「先輩からのメッセージ2023」タイムスケジュール更新

早稲田応用化学会 交流委員会

「先輩からのメッセージ2023」は、対面で実施することとし、下記の通りご案内していますが、タイムスケジュールが更新されましたのでご確認ください。

1.日 時  2023年1月21日(土)
2.会 場  西早稲田キャンパス 講演会 52号館2F~3F教室
                 懇談会 63号館1Fロームスクエア
3.受 付  学生の受付は52号館101教室にて12:00から
       受付と懇談会での食事引き換え券をお受け取りください。
       同室に会社案内等企業からの配布資料が置いてありますのでお持ちください
4.内 容  講 演 会  :12:30~14:43 【第一回】
      【休憩】  :15:43~15:15
       講 演 会  :15:15~17:28 【第二回】
       懇 談 会  :17:45~20:00 【63号館1Fロームスクエア】
        本年度の懇談会は個包装軽食と清涼飲料によるマスク懇談とします。
5.対象学生 学部生、大学院生(修士、博士、一貫制博士)およびポスドク
       (進路決定を間近に控えた学部3年、修士1年、博士課程、一貫制博士課程修了予定
                            者およびポスドクを主体としていますが、将来へ備えての学部1・2・4年生、
                           修士2年生の参加も歓迎します。)
6.対象学科 応用化学科および応用化学専攻、化学・生命化学科および専攻、
                       生命医科学科および専攻、ナノ理工学専攻、生命理工学専攻等
       (その他学部・研究科・学科・専攻を問いません。)
7.申込方法 準備の都合上、事前申し込みが必須です。
           申し込み⇒こちらから 
8.事前確認 聴講を希望する企業および懇談会で個別対話を希望する企業については、
                       事前にHP掲載の「企業ガイダンス」にて情報の確認をお願いします。PW不明の
                       場 合は応化会事務局まで問い合わせてください。【新規企業を含め64社が掲載】
       E-mail: oukakai@list.waseda.jp
                         TEL 03-3209-3211(内)5253

9.タイムスケジュール
  タイムスケジュールおよび部屋割りは下記の通りです。
 
   入場は自由、無料ですので、奮ってのご参加をお待ちしています。
  なお、服装はリクルートスーツ厳禁としていますのでご協力ください。

NACs企画:企業が求める人材像を超えて~次世代共創に向けてのキャリア戦略を考える~(活動報告)

2022年12月3日(土)に「企業が求める人材像を超えて~次世代共創に向けてのキャリア戦略を考える~」が開催されました。
NACs(若手会)発足当初より若手OB/OG向けのキャリアに関する企画の需要が高く、講師として市場洋之さん(豊倉研究室1994年修了、新42回)をお呼びし、第1弾NACsキャリアイベントの開催に至りました。
市場さんは国家資格であるキャリアコンサルタントを取得され、企業でのキャリア支援に従事されています。この度応化会若手OB/OGを対象としてキャリア戦略を考える会をアレンジいただきました。


                講師の市場洋之さん

様々なキャリア戦略の理論の紹介や、ワークショップでの自己理解、自己開示を通じ、キャリアのモヤモヤの整理方法、仕事への向き合い方について学ぶことができました。
理論では、様々な研究者のキャリア戦略に関する理論が紹介されました。ワークショップ、ケーススタディでは年代の近い3-4名のグループごとに、個人ワークでの結果共有や意見交換などが行われました。
グループのメンバーに対して共有することで、言語化の過程で、モヤモヤとした自身のキャリアへの考えの整理が進みました。加えて、フィードバックにより自身がうまく言語化できなかった箇所や気づかなかったことも指摘され新たな発見がありました。


                イベントの様子

市場さんのお話の中で非常に心に残った言葉が、「視点を変えて物事を見てみる」、「キャリアは一人で悩まない」です。
一つの事象に対しても、見方を変えることでポジティブにもネガティブにも捉えることができます。例えば、「つまらない」と感じる仕事であっても、「この仕事から何か今後に役立つ技術を身に付けよう」、「今持っているスキルでどのように効率的に終わらせようか」といった、視点を変えることの重要性を学びました。
「キャリアは一人で悩まない」については、積極的にキャリアに関するモヤモヤを、親しい仲間や先輩と共有し議論することが悩みを解決していく大きな手段であると感じました。また、雑談や飲み会といったコミュニケーションの機会も大事であると再認識しました。

本企画は若手OB/OGを対象とした企画でありましたが、学生参加者も多く、社会人、学生共にキャリアへの関心は非常に高いことがわかりました。
若手OB/OGのアンケート結果では、「自分自身をメンテナンスするとてもいい機会にもなりました」、「キャリアのモヤモヤの整理の仕方を学ぶことができました」などといった感想が多く、若手OB/OG自身のキャリアを見つめるよい機会となりました。
また学生からは、「学生のうちからキャリアについて考えることができる、貴重な機会だった」、「今後も様々な世代の方と交流して視野を広げていきたい」といった感想がありました。
本イベントを通じて、近い境遇の早稲田の仲間と集まれ、共に語り合える環境が早稲田応化会の財産であると再認識しました。NACs(若手会)として今後もキャリア企画の拡充に努めていきたいと感じました。

追伸、国家資格キャリアコンサルタントの方、事務局まで連絡をお待ちしております。


                   集合写真

(文責:政本)

第9回早稲田応用化学会シニア会開催報告

現在早稲田応用化学会シニア会は、早稲田応用化学会活動に参加してきたシニアの対象を(70歳以上)として開催致しております。第9回シニア会は新宿中村屋Grannaで12月17日(土)、25名が参加して開催されました。

コロナ感染の影響で実に3年間以上開催が見送られてきました。本年に入り世話人会で感染状況を注意深く見守りながら開催に向けた準備をして参りました。応用化学会100周年も来年に控え、第7波が終息した時点で開催可能と判断し会員に案内を致しました。直前で若干のご出席ご辞退はありましたが、25名が参集することが出来ました。大学関係者として、竜田邦明栄誉フェロー及び応用化学会元会長の西出宏之特任研究教授(新20)がお忙しい中、駆けつけて下さいました。

世話人でもある下井将惟氏(13)が司会を勤めさせて頂きました。先ず第8回懇親会(2019年10月6日)以降、この3ヵ年でご逝去された上田忠雄(旧32)、太田昭(旧25)、坪井彦忠(新15)、見並勝佳(新17)、中岡敏雄(旧17)、中川文博氏(新07)のご冥福をお祈りしシニア会として1分間の黙祷をさせて頂きました。

最初に河村宏氏(新9)の乾杯ご発声で懇親会は開始されました。ご挨拶では、本会の前身のグランドシニア会や本会シニア会発足の経緯をご紹介頂きました。グランドシニア会は20数回開催されたとの事で参加者一同認識を新たに致しました。そしてこのシニア会が末永く開催されることを祈念されました。

 

その後新たに会員となられました井上健氏(新19)、津田信吾氏(新22)よりご挨拶を頂きました。同じく新会員の黒田一幸先生にはご出席は叶いませんでしたが、ストックホルムで日本と北欧・バルト諸国との国際学術交流の発展にご努力されているというメッセージが案内されました。

その後食事やお酒を楽しみながら会員同士の歓談が各テーブルで盛り上がりました。3年間の自粛生活で限られた活動しか出来なかったので、応化役員として注力を傾けた当時の活性化活動や当時の思いその当時行った奨学金募金活動等の話しが各テーブルで盛んに交わされていました。

ここで監事でもあり世話人でもある河野恭一氏(新14)より来年度の応化会100周年に関する案内がA41枚にまとめた資料とともにありました。100周年式典や応化会給付奨学金の次世代展開に関して簡潔にご説明され会員諸氏へ協力が依頼されました。元会長の西出宏之先生からも関連して補足のご説明も頂きました。

 

引き続き各テーブルでは歓談が盛んに行われました。食事が終わると席も移動して久し振りの再開を喜びまた新たな歓談が続きました。世話人会では、現在も現役バリバリでビジネス第一線でご活躍されている大矢毅一郎氏(新14)、大林秀仁氏(新17)、西出宏之氏(新20)、里見多一氏(新22)、宮坂勇一郎氏(新26)に近況のご紹介も頂く予定でしたが、各テーブルであまりにも話しがはずんでいるので割愛と致しました。

久し振りのこともあり直接の歓談が尽きることは有りませんでしたが、里見多一氏(新22)に里見奨学金や早稲田応用化学会への思いも触れた締めのご挨拶を頂きました。あっという間にお開きの時間を迎えてしまいましたが記念の総合写真を撮影し、100周年式典での再会を約して散会となりました。

 

シニア会はシニア同士の懇親をあたためる場となっておりますが、応用化学会の発展をあたたかく見守り、影ながら支援するコミュニティとして存続できればと考えております。引き続き、よろしくご指導ご鞭撻のほどお願い申し上げます。

世話人:下井將惟(新13)、河野恭一(新14) 、河野善行(新25)
文責:世話役一同、写真:広報委員会 平中勇三郎(新14)

もうすぐ応化会100周年④

100周年記念講演会・祝賀会に関する情報伝達とアンケートの御礼

来年の5月20日(土)に「応用化学会100周年記念講演会・祝賀会」を大隈小講堂、リーガロイヤル東京で開催するご案内を差し上げてから1か月がたちました。ご案内に際しては出席意向等のアンケートをお願いしました。現在、データをまとめているところですが、回答を頂いた多数の方が出席の意向をお示しくださいました。参加者の期待に応えられるように企画を詰め、準備をしていきたいと思います。ありがとうございました。
なお、祝賀会会場はリーガロイヤル最大のお部屋です。多くの会員の方の参加を期待しております。応化会HPの100周年ページもご覧ください。順次更新してまいります。
https://waseda-oukakai.gr.jp/newhome/100nenjigyo_announce_potal/

11月の案内発信にご協力頂きました各研究室の先生方、応化会評議員の皆様、若手の会、学生委員会の皆様に御礼もうしあげます。引き続きそれぞれの連絡網の活用をお願い致します。そして、なるべく多くの方が応化会に住所、そしてメールを登録頂きますと嬉しいです。

少し早いですが、今年1年お世話になりました。良い年をお迎えください。

2022年12月20日

早稲田応用化学会 100周年記念事業担当 下村 啓(1984年卒 新34回)

「先輩からのメッセージ2023」タイムスケジュール

早稲田応用化学会 交流委員会

 先にご案内いたしました「先輩からのメッセージ2023」は、対面で実施することとし、タイムスケジュールを下記の通りご案内します。

1.日 時  2023年1月21日(土)
2.会 場  西早稲田キャンパス 講演会 52号館2F~3F教室
                 懇談会 63号館1Fロームスクエア
3.受 付  学生の受付は52号館101教室にて12:00から
       受付と懇談会での食事引き換え券をお受け取りください。
       同室に会社案内等企業からの配布資料が置いてありますのでお持ちください
4.内 容  講 演 会  :12:30~14:43 【第一回】
       【休憩】  :15:43~15:15
       講 演 会  :15:15~17:28 【第二回】
       懇 談 会  :17:45~20:00 【63号館1Fロームスクエア】
        本年度の懇談会は個包装軽食と清涼飲料によるマスク懇談とします。
5.対象学生 学部生、大学院生(修士、博士、一貫制博士)およびポスドク
       (進路決定を間近に控えた学部3年、修士1年、博士課程、一貫制博士課程修了予定
                            者およびポスドクを主体としていますが、将来へ備えての学部1・2・4年生、
                           修士2年生の参加も歓迎します。)
6.対象学科 応用化学科および応用化学専攻、化学・生命化学科および専攻、
                       生命医科学科および専攻、ナノ理工学専攻、生命理工学専攻等
       (その他学部・研究科・学科・専攻を問いません。)
7.申込方法 準備の都合上、事前申し込みが必須です。
           申し込み⇒こちらから 
8.事前確認 聴講を希望する企業および懇談会で個別対話を希望する企業については、
                       事前にHP掲載の「企業ガイダンス」にて情報の確認をお願いします。PW不明の
                       場 合は応化会事務局まで問い合わせてください。【新規企業を含め64社が掲載】
          E-mail: oukakai@list.waseda.jp
                              TEL 03-3209-3211(内)5253

9.タイムスケジュール
  タイムスケジュールおよび部屋割りは下記の通りです。
 
   入場は自由、無料ですので、奮ってのご参加をお待ちしています。
  なお、服装はリクルートスーツ厳禁としていますのでご協力ください。

「第3回 先輩博士からのメッセージ」開催報告

【開催日時】 
2022年8月20日(土) 13:00~16:00
(Zoomによるリモート開催)

第3回では講演会の代わりに博士後期課程学生と学位取得後の社会人(合計6名)を交えたパネルディスカッションを実施し、より多くの博士人材の話を一度に聞けるように工夫した。また、従来の座談会に加え、初の試みとなる個別相談会も開催した。

開会の挨拶
下村 啓 副会長

    下村 副会長

皆様、こんにちは。
早稲田応用化学会で100周年事業担当をしております新制34回の下村でございます。
本日は多くの方々にお集まりいただき、誠にありがとうございます。
学生の皆様は様々なキャリアを考えていると思います。選択肢は多岐にわたりますが、その中でも博士課程の道筋を示し当該進学者を支援したいという想いで本企画を開催いたしました。来年2023年の応用化学会100周年に向けて様々な取り組みをしておりますが、博士人材の育成・支援も活動の一環となります。博士課程に進学するということ、ぜひこの機会に知っていただければと思います。
本企画の開催にあたり、交流委員会の皆様、先生方、学生の皆様、そして多くのOB/OGの方々にご協力いたただきましたこと、この場をお借りしてお礼申し上げます。私も本日はとても楽しみにしております。それでは皆様、よろしくお願いいたします。

パネルディスカッション
 今回パネルディスカッションに参加していただいた6名のパネリストの方々に自己紹介をしていただいた後、事前アンケートで希望が多かったテーマを中心にファシリテーター(梅澤 宏明 基盤委員長)から質問する形式でパネルディスカッションを行った。


   梅澤 基盤委員長

<<博士進学の魅力・進学した理由>>
渡辺さん:修士課程の際に自由に研究ができた。自分で仮説を立て実験して論文としてまとめて世の中に発信していく。そのサイクルにやりがいを感じて修士課程だけでは足りないと思い博士進学を決意した。
齊藤さん:実験が面白かったということに加え、まだまだ自分に知識・技術が足りないことを修士時代に痛感した。能力を高めるために進学を決めた。
千島さん:五年一貫性博士課程が魅力的だった。自分の専門性を高めながら、他分野の勉強ができる。経済的な支援が充実しているという点も一貫性博士課程を決めた理由。
山本さん:研究面白いということが一番の決め手だった。失敗の連続だが、自分の仮説を立証した際にカタルシスを感じられる。これを仕事にしたいと思った。また研究室で博士課程に進学した先輩が多かったから、心強かった。
林さん:研究が面白いということがベースにはあるが、自分の中の軸を作りたかった。誇れるものを1つもちたいと思い進学を決意した。
梅澤さん:修士課程の際に進学するか迷った。一度企業に行ってからでも戻ってくるチャンスがあると思った。社会人ドクターのプログラムを採用している企業を選んだ。
<<研究テーマについて:どのようにテーマを決めたか>>
齊藤さん:修士時代のテーマの派生ではあるが、メカニズムも含めて未解明な部分を明らかにしたく現在の研究を自ら考えた。
渡辺さん:修士時代にポリマーと無機材料を混合する研究をしていた。面白いポリマーを見つけて様々な骨格にも拡張できないかと考えてテーマを創出した。
山本さん:自分でデザインしながら研究テーマを決められた。早稲田ならではの魅力だと思う。
<<研究スケジュール>>
千島さん:基本的に日中は研究室で研究しているが、スケジュールは自分で決められて自由度が高い。現在はコロナ禍でフレックス制になっている。
林さん:5~6時間で実施可能な実験を考え、ルーチン化していた。データ整理や論文で忙しい時期もあったが規則正しく生活できていたと思う。
<<社会人ドクターについて>>
梅澤さん:派遣という形だったため会社の業務はなく研究に集中できた。また、お給料をもらいながら研究させてもらった。
<<海外での活動について>>
山本さん:フランスに短期留学させてもらった。博士課程では海外に行きやすいと思う。
林さん:コロナ禍前はアメリカや韓国等に学会で行く機会があった。学会では、様々な国の交流ができ良い経験となった。
千島さん:一貫性博士課程では海外に半年~1年ほど滞在できる。
<<キャリアについて>>
山本さん:企業と比較してアカデミアの方が自分のやりたいことをできると考えた。ポジションにも恵まれた。
林さん:バイオセンサはビジネスとしては黎明期。自分のやりたい研究はアカデミアの方が適していると考えた。
齊藤さん:モノづくりにつながる研究をしたく企業を選んだ。それをモチベーションに頑張れると思った。
<<先輩からのメッセージ>>
山本さん:研究をしてみて、楽しいなと持ったら、ぜひ博士課程に進学してみてください。
梅澤さん:社会人になってからも博士課程進学のチャンスはある。まずは研究を楽しんでください、きっと自分の財産になる。
林さん:悩んだとしても自分が選んだ道が正解だと思うので、しっかり悩んで、研究楽しんで。博士課程に進学したいと思ったらぜひ。
齊藤さん:博士課程の進学を1つの選択肢として考えてもらえたらと思う。
渡辺さん:何か1つ熱中できることをみつけて、それが研究だったらぜひ進学を考えてみてください。
千島さん;色々な人との交流を通して自分の中の引き出しを増やしてください。色々と考えた上で、選択をしてみてください。

座談会
パネルディスカッション後パネリスト6名に加えて、博士号取得後の卒業生と博士後期課程在学生を交えて、ブレークアウトルーム7室に参加者を分け、30分間の座談会を実施した。各部屋を少人数にすることで、参加学生が博士人材になるべく質問がしやすいように配慮した。

座談会参加者は以下の通り(敬称略)

千島 健伸 関根研究室
渡辺 清瑚 小柳津・須賀研究室
齊藤 杏実 山口研究室
山本 瑛祐 黒田・下嶋・和田研究室出身
梅澤 覚 木野研究室出身
林 宏樹 門間研究室出身
大島 一真 関根研究室出身
村越 爽人 細川研究室出身
吉岡 育哲 桐村研究室出身
村上 洸太 関根研究室出身
加藤 弘基 山口研究室
飯泉 慶一朗 山口研究室
ウ チクン 山口研究室

博士後期課程学生への支援体制
基盤委員会 斉藤 ひとみ委員
 
    斉藤 基盤委員
 応用化学会のサポートは、学生への経済的支援に加えて、博士後期課程進学後のネットワーク強化も目的としている。2010年以降2021年まで博士後期課程修了者は約100名に達し、進学者の内訳は内部進学が85%、他大学からの編入が6%、社会人が9%であり、ほとんどが修士課程からそのまま博士後期課程へ進学している。学位取得後の進路としては過半数が企業に就職している。早稲田応用化学会では、早期から博士人材との交流機会を増やし、博士後期課程に関する真の情報を共有することで、様々なキャリアパスを示す体制を構築している。
 博士後期課程の支援体制として、奨学金制度について須賀先生よりご紹介いただいた。学内外の奨学金制度は貸与型、給付型があり、学科内の奨学金制度は全て給付型で、応用化学会の奨学金制度は大変充実している。また学内には早稲田オープンイノベーションエコシステム挑戦的研究プログラム(W-SPRING)もあり、各支援制度の選考時期・選考フローについても説明があった。各人の状況に応じてこれらの奨学金制度を有効活用し、研究に集中できる環境を是非整えて頂きたい。世界的にも博士人材の需要は高くなっており、日本でも博士人材への需要は増加傾向にある。また、応用化学会給付奨学金は昨年より給付対象を学部学生にも広げ、早期から優秀な人材を発掘し、博士後期課程に進学する学生を支援している。興味がある学生は積極的に応募してほしい。

閉会挨拶
橋本 正明 副会長


     橋本 副会長

 まずこの企画を整えて実行まで、ご尽力ご協力いただいた方々に御礼申し上げます。
この企画は、今後の日本の国際競争力を維持強化するためにも大変意義ある取り組みと思います。
私の学生時代はまだ高度成長のもとで、品質を維持しながらいかに大量に効率的にものを生産するかが競争力の基盤でした。企業の生産現場をまずよく知り、その中で日々の改善を積み重ねて競争力強化を進めました。そのためには早く社会に出て現場をよく知ることが大事とされていました。皆さんのご両親の世代もまだそういう現場重視の考え方が強かったかもしれません。
 しかし、国際社会ではそうした競争力を継続的に強化維持する管理システムの構築と普及が進むようになりました。品質、効率、安全などの管理システムはISO等においても標準化され、多くの企業が採用するようになりました。
 その結果、国際競争力の基盤は、だんだんと変わっていきました。一定の技術レベルで中での効率性・経済性・安全性の優劣を競うのではなく、いかに次の上の技術レベルにジャンプアップ出来るかの勝負になりました。そのためには既存の技術を俯瞰的に眺め、さらに上のステージに向かう視野が必要になります。技術研究においても自分の限定された領域だけではなく、その領域を含む大きな分野の総説(Review Article)をイメージできる視野も必要です。博士課程に進むということは、自分の研究を進めるとともに、そうした視野を獲得するということでもあります。
 早稲田大学の応用化学会では、来年の100周年を契機に応化会給付奨学金の充実が進められており、意欲のある学部生にまで門戸を広げた支援体制を構築しています。今日の先輩たちの話を充分参考にされて、博士課程の進学を重要な選択肢の一つとして考えてほしいと思います。

個別相談会
 今回新たな試みとして個別相談会を実施した。バーチャルコミュニケーションツール(Spatial Chat)の小部屋機能を利用して、質問したい博士人材と1対1で話す機会を設けることで、他の人がいる場面では相談しにくい質問も気軽に行えるように配慮した。

博士人材交流会
 パネルディスカッションと座談会にご参加いただいた博士人材の皆様にご参加いただき、博士後期課程学生と博士号取得後のOB/OGの方々とのコミュニケーションの場として交流会を開催した。バーチャルコミュニケーションツール(Spatial Chat)を用いて自由に懇談していただくことで、学位取得までの疑問や卒後キャリア、業種ごとの勤務体制の違いなど、リアルの交流会に近い環境で交流を深めることができた。

もうすぐ応化会100周年③

応化会給付奨学金への寄付のお礼とお願い 

 「応化卒業生による優秀な人材の発掘と育成の支援」により母校早稲田大学はもとより、我が国、さらにはグローバル社会の発展に寄与したいと早稲田応用化学会は考えています。
応化会100周年を期して、「先輩博士からのメッセージ」等の啓発イベント開催始め、多くの学生に博士進学を考えてもらう機会を提供することとしました。また、資金面の支援として「応化会給付奨学金」の拡充を図ってまいります。
 その奨学金の原資となる寄付を会員の皆様にお願いして参りました。2021年10月に始めたこの取組に、80名近い会員の皆様が応えていただき、ひとつの目標としていた「1000万円の達成」が視野に入ってきました。ご賛同いただいた皆様には深く感謝申し上げる次第です。
 更なる積み上げのために、会員の皆様のご協力(ご寄付)をお願いする次第です。そして、これからの人材の発掘・支援にお力をお貸し頂ければ幸いです。
※なお、本奨学金への寄付金は、税額控除の対象となります。詳しくは応化会ホームページから。

<早稲田応用化学会給付奨学金への寄付のお願い>
https://waseda-oukakai.gr.jp/newhome/2021/10/06/2021kifuoneg/

2022年12月8日 

早稲田応用化学会 100周年記念事業担当 下村 啓(1984年卒 新34回)

事務局 電子メール:oukakai@list.waseda.jp

 

2022年 短信


会員の皆様から個人情報の確認・総会出席シートの通信欄に頂きました近況、ご意見を掲載しました。会報誌No.106にも掲載されています。

新制卒業生(1回~10回)

●樋渡 章訓(昭和28年卒・新 3 回)
92才になりました。歩く速度が大分遅くなりましたが、毎朝 2 kmを40分で散歩しております。

●矢部 賢(昭和28年卒・新 3 回)
ご盛会を祈っております。

●杉田 米藏(昭和32年卒・新 7 回)
コロナ禍の一日も早い終息が待たれる昨今ですが、小生お陰様にて相変わらずです。尚、先般同期の中川文博氏のお逝去の訃報に接し、心よりお悔み申し上げると共に、ご冥福をお祈りします。

●安部 建治(昭和34年卒・新 9 回)
1964~66年化学品ビジネスに係わった米国の地で、今、大谷翔平が大活躍しているのをテレビで楽しんでいる。
応用化学の分野でCO 2 等を原料として化学製品、人口木材、人口植物(食物)を作る時代の到来を願っています。

新制卒業生(11回~20回)

●岡野 毅(昭和36年卒・新11回)
この 2 年、殆ど電車に乗ることもない生活、日常凡ミスが増えていますが、まずまず健康に過ごせています。ウクライナのことが心痛むばかりです。

●堀内 弘雄(昭和36年卒・新11回)
84才になって多くの友が彼岸へ。みやげ話に秋の応化祭には一度出かけてみたいものです。若い方の活躍がうれしいです。早大応化の発展を祈ります。

●井上 征四郎(昭和37年卒・新12回)
最近、身体のあちこちで小さな異常を感じますが、年相応の元気さは保っています。関西支部の活動に参加してます。

●加藤 匡紀(昭和43年卒・新18回)
家を新築して今引っ越しの最中です。飼い犬が最近死んだので、本当に一人きりで新居住まいです。でも元気です。

●柿野 滋(昭和44年卒・新19回)
里山生活を楽しみながら元気でやっております。

●原 宗一(昭和45年卒・新20回)
7 月に後期高齢者の仲間入り、記憶力、体力等それなりに衰えていますが、週に一度の陶芸と、ジムで水泳をして、なるべく身体を動かしています。

●福田 雅允(昭和45年卒・新20回)
卒業して50年、まだ60代のつもりで、この夏、北海道に 4 度目のバイクツーリングに行くべく、ワクワクしています。

●山本 浩一(昭和45年卒・新20回)
今年から後期高齢者ですが、週 5 日出社して化学品の輸入の仕事に精を出しおります。2021/10/ 1より顧問になりました。

新制卒業生(21回~30回)

●角 仁(昭和49年卒・新24回)
当方、日々囲碁ざんまい。博士課程(後期)の応援致したく、若干ですが寄付をさせて頂きます。

●植村 順一郎(昭和49年卒・新24回)
コロナで旅行も控え気味で、ゴルフと散歩の日々を送っています。

●馬場 健郎(昭和49年卒・新24回)
お世話様です。高橋研の皆さま、馬場健郎は他界いたしました。生前中は大変お世話になり感謝申し上げます。ありがとうございました。 馬場久子

●前田 哲郎(昭和50年卒・新25回)
YouTubeを見て、30年以上毎週続けている水泳のホームを改造しました。古希を越えても改善の余地があったとは。

●渡辺 明男(昭和51年卒・新26回)
退職しました。

●帯金 芳秀(昭和52年卒・新27回)
早稲田大学高等学院での化学の授業、他に渋谷区代々木中学校で理科の授業、放課後は三鷹市立第二中学校で卓球部の指導をしております。

●井上 和雄(昭和53年卒・新28回)
昨年2021年末退職いたしました。44年よくやったと勝手に思っています。この44年間早稲田を意識して勤務していた感があります。応化会の増々の発展を祈っております。

●吉田 利彦(昭和53年卒・新28回)
元気にしています。高齢者ですが幸いにもお仕事があり、毎日はりきってます。

●木村 賢一(昭和54年卒・新29回)
総会等の盛会を祈念します。親との共同生活を始めています。

●森本 聡(昭和55年卒・新30回)
再生医療製品の開発を行ってきましたが、定年となりコンサルタントを始めました。医薬品のライセンスをお手伝いします。

新制卒業生(31回~40回)

●小澤 喜久夫(昭和57年卒・新32回)
ISO規格の審査、食品安全の研修コース講師などをしています。多くの工場、施設におじゃましています。

●小岩 一郎(昭和57年卒・新32回)
2023年 4 月から表面工学学系が新設されます。そちらに移動します。

●相賀 浩嗣(昭和58年卒・新33回)
単身赴任を61才にして経験しています。

●前田 和哉(昭和59年卒・新34回)
まだ会津でタンタル粉末を作っています。(定年後 3 回目の契約です。)COVID-19、ロシアのウクライナ侵攻と世界が目まぐるしく動いているなか、何とかやっています。

●小林 昭仁(昭和60年卒・新35回)
新コロナの為殆ど在宅勤務です。60才を過ぎエキスパートエンジニアという肩書になりましたが、仕事は変わらず、化学物質のリサイクル法規対応業務を行っています。

●佐久間 雄一郎(昭和60年卒・新35回)
残り少ないサラリーマン生活を楽しんでいます。

●相田 冬樹(昭和61年卒・新36回)
元気で現役研究員としてがんばっています。

●松村 好章(昭和61年卒・新36回)
定年(10月)まで、あと半年を切りましたが、最後まで、頑張って会社に貢献していきたいと思います。

●田坂 東(昭和62年卒・新37回)
元・妻の急逝から 5 年以上、コロナ禍になって 2年以上が経ちました。良い事が無くても「健康に生きていることが重要」と最近は思えるようになりました。

●本田 淳(昭和63年卒・新38回)
アストラゼネカ製ワクチンの製造と供給で忙しくしてましたが、やっと落ち着いてきました。

●三田村 聡(昭和63年卒・新38回)
皆さまお元気でしょうか?令和 4 年 6 月 1 日より、消費者庁にて勤務することとなりました。私にとって第三の人生というべきスタートとなりますが、精一杯頑張ります。

●徳田 幸紀(平成 1 年卒・新39回)
今後のグローバル会社において研究開発力や技術力を支えていかれる学生や会員の皆様のご健康とご活躍をお祈り申し上げます。

●柳沢 真澄(平成 1 年卒・新39回)
会費の支払いがLINEpayとかPaypayなどのスマホ決済に対応していただけると有難いです。支払いにおけるハードルも下がると思います。

●蔵野 裕之(平成 2 年年卒・新40回)
コロナで新しく取り組み始めたこともあり、悪い事ばかりではないと思っています。60才まで頑張ります

新制卒業生(41回~)

●加藤 昌史(平成 3 年卒・新41回)
技術開発を離れ、工場運営に取り組んでいます。老朽化した設備の健全化とGHG削減が課題です。

●佐藤 知子(平成 5 年卒・新43回)
会報もそろそろペーパーレスにしても良いかもしれないですね。昨年久しぶりに西出先生にお会いしました。全くお変わりなくてびっくりです。

●穐山 徹(平成 6 年卒・新44回)
GWに東京の実家に帰省、高校生の息子と理工キャンパスに行きました。残念ながら中には入れませんでしたが正門で記念撮影して帰りました。

●吉澤 恵(平成 6 年卒・新44回)
紙の会報は廃止するのが時代の流れと考えます。ホームページで十分と思います。ご検討下さい。

●重元 亮二(平成 7 年卒・新45回)
コロナ禍の中、リモート参加の機会が増えてきました。大学のOB会もリモート参加という選択肢が出てきたので、大阪に住んでいる私にとっては嬉しい限りです。

●森 昭仁(平成15年卒・新53回)
この返信はインターネット上で行うようにしていただけないでしょうか、手間、コスト利便性の観点からもインターネットで回答できるようにした方がよいと考えています。以上ご確認よろしくお願いいたします。

●乗峯 絵里(平成19年卒・新57回)
新博士紹介の欄に同級生の名前を見つけました。コツコツと頑張っていたのかなと思い刺激をもらいました。

●米山 依慶(平成19年卒・新57回)
事業譲渡により、新会社の一員として業務を遂行しております。

大修修了博取得生

●横田 昌明(昭和54年修・大27回)
同門諸兄の益々のご健康とご活躍を祈念しております。

●十時 信太郎(昭和62年修・大35回)
6 月 1 日付で花王式会社を定年退職いたしました。

●趙 俊相(平成13年修・大46回)
12年間の倉敷での単身赴任を終え、 5 月より東京本社へ移動となりつくば自宅から電車通勤を開始しました。今後共よろしくお願い致します。

NACs&学生交流会:キャリアぶっちゃけトークの場(活動報告)

 2022年12月3日(土)に開催される「企業が求める人材像を超えて~次世代共創に向けてのキャリア戦略を考える~」の事前企画として、2022年11月19日(土)にNACs(若手部会)と学生の交流会「キャリアぶっちゃけトークの場」が開催されました。

 当日は二つの部屋に分かれ、B1-B2学生向けの企画とB3以上学生および社会人に向けた企画を実施しました。登壇者含めて全42人が参加し、B3以上の学生および社会人向けの企画では遠方からの参加も考慮して一部ハイブリッドで行われました。交流会後に実施された満足度アンケートでは5段階評価で回答者の平均点は4.5となっており、学生・社会人ともに本交流会を楽しんでくれたことがわかりました。特にB1-B2学生の満足度が高かったようです。

 B1-B2学生向けの企画では学生時代の過ごし方について社会人3年目の政本さんおよび社会人2年目の神守さんの2名に講演をしていただきました。政本さんは学生時代、11か国に渡る海外旅行をしていた経験や応化委員で学生時代に自ら企画を立ち上げた経験、さらに社会人になってから挑戦していることなどについて話をしていただきました。神守さんからは学生時代のサークル活動や研究室生活の過ごし方、社会人になって携わっている業務の紹介などがありました。「未来につながる今の過ごし方」、「大学は何のために行くのか?」というテーマでも個人的な見解を話していただきました。

 B1-B2学生向け企画での参加人数は10名程度でしたが、登壇者と参加者で双方向の活発な会話がなされていました。入学して間もない学生の皆さんにとっては先輩の実感がこもった話を聞けて参考になったようです。

 参加していた学生からは「先輩の学生時代の過ごし方を聞けて刺激になったし挑戦しようと思った」、「普段なかなか聞く機会がなかった研究室生活や社会人生活の話が参考になった」という感想がありました。            講演している政本さんと真剣に聞き入る学生

 B3以上学生および社会人向けの企画では三菱ケミカルに勤務して15年になる劉さんに自身の職務経歴やキャリアデザインの考え方について講演をしていただきました。当日はオンラインを含めて5~6名を1チームとして計6チームでのグループディスカッションも数回実施されました。

 劉さん自身の職務経歴を紹介する場面では劉さんが事前に用意していたキーワード(例:やりがい、Love&Leadershipなど)に対して各チームからひとつづつキーワードを選んで質問をする場面がありました。参加者からの質問に対してぶっちゃけトークの名の通り、劉さんの個人的な見解やエピソードを交えた話をしていただき非常に盛り上がっていました。   自ら用意していたキーワードに対して学生から質問を募りぶっちゃけトークをする劉さん

 キャリアデザインの考え方について話す場面ではキャリアデザインを大事にしたい社会的背景から始まり、キャリアの築き方(夢や目標に基づくものか偶然によるものか)に関する理論なども話していただきました。昨今はリカレント教育という言葉をよく耳にします。筆者も経営大学院で授業を受けていますが、社会人になってからも学び続けることが主体的なキャリアデザインにつながることを劉さんの公演で改めて感じました。

 参加していた人たちからは「劉さんのエピソードを交えたキャリアの説明が参考になった」、「日本社会の現状について詳しく知ることができた」などの感想がありました。

 交流会企画終了後は参加者同士の懇親会も実施されました。学生も社会人も世代を超えた縦のつながりを楽しんでいました。筆者も社会人の立場として学生と交流していました。学生にとっては社会人の先輩とつながりが持てることそのものが非常に有意義だと感じているようでした。最近は新型コロナウイルス感染防止対策の影響で対面での交流会や懇親会があまり行われていなかったので特にそう感じたのかもしれません。

 12月3日に開催される「企業が求める人材像を超えて~次世代共創に向けてのキャリア戦略を考える~」にむけた事前企画として非常に充実していたと感じました。

(文責:大山)