルまでが、皆さんのキャリアデザインの役に立つ様々な企画や出会いをサポートしていますので、是非積極的に参加してほしいと思います。

 今、社会では“自律型人材”が求められており、“キャリア自律”と言う言葉も注目されています。自律型人材とは、自ら戦略を考えて、課題を見つけ出すと言った主体的に動く人材です。またキャリア自律とは、個人が自身のキャリアを自らデザインし、自律的にキャリア開発を行うことです。

日本の社会に定着していた年功序列や終身雇用と言うシステムが変わりつつあります。企業においても大学等においても、自らの意志で、楽しく働き、自らのキャリアを築きながら、自らの夢、あるいは組織やチームの夢を実現することが今後益々必要になってきます。

 未だ皆さんの興奮は治まっていないと思いますが、ワールドベースボールクラシック(WBC)での侍ジャパンの優勝は我々に大きな感動を与えました。

その中でもMVPになった大谷翔平選手の活躍や振る舞いは、実に素晴らしいものでした。その大谷選手の曼陀羅チャートは話題になり、本まで出ていますが、常に自ら絵を描き、自ら研鑽し、そして周りを巻き込みながら夢を叶えて行く生き方は、野球選手だけではなく、ここにいる全ての皆さんの貴重な道しるべになると思います。花巻東高校時代に作った人生計画表には、27歳で「WBC日本代表MVP」と書かれていたようです。実際は一年遅れましたが、見事に夢を叶えました。実に70歳までの計画が、ノートには記されているとのことです。

野球だけでなく、昨年開催されたワールドカップサッカーでも、自らの夢を叶えるために、世界中のサッカーチームで研鑽を積んでいるメンバーが日本代表として結束し、未だ優勝と言う夢は掴んでいませんが、日本中にブラボーの嵐が吹き荒れました。そして今も夢の実現の為に、夫々が挑戦を続けています。

皆さんも、是非「自分の好きなことが思い切り出来るキャリア」をどう作るか。自分が努力することが面白いと思えるようなキャリアを自分自身で描き、挑戦していってほしいと思います。焦る必要はありません。様々な挑戦を通じて、自分だけのデザインを築き上げてほしいと思います。

何事にもおもしろいと思ってチャレンジすること”、
心を震わせ多くの感動を感じること”、そして
“常に人への感謝を忘れないこと

冒頭に申し上げた3つの言葉をもう一度繰り返して、お祝いの言葉を閉めたいと思います。この3つの言葉を忘れずに、皆さんの素晴らしい人生チャートを実現してください。本日は、本当におめでとうございました。                             

以上

2023年度早桜会総会後講演会(報告)

 2023年度早桜会総会を2023年4月15日(土)にWEB形式(Zoom)にて開催し、その後講演会を実施いたしました。今回の講師には和田昭英先生(神戸大学理学研究科教授)をお迎えし、「へそ曲がりの光化学」という演題でご講演して頂きました。

【講師】和田昭英氏 (神戸大学理学研究科教授)
【概要】
 和田先生には光化学の新しい切り口について,神戸という街の紹介も交えてお話しいただきました。お話の前半は「答えから考える光化学」という研究テーマのお話で,遺伝的アルゴリズムと呼ばれる最適化手法を超短パルスレーザーのパルス形状に適用することで光化学反応を逐次的に制御する方法について紹介して頂きました。通常は反応物の時間変化を追跡して反応機構を調べていくところを,“へそ曲がり”なこの手法では波形最適化により理屈抜きにして光反応の制御を実現して,得られた波形を詳しく解析することで制御機構(理屈)を明らかにします。この手法の応用例として,ペリレン結晶の励起状態制御を実現し,さらに得られたパルス形状を解析することで明らかにされた制御メカニズムについて説明して頂きました。
 後半は「俯瞰して見る光化学」という研究テーマのお話で,太陽光の様な白色光で駆動される光化学反応を調べる新しい手法についてご説明頂きました。通常は照射する光(単色光)の波長を変えて反応の進行度の波長依存性を調べるところを,この手法では白色光を干渉計に通して波長ごとに異なる周期で変調する“へそ曲がり”な方法を採用することで,単色光照射では観測の難しい多色多段階の反応まで観測できます。非常に感銘を受けました。この手法の応用例として,アゾベンゼン誘導体について青色と赤色の2色の光が関与した多段階光異性化反応の観測例について説明して頂きました。
 また,お話の合間合間に神戸の紹介が入り,例えば神戸大学周辺の紹介や,神戸の山(摩耶山)の上から見える景色や神戸港の遊覧船から見られるクルーズ船や海上自衛隊の潜水艦などの紹介もして頂き、神戸の街を訪れたくなりました。
(文責:三品)

【出席者(15名)】
津田實(新7回),井上征四郎(新12回),市橋宏(新17回),田中航次(新17回), 井上昭夫(新17回),熊谷和夫(新31回) ,斎藤幸一(新33回),和田昭英(新34回),脇田克也(新36回),高田隆裕(新37回),中野哲也(新37回),澤村健一(新53回),陳鴻(新59回),三品建吾(新59回),古田武史(新61回)

2022年度 学位記・褒賞授与式

応用化学科 学位記授与式
応用化学科および応用科学専攻研究科の2022年度学位記・褒賞授与式は、2023年3月26日(日)16時30分より、西早稲田キャンパス63号館202教室にて、式次第に従い、小堀 深専任講師の司会で執り行なわれました。本会は、新型コロナウイルス感染症拡大防止に配慮しつつも、教職員、主賓及び学部卒業生、修士課程修了生に加え、保護者の方々にも会場にご参加いただき、対面での開催となりました。

開式の辞に続き、学部卒業生、修士修了生へ学位記が授与されました。今年も研究室ごとの代表者が前に出て授与されました。

応用化学科褒賞授与式
引き続き、応用化学科褒賞の授与式が行われました。下嶋 敦教授から以下のような本賞設立の経緯、主旨等の説明があり、本賞および副賞が岡 大智さんに授与されました。
応用化学科褒賞は、優れた業績をあげた学生を表彰して更に人間的な成長を促すことを主旨として設定した褒賞で、学業成績と人物の総合的評価で毎年学部卒業生一名に授与されます。この褒賞は、OBの皆さんと教員および教員OBの寄付によって成り立っているもので、皆さんの気持ちを込めて対象の方に授与するものです。副賞は先進理工学部応用化学科とお名前を刻んだバカラのグラスです。おめでとうございます。

褒賞授与 受賞者 岡 大智さん

褒賞の授与の後、受賞者の岡 大智さんより受賞の謝辞がありました。

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祝辞:下嶋 敦 教授

 

応用化学科主任 下嶋 敦教授から祝辞がありました。

 

祝辞:濱 逸夫早稲田応用化学会会長
ついで、早稲田応用化学会 濱逸夫会長から祝辞がありました

早稲田応用化学会 濱逸夫会長の祝辞

 

在校生代表からの送辞
在校生を代表して、学部3年生 石﨑 柊平さんが、卒業生に感謝の気持ちを伝える送辞を述べました。

送辞 在校生代表 石崎 柊平さん

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学部卒業生の答辞
これに答えて、学部卒業生を代表して宋美慶さんが答辞を述べました。

学部卒業生 答辞 宋 美慶さん

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卒業生代表 宋 美慶さんの答辞

修了生からの答辞
引き続き、修了生を代表して中村 汐里さんから答辞がありました。

大学院修了生 答辞 中村 汐里さん

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乾杯
応用化学科褒賞授与式及び受賞挨拶を終え、平沢 泉教授の発声による恒例の乾杯へと式が進みました。なお、乾杯の缶ビールは応化会から皆さんに進呈されました。

乾杯の言葉 平沢 泉教授・応化会副会長

校歌斉唱

校歌斉唱 指揮:山本 幹大さん

卒業生を代表して、山本 幹大さんの指揮によって校歌を斉唱しました。今年は声出しが可能となりましたので、全員がそれぞれの想いを乗せて「都の西北」を演奏することができました。
閉会の辞を経て、授与式はお開きとなり、その後は卒業・修了生は各研究室、また仲間同士の記念撮影にてひとときを過ごしていました。

           

学位記・褒賞授与式 アルバム1

学位記・褒賞授与式 アルバム2

 

(文責:広報委員会)

オンライン講演会のお知らせ「細胞内情報伝達の可視化に向けた蛍光タンパク質の応用」

下記の要領でオンライン講演会が開催されます。

演 題 細胞内情報伝達の可視化に向けた蛍光タンパク質の応用
講 師 水野 秀昭
所属・資格 ルーヴェン・カトリック大学  教授
日 時 2023年4月25日(火)13:10-14:50
会 場 オンライン開催(ZOOM)
参加方法 時間になりましたら、下記アドレスよりご参加ください。
https://zoom.us/j/94631422854?pwd=MVFOWXJ1ak83WXFXNUcwaVdaTWpPdz09
ミーティングID: 946 3142 2854
パスコード: 224783
対 象 学部生・大学院生、教職員、学外者、一般の方
主 催 先進理工学研究科 応用化学専攻
問合せ先 早稲田大学 理工センター 総務課
TEL:03-5286-3000

参考:「細胞内情報伝達の可視化に向けた蛍光タンパク質の応用」(2023/4/25) – 早稲田大学 理工学術院 (waseda.jp)

学内講演会のお知らせ「Fascinated by hydrothermal reactions and soft chemistry」

下記の要領で学内講演会が開催されます。

演 題 Fascinated by hydrothermal reactions and soft chemistry
(水熱反応とソフトケミストリーに魅せらせて)
講 師 熊田 伸弘
所属・資格 山梨大学 教授
日 時 2023年4月28日(金)16:00 – 17:40
場 所 西早稲田キャンパス 55N号館 1階 第二会議室
参加方法 入場無料、直接会場へお越しください。
対 象 学部生・大学院生、教職員、学外者、一般の方
主 催 早稲田大学先進理工学研究科 応用化学専攻
世話人:菅原 義之(連絡先:73-3311)
問合せ先 早稲田大学 理工センター 総務課
TEL:03-5286-3000

参考:「Fascinated by hydrothermal reactions and soft chemistry(水熱反応とソフトケミストリーに魅せらせて)」(2023/4/28) – 早稲田大学 理工学術院 (waseda.jp)