- 見学趣旨
大学側の教育行事として、応化学生に対し学部1、2年生を対象に、工場・研究所・企業施設見学を催行し、企業の製造、生産管理、研究開発等の実態を学ばせ、今後の勉学への動機付けを行うことを目的とします。
本企画の主管は教室で、交流委員会が支援をしています。
従来、開催時期は夏休み中の後半の平日とし、先生が引率、交流委員は同伴として西早稲田キャンパスからバスを利用し、日帰りで往復可能な地区の工場・研究所および企業施設を見学してきました。
新型コロナウィルス感染拡大により対面方式での工場・研究所および企業施設見学が実施できない状況が続いており、昨年同様リモートツールを利用した企業訪問を行いました。
- 概要
【日程】 2022年9月20日(火) 13時30分~16時00分
【リモートツール】 Zoom
【訪問先】 花王(株)和歌山工場内・花王エコラボミュージアム
- 参加者
【参加学生】対象:応用化学科学部1年生、学部2年生の希望者
学部1年生:11名、学部2年生:10名、合計21名
【引率】 梅野 太輔 教授、須賀 健雄 准教授、下嶋 敦 教授、合計3名
【同伴交流委員(Zoom操作、進行担当)】椎名 聡 交流委員長(新36、日本航空)、合計1名
【花王】 研究開発部門 人財開発部 田村 辰仙 様、曽我 聡子 様
花王エコラボミュージアム 細川 泰徳 花王エコラボミュージアム館長
麻田 貴広マネジャー(花王エコラボミュージアム担当)
松田 幸子 様、高橋 雄一 様、梶 敦彦 様
サニタリー研究所(栃木事業所)
安藤 英悟 様(新66:西出、小柳津、須賀研、2018年入社)
辻村 織恵 様(新65:西出、小柳津、須賀研、2017年入社)
スキンケア研究所(栃木事業所)陶山 優 様(新65:細川研、2017年入社)
- 花王エコラボミュージアム
住所 〒640-8580 和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社 和歌山工場内 TEL: 073-426-1285
【花王エコラボミュージアム・ホームページより引用】
https://www.kao.com/jp/corporate/about/tour/museum-tour/eco-museum/
“いっしょにeco”を知る、体験する――
地球環境と花王のエコ技術の情報発信ミュージアム
花王の製品は、ほとんどが毎日のくらしの中で使うものです。だから、花王は、環境に配慮したモノづくりをめざして、原材料選びから、ごみに出すまでのすべてをエコロジー視点で考える、“いっしょにeco”に取り組んでいます。
その一環として、先端のエコ技術を体験していただくために開設したのが、「花王エコラボミュージアム」です。
アタマ・カラダ・ココロを刺激する展示や映像、体験プログラムによって、地球環境のいまや、花王のエコ技術に触れてみませんか?
「花王エコラボミュージアム」での経験や知識をご家庭に持ち帰り、身近なくらしの中で生かしていただけることを願っています。
花王エコラボミュージアム建物全体写真およびエントランス写真
- スケジュール
13:30~13:40 オープニング
13:40~15:00 花王エコラボミュージアム見学・Q&A
15:00~15:05 休憩
15:05~15:55 OB/OG懇談会(ブレークアウトセッション 3回)
15:55~16:00 クロージング
- 詳細
【第1部】 花王エコラボミュージアム見学・Q&A
1942年に設立したグループ最大の研究・生産拠点で、シャンプー、リンス、衣料用洗剤と言った家庭用製品から多種多様な工業用製品まで生産する和歌山工場内のエコテクノロジーリサーチセンター1階にある『花王エコラボミュージアム』からZoomによるライブ配信を行い、参加学生と双方向のコミュニケーションをとりながら見学が行われました。
花王の歴史、研究開発部門の説明に続き、1887年の創業以来、「よきモノづくり」を愚直なまでに追求し、暮らしに変化を提供し続ける企業として、花王ESG戦略「Kirei Lifestyle Plan」 に沿った地球環境や社会に配慮した取り組みについて、「地球環境問題」「原材料」「製造工程」「輸送、販売」「製品の使用」「再利用、廃棄」の展示ブースや映像を通じてわかりやすく説明がなされました。
界面活性剤製造における先端のエコ技術など応用化学科の学生にとって興味深い内容も含まれ、原材料選びから、ごみに出すまでの製品のライフサイクルにおけるさまざまな取り組みを理解することが出来ました。
花王エコラボミュージアム
◎ 全体的な見学会の感想、環境問題など印象に残った事について
・ 製品のライフサイクルにおいて消費者が使用する時に最もCO2が排出されるため、それを減らす商品開発に取り組んでいるという話が印象に残った。一方で詰め替え用の購入や水をこまめに止めるといった自分たちの意識で排出量を減らすことも可能である。そういう所で私たちも意識的に排出量を減らす取り組みに協力していくのも大切だと感じた。
・ 花王は家庭用製品事業のイメージが強く、その他にも多様な工業用製品の製造や研究が行われている事を知ることが出来た。
・ 自社の歴史や商品を伝えるためだけでなく、環境問題を可視化できる展示方法が良かった。
・ 花王製品と環境にも配慮したものづくりについて全体像をバランス良く説明してもらえた。原材料から廃棄までトータルに考えているのが理解できた。
【第2部】 OB/OG懇談会(ブレークアウトセッション 3回)
花王の研究開発部門で活躍している応用化学科OB/OGに自己紹介・業務内容をご説明いただいた後、Zoomブレークアウトルームで3グループに分けて懇談会を行った。 参加学生からの下記の質問を中心に、OB/OG懇談会を実施しました。
・ 学校で勉強した知識の活かし方
・ 学生時代にしておいた方が良いこと
・ 学生時代に取り組んだこと
・ 就職の考え方や準備について
・ 博士の活躍の場について
◎ OB/OG懇談会での感想や今後の学業・研究生活へ受けた影響について
・ 大学での研究がさまざまなところで活かされると聞いて、一つ一つの実験を大切にしようと思った。
・ 今後はデータサイエンスも必須だと知り、勉強の意欲が湧いた。
・ 学生時代に幅広く学習・経験することが大事で、会社に入ってから新たに学ぶことも多い事を知った。
・ 実際に現場で働く人の声を聞く、貴重な機会だった。
・ 学部卒での就職を考えていたが、研究職で活躍している先輩方をみて大学院進学を検討しようと思った。
- 見学後記
「花王エコラボミュージアム」の施設は素晴らしく、またリモート見学でありながら現地で見学しているかの様にカメラワークを駆使しながら映像も取り入れたプレゼンテーションがなされ、各ブース担当の社員の皆さまも応用化学科の学生に合わせたご説明で大変理解しやすい内容でした。ご準備頂いた花王の皆様の “よきモノづくり” の精神がとても感じられました。
また、花王で活躍される応用化学科OB/OGの皆さまも、参加した学生にとって今後の勉学へのヒントとなるように自己紹介や業務内容について簡潔にお話しされ、懇談会では短い時間でしたが学生の質問に丁寧にご対応いただきました。
この様な貴重な機会に参加学生が21名と少なかったことは残念でしたが、参加した学生にとって興味深い場になったと思われます。
今回ご協力くださいました 花王株式会社様 には、この場を借りて深く御礼申し上げます。
花王エコラボミュージアム見学後の集合写真
以上
(報告:広報学生委員 原田 拳太、小川祐輝、交流委員会 椎名 聡)