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第18回評議員会報告(2022年10月15日開催)

第18回評議員会が2022年10月15日(土)14時より開催されました。コロナの感染リスクに配慮したハイブリッド方式にもだいぶ慣れてきており、リアル30名、オンライン34名の計64名が出席されました。議長は西出先生です。

西出議長より開会挨拶

西出議長

西出議長より、大学の状況とともに、早稲田学報の特集にもある「早稲田バカ」になぞらえて応化会100周年の活性化や後輩への支援に積極的に参加して欲しい旨をお話しされました。

 

濱会長挨拶

濱会長

リアル・オンライン含めて多くの方にご出席いただいたことへの感謝をまず述べられ、今日の評議員会では、応化会のアクティビティの紹介と、来年の100周年に向けての準備状況を紹介しながら、更なる活性化に向けて評議員の皆様からいろいろアイデアをいただきたいとの依頼がありました。

第1部:応化会の活動状況報告

 ① 各委員会・支部の活動状況紹介
椎名交流委員長からは、「交流会講演会」、「リモート工場見学(花王㈱)」などオンライン併用で積極的に活動を行っていること、「先輩からのメッセージ」の1月の企画紹介がありました。佐藤広報委員長からは、先生・卒業生へのインタビュー企画、全応化会報をアーカイブ化してホームページに掲載したことが報告されました。梅澤基盤委員長からは、7月の教員との懇談会で提起したキャリアデザイン支援を組み立て、若手・学生から取り組んでいくことが報告されました。

左より 椎名交流委員長、梅澤基盤委員長、佐藤広報委員長

学生委員会からは、岡委員長より、対面で新入生歓迎会、オリエンテーション、オープンキャンパスを開催したこと、キャリアデザインセミナーを8月に開催したことが報告されました。
若手部会からは、尾崎氏から、部会のミッション等の提示と活動計画の紹介、劉氏からは、企画に関わるNACs組織の新設とキャリアデザイン企画の構想が紹介されました。

左より 岡、尾崎、劉諸氏

友野中部支部長からは、支部総会、役員会をオンラインや対面で行ったこと、11月の交流講演会の紹介がありました。斎藤関西支部長からは、総会、役員会に合わせて講演会・懇話会を行っていることが報告されました。

 ② 各世代のアクティビティの紹介
同期仲間の交流が進んでいる新20期から、名簿整備で91%の会員と連絡が取れる状況になっていること、近況便りを発行してお互いの状況を通知し合っていることが紹介されました。研究室の代表者と語学クラスの代表者を決めて連絡を取り合い、また、活動の協力者を増やしていくことが活性化のポイントだそうです。

 ③ 活動に対する意見交換
キャリアデザインに対して、応用化学科のカリキュラムに入れられないか?との提案があり、先生方からも3年生対象の応化専門演習でOB/OGの方にお話しいただくことと、学生をエンカレッジする企画を作っていきたいとのコメントをいただきました。濱会長からも応化会の人脈は非常にポテンシャルを持っているので、キャリアデザイン支援企画等をぜひ進めていきたいとのコメントがありました。

第2部:100周年記念事業の準備状況と活性化策

 ① 各事業の準備状況の紹介

下村啓副会長

100周年担当の下村副会長より、先輩方の取組みの上に築かれた応化会を次の100年に向けて発展させる節目としたいという意気込みを述べられ、来年5月20日の田中愛治総長を招いての記念講演、リーガロイヤルホテルでの祝賀会、2023年応化会報秋号を特集号とした記念誌の準備状況が報告されました。
また、斉藤奨学生推薦委員より、昨年から再募集を行っている応化会給付奨学金への寄付額も目標の1,000万円まであと一歩の901万円まで積みあがってきたこと、奨学金の給付対象を学部生に拡大し、博士進学を啓蒙する「先輩博士からのメッセージ」企画が順調に進んでいることが報告されました。
若手部会の劉氏からは、次世代情報基盤の整備進捗について報告され、会員ネットワークの深化を目指した会員管理システムやコミュニケーションツールの検討が進んでいることが紹介されました。
今後、約1か月に1回の頻度で、準備状況をメルマガ等で配信しますので、評議員の皆様には、ぜひ同期・同門の方に周知していただきたいと思います。

 ② グループディスカッション
100周年記念事業への参加の拡大と活性化をテーマに、グループディスカッションを行いました。数多くのご意見を頂戴し、その内容を披露・共有しました。まとめますと、100周年の意義の伝え方、情報発信の手段・内容、企画の魅力度向上、参加の障壁の低減、当日の対応などになりますが、いただきましたご意見は、今後の役員会や各委員会での議論を通じて企画推進に活用してまいります。

グループディスカッションの説明

会長による総括

濱会長より今回の評議員会の総括として、全世代に魅力ある応化会にしたいという方針に沿って今後も活動を進めて、ネットワークを築いていきたいこと、100周年記念事業にいただいたご意見を活用していきたいことが述べられました。

校歌斉唱・エール

早稲田大学応援部のリードで、校歌を斉唱し、エールで締めました。

エール、校歌斉唱

評議員の皆様には、今後とも同期への連絡や寄付にご協力いただき、来年の記念式典ではぜひ会場が満杯になるほどのご出席をいただけますようお願いいたします。

(文責:基盤委員会 梅澤 宏明、写真:広報委員会)

 

12月3日(土)企業が求める人材像を超えて~次世代共創に向けてのキャリア戦略を考える~(NACs~次世代共創委員会~主催キャリアデザイン支援企画・第一弾)

応用化学科 卒業生・現役学生の皆様

 平素よりお世話になっております。早稲田応用化学会・次世代共創委員会(以下、NACs)です。

 NACs(Sustainable Community for Next Applied ChemistrieS)は主に応用化学科出身の若手OB/OGによって組織・運営されており、BBQ大会や、キャリア・デザイン支援などの企画も含め、年4回若手会員定期交流会を開催しています。

 さて、人生100年と言われているような時代においては、自身のキャリア形成(≒生きること)に関し個人で早い段階から意識し、考えていく必要性が出てきました。このような社会変革と時代背景の中で、「何から始めていいかわからない」や、「漠然とした不安=もやもやを感じている」という声をいただくことが多くなったと感じており、NACsによる本イベントを開催することとなりました。

 今回はキャリアについて考える上での大前提となる”自己理解”に焦点を当てたイベントです。20代~30代前半までの方にフォーカスした内容になっておりますが、学部生や修士・博士課程の大学院生もご興味があれば参加いただけます。

 講師として国家資格であるキャリアコンサルタントの資格を持つ市場洋之氏(新42回)をお迎えし、講義・個人ワーク・グループワークを通して自己理解を深めていっていただきます。本イベントには事前課題があります。取り組んでいただいた方が深い理解に繋がりますが、取り組まなくても理解できる内容となっております。

 NACs主催の事前企画(11/19、キャリアぶっちゃけトークの場1回目)や本企画等が、今後、皆さんのキャリア・デザインを考える上での一助になればと思います。

 なお、本イベント後に別途有志による懇親会も、開催する予定です。そちらにも是非ご参加ください。

【企画詳細等】

・企画名:企業が求める人材像を超えて~次世代共創に向けてのキャリア戦略を考える~

・副題:どうせ働くのならば、少しでもスッキリとした気持ちで働きたい!!

・開催日時:2022年12月3日(土) 15:00~18:00

・会場:早稲田大学 西早稲田キャンパス 55N号館 1階 大会議室A分割(西側)

対象者:卒業10年目までの応化OB/OGおよび学生

・参加費:無料(懇親会費は、別途連絡)

・内容(一部抜粋):自己理解の落とし穴、キャリアとは、キャリアプラトー、フロー理論、ジョブ・クラフティング、キャリアブレーキと外し方など

・参加登録及び事前アンケート:https://forms.gle/Rn8RCZvfMrfrGDNG8

・問い合わせ先:cloudy-go@toki.waseda.jp(NACs 上宇宿、神守、政本、劉)

 皆様のご参加お待ちしております。

【早稲田応用化学会100周年記念事業】

https://waseda-oukakai.gr.jp/newhome/100nenjigyo_announce_potal/

【NACsビジョン&ミッション】
<ビジョン>
 『競争・協奏・共創』~多様な繋がりを創造し、次世代に向けて共に輝こう!!~

・競争:切磋琢磨し、競争力のあるグローバル人材を輩出する。

・協奏:皆で集まり知恵を出しあう事でシナジー効果を生み出す。

・共創:未来社会の創造とイノベーションの創出に貢献する。

<基本ミッション>

◎ 世代を超えた交流。

◎ 若手卒業生支援。応化会の位置付け再定義:(卒業生にとって)第2もしくは第3の居場所(第1、第2は職場と家庭)。

◎ 学生支援。

 

早稲田応用化学会・NACs~次世代共創委員会~

2022年度早桜会講演会(報告)

 2022年度早桜会講演会を2022年10月8日(土)に中央電気倶楽部で実施いたしました。今回の講師には大宮理先生(河合塾講師)をお迎えし、「大学入試から見る化学」という演題でご講演して頂きました。

 18歳人口が年々減少する中、予備校業界は厳しい立場におかれており、暗記主義的な教育が化学嫌いを量産しているという現状を冒頭話されておりました。現代社会の高校生は昔と比べて物に触れる機会がどうしても減少し、物質観が希薄になる中、複雑な化学式や計算が先行し知識の順番が逆になっているということもお話しされていました。大学進学を果たすうえではまず大学入試を突破する必要があり、学生は当然その対策をするので結局の所、大学入試の問題が高校生の勉強の方向性を決めます。したがって、大学入試の問題は教訓的、教育的な観点が大事です。大宮先生は入試問題は、あいまいな問題や暗記主義的な問題ではなく、役に立つ化学の視点を問うような問題が良いとお話しされていました。

 実際に近年の大学入試の問題も紹介して頂きましたが、非常に難しい問題、処理量の多い問題がたくさん出題されていると感じました。教科書の内容が改定され、エンタルピーやエントロピーを高校で教えるというのは驚きでしたが、現状も問題文の中でヒントを与えながら大学レベルの内容を問うような問題が出題されており、受験生も大変だと感じました。また、せっかく良い問題を出題しても問題が複雑すぎて時間内に処理出来ないことから飛ばされてしまい、あまり用をなさないという話もされており、分量が多すぎるというのもむしろ弊害になっている現状があります。

 昨今の時代の流れで予備校でもオンライン化が進んでいます。しかし対面で授業を行い、実際に物に触れ、互いに議論する中で初めて理解が深まっていくこともたくさんあります。そういったことがだんだんと希薄になっているようにも思います。大学入試の問題を皮切りに、日本の教育問題にまで踏み込んだ深い議論がなされ、質疑応答も活発に行われて有意義な時間となりました。久しぶりの対面開催であり、web開催時より幾分か議論が活発だったように思います。講師を務めてくださった大宮先生に改めて感謝の意を表し、今回の報告とさせて頂きます。

 (文責:三品)

 

【出席者(12名)】

井上征四郎(新12) ,津田實(新7),市橋宏(新17),田中航次(新17),岡野泰則(新33),斎藤幸一(新33), 和田昭英(新34), 脇田克也(新36),  數田昭典(新51), 澤村健一(新53), 原敬(新36),三品建吾(新59)(議事録)

 

 

2022年度早桜会総会後講演会(報告)

 2022年度早桜会総会を2022年4月16日(土)にWEB形式(Zoom)にて開催し、その後講演会を実施いたしました。今回の講師には関根泰先生(早稲田大学理工学術院応用化学科教授)をお迎えし、「環境とエネルギーの現状と今後?早稲田からの発信?」という演題でご講演して頂きました。

【講師】関根泰氏 (早稲田大学理工学術院応用化学科教授)
【概要】
 脱炭素社会実現に向けて政府が方針を打ち出していく中で、企業・大学等での研究開発が今後求められていく方向性について、ご講演いただきました。
水素・アンモニア・合成燃料の活用可能性、CO2回収技術、EVの今後の展望など、様々な場面で見聞きすることが増えた内容について、政策面や技術革新の観点からご見解を伺うことができ、ケミストとしての使命を考えさせられる内容でした。
 関根先生のグループのご研究については、触媒化学における新たな反応メカニズム(※表面プロトニクスによる活性向上など)に関する内容や、ニューラルネットワークを活用した検討など、最先端の研究に触れることができました。
 講演終了後は、「水素・電化はどの程度社会に浸透するのか?」、「3000ページ以上のIPCCレポートをどのように読破されたか?」等々、多数の質問が出ましたが、一つ一つ丁寧にお答えいただき、関根先生の幅広い知識に参加者一同、終始圧倒されていました。
 最後に、政府のグリーンイノベーション戦略推進会議をはじめ、非常にご多忙の中、2時間以上にわたりご講演いただいた関根先生に改めて御礼を申し上げ、本報告の結びとさせていただきます。(文責:服部)

【出席者(21名)】
津田實(新7),井上征四郎(新12),市橋宏(新17),田中航次(新17),斎藤幸一(新33),和田昭英(新34),脇田克也(新36),高田隆裕(新37),中野哲也(新37),澤村健一(新53),陳鴻(新59),三品建吾(新59),古田武史(新61), 服部沙織(新64), 柘植知彦(新),御手洗健太(新65),滝瀬賢人(新64),遠藤文子(新50),浜名良三(新29),津田佑介(新),大山永展(新64),福田誠(新41)

第40回早桜会懇話会報告

 第40回早桜会懇話会を2022年6月4日(土)にWEB形式(ZOOM)にて開催いたしました。今回の講師にはJAXAの桜井誠人氏(新41回,平田研)をお迎えし、-宇宙で生きる化学工学、ECLSS:環境制御生命維持技術と物質循環-という演題でご講演頂きました。
 桜井様は月面や火星での有人探査を目的とした宇宙空間での生命維持技術についてご研究されています。月面探査という点で、NASAのアルテミス計画にJAXAも参画しています。アポロを超える成果を挙げることを目的として、月面の探査の先に火星を見据えた形で計画を進めています。まずは、月面をテストベッドとして循環型生命維持システムを確立するべくプロジェクトが進行しています。国際宇宙ステーション(ISS)における生命維持環境としては、水の電気分解による酸素発生装置、アルカリ金属での吸収による二酸化炭素除去装置、シリカゲルとゼオライト粒の組み合わせによる二酸化炭素除去装置、二酸化炭素を還元して水を得る装置などがあります。人間が生きていくには1日当たり0.8kgの酸素と2.5kgの水が必要であり、一方で1日当たり1.0kgの二酸化炭素を排出しています。如何にして二酸化炭素を除去し、酸素と水を得るかが大切になります。
 宇宙空間での例ではないですが、地球上の閉鎖空間での居住実験は1970年代からロシアやアメリカで進められており、日本にも青森県六ヶ所村に閉鎖型生態系実験施設があります。
 宇宙で生きる為には物質循環のループを人工的に創造する必要があります。その為に桜井様は学生時代からのご専門である化学工学を活用していらっしゃいます。人類の生存圏は地球の周回軌道上から月軌道へと拡大しつつあります。人類が当たり前のように月面で活動する未来の到来が50年先なのか、100年先なのか誰にも分かりませんが非常に楽しみです。
 ご講演後は活発な質疑応答が交わされました。宇宙空間での活動、居住という非常に興味深いテーマであると同時に、人類や地球の持続可能性を考えた時に避けて通る事は出来ないテーマでもあると改めて実感致しました。お忙しい所、お時間を割いて頂いた桜井様に改めて感謝の意を示したく思います。
(文責:三品)
【出席者(16名)】
井上征四郎(新12),津田實(新7),市橋宏(新17),田中航次(新17),岡野泰則(新33)斎藤幸一(新33), 和田昭英(新34),脇田克也(新36), 中野哲也(新37), 高田隆裕(新37), 澤村健一(新53),陳鴻(新59),古田武史(新61), 桜井沙織(新64),三品建吾(新59)井上昭夫(新17)

講師:桜井誠人氏

2021年度 学位記・褒賞授与式

応用化学科学位記授与式

応用化学科および応用科学専攻研究科の2021年度学位記・褒賞授与式は、2022年3月26日(土)10時より、西早稲田キャンパス57号館202教室にて式次第に従い、細川 誠二郎准教授の司会で執り行なわれました。なお、昨今の新型コロナウィルスによる感染拡大に伴い本会は教職員、主賓及び学部卒業生、修士課程修了生のみ対面での出席とし、父兄らはオンラインでの参加となりました。

式次第(左:応用化学科褒賞授与式  右:学位記・褒賞授与式)

今年も学部卒業生、修士修了生の研究室代表者に学位記が授与されました。

応用化学科褒賞授与式

引き続き、応用化学科褒賞の授与式が行われました。小柳津 研一主任教授から以下のような本賞設立の経緯、主旨等の説明があり、本賞および副賞が菊地 弥温さんに授与されました。

受賞者の菊地 弥温さん

「優れた業績をあげた学生を表彰して更に人間的な成長を促すことを主旨として設定した褒賞で、学業成績と人物の総合的評価で一人ということになりました。この褒賞は、OBの皆さんと我々教員および教員OBの寄付によって成り立っているもので、私達教員の気持ちを込めて対象の方に授与するものです。おめでとうございます。副賞を用意させていただきました。菊地さんの名前と先進理工学部応用化学科の名前を刻んだバカラのグラスです。」

褒賞の授与の後、受賞者の菊地 弥温さんより受賞の挨拶がありました。

褒賞受賞者菊地 弥温さんの挨拶

 

 祝辞 応用化学科主任小柳津 研一教授から祝辞がありました。

祝辞:小柳津 研一主任教授

応用化学科主任小柳津 研一教授の祝辞

 

祝辞:濱 逸夫早稲田応用化学会会長

ついで、早稲田応用化学会濱逸夫会長から祝辞がありました。

早稲田応用化学会 濱逸夫会長の祝辞

濱 逸夫応用化学会会長 祝辞

 

在校生代表からの送辞

今年の送辞は 在校生を代表して、学部3年生 高田 こはるさんが、卒業生に向かって感謝の気持ちを伝える送辞を述べました。

送辞 在校生代表 高田 こはるさん

在校生代表高田 こはるさんの送辞

 

学部卒業生の答辞

これに答えて、学部卒業生を代表して山口 正浩君が答辞を述べました。

学部卒業生 答辞 山口 正浩君

卒業生代表 山口 正浩君の答辞

 

修了生からの答辞

引き続き、修了生を代表して安井 浩太郎君から在校生に向けて答辞がありました。

大学院卒業生 答辞 安井 浩太郎君

答辞 大学院修士課程二年 安井 浩太郎

 

乾杯

乾杯の言葉 平沢 泉教授・応化会副会長

応用化学科褒賞授与式及び受賞挨拶を終え、平沢教授の発声による恒例の乾杯へと式が進みました。
コロナ禍もあり、実際に飲むことはなく乾杯のポーズのみ行いました。
なお、乾杯の缶ビールは応化会から皆さんに進呈されました。

校歌斉唱

校歌斉唱 指揮:武者 樹さん

卒業生を代表して武者 樹さんの指揮によって校歌を斉唱し、お開きとなりました。
なお、コロナ禍でもあり声は出さず、心の中で校歌を斉唱する形となりました。

下記ボタンをクリックすると画像アルバムのページに行きます。

 

(記事・写真:新39.加来恭彦(広報副委員長)、新37佐藤史郎(広報委員長)、文責:広報委員会)

2022年度 定期総会と先進研究講演会開催のお知らせ

早稲田応用化学会 会員の皆様

早稲田応用化学会 会長 濱 逸夫

平素は早稲田応用化学会の活動にご支援・ご尽力を賜り、誠にありがとうございます。さて、2022年度定期総会、および同時に開催される先進研究講演会についてご連絡申し上げます。

 当初開催方法につきましては、オンライン・会場参加の併用(ハイブリッド方式)開催で準備を進めております。
 出来るだけ多くの方にご出席頂きますよう、宜しくお願い申し上げます。

    尚、出席申込は、下記URLからお願いします。

              https://forms.gle/aR5JpjcJLY8P3upw7

   WEB参加で申込をいただいた方には、5/10に参加URLを送ります。そこからご参加をお願いします。

日時:2022年5月14日(土) 13時30分〜16時15分
   <スケジュール>: 13時30分〜14時30分  定期総会(会場:52号館304教室)
             14時45分〜16時15分     先進研究講演会(   同上   )

■ 定期総会

 議題

<会長挨拶>

  応化会活動の現状と課題  会長 濱 逸夫

<決議事項>

 議案1 2021年度事業及び会計報告   庶務理事 井村 正寿、会計理事 津田 信悟
 議案2 2022年度事業計画及び予算案             〃
 議案3 会則改定
 議案4 会長選任

<報告事項>

    報告1 執行部体制                         会長 濱 逸夫
 報告2 応用化学会百周年行事準備状況   副会長 下村 啓
 報告3 応用化学会給付奨学生紹介          副会長 橋本 正明                 

■ 先進研究講演会「応用化学最前線 − 教員からのメッセージ」プログラム

梅野教授

 

  1)応用生物化学部門  梅野 太輔 教授        

         演題「高分子機能の進化デザイン」

門間 聰之教授

 

2)応用物理化学部門  門間 聰之 教授

         演題「役立つ電気化学」

須賀 健雄 准教授

   

3)高分子化学部門   須賀 健雄 准教授

         演題「その場形成・反応の視点から見た機能性コーティングの設計と展開」

 

                                                       以上

2022年度早稲田応用化学会中部支部WEB総会

開催案内メールでお知らせしましたように、総会はWEB上での開催とし、書面表決と致します。

以下の総会議事を閲覧の上、提出議案1,2,3,4のいずれかに反対の会員は、 下部の投票欄より送信下さい。賛成の会員は送信の必要がありません。

第1号議案:2021年事業報告
第2号議案:2022年事業計画
第3号議案:2021年度会計報告と2022年度予算案
第4号議案:2022年度中部支部役員会メンバー表

上記議案に反対される会員は、会員番号、氏名および反対理由をご記入の上、メールによる投票送信をお願いします。

投票は、4月19日をもちまして締め切らせて戴きます。 メールによる投票送信 先は                           https://forms.gle/4ZQioRvu3cy2kh5n9

第1号議案:2021年度事業報告

     1号-1)役員会/イベント開催実績

     1号-2)講演会その他の活動実績

1.春の講演会は、総会に合わせて開催予定であったが、COVID-19の感染防止を目的として   総会をWEB総会としたため、中止した。

2.秋の講演会→11月13日 黒田先生講演会実施。  演題「ナノ空間物質の化学」   
       支部としての懇親会は感染防止のため中止。
    議事録は本部WEBページに詳細記載していただいた。

3.関西支部総会・懇親会出席(中止)   

4.支部(中部及び関西)活動PRパンフレットの卒業生への配布 
                        (本部経由)         

第2号議案:2022年度中部支部事業計画

事業目標:一層の会員相互の親睦と情報交換        

1.ウイズコロナの中での活動の継続  

    ・「交流講演会」2回/年の開催に向けた努力。
    域内外を含む種々のジャンルからのプレゼンターおよび現役教授の講師招聘。
    若手会員の希望の取り込み。
  ・若手現役会員の参加拡大への取り組み強化。
    「若手部会」の活動本格化と若手会員への広報の強化。         

2.活動計画

    ・中部支部総会      1回/年(期首)
   ・中部支部交流講演会 2回/年(春季、秋季)
   ・定期役員会         4回/年
   ・関西支部との交流   新しい交流方法を模索する。(幅広い層の交流を図る。)

3.活動基盤の強化

  ・対面活動とリモート活動の併用。
  ・役員会メンバーの世代交代への対応。

4.本部との連携緊密化

   ・応化会100周年記念事業準備への協力。

第3号議案:2021度会計報告と2022年度予算案

 

第4号議案:2022年度中部支部役員会メンバー表
                                                                                    改訂11)2022.4.9

役員名;

支部長:  友野博美           監事: 山崎隆史
副支部長: 服部雅幸(兼:会計担当、機材担当)
事務局長: 上宮成之(兼:岐阜地区担当幹事、本部基盤委員会委員)
幹事 :  植村裕司(愛知地区担当)
      浜名良三(三重地区担当)
      渡部 綾(静岡地区担当)
理事 :  山本瑛祐(兼:IT担当、若手部会担当)
      加藤 啓   大高康裕
      谷口 至   北岡 諭
      新村多加也
顧問 :  三島邦男   堤 正之   白川 浩   小林俊夫
      木内一壽   柿野 滋

退任 :  後藤栄三(顧問)   金原和秀(幹事)
      藤井高司(理事)

i以上

 

卒業生へのインタビュー(第3回)

   三菱ケミカル(株) 山崎正典さん

卒業生へのインタビュー企画
多くの応用化学科卒業生が社会に出られて活躍されています。実社会での経験は業種や職種によっても様々であり、卒業生の体験談は実社会で日々活躍されている卒業生の新たな視点への着眼点になったり、在校生にもこれから進むべき未来において貴重な体験が含まれていると思います。

そこで、各方面で活躍している卒業生に現在の自分の立ち位置について語っていただくとともに、インタビュー形式をとることで現役学生を含めた各世代の応化会会員間のコミュニケーションラインの構築と、社会における経験値をほかの卒業生にも共有していただくことを目的とした企画になります。

山崎正典さんには、会社の統合による研究環境の変化や内閣総理大臣賞も設定されている「ものづくり大賞」にもノミネートされた日本古来からの技術に太陽熱を冷房に使う試みを融合させた研究テーマの概要や着眼点について伺いました。

山崎正典さん 《ご略歴》
1992年3月 応用化学科 高分子(西出)研究室(修了) 1992年4月 三菱油化(当時)入社 入社後、三菱化成との合併、三菱化学に、その後三菱樹脂、三菱レーヨンとの統合などを経て三菱ケミカルと会社組織が変動していく中で、新素材研究所、材料加工研究所、ポーラスマテリアル研究所、機能材料研究所、無機材料研究所、Science & Innovation Center Inorganic Materials Laboratoryを歴任され、その間東京農工大にて学位(工学博士・2013)取得

Q. まずは日本ものづくり大賞について教えてください。

A. 「ものづくり大賞」は経済産業省が中心になって2005年から実施されています。日本を支えてきた古き良き文化を継承するとともに、それを新たな事業環境へも発展させて付加価値を提供する人やグループを表彰する制度です。幸運にも、「太陽の熱で冷房する革新的な水蒸気吸着材」で第3回ものづくり大賞の優秀賞をグループとして受賞することが出来ました。

(写真)大学研究室時代 追分セミナーハウスにて

Q. 会社の統合を経験されていますね。統合の際に何か変化を感じたことはありますか

A. 大学では西出研で高分子を学びました。日々多くの実験をこなし、それなりに勉強した自負はありましたので三菱油化(現三菱ケミカル)に入社した時、どんな研究をすることになるのか本当にわくわくしたのを覚えています。

 その後、会社の合併・統合のたびに自分が取り組むテーマは変わりました。入社時の複合材料開発、合併後に蓄熱・吸着材開発、統合後には熱マネージメント材料や酸化物ナノ粒子など。今考えると、合併、統合する相手の得意な分野をテーマに取り入れ、シナジーを出そうとしていたのではないかと思います。例えば、「ものづくり大賞」の吸着材は旧三菱化成のゼオライト合成技術がベースとなっています。
合併や統合の際には、人的な面でも大きな変化があったと思います。それぞれの会社で持つ専門・技術の広がりが人を介して融合し、新たな材料を共同で開発するといった取り組みが増えたように感じています。単一の技術で解決できる課題は少ないので、製品化を進めていくための最適な土壌が出来ていったと思います。

「太陽の熱で冷房する革新的な水蒸気吸着材」はもともとが有機化合物を使った相反応の応用研究を進めていたのですが会社が保有していたゼオライト合成技術が生かせることに気がついて方向転換しました。会社に研究成果が蓄積されていることで違う視点での研究成果が得られることが強みに繋がっていると思います。

Q. ものづくり大賞にノミネートされた「打ち水」の技術について教えて下さい

A. 霧状の水滴を上からまいたりする設備がありますが、これらは特別な材料や装置を必要としないエコな冷房とみることができます。水の潜熱は凡そ2454(kJ/kg)@20℃程度で比熱が4.2(kJ/kg・℃)ですので、10gの水が蒸発するだけで水1kgを約6℃も低下させることができることになります。ゼオライトという多孔材料を使って、強制的に水を吸着(蒸発潜熱の利用)させ、太陽の熱を使って脱着(自然エネルギの利用)させるというサイクルを回すことで、「打ち水」の現象を実用的な冷房に使えるということになります。

Q. 研究テーマも何度も変わっていらっしゃるようですが、常に新しいものを創製していかなければいけないプレッシャーなどありますか

A. 正直、プレッシャーはありますが、社内では新規のテーマ提案をいつでも行えます。それを支えるために10%カルチャーという制度があり、主担当の業務以外に研究者個人が興味を持ったことに取り組む時間と幾ばくかの予算が与えられています。その様な制度をうまく利用して、最近では積極的に若手が発信をしています。また、若手研究者とのコミュニケーションは大切にしています。様々な年齢層の人たちが、現状をどのように考え、どのようなことが課題と思っているかを聞くことは、働きいやすい職場や活気のある職場の実現には必須と考えているからです。研究を一人ですることはできないので、普段から多くの部署の方々とコミュニケーションを持ち、協奏を進めたいと思っています。
専門性を究めていくことと多岐に渡る可能性を一つのテーマに拘ることなく展開していくことのどちらが好ましいかは難しいテーマだと思います。ただ、技術やナレッジの繋がりを強化しておくことは一つでも上手くいく研究成果があるとテーマ全体として生き残っていくことも出来ますし、広い視野を持つことは意識するようにしています。

Q. 後輩に対して伝えたいことを教えて下さい。

A. 「大学の研究内容について簡単にご説明ください」、と言われると最近の学生さんは研究内容をびっくりするほど上手に説明します。一方、どこを自分で考え、工夫したのかを問われると、答えに窮することが多いようです。研究がうまくいくことは重要ですが、それよりも「なぜ、そのような検討を行ったのか」を振り返ってみることが大切と考えています。そこには確かに自分の考えがあると思います。自分で仮説を立て検証を繰り返す中で、研究を進める主体があくまで自分であることを認識し、有意義な研究室生活を送っていただければと思います。
また、研究に限らず多くの人とつながりを持つことも大切と思います。多様な個性を認め、相互理解を深めることから新たな発想が生まれ、テーマ提案につながることもあるからです。大学時代は、先生やドクターの方からテーマを与えられ、その範囲で研究を進めることがほとんどです。しかし、会社では、何をやるべきなのか、どのようなアプローチでそれを達成するのか、どんな強みや弱みがあり、弱みをどこの誰と一緒に解決できるのかなどを将来状況も考慮しながら、自分で提案していくことが求められます。その時、人のつながりがきっと皆さんの力になってくれると思います。

学生時代は研究室で与えられたテーマをこなすだけで精一杯で、それ以外の分野に興味を持つ余裕はなかなかありませんでした。しかし、入社以降、特別な場合を除いて、1つの製品は多くの技術の塊で出来ているということを実感しました。自分の専門にとらわれず、専門以外の分野に興味を持つことも大切と思います。

インタビュー後記:

会社が強みとして持っている研究領域についても、10年後20年後を見据えた時に時代遅れの技術になっている可能性もある中で、社内の風通しをよく、異分野の研究テーマについても情報共有することは、新しい提案が次の研究テーマとして採択されるかどうかは別にしても研究者としてのモチベーションに繋がっているという話は興味深く、特にオンラインが導入されたことによりその強みを活かして普段は対面で接することが出来ない事業所の方々とも情報共有することが出来るという話は新たなイノベーションに必要と感じました。

また、若手に対しては自分が想定していた研究テーマとは違う領域での研究においても自分が何のために研究しているのかという自分自身の軸を持っておくことで将来のチャレンジに繋がることもあるので頑張ってほしいとの強いエールを頂きました。

(聞き手) B3.吉田七海、B3.小林菜々香、新68.住田裕代(広報委員)、新39.加来恭彦(広報副委員長)

早稲田応用化学会:卒業生へのインタビュー 

特別編:委員長に聞く


【開催日時】2021年11月24日(水)19:00-20:50 (Zoomにて開催)
【参加者】基盤委員会:梅澤宏明 委員長(新36)
     交流委員会:椎名 聡 委員長(新36)
     広報委員会:佐藤史郎 委員長(新37)
                                        加来恭彦 副委員長(新39)
                                        原田紀子 委員(進行/新37)
     学生委員: 寺島佳鈴さん(B2)・森岡柚衣さん(B2)

本企画の趣旨

応化会では2020年に就任された濱逸夫新会長のもと、下記の基本方針が掲げられました。

  • 全世代にとって、魅力ある応化会活動に進化させること
  • コロナ禍による環境変化をチャンスにとして、次世代の情報基盤を構築すること
  • 応化会100周年記念事業の準備を進め、国内外に存在感のある早稲田応化会への変革を加速すること

それに伴い、各委員会も新体制となって活動しています。そこで、基盤委員会、交流委員会、広報委員会の各委員長に、委員会の活動状況、課題、今後の抱負等についてお話をうかがいました。会員の皆様に、応化会の”今”と”これから”をお伝えし、ご理解いただく一助になれば幸いです。

委員長ご紹介

基盤委員会 委員長:梅澤宏明さん

<ご略歴>

1988年化学工学専攻修了(平田研究室)。同年ライオン株式会社に入社。プロセス開発研究所、機能素材研究所、油脂技術研究所での研究開発業務を経て、現在は研究開発本部の業務管理部で、総務・経理・契約・技術広報・システム管理など研究管理全般の統括に携わっておられます。応化会には、採用関連の立場で2013年「先輩からのメッセージ」に関わられたことがきっかけで、基盤委員会に参加されることになり、2020年8月に基盤委員長に就任されました。

交流委員長 委員長:椎名 聡さん

<ご略歴>

1988年応用生物化学専攻修了(宇佐美研究室)。同年総合化学会社に入社。その後、長年の夢を果たすべく、1990年日本航空株式会社に入社。航空機関士としてアジア、ハワイ、国内線等に乗務された後、地上職に移られ、運航技術部で航空操作マニュアル改訂や新造機領収業務などを経て、現在は、運航訓練部でパイロットの訓練を担っておられます。応化会には、同期の井村正寿庶務理事に誘われ2016年に評議員、2017年に交流委員となられ、2019年5月に交流委員長に就任されました。

広報委員長 委員長:佐藤史郎さん

<ご略歴>

1989年化学工学専攻修了(酒井研究室)。同年ライオン株式会社に入社。オレオケミカルセンターで新規界面活性剤(濱会長が当初の開発に携われたものだそうです。)の用途別開発に従事した後、1996年に知的財産部に異動され、約25年間、特許・商標、競合解析、契約、知財関連のシステム等の他、知財企画業務にも携わられています。応化会には、2019年のライオン稲門会がきっかけで誘われ、2020年に広報委員会に参加することになり、2021年6月に広報委員長に就任されました。

 

※(基)基盤委員会、(交)交流委員会、(広)広報委員会、(学)学生委員

 

はじめに、各委員会の主な仕事、役割をお聞かせください。

梅澤(基) 基盤委員会は、応化会組織としての仕組み作りと、応化会の活性化、会員拡大を図る役割を担っています。近年のデジタル技術の進化なども取り入れ、新しい仕組みに変えていく必要があります。また応化会は先生方、幅広い年代のOB・OG、学生さんと、いろいろな立場の方が集う場所ですので、世代を超えた繋がりを大切に考えています。皆様にとって、気軽に参加でき、交流ができ、刺激し合えるような場所にしていく、そのための活動計画の策定や情報基盤の整備が主な仕事です。活動の基本は、会員の皆様から納められる会費で賄われますので、会員名簿の整備や会費納入の促進も基盤委員会の重要な仕事になります。

委員長として心掛けておられることはどのようなことですか。

梅澤(基) 基盤委員会は縁の下の力持ち的な役割ですが、世代や立場の違う多くの方が関わっていますので、多様な意見を吸い上げて、それを仕組み作りに反映していきたいと思っています。私自身はどちらかと言うと話を聞くのが得意な方ですので、主に『聞き役』となり、集まった情報を整理して、皆さんが意見を言いやすい、議論がしやすい雰囲気を作れたらと思っています。

交流委員会の仕事、役割を教えてください。

椎名(交) 多くの会員の皆様が楽しく交流し、コミュニケーションをとっていただけるようなイベントや情報発信をしています。そのひとつは『先輩からのメッセージ』で、企業で活躍中のOB/OGから就職のヒントとなる企業情報やメッセージを直接伺える機会となっており、同時に『企業ガイダンス』を応化会ホームページに掲載していただく事で会費の財源にもなっています。二つ目は、交流会・講演会の企画実施です。主にOB/OGの講演を会員に発信し、交流会、懇親会を開催しています。さらに、学生向けの工場見学会や、博士課程への関心や理解を深めることを目指した『先輩博士からのメッセージ』の企画等を実施しています。コロナ禍で、最近はほとんどがリモートになっていますが、これらのイベントを通じて、学生からシニアの皆様まで幅広く、応化会に興味を持っていただくことを期待しています。

委員長として心掛けておられることはどのようなことですか。

椎名(交) 委員の皆様はボランティアですので、それぞれの状況に応じて、無理なく楽しんで参加していただけるように、やりやすい環境づくりを意識しています。要員の不足があれば補強しながら負担を軽減すること、また基本はイベントの企画なので、それにふさわしい人を探して声掛けするように努力しています。

広報委員会の仕事、役割を教えてください

佐藤(広) 広報委員会は、応化会ホームページの作成と管理を担っています。各イベントに関わりながら、ホームページ上で情報公開し、独自企画としては『卒業生へのインタビュー』なども手掛けています。また、それぞれの研究室や会員が持っている写真や動画を集めてアーカイブを作成する活動も始めています。

委員長として心掛けておられることはどのようなことですか。

佐藤(広) 委員の皆さんはとても意識高く、活発に活動しているので、勉強になり多くの刺激をいただいています。応化会は、単なる卒業生の集まりというだけではなくて、年代を超えた連帯の強い組織だと実感していますので、それをうまく活かしていけたらと思います。暫くオンラインばかりでしたが、今後は是非、対面で集まりたいですし、100周年記念行事に向けても、皆で楽しく盛り上げてやっていきたいです。

皆様、現役の会社員で、委員長との両立にはご苦労もあるかと拝察しますが、応化会活動に携わる中でご自身の仕事の経験が役立ったこと、また応化会の活動から仕事に活かせたことがあれば、お聞かせください。

梅澤(基) 会社では管理業務をしていますので、委員会の仕事とは似たようなことが多くあります。例えば、経理や契約についても慣れていますので、委員会の仕事もやりやすいです。また委員会での様々な気づきが、会社の仕事でも役立っていると思います。

椎名(交) 私は専門外の仕事をしていますが、卒業生でも化学業界以外の方も多いと思うので、そのような会員にも楽しく参加していただけるイベントを考えることが役割と思っています。応化の専門領域での企画は、大勢いる専門家にお任せして、自分はいかに楽しく参加していただけるかを考えるポジションかと思います。また、学生の皆さんの考え方や、仕事の取り組み方を見聞きする事で、色々な気づき・発見があり、それは若いPILOT育成の業務にも役立っております。

佐藤(広) 年代を超えた人との関係づくりという点でしょうか。また、課題の解決や、物事を進める取り組み方は、委員会も会社の仕事も、同様の側面があります。自分は委員長になって日も浅いので、問題をひとりで抱えず、わからないことは教わりながらやっていけば良いと考えています。

ありがとうございました。ではここからは、応化会の現状の課題や今後に向けて、皆様と意見交換を進めてまいります。まず学生委員さんから、応化会活動についての感想やご意見を伺えますか。

森岡(学) 応用化学科は、クラスという明確なものがなく人数も多いので、普段話さない人もたくさんいます。そのような中、応化会活動をすることで、クラスや授業の枠を超えた出会いがあります。また、先輩との縦の繋がりができたことも、よかった点です。

寺島(学) 私は『卒業生へのインタビュー』に参加して、卒業生の方との交流ができ、お話を聞けたことは、とても役立っています。ただ学生は皆、授業や課題、アルバイト、サークル活動等で忙しく、活動に参加するにもスケジュール調整が大変です。企画があっても、自分の予定の中に組み込むのが難しい現状があります。

梅澤(基) 学生委員の中には、委員会を掛け持ちされている人もいますね。重複して関わっているのは、さぞ大変だろうと思います。

椎名(交) ボランティアで、こうして参加していただけるだけでも素晴らしいことです。その分、我々は学生さんの参加目的や希望を聞いて、皆さんにもメリットのある活動に繋げていく必要があります。

佐藤(広) 本来であれば、このようなイベントの後、対面で懇親会ができたら、より交流が深まったはずで、今はそれができないのは残念ですね。

次は、各委員会の連携、委員長同士の交流についてうかがえますでしょうか。

椎名(交) コロナ禍で会議がオンラインになり、お互いの委員会に参加しやすくなりました。以前は他の委員会との交流はあまりなく、決まった活動が中心でしたので、連携はむしろ良くなったと感じます。

梅澤(基) 互いの委員会に出席することで、情報交換が密になり、全体に動きやすくなりました。意見も言いやすく、また頼みやすくなったし、直接話せることで意図も伝わりやすくなったと思います。

佐藤(広) 委員長同士で、ざっくばらんに相談しやすいのは、私にはとてもありがたいことです。

椎名(交) 互いの委員会に参加するようになったのは、ここ最近のことで、オンラインだと日程の都合がつけやすく、気軽に参加できるようになりましたね。ただし、その分時間もそれなりに取られますが(笑)。でも、こうして委員会活動に関わると、同じ応化会のメンバーとして、社会で活躍されている先輩方と気さくに話せる貴重な機会が得られます。世代を超えて多様な人と付き合えることは、良い社会勉強になります。

世代を超えて、というお話が出たところで、会長が掲げられた基本方針について議論を進めたいと思います。「全世代にとって魅力ある応化会」をどのように考えますか。

梅澤(基) 世代を超えて会員が交流できることは、いろいろな考えを聞ける新しい機会と捉えられます。その中から自分にメリットのあるものを活かせるように、応化会としてそういう基盤をつくりたいと考えています。

椎名(交) (世代だけでなく)性別や職業の多様性という点でも、これまでは個別対応はあまりしておらず、また提供者目線での企画が中心だったと思います。今後は受け手目線で、求められる情報、イベントを提供していくべきでしょう。もし「参加しにくい」という理由や意見があれば、生の声を聞いて、それに対応できる仕組みが必要で、特に次世代、若手が参加しやすい環境づくりのためにも、コミュニケーションが大事です。是非、若手会員の皆様から感想や意見を出してほしいです。
 一方で、100周年の歴史の重み、伝統も大切ですので、先輩方の意見も尊重した応化会のブランド作りをする必要があります。そうやっていけば、自分達も今の若手も、シニアになった時に「参加してよかったな」と思えるようになるのかなと思います。

佐藤(広) 広報委員会は、学生委員が多いのですが、コロナ禍もあり、私は実際にお会いしたことがありません。会ったことのない学生さんに、いくら何かを発信しても、きっと伝わりにくいだろうし、学生さん自身のモチベーションも上がりにくいだろうと考えています。そういう意味でも、活動はできるだけリアルの方が実感もでき、もし良い印象を持っていただけたら、それをきっかけに参加者の裾野が広がるのではないかと期待しています。
 社内の稲門会を行うと、いつも皆が集まり交流ができ、世代を超えた仲間意識も生まれています。早稲田はそういう大学であり同窓会だと思うので、応化会活動でもそのような連帯感を形成できる場となると良いのではないでしょうか。

「世代を超えて」という視点で、学生さんからの要望やご意見ありますか。

森岡(学) 応化会では在学の先輩とは関われるのですが、卒業生とは応化委員でないとなかなか繋がれないので、このような機会は大切にしたいと思います。今日はオンラインですが、対面でもこのようなイベントがあるといいなと思います。

椎名(交) 応化会員の中では、年齢の上下はあっても立場はフラットと考え、積極的にいろいろな方に質問したり話を聞けますし、普通なら接点のないような他社の先輩や先生と話ができ、人柄を知る機会にもなります。サークルの先輩のように気軽にお声がけいただけると嬉しいです。

寺島(学) このような機会を与えていただかないと、いろいろな企画に参加できない現状があります。学生委員の中でも、参加する頻度の高い人、あまり参加しない人がいます。今日のような集まりは、いろいろな方の話を聞けるとても良い経験なので、学生委員は全員、一度は何かしら参加すると良いと思いました。また、委員会への参加機会もあると良いかもしれません。

椎名(交) 交流委員会としては学生や若手の意見や提案を吸い上げ、みんなでイベント企画を実現するシステムを構築したいと思います。若手から積極的に企画を提案して、参加していただくことに意義があります。

加来さんは学生委員も務められ、今も応化会委員をされています。長年ご覧になってきて、世代間の交流についてどのようにお考えでしょうか。

加来(広) 私が学生委員だった頃の応化会はイベントが少なく、その分、集中的に労力を掛けて皆で手を動かして行く楽しさがあったように思います。世代間交流については、卒業生も学生も入れるイベント、例えば野球の早慶戦の観戦など気軽に交流できればとよいと思います。そういったイベントの他、秋の応化展など準備から熱くかかわれる機会があるとよいと思います。私自身は(現在では難しいですが)、学内の施設を、時間を気にせず使える終夜の実験などで高揚感を味わった経験もありますが、先端の研究の一端を感じられる実験は学部の学生さんも楽しめるのではないでしょうか。この場合は、研究室の協力を得て行うことで、上下の繋がりが生まれることもメリットです。

学生委員さんには、委員間の交流、そして学生さんと応化会委員会との橋渡しを是非お願いします。では次に、「次世代の情報基盤の構築」について話題を移します。梅澤さん、具体的な課題はどのようなことですか。

梅澤(基) システム自体が古いので、ソフトも含めて変えていく必要があります。デジタルトランスフォーメーションに乗り遅れないように、次世代を担う若手主体で、今後の応化会のシステム改修を検討しています。また、議事録や活動記録、各支部の情報管理なども含めて、応化会の情報を一元管理する場所を設定し、年代や担当が変わっても記録を見られるようにしていきます。会員名簿情報はこれまでの事務局内での管理から、クラウド上に置き個人がアクセスできる管理に変える必要があります。これらの具体的な方法、コストを含めて検討していきます。

広報委員会に関する課題はどのようなことでしょうか。

佐藤(広) 次世代の新ホームページの構築ができるまで、今後2~3年の間、現行のホームページを滞りなく維持管理できるように対応していきます。現在、ホームページの管理は退職された先輩に担っていただいていますので、若手にも管理業務を分担、共有できるようにすることが課題です。

交流委員会に関連して、次世代情報基盤の構築がもたらす会員へのメリットをお聞かせください。

椎名(交) 名簿管理の改善は、会員の情報へのアクセス向上、イベントなどへの参加しやすさに繋がることが期待できます。いくら良い企画があっても、会員に伝わらなければ意味がありませんので、応化会活動の共有や、情報管理がスムーズになるのは、交流委員会としてもありがたいです。

では次に、応化会100周年記念行事に向けて、各委員会の準備状況についておうかがいします。

梅澤(基) 100周年記念行事への参加呼びかけを行うための、会員の情報収集、名簿の整備が重要と考えています。応化卒業生と繋がる様々なルート開拓が必要で、各企業の応化OB/OGや各世代の同窓会に合わせた情報発信を検討しています。

椎名(交) 100周年記念イベントの目的は、応化会の将来像を明らかにしていくことです。企画としては、田中愛治総長のご講演と、若手を含めたディスカッションなどを計画、検討しています。2023年の式典、宴会に多くの会員の皆様に参加していただき、「応化会にまた来たい、関わっていきたい」と感じていただけるイベントにしたいと考えています。そのためにも2022年から様々な発信を行い、それを通じて、皆様に興味を持って集まっていただき、100周年記念行事、そしてその後の活動も盛り上げていければと思います。

佐藤(広) 広報委員会では100周年記念誌の作成という役割があります。主要テーマに『次世代の応化会はどうあるべきか』を掲げて、執筆者の選定、「世代間の交流」の企画、また記念行事当日の報告記事を作成します。また、各研究室等に散らばっている写真やデータなどの情報のアーカイブ作成を進める予定です。2017年に応用化学科は創立100周年を迎えました。その記念事業に関連した情報も応化会100周年記念事業に継承していきます。

では最後に、委員長から会員の皆様へのメッセージをお願いします。

梅澤(基) 人生100年時代になり、会社・家庭の他にも、第2第3のキャリアを考える際に、どこのコミュニティに属しているかが大きく影響するように思います。応化会がその選択肢のひとつになり、それがきっかけで世界が開けたり、何かヒントを得てビジネスに繋がったり、新しい交流グループができたりしたらよいと思っています。応化会のイベントには、幅広い年齢層・知識・経験のOB/OGが多数参加されます。いろいろな方と出会い、話し、様々な見方、考え方に触れることで、自分の中の引き出しが増えることと思います。是非、応化会活動・委員会活動に参加してみて下さい。

椎名(交) 応化会は会員の皆様の会費によって運営されていますので、交流委員会は皆様に、興味を持って参加し楽しんでいただけるイベントを開催できるよう活動しています。しかし、イベントを盛り上げ、応化会を発展させるためには、皆様の積極的な参加とご意見、ご感想が必要です。できるだけ参加しやすく、会員同士も話しやすい、そんなイベントを考えていきたいと思いますので、是非ご参加いただき、卒業生、在校生、先生方との交流を深めていただければと思います。交流委員会で活動してみたい方は、お声かけください。

佐藤(広) 応化会活動への参画によって、それまでと異なる世代、業種、個性、才能を持った方々と、出会い交流ができますし、大学の先生や学生さんとも結びつきができます。このようなご縁は、私自身にとっての大きな財産となっています。会社にいるだけでは、こんな機会はなかなかありません。皆様にも是非応化会の活動に参加していだき、新しい交流を始めていただきたいと思います。

【おわりに】

加来(広) 大学の中でもいろいろな変化があり、時代の流れが積み増さなり歴史になるので、応化会の活動が、懐かしい感覚で世代を超えてコミュニケーションできる場になるとよいと思います。今は新しい委員長になり、委員会同士の交流も活発になっており、新しい時代を作っていくためにも、お互いに連携がしやすく良い状況にあると思います。今後の応化会活動も、このようなワセダらしい強みを活かしていけたら良いと思いました。今日は皆様ありがとうございました。

 

インタビュー後記:

OBとの初めての交流でしたが、ありがたい良いお話を聞けました。これまで応化会に参加したことのない周りの人にも勧めていきたいと思います。森岡(学)

今までこんなに応化会について考えたことがなかったので、良い機会になりましたし、皆さんのいろいろな意見も聞けて今後のためになりました。これからもいろいろな活動に参加したいです。寺島(学)

100周年という大きな節目に、応化会の未来を描く大切な時期にいることが実感できるインタビューとなりました。これを機に、多くの会員の皆様との新たな交流が始まりますことを祈念しております。原田(広)