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[タイトル修正]2025年度定期総会と先進研究講演会の開催のお知らせ(第一報)

定期総会の開催案内に関する記事のタイトルが間違っておりましたので、修正します。

2025年2月

早稲田応用化学会
会長 濱 逸夫

平素は早稲田応用化学会の活動にご理解を賜り、ご支援・ご尽力を頂き誠に有り難うございます。厚くお礼申し上げます。
さて、2025年度総会の件につき、ご連絡申し上げます。

開催内容につきまして改めて 「早稲田応用化学会 ホームページ」あるいは「メール配信」等でお知らせいたしますが、まずは開催日のご都合を確保の程宜しくお願いします。

出席申込は後日「早稲田応用化学会ホームページ」及びメール配信の第二報に申込URLを貼り付けますのでそこからからお願いします。

日時:2025年5月24日(土) 13時30分~18時30分

場所:理工学部西早稲田キャンパス(旧称「大久保キャンパス」※)
※副都心線「西早稲田」駅はキャンパスと直結しています。

<スケジュール>:13時30分~14時30分 定期総会(57号館201教室を予定)

14時45分~16時15分 先進研究講演会(同上)

16時45分~18時30分 交流会(懇親会)(63号館1階)

         会費3,000円

■定期総会

議題:1)2024年度事業及び会計報告 2)2025年度事業計画及び予算案 3)執行部体制 4)規約変更 等

■先進研究講演会「応用化学最前線 - 教員からのメッセージ」プログラム

  講師(予定) 応用生物化学部門 桐村光太郎教授

応用物理化学部門 本間敬之教授(調整中)

化学工学部門   花田信子准教授

「2024年度第2回先輩博士からのメッセージ」開催報告

【イベント名】

2024年度第2回先輩博士からのメッセージ

【イベント詳細】

開催日時:2024年12月14日(土)

開催場所:西早稲田キャンパス63号館202室+63号館ロームスクエア

開催形式:対面開催

14:00~14:05;開会挨拶

14:05~15:05;パネルディスカッション

15:15~15:55;座談会(20分×2セット)

16:00~16:10;応化及び応化会関連の奨学金説明

16:30~17:55;懇親会(飲食あり)

17:55~18:00;閉会挨拶

本年度7月に実施した「2024年度第1回先輩博士からのメッセージ」に引き続き、対面開催となった。今回は学位取得後、企業やアカデミアにて活躍されている博士OBOGから博士後期課程学生までの幅広い年代層の方々にパネリストとして参加いただき、アカデミアと企業の違い、博士号取得後のキャリア、博士後期課程での生活などに関するパネルディスカッションを実施した。特に、博士取得後10年程度の博士OBOGにもパネリストを依頼し、博士号取得により得られた経験を語っていただいた。

また、座談会では、参加者を学部~修士学生、及び現役博士学生〜博士OBOGを交えた少人数のグループに分け、パネルディスカッションに関わる質疑応答や意見交換の場として各グループで交流を深めた。加えて、懇親会では様々な立場の学生・博士OBOG間の交流をさらに深め、自由に懇談いただいた。参加者は、学生・博士OBOG・応化会関係者合わせて60名程度の参加となり、盛会に終わった。

開会挨拶: 原 副会長:

原 副会長

応化会の役割として、OBOG間の親睦の深化と、学生や若手OBOGのキャリア形成の支援がある。今回は学生の皆さんのキャリア形成の支援を目的として企画した。先週のイベント(先輩からのメッセージ2024)では、そのキャリアパスの一つとして企業に就職したOBOGに発表頂いたが、今回は博士進学の実際を知ってもらうために博士OBOG及び現役博士学生を交えたパネルディスカッションとなっている。積極的な参加を通じて、今後のキャリア形成の参考にしてほしい。

パネルディスカッション:

今回、企業・アカデミアからの博士OBOG及び現役博士学生を含めた6名のパネリストの方々に自己紹介いただいた後、事前アンケートで挙がったテーマを中心にファシリテーター(米久田康智 応化会給付奨学金推薦委員会副委員長)から質問する形式でパネルディスカッションを行った。

米久田 応化会給付奨学金推薦委員会副委員長

パネリスト:

田中 学さん
西出研究室(高分子化学部門)博士修了
東京都立大学 都市環境学部 環境応用化学科 准教授

宮坂(柘植)悦子さん
平沢研究室(化学工学部門)博士修了
三菱ケミカル株式会社

渡辺 光亮さん
関根研究室(触媒化学部門)
博士後期課程2年

吉岡 育哲さん
桐村研究室(応用生物化学部門)博士修了
千葉大学 真菌医学研究センター 特任研究員

佐藤 陽日さん
細川研究室(有機合成化学部門)博士修了
三井化学株式会社

久保 真之さん
山口研究室(有機合成化学部門)
博士後期課程2年

アカデミアと企業の違い:

田中さん: (企業は経験していないが)アカデミアと企業を二分しがちな人が多いように思う。しかし、両者の違いは小さいのではないかと感じることが多い。教え子の一人は博士から化学系企業、その後ベンチャーキャピタル、そして金融機関へと転職した学生もいる。柔軟に進路の転換ができるという印象。

宮坂さん: (アカデミアは経験していないが)違いは主に2つあると考えている。

1) 企業はデータの秘匿性が高いため、企業に入らないと実際の現場を見ることができない

2) 企業では様々な役割を持つことになるため、専門以外の分野を広げていくことになる ということがアカデミアと違った企業での博士の働き方である。

渡辺さん: (修士2年のタイミングでは)もともと企業に就職しようとしていたが、卒業直前に成果を残すには時間が足りない、もっと自身の研究を突き詰めたい、と思い博士進学した。現在は自分が得たものがどのように生かされるのかを見るために企業に進もうと考えている。

博士取得後のキャリアについて:

佐藤さん: 企業に入った後は、専門に近いところから遠いところまで様々なことを経験し、現在は希望したテーマに関わる事業の立ち上げを行っている。希望した仕事にアサインしてもらえたのは博士号があったからこそ。即戦力としてみなされているためだと思う。新たな事業にアサインをもらえているのは、多くが博士卒の社員と思う。

吉岡さん: (出身研究室である)桐村研では、カビの遺伝子を組み替えて機能を付与する研究をしていた。現在の研究室にはカビの取り扱いに習熟していることに加え、持っているスキルの珍しさもあって採用された。現在も国内外問わず、多くの先生と知り合うことで、やること·できることがどんどん増えていっている。

久保さん: 海外留学先の研究室では博士号取得が前提であった。アメリカではアカデミアか企業かといった、二分化されたキャリアだけではなく、ベンチャーキャピタルへの就職も選択肢としてあり、進路は多様である。そのような経験から、博士後期課程で選択に時間を掛けられ、キャリアパスが広がることを、留学を通し実感した。

博士後期課程での生活:

田中さん: 自身の学生時代もかなりみっちりと研究をしていた。ただ、現在指導している博士学生の2/3はライフワークバランスを考えた研究生活を送っている。全員が朝から晩まで実験をしているわけではない。

宮坂さん: 朝早くから夕食まで後輩とともに実験·ディスカッションを行い、夕食後は中央図書館にて夜12時までデータ整理や論文執筆を行っていた。

久保さん: 研究へのモチベーションは3つある。まずは学部時代、修士時代には気づかなかったが、研究室で自由に実験できるということのありがたさを感じている。また、有機合成化学特有の予想外が起こる部分を面白く感じている。さらに、留学·学会などにおける他の研究者との交流を通して研究の学術的意義を感じるようになった。現在は研究内容で自分を知ってもらえるようになりたいと思い研究している。

渡辺さん: 朝10時から10~12時間ほどはラボにいる。これを週6日行っている。実験をしてから、結果を資料にまとめ今後の計画を立てる。他の博士学生及び講師と得られたデータについて毎日ディスカッションしている。このディスカッションのおかげで広い視野で客観的にデータを評価できていると感じている。

学費や生活費:

田中さん: 日本学術振興会特別研究員であり、自分ですべて賄えていた。今は奨学金が充実しており、取得率が高くなってきている印象。

久保さん: 現在W-SPRINGと里見奨学金を受給しており、一人暮らしをしつつ、不自由なく研究もできている。

渡辺さん: 現在一人暮らしをしているが、アルバイトなしでも不自由ない生活が送れている。

海外での活動について(留学や国際学会):

田中さん: 博士後期課程に進んだ最大のモチベーションは海外に行けるということ。留学はポスドクで1年半、研究休暇期間で半年渡米した。教え子の一人は3ヶ月間海外に留学した。海外からの訪問者と食事などの機会も多い。

佐藤さん: (海外での国際学会は経験ないが、)日本の国際学会では英語でのポスター発表を経験した。論文を英語で読む·書く機会はあっても、研究室以外で英語を話す機会は少ないため、こうした学会で英語を話す経験をできたのは貴重だと感じた。

吉岡さん: 研究柄、アフリカの研究機関との共同研究をしている。博士号を持っていると丁重に扱われる。実際に相手方の国の研究機関の上の役職の方とも話す機会をいただけるなど、海外で職に就きたいなら、特に博士号の取得は重要。

女性博士の活躍:

佐藤さん: 女性博士のキャリアは2パターンあると思う。まずは、研究一本でやっていく専門家として働くパターンである。もう一方は、ジェネラリスト·マネージャーとして働くパターンである。色々なライフイベント(妊娠、出産など)では、特に化学品を扱う業務には携わることはできないため、身体に配慮した別の仕事に従事して見識を広める期間とできる。

宮坂さん: 博士号を持っていると、早めに全体をマネジメントしていく職につくことができる。同期入社の女性博士の例でいうと、研究所でキャリアを研鑽する方が多い印象を受ける。

進路を考えている後輩学生へのエール:

田中さん: 好きなことができることは幸せなこと。好きなことができるなら是非やってほしい。社会に対して自身の能力がどのように貢献ができるかを考えて進路を決めるとよい。

宮坂さん: 社会人15年目の今、学生時代を振り返り、博士号は取得して良かったと思う。当時は博士後期課程に進むか悩んでいた。博士号を持つことで、キャリアに関する選択肢の幅は広がる。女性だと年齢的なことで子供の心配などあるかもしれないが、ライフイベントも数年だと誤差範囲かと思う。

渡辺さん: 博士後期課程では後悔なく楽しくやれている。自分のやりたいことをやっていく中で、楽ではないが成長を感じられる日々である。興味があれば博士は良い選択だと思う。

吉岡さん: 学生時代は周りに博士進学者がおらず、博士進学は荊の道だと先輩に言われたが、無事にやり遂げることができた。楽ではないが、頑張ってほしい。

佐藤さん: 博士進学に際し、進路が狭まるのではないかと感じるかもしれないが、実際には博士号は未来のキャリアパスを広げてくれるものだと思う。大変なところもあるが、博士後期課程に進学して、仲間が増えるということもある。

久保さん: 修士で就職していたらと振り返ってみると、座学の知識は身についたものの、実際の化合物を合成する力は十分に身についていなかったと感じた。専門性を身に着けるという観点では、博士後期課程では力をつけることができていると感じている。手厚い奨学金の支援があることもあり、成長のために博士後期課程を選択するという考え方もあると思う。

座談会

パネルディスカッションに引き続き、パネリスト6名に博士号取得後の卒業生、現役博士学生を加えて、学部生との座談会を実施した(20分×2回)。8グループに参加者を分け(1グループ5~6人程度)、より率直に質疑応答や意見交換が出来る環境を提供することで、様々な博士後期課程での経験を共有した。

話題としては、なぜ博士後期課程進学を決めたのか、卒業後のキャリアとその選択理由、研究室生活と博士論文のテーマ決定、外国人学生との付き合い方、海外留学、修士と博士の違い、博士後期課程在学時の金銭面、など、学部·修士学生の興味に沿った内容が多かった。

座談会の様子

応用化学科及び応化会関連の奨学金説明:須賀 先生

須賀 先生

最新の博士後期課程への進学率とその後の進路先の割合について紹介があった。博士後期課程修了者は、2010年以降2022年までの間で約120名である。博士後期課程修了後の進路は、企業が57%、国内大学が24%、その他(省庁·研究機関、海外大学等)が19%である。就職先の企業としては、化学、材料そして製薬分野への就職が多い。また、研究職以外のキャリアパスを選択する学生も増加傾向にある。博士後期課程学生の支援体制として、学外では日本学生支援機構(JASSO)、日本学術振興会 特別研究員、化学人材育成プログラム、学内では早稲田オープン·イノベーション·エコシステム挑戦的研究プログラム(W-SPRING)、大学院博士後期課程研究者養成奨学金といった給付型奨学金が充実している。

さらに応用化学科及び応化会独自の奨学制度は早稲田大学の中でも群を抜いて充実しており、全て給付型となっている。水野敏行奨学金、里見奨学金、中曽根荘三奨学金、森村豊明会奨励賞などの支援制度に加え、応化会給付奨学金がある。

最近では応化会100周年に関連して、応化会給付奨学金は「応用化学科卒業生による優秀な人材の発掘と育成の支援」のために、対象を学部生まで拡張し、博士後期課程進学を決心した学生だけではなく、やる気のある学生にも支援を行なっている。このように学科内外の支援が充実しているため、博士後期課程では金銭的な不安は少ないはずである。ぜひ博士進学を検討してみてほしい。

乾杯の挨拶(懇親会):濱 会長

濱 会長

若い世代の話を聞いて素晴らしいと感じた。自分は研究者人生を突っ走る予定だったが、事業部に異動し、いつの間にか社長になっていた。博士号を持っている社長は多いとも感じており、ビジネス上でのメリットも多く存在する。また、博士号取得が自分のキャリアを面白くするチャンスにもなると思う。今回のイベントを通して、自分の選択肢を広げて活躍できる場を作るきっかけにしてほしい。

閉会挨拶:下村 副会長

下村 副会長

応用化学科の学生の皆さんにもっと博士号を取って頂きたい。日本の博士号取得数は諸外国に比べ少ない状況が続いている。まずは、早稲田応用化学科からこの数を増やしていきたい。応化会は博士進学に関するイベントや資金援助をはじめとして、皆さんのキャリアが明るくなるような支援を続けていくので、皆さんそれぞれが将来について主体的に考えていってほしい。

懇親会での集合写真

以上

2024年第20回評議員会報告(2024年10月19日開催)

日時:2024年10月19日(土)会議14:00~16:00、懇親会16:30~18:00

会場:西早稲田キャンパス52号館304教室+zoomオンライン、理工カフェテリア早稲田

2024年10月19日、西早稲田キャンパスにて第20回評議員会が開催されました。
濱会長が本年度より評議員会の進行役を務めることになったことを報告。各委員会、部会、支部からの活動報告後、現状の問題のブレークスルーを目指して、グループごとに議論を展開すること、各委員の意見を期待しているとの挨拶をいただきました。その後、宇佐美先生、豊倉先生、百目鬼さんの逝去を悼み、黙祷を捧げました。

 

(濱会長 開会ご挨拶)

はじめに、野田先生から最近の学内の研究動向、学生の活動状況、新しいプロジェクトの進捗等について報告されました。

 

(野田先生)

続いて、各支部の活動状況が共有されました。 関西支部(澤村事務局長)では、和田さんが新支部長となり、異なる世代間の連携を強化していること、中部支部では、上宮支部長のもと若手役員が積極的に新たな役割を担い、技術サポートを強化する取り組みが進んでいることが報告されました。

 

(上宮中部支部長)

部会からは、若手の会が花見やバーベキュー大会などを通じて会員の士気を高め、新しいアイデアの導入に努めているとのこと。学生委員会はインスタグラムを活用した情報共有を進めており、縦割り交流会を通じて学生間の交流を促進しているとのことが報告されました。

 
 
 

(若手会員の会 劉さん)

 

(若手会員の会 北村学生委員長)

シニア会(70歳以上)では春秋2回の会員の懇親会に加え、奨学金受給者との交流会、奨励賞の授与を通じて、若手人材に積極的に関与する場を積極的に設けていることが報告されました。

 

(シニア会 河野さん)

次に、委員会活動について報告がなされました。広報委員会は、SNSを駆使した情報発信を強化しており、ホームページの変更などに取り組んでいること。交流委員会では交流会講演会、学生工場・施設見学や学生との六大学野球観戦を実施しているほか、大分・延岡地区での交流会や先輩からのメッセージが今年も計画されています。一方、基盤委員会は、会の課題解決のための意見集約を行い、企画の調整を進めていること等を報告されました。

 

(椎名交流委員長)

その後、グループ討議が行われ、6つの主要テーマが議論されました。①人員の確保と体制の強化、②若手会員の活動参加推進、③広報活動の強化、④学生育成とキャリア支援の充実、⑤博士課程進学の促進、⑥会員交流会の強化が取り上げられました。特に、若手会員の参加推進においては、情報発信を通じた参画しやすい環境づくりが重要性を増しています。

最後に、濱会長より閉会挨拶とて、応化会全体のメンバー拡充、多分野交流イベントの活性化、そして博士人材の育成強化の重要性についての言及があり、今後の活動方針が示されました。これらの提言が基に、来る11月9日の役員会でさらなる議論が行われる予定です。これを契機に応化会の活動も一層活性化させるべく取り組んでいくことが示されました。

その後、理工カフェテリアに場所を移して、懇親会を行いました。

 

早稲田大学応援部リードによる校歌斉唱、エールで締めました。

 

(応援部ではありませんが、井上さんのエール)

早稲田応化会中部支部 第22回交流講演会(野田優先生講演会)のご報告

1. 開催日時:2024年11月30日(土)15:30~17:00

2. 開催場所:ウインクあいち1309号室

3. 出席者: 28名(オンラインでの出席者15名を含む)

4. 講師:  野田 優 教授

5. 演題:      「化学工学者の効率性から充足性への展開: ナノチューブ、電池、持続可能性」

6. 要旨:
カーボンナノチューブ(CNT)の合成技術とその応用、特にエネルギーデバイスへの展開についてご紹介いただきました。CNTは強固かつ柔軟な特性を持ち、持続可能な社会への貢献が期待されていますが、実用化には適切な合成技術の確立が不可欠です。CNTの合成には物理蒸着(PVD)法や化学蒸着(CVD)法が用いられ、触媒供給方法の最適化が重要であることが指摘されました。
野田先生の研究では、CNTが触媒から剥離しやすい特性に着目し、流動層反応器を活用することで、CNTの効率的な成長とスケールアップを実現されています。さらに、炭素収率を向上させつつ、環境負荷を評価し、持続可能な製造方法の確立を目指しているとのことです。
また、CNTを活用した高エネルギー密度の二次電池開発にも取り組まれ、軽量化・高性能化を図るとともに、リチウム-硫黄電池の可能性についても検討されています。LCA(ライフサイクルアセスメント)分析に基づき、リサイクル技術の重要性を強調されていました。
さらに、持続可能な社会の実現には「効率性」に加えて「充足性」の視点が必要であることを指摘されました。技術開発だけでなく、社会全体の未来ビジョンを議論し、長期的な視点で環境・資源問題を考えることが求められます。研究者として、2050年以降を見据えた社会像を描き、持続可能な技術の開発に取り組むべきであるとの見解を示されました。

7. 講演内容:詳細はこちらからご覧ください

●記念写真等

ご講演中の野田教授

Online出席者と

ご講演後に、会場出席者と

懇親会で、上宮支部長と

以上

第四回応化給付奨学金受給者の集い

台風10号のノロノロな進行状況に惑わされながらも、何とか開催を決定したのが開催の前日。当日の令和6年8月31日(土)は台風の影響も限られ、第四回応化給付奨学金受給者の集いを無事開催することが出来ました。

今年は、社会の様々な方面で奮闘されている17名の面々が集まる予定でしたが、台風による大雨の影響で公共交通が使えないことで参加出来なくなった5名を除く12名と9名のホストら合わせ21名が、4時間弱の時間を母校西早稲田キャンパスで共にし、個々に交流を深めることが出来ました。障害が予想される中をご参集頂きありがとうございました。

昨年からスタートさせた 活躍されている皆さんの気持ちを鼓舞することを目的とした「奨励賞」について、今年も応化シニア会のご支援を得て3名の方を表彰することとなりました。尚、ご本人への表彰は本年10月5日(土)に開催予定の応化シニア会の席上で行われる予定です。

今回も、奨学金受給者内幹事役4名の方々(新51 田原聖一氏、新53 百武 壮氏、新57 國本雅宏氏、新63 原慎太郎氏)の協力を得て、前回から対象年次を拡大し新50回生~新63回生(2000年~2013年学部卒相当)の応化給付奨学金受給の博士修了者に水野賞も加えた対象の方に声を掛けさせて頂きました。

今年は台風の豪雨により参加したくても出来ない面々も居られ、かつ不確定要素もある中で懇親会の質も落とさざるを得ず、限られた時間の中での交流となりましたが、従来と変わらず密度の高い交流がなされたかと感じております。来年も同世代プラス 世代を超えた縦のネットワーク構築にも寄与できればと願っております。

<案内文章>

<当日の参加者リスト>


当日は、下井將惟元副会長(新13)の司会でスタートしました。

西出先生

西出宏之前会長(新20)からは挨拶の中で、応化シニア会としての表彰の観点から、選定基準についての執行部で討議し、「企業」のカテゴリーでは、企業でチーム等を率いて、或いはベンチャーを立上げ頑張っている方、「アカデミア(大学)」のカテゴリーでは、教授に昇進されて研究教育に当っている方で、その前提として早稲田の大学院で博士課程を修了し、本集い並びに表彰されるシニア会に参加出来ることが現時点での要件と説明されました。

次いで、下嶋敦主任教授から、最近の学内の動き(応用化学科が7部門からものづくり部門が増え8部門となり江口先生が加わったこと。3月末には平沢教授が退職され、現在の化学工学部門は野田教授他と新旧交代がされたこと。女性比率が増え35%~40%となり、大学院進学は8割~9割と研究レベルが上がっていること等)をご紹介頂きました。

次に、自己紹介と会社・アカデミアの中での実績と将来展望のあらましが説明されました。その中でも、今回奨励賞に内定が決まった3名のあらましは以下の通りです。

*新50 望月 大氏(東京電機大学教授)からは、千住キャンパスの応用化学科で、新しい小さなもの(無機ナノ材料)を作って大きな夢(環境問題の解決)を実現することを目指している。無機ナノシートを出発として新しいプロセスを開発している。ナノシートを垂直に立てて電極材料として使うことで充電速度の性能が上がることを研究したり、マイクロ波を利用した新しい化学プロセスにも注目しており、カーボンニュートラルを達成することを目指したりしている。

*新52 岡村陽介氏(東海大学教授)からは、ご本人のボン大学でのナノ顕微鏡を用いたバイオマテリアルの相互作用を研究後、東海大学でナノ生体材料学研究室を主宰し、どこにでも貼れるナノ材料で医療材料や環境分野に応用できるような材料を開発することを研究している。現在、研究室OBが83名で現メンバー加えると100名くらいになっている。

*新53 百武壮氏(土木研究所上席研究員)からは、ご本人の土木研究所の中での研究企画課長含めた履歴を語られ、先端材料資源研究センターでのシーズの実用化を紹介された。一例として、アスファルトが減っていく中でカーボンニュートラルを実現させていくための植物系・廃プラを使う材料開発の旗振り、メーカーが自社製品を評価出来る手法を提案・普及させている。

上記以外にも奨学金受給者の皆さんがスライドを使い各人各様の自己紹介をされました。分野・会社が多岐に亘るため近況や見通しなど、皆さん 興味深く聞かれていました。

懇親の部は、同室内で4つの大テーブルを囲んで始めました。

河村宏氏

河村宏氏(新09)の乾杯の挨拶では、この会が一つの生きがいとなっていること、水野奨学金創設(父の没翌年)から37年、皆さんの成長を見るともっと奨学金を増やしたい。一方、博士に進む方が少ない、OBが温かく見守っている。皆さんがこのような企画を宣伝して頂きたい。皆さんが応用化学、応化会の次を背負って立つと思うので、学校に戻ってこのような生き方があることを学生に教えて頂きたいと、強いメッセージを発信されました。

発起人の皆さんを囲んで交流が始まりました。縦横の交流がスタートしました。

中締めで、大林秀仁氏(新17)からは、皆さんが受けたものを次の世代へ繋いでいってもらいたい、次の世代に我々の想いを伝えていくのも大事と思うのでお元気で活躍くださいとのメッセージでお開きとなりました。

交通機関も順調ではない中の開催でもあり、会場の片付けをお手伝い頂いた後早々の閉幕となりました。次回は、更にネットワークが広がると共に元気な姿でお会いできることを楽しみにしております。

(文責 事務局 高橋 宏)

 

2024/12/9 第二回応化ゼミ 学生委員会報告

寒さが一段と厳しくなり、2024年も残すところあと約1ヶ月となりました。そんな中、第二回応化ゼミが12月9日に行われました。今回は大学院進学に関してのお話で、優先配属で研究室に入り、推薦で早稲田大学院に進んだ方と、早稲田大学院試を受けて大学院に進んだ方、他大学院に進んだ方のお三方から貴重なお話を伺いました。
詳しくは、学生委員会HPをご覧ください→こちら

2024/11/2,3 理工展 学生委員会報告

11月2, 3日に理工展が開催され、応用化学科学生委員会は屋台班と実験班の二班に分かれて参加しました。屋台班ではフランクフルトを販売し、実験班ではケミカルライト・芳香剤・人工いくらの実験を行いました。在校生はもちろん、小さなお子様から保護者の方々など、幅広い年代の方にお越しいただきました。
詳しくは、学生委員会HPをご覧ください→こちら

新18回(昭和43年卒)応化同期会開催報告

2024年11月27日

2024年11月27日(水)、大隈会館N201号室で同期会を1年ぶりに開催しました。出席者は健康上の理由等で毎年徐々に減少し、前回2023年10月よりも3名少ない20名でした。

保坂君の司会と挨拶につづいて、弁当形式の会食の後、参加者全員の近況報告(研究室単位の欠席者の近況を含む)、大学関連の活動紹介、会計報告と続きました。和気藹々の楽しい時間が流れて来年の再会を誓い、15時に記念写真(2名退出:中井君担当)を撮ってお開きになりました。

・今回も昨年に続き着席での会食でしたが、テーブルを3ブロックに分けてメンバー同士の懇親をより楽しめる形式にしました。

・参加者の近況報告(4分/人)ではほぼ全員が傘寿になったこともあり、やはり体調に関する話題がメインでした。認知機能の衰えを考慮した終活関連や相変わらずピアノや旅行等の趣味活動を元気に楽しんでいるとの紹介もありました。

・大学関連では、鶴岡君から“早田大学の最近の発展には、田中総長の米国流マネジメントが大きく寄与している”との紹介がありました。

(注)次回は2025年10月~11月頃を予定しています。詳細は各研究室の幹事から後日、ご連絡致します。同期の皆さん楽しく情報交換をしませんか、 是非ご参加下さい。 (幹事:杉本、進、品田、永田、関谷、曽根、鶴岡、小久保、渡辺(壮太郎)、渡部、中井、山形、金山、保坂、竹下)。

(文責 竹下哲生)

以上