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第33回交流会講演会の報告
講演日時:2019 年7月6日(土)15:00~16:45
講演会場:57号館2階201教室 引き続き63号館1階ロームスクエアで懇親会を実施
講演者 :宮坂力先生 (桐蔭横浜大学 医用工学部 特任教授)
演題 :『理工の応用化学科から発展した光発電の研究』
副題 : ーペロブスカイト太陽電池の飛躍的研究展開ー
講演者略歴
1976年 理工学部 応用化学科 卒業(新26回、土田研究室)
1981年 東京大学大学院 工学系研究科 合成化学博士課程 修了
1981~2001年 富士写真フイルム(株) 勤務
2001年 桐蔭横浜大学 工学部 大学院工学研究科 教授就任
2017年1月 日本化学会賞 受賞
2017年4月 桐蔭横浜大学 医用工学部 特任教授就任
2017年9月クラリベイト・アナリティクス引用栄誉賞 受賞
2019年3月 応用物理学会業績賞 受賞
【講演会】
<講演までの会場の様子>
宮坂先生は日独化学会のオーケストラのコンサートマスターの経験があり、会場では講演開始までの間、2011年にブレーメンで開催された学会で演奏されたオーケストラの映像を流し、和らいだ雰囲気になっていました。
また、受付には、宮坂先生に持ってきていただいた1976年の応化卒業アルバムを同世代の参加者は懐かしそうにページを送っていました。
<講演に先立ち>
西出会長から、宮坂先生との長いお付き合いについて、研究室時代の写真やエピソード、また、“将来を予測した”ユニークなスピーチで紹介が行われ、椎名交流委員長の司会で講演会が開催されました。
参加者:教員・OB/OG・講演会関係者74名、学生71名、合計145名(参加者ベース)
<大学での研究>
・早稲田大学時代
土田研究室で、「高分子錯体を用いた炭酸ガスの還元」のテーマの研究を行いました。
当時の研究室の写真から、当時は研究室(間)の人間関係についても触れられました。
・東京大学時代
早稲田大学時代に興味を持った光エネルギーに関するテーマ「光電気化学を用いた光合成の人工モデル」について研究を行いました。具体的には、酸化スズ電極にLB(Langmuir-Blodgett)法を使ってクロロフィルを被覆して光応答を増感電流として取り出す研究でした。
<富士フイルムでの研究>
ハロゲン化銀を使った色素増感太陽電池、バイオセンサー、人工網膜、リチウム二次電池などの研究開発を行いました。
人工網膜の研究では、秋葉原で自ら抵抗、オペアンプなどの部品を買い集めて光電変換を検証するユニットを作成しました。
<桐蔭横浜大学/ペクセル・テクノロジーズ>
桐蔭横浜大学では、最初、DSSC(色素増感型太陽電池)の開発を行いました。
最近ではIoTの動きの中で、室内で使うようなデバイス、アプリケーションが登場し、改めて注目されています。
2004年に設立したベンチャー企業:ペクセル・テクノロジーズでは新規太陽電池の開発と計測機器の開発を行ってきています。ペクセル・テクノロジーズ社にCRESTの研究経験者が加わったことがきっかけで、桐蔭横浜大学でペロブスカイト太陽電池の研究がテーマ化し、その後、グローバルネットワークの研究者の開発により、高効率の太陽電池への実現が加速しました。
ペロブスカイト構造は1839年に発見されており、また、光伝導性が1950年代には調べられていましたが、その後半世紀以上も光電変換に応用する研究が無かったのは驚きと考えます。
効率は、今後25%を超えることが予測されており、今後実用化の点ではIoT分野への応用やフレキシブル化が期待されています。また、効率・耐久性の向上や非Pb系材料の開発も行われています。
ご講演のプレゼン資料は下記「資料庫へ」のボタンからご参照下さい。閲覧には資料庫のパスワードが必要です。
<質疑応答>
講演後、宮坂先生と聴講者の間で、ペロブスカイト太陽電池の実用化、日本の強み、人とのつながりの重要性、新しい分野への関心などについての質疑とレスポンスのやりとりが行われました。
【懇親会】
講演会終了後、会場を63号館1階ロームスクエアに移して懇親会が開催されました。
参加者;教員・OB/OG・講演会関係者61名、学生39名、合計100名
安達交流委員の司会のもと、応用化学会橋本副会長の挨拶と乾杯のご発声の後、懇親会が始まりました。
講演会後の懇親会では毎回見かける光景ですが、講師を囲んで、あるいはシニアOB/OG、現役OB/OG、教員および学生が入り混じっての懇談の輪が会場のあちこちに開いて、盛大な懇親会となりました。
今回は、応援部学生に協力をお願いし、懇親会後半に校歌、エールで参加者が声をあわせ、よりいっそう応化会での一体感を感じるものとなりました。
最後に、関谷交流副委員長の中締めと閉会の挨拶の後、神守学生委員長の一本締めにて解散となりました。
*懇親会後、宮坂先生を囲んで、同期会も行われていたとのことでした。
(文責:交流委員会)
――― 以上 ―――
第33回交流会講演会会場風景
第21回 先生への突撃インタビュー(小栁津研一教授)
「先生への突撃インタビュー」に小栁津研一教授にご登場願うことにしました。
今回も学生にインタビュアーとして参加をしてもらい、応化会の本来の姿である先生・学生・OBの3者による合作を目指しました。小栁津先生にも快く賛同していただきましたことを、この場をお借りしてお礼申し上げます。
小栁津先生のプロフィール:
1990年早稲田大学理工学部応用化学科卒。
1995年早稲田大学大学院博士後期課程修了。同大学理工学部応用化学科助手。
1997年早稲田大学理工学総合研究センター講師。
2003年東京理科大学総合研究所助教授。
2007年早稲田大学理工学術院准教授。
2012年より早稲田大学理工学術院教授。
2002年日本化学会進歩賞、2013年に文部科学大臣表彰科学技術賞(研究部門)を受賞。
・先生が研究に本格的に取り組み始めたキッカケはなんですか?
~論文が採択されたとき~
高校生の頃から理科系に好奇心があり、早稲田の応用化学科に入りました。研究室配属から卒業研究を経て修士課程までは特段のエピソードもなく,最も興味のあった高分子を選び、土田英俊先生の研究室で過ごしていました。博士課程に入ってからは,研究そのものだけでなく,研究室生活に関する思い出が数多くあり,それらが研究に取り組むキッカケになったと思います。例えば,博士課程の後半にやっと研究が纏まり、苦労して仕上げた論文原稿を持って夜遅くに吉祥寺の土田先生の御宅までお邪魔して,最終チェックをお願いしたことがあります。米国化学会ACS宛のカバーレターに先生のサインをいただき,「では明朝,郵便局が開いたらすぐ出します」と言ったら先生にひどく叱られました。朝まで時間を無駄にするとは何事かね,東京駅の中央郵便局は24時間開いているから,今すぐ行って投函してきなさいと怒られ慌てて中央線の終電に飛び乗って行きました。当時よく使ったEMS国際郵便のオレンジ色のマークのついた封筒は遠くからでも目立つのですが,深夜の郵便局に行ったら同じ封筒を抱えて青い顔して窓口に並んでいる自分と似たような奴が多勢いまして,何となく彼らと競争しているのだという気持ちが湧いてきました。私はのんびりした学生だったので,今から思えばそれが先生の狙いだったのかも知れません。現在の電子ジャーナルと違って,当時は採否通知も郵便で来ました。ACSからの返事は一目でそれとわかる赤と青の模様のついた封筒に入っていて,恐る恐る開封すると目に飛び込んでくる最初の文章がWe are pleased to accept・・・か,それともWe regret to inform youかで運命が分かれます。何度かリジェクトされても諦めず粘った改訂稿が遂にアクセプトされた日の嬉しさといえば最高で,それが道を決める本当のキッカケになったのかもしれません。
・技術的内容で先生がポイントと考えておられる点はなんですか?
~電子移動や電子授受を制御して、エネルギーに関連した新しい高分子を作りたい~
研究のキャリアを積む過程で早稲田から一時期米国CaltechのFred Anson先生の研究室に行かせていただき,その後は東京理科大,早稲田と動いてきました。10年余り前に早稲田へ戻ってきた時,西出宏之先生のラジカル電池に関する大きなプロジェクトの中で、広い意味でのレドックスポリマーに拡張して有機電池に適用する研究を始めたことが現在の研究につながっています。有機(高分子)電池は、環境に優しい、軽い、柔軟性があるなどの大きな特徴があり、有機物のみから構成できる唯一の電源として,実際に用途が広がりつつあります。特に、パワーが大きくとれることが特徴で、エネルギーの貯蓄密度の点でも十分に対応出来る状況になってきました。無機材料との対比で特徴を活かせる高分子材料を,これからも提案していきたいと思っています。現在、研究室ではデータ科学による「マテリアルズ・インフォマティックス」の手法も取り入れて挑戦を続けています。
・先生の研究理念を教えてください。
~着実な成果を積み上げていけば、新しいことがわかるはず~
研究は地道な積み重ねだと思っています。地味でもいいから確実な研究成果を積み上げていくようなスタイルで、必ず何か新しいことがわかるはずだと思っています。
一つの具体例としては、ある化合物の重合反応が進行する理屈を調べていたとき,多くの実験データを組み合わせたら電子の動きが上手く制御されていることが初めてわかりました。電子移動を制御することで、これまでにない方法で高分子が作れることを知ったことが、有機電池の研究に取り組むきっかけにもなりましたし、そういったやり方は,理念というにはおこがましいですが,少なくても信条にはなっています。
・これからの研究の展望を聞かせてください。
~エネルギーに関連した機能性高分子を提案し続けたい~
現在取り組んでいる研究をお話してきましたが、対応する応用分野はかなり広がっています。
対象としている機能物性も電池や水素貯蔵などが当面の領域ですが、新しいイオン伝導体やイオン選択透過膜への展開も視野に入れて取り組んでいます。用途分野の進展は速く,対応する研究領域そのものが拡大しているので、我々の研究もそれを意識して続けたいと思っています。
・応用化学会の活動への期待を聞かせてください。
~学生にとって貴重な組織~
応用化学会は、現役学生に対して様々な支援をいただいており、また多様な交流活動の機会を通してエンカレッジしていただき、非常に有り難い組織であると感謝しています。大学の一学科の同窓組織としては国内屈指の活力を有し,教員や学生に絶えず刺激を与えていただいているので,応化会あっての応用化学科でもあります。応化会は,社会で活躍されるOB・OGの皆さんと現役学生,教員間の貴重な架け橋になっています。是非これからも活発な活動を継続していただけたら有り難く思います。
・100周年を迎えた応用化学科についてコメントを聞かせてください。
~遠い将来200周年の時に振り返ってもらえるようでありたい~
100周年を機にこれまで応用化学科が歩んできた歴史を振り返り、諸先輩方が積み上げてきた伝統の重みをあらためて感じています。良い伝統はきちんと後世に伝えることが大切です。今から100年後の,応用化学科200周年の時に,現在の応用化学科がどうであったかを振り返ってもらえるようでありたいです。
・21世紀を担う皆さんへのメッセージをお願いします。
~新しい方法論を身につけ、新しい価値に適応し,活躍して欲しい~
今の時代は変化がますます加速しています。ビッグデータやAIの活用は当たり前になり,現役学生が社会を支える時代はさらに次の技術や価値観が求められると思います。グローバル化を含め,新しい方法論と自らをバージョンアップする能力を身に着け,是非ともこれからの競争を勝ち抜いて行って欲しいと思います。
参考資料:
- 応用化学科・教員・研究紹介
https://www.waseda-applchem.jp/ja/professors/oyaizu-kenichi/ - 研究者レビュー「未来に挑む6人の研究者たち」#6小栁津研一教授
早稲田理工 by AERA 2019
インタビュアー&文責: 佐藤 由弥〈学生広報班チーフ)、井上 健(新19回)
過去の突撃インタビュー
NFM主催シンポジウム「大学発の『知』社会実装」ご案内
記
日時 :2019年6月21日(金)13:00~(12:30~受付)
会場 :早稲田大学 小野記念講堂
主催 :ナノテクノロジーフォーラム
参加費:無料
※懇親会:NFM会員企業、教職員、学生の参加は無料となります。
※参加申込先:nano-forum@list.waseda.jp <mailto:nano-forum@list.waseda.jp>
プログラム:
https://www.waseda.jp/inst/nanolife/news/2019/05/14/1794/
13:00~ ご挨拶/笠原博徳(早稲田大学副総長)
13:05~ 会長挨拶/大林秀仁(早稲田大学ナノテクノロジーフォーラム会長)
<第1部>
13:10~ 基調講演/城戸淳二(山形大学大学院有機材料システム研究科卓越研究教授)
14:20~ 招待講演/瀧口匡(ウエルインベストメント株式会社 代表取締役社長)
15:00~ 休憩
<第2部>
15:10~ 講演/細川正人(早稲田大学理工学術院総合研究所)
15:40~ パネルディスカッション/テーマ「大学発の『知』社会実装」
パネリスト:城戸淳二、瀧口匡、
伊藤毅(Beyond Next Ventures株式会社代表取締役社長)、
細川正人、朝日透
17:30~ 閉会の挨拶/逢坂哲彌(ライフサポートイノベーション研究所特任研究教授)
18:30~ 懇親会(大隈タワー15階「森の風」)
以上
早稲田地球再生塾(WERS)シンポジウム2019 ご案内
記
名称:早稲田地球再生塾(WERS)シンポジウム2019
-Society5.0+が目指すサスティナブルなコト・モノ作り-
脳科学と感性科学の融合
日時:2019年7月3日(水)13:00~18:30(開場12:30)
場所:早稲田大学西早稲田キャンパス63号館2F 04・05会議室
(入場無料)
詳細(基調講演・講演の内容・講演者等)は下記のURLをご参照ください。
(開会挨拶は理工学術院総合研究所:木野邦器所長)
https://www.waseda.jp/fsci/wise/news/2019/06/06/2909/
お申し込みは上記URLの「参加方法」の「こちら」より
会場の都合上、定員に達した時点で受付終了となります。
以上
お問い合わせ:早稲田大学理工学術院総合研究所
早稲田地球再生塾(WERS)事務局 wers@list.waseda.jp
総会懇親会Gallery
先進研究講演会
「応用化学最前線―教員からのメッセージ」
共催 早稲田大学 先進理工学部 応用化学科、早稲田応用化学会
於 早稲田大学 西早稲田キャンパス 57号館201教室
14:45-15:15 有機合成化学部門 細川誠二郎准教授
「演題 真ん中から作る:多段階合成を革新する合成戦略」
目的の化合物を短工程で作ることは合成化学の普遍的な課題である。当研究室では、生物活性天然物を効率的に合成するための反応や合成戦略(合成の考え方)を研究している。従来、複数の不斉炭素を持つ鎖状化合物の合成においては「端から順に構築する」ことが常法となっている。これに対し、我々は「中央部を構築した後に左右を修飾する」方針をとることによって、従来よりも著しく工程数の少ない合成経路を確立してきた。最近では、この考え方を環状化合物に適用している。本講演では、我々の最近の取り組みを紹介した。
15:15-15:45 触媒化学部門 関根泰教授
「演題 表面プロトニクス・イオニクスと低温作動触媒」
関根グループでは、不均一系触媒を用いた化学反応において、表面イオニクス(酸化物イオンならびに 水素イオン)を活かした反応系を世界に先駆けて構築し、従来に比して大幅に低温で高い活性を有する 触媒反応系を確立した。これによって、水素製造やアンモニア合成、天然ガスからの有用化合物合成な どを、150度程度の低温・オンデマンドで実現することが可能になった。その学理解明と、応用展開例に ついて紹介した。
15:45-16:15 高分子化学部門 小柳津研一教授
「演題 エネルギー変換と高分子」
化石燃料や再生可能エネルギーは,自然界に存在する一次エネルギーである。これらは主に電気や水素といったクリーンな二次エネルギーとして供給され,社会や生活を支えている。電気エネルギーは輸送インフラが整備されている一方,電流の形態では貯蔵できない。一方,水素エネルギーの利用拡大に向けては,水素の輸送・貯蔵インフラのさらなる整備が必須である。このようなエネルギーの輸送・貯蔵に関わる問題の解決手段として,電気や水素のエネルギーを化学エネルギーに変換し,再び電気や他のエネルギーとして取り出せる機能を持ったエネルギー変換材料が注目されている。導電性(電子伝導),イオン伝導から始まり,熱電変換,光電変換・発光の次に,高分子機能の新たなターゲットとして位置付けられつつある蓄電・水素貯蔵を担う,斬新な高分子材料について述べた。
16:15-16:45 化学工学部門 平沢泉教授
「演題 晶析工学の知恵を実践する」
晶析工学研究を推進し、40年が経過した。アートと呼ばれた晶析も、20世紀に結晶群の粒径を操作し うる時代に至っている。21世紀においては、結晶品質のさらなる高度な制御が求められ、純度、構造(多 形)、晶癖(外見的形状)、粒径などの品質を設計する(QbD)工学理論を模索、活用している。過飽和溶 液内の核化は、いまだ解明されているとは言えず、晶析現象の速度論的な現象をよく理解して、希望の 結晶品質を創ることがなされている。本講演では、装置内の過飽和度を制御するためのフィーディング( 原料供給)、シーディング(種添加ポリシー)により、結晶品質の制御を実践した成果の一端を説明した。
以上
2019総会会場Gallery
2019年度定期総会
2019年5月18日(土)13:30~19:00
場 所: 早稲田大学西早稲田キャンパス
57号館2階201教室(定期総会・先進研究講演会)
ロームスクウェア(交流会)
本年度も、昨年同様、定期総会と、それに引き続き先進研究講演会「応用化学最前線-教員からのメッセージ」、そして交流会を開催した。
総会108名、講演会118名にご参加頂き、交流会(懇親会)では104名の会員の皆さんが集い、盛会な総会の一日となった。
1. 定期総会
議 長:西出会長
司 会:和田庶務理事
13時30分より和田庶務理事の司会で開催された定期総会では、最初に西出宏之応用化学会会長より挨拶が述べられた。
議 案:
2018年度事業報告案及び決算案の審議
和田庶務理事及び門間会計理事より各々「2018年度事業報告案」及び「決算案」の説明がなされた。特に、収支決算書では、「先輩からのメッセージ」の参加費用が改定されたため、当初予定していた収支補填準備金を取り崩さず、逆に支出減に努めた影響もあり、1.2百万円繰り入れすることが出来たことを説明した。
引き続き、河野監事より、5月9日に監査を行い、会計部門においては領収書、通帳等の各種帳票確認した結果、適正に処理されており決算書、貸借対照表は正当であると報告された。また、業務部門においても議事録を精査した結果、三委員会とも、計画通り概ね順調に運営されたと判断したと報告された。
以上により、2018年度事業報告案及び決算案が承認された。
2019年度事業計画案及び予算案の審議
和田庶務理事より、事業計画(案)について説明がなされ、引き続き門間会計理事より、それに伴う予算(案)について説明がなされた。
2019年度は特に、事務局長の円滑な引継ぎと事務局体制の確立の立場から事務費を昨年より1.9百万円増額での予算立となっているが、その分は収支準備補填金の取り崩しで手当てすることを説明した。
本内容で2016年事業計画案、予算案は承認された。
報告事項:
- 2019年役員の体制について
資料に基づき西出会長が説明した。要点は以下の通り。
-
- 副会長:安達博治氏が2018年9月8日より就任
- 会計理事:2018年9月8日より本間敬之氏が退任、門間聰之氏が就任
- 2018年9月8日より入江伸一氏と常見宏一氏が理事就任
- 2019年5月18日より関西支部長が交代:退任 岡野泰則氏、新任 田中航次氏
- 2019年5月18日より交流委員長が交代:退任 町野彰氏(理事としては残留)、新任 椎名聡氏
- 交流会講演会の紹介
和田庶務理事より7月6日(土)開催予定の宮坂氏の交流会講演会の紹介があった。
また、今後の交流会講演会の講師の推薦と仲介をお願いした。
- 応用化学会奨学金給付学生の紹介
門間主任より2018年度応用化学会奨学金給付学生と里見奨学金給付学生が壇上で紹介された。壇上に上がったのは下記の6人。
応用化学会奨学金給付生:
浅子貴士さん(山口研)、海野城衣さん(平沢・小堀研)、女部田勇介さん(本間研)、鳥本万貴さん(関根研)、村上洸太さん(関根研)
里見奨学金給付生:
松野敬成さん(黒田・下嶋・和田研)
引き続き門間主任より初の森村豊明会からの奨励賞の授与式の様子と対象となった成績優秀者が紹介された。
教室近況:
門間主任より、応用化学科・応用化学科専攻の現状が報告された。
1)今年は126名の新入生が入学した。(定員135名:秋入学含む)
2)教室は福永明彦教授(JXTGエネルギーより)が着任し25名体制となった。
3)山口教授が文部科学大臣表彰技術賞を、関根教授が日本化学会学術賞を受賞した。
閉会挨拶:
濱副会長より、それぞれの世代がわくわくする応化会活動を実現する為には、各世代が活動に参加してインスパイアされるような企画の充実が必要であるが、同時にそれを実行する委員会等の活動を、しっかりとサポートする体制を各年代層で作ることが重要とした。
最後に、出席メンバーに是非その強力なサポーターになってほしいこと、そして様々な魅力的なアイデアの提案を依頼して、閉会とした。
2. 先進研究講演会 「応用化学最前線–教員からのメッセージ」 (応用化学科と共催)
先進研究講演会「応用化学最前線-教員からのメッセージ」(共催 早稲田大学 先進理工学部 応用化学科、早稲田応用化学会)は、応用化学科の各研究室応用化学科の教員が、企業の研究者・技術者や学生に、自らの研究分野を紹介し、その先進性、先導性を熱く語りかけるもので、 その後の交流会(懇親会)で、教員、社会人および学生との交流や懇談を深め、早稲田応用化学科の研究に関する理解を深めていただくために、毎年総会とあわせて企画される。本年は西早稲田キャンパス57号館201教室において下記の4先生にご講演をいただいた。
-
- 14:45-15:15 有機合成化学部門 細川誠二郎准教授
「演題 真ん中から作る:多段階合成を革新する合成戦略」 - 15:15-15:45 触媒化学部門 関根泰教授
「演題 表面プロトニクス・イオニクスと低温作動触媒」 - 15:45-16:15 高分子化学部門 小柳津研一教授
「演題 エネルギー変換と高分子」 - 16:15-16:45 化学工学部門 平沢泉教授
「演題 晶析工学の知恵を実践する」
- 14:45-15:15 有機合成化学部門 細川誠二郎准教授
多彩なスライドを用いて興味深い研究内容をわかりやすく説明していただき、学生、卒業生ともに研究への理解を深めると共に研究室への親近感を強めることが出来た。
3. 交流会(懇親会)
2時間の講演会の後、場所を63号館1階ロームスクエアへ移し、橋本副会長の司会により、西出会長の開会挨拶、そして安達副会長からは応用化学会の益々の発展を願って乾杯のご発声を頂き、交流会(懇親会)がスタートしました。
今年の交流会は卒業生・教員・学生合わせ104名の会員の皆さんで和気あいあいとした雰囲気で進み、途中で奨学金受給者の挨拶があり、最後に黒田副会長の中締めのご挨拶と神守学生委員会委員長の一本締めにて散会しました。
(文責:広報委員会・応化会事務局)
以上