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2015年度博士号(工学)授与(平成28年3月)

2015年度博士号(工学)が、北原 真樹、松尾 伸史、、Shofarul Wustoni、戸ヶ崎 徳大、木野 はるか、砂川 忠弘、中村 竜也、(敬称略・順不同)に授与されました。程 姗姗さんの情報を追加します。

程 姗姗
【論文題目】Detection of biomarkers using field effect transistor (FET)-based biosensors for disease diagnosis
【和文題目】疾患診断に向けた電界効果トランジスタ型バイオセンサを利用したバイオマーカーの検出
新博士の経歴とメッセージは、こちら
北原 真樹
【論文題目】Preparation of Inorganic Nanostructured Materials by Stepwise Deposition Using Silica Template
【和文題目】シリカ鋳型を用いた段階的析出による無機ナノ構造体の合成
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松尾 伸史
【論文題目】Interfacial Reaction Design for High-Purity Silica Production using Wet-Chemical Processes
【和文題目】界面反応設計による溶液処理を用いた高純度シリカ生成プロセスの高度化新博士の経歴とメッセージは、こちら
Shofarul Wustoni
【論文題目】Development of field effect transistor (FET) biosensor for the detection of amyloid prion protein
【和文題目】アミロイド性タンパク質凝集体検出用電界効果トランジスタ型バイオセンサの開発
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戸ヶ崎 徳大
【論文題目】Research and Development of Lithium Metal Anode for Future LithiumAir Batteries
【和文題目】将来型リチウム空気電池のための金属リチウム負極の開発
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木野 はるか
【論文題目】Screening of salt taste enhancing dipeptides and effective production of the dipeptides by L-amino acid ligase
【和文題目】L-アミノ酸リガーゼを利用した塩味増強効果を有するジペプチドの探索と効率的な合成法の開発
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砂川 忠広
【論文題目】Anti-aging Effects of Apple Polyphenols and Their Application to Development of Functional Foods for Anti-aging
【和文題目】リンゴポリフェノールの抗老化機能およびその抗老化機能の食品開発への展開
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中村 竜也
【論文題目】Development of a Concise Synthesis of Reduced Polypropionates and Application to Total Syntheses of Natural Products【和文題目】還元型ポリプロピオネートの効率的合成法の開発と天然物合成への応用
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程 姗姗

【論文題目】
Detection of biomarkers using field effect transistor (FET)-based biosensors for disease diagnosis
【和文題目 】
疾患診断に向けた電界効果トランジスタ型バイオセンサを利用したバイオマーカーの検出
【履歴】
程 姗姗

  • 2010年6月 Bachelor degree (Double Degree)
    Dept. of Japanese, School of Foreign Languages, Shanghai Ocean University in P.R. CHINA.
    Dept. of Economics, School of Economics, Kyushu Kyoritsu University in JAPAN.
  • 2012年3月 Master Degree
    Master’s program, Major in Production Systems, Graduate School of Information, Production and Systems (IPS), Waseda University in JAPAN.
  • 2015年9月 Doctor Degree,
    Doctor’s program in Department of Nanoscience and Nanoengineering, Graduate School of Advanced Science and Engineering, Waseda University in JAPAN.

【博士取得者からのメッセージ】

この度、早稲田大学より博士(工学)の学位を授かりましたことを大変光栄に存じます。本研究に関し懇切丁寧なご指導を賜りました逢坂哲彌教授に心より御礼申し上げます。また、本論文の審査を賜りました菅原義之教授、本間敬之教授、門間聰之教授、中西卓也教授をはじめとする応用化学科の諸先生方、研究室の皆様に心より感謝申し上げます。

本学位論文は、電界効果トランジスタ(FET)型バイオセンサの実用化研究として、まず、FETを用いた高感度な検出用センサの確立に向け、FET上の受容体として抗原および抗原結合性フラグメントを利用することとし、バイマーカーの検出を試みた。また、マルチのターゲットの検出が可能となるFETバイオセンサを提案した。本論文の成果はより精密で正確な診断やQuality of life (QOL)の向上に大きく貢献できるものと考えております。

現在、私は天津大学(中国)の理学学院の講師を勤めております。この学位取得を励みとして、一層の研鑽を積んでいく所存です。今後とも御指導・御鞭撻賜りますよう宜しくお願い申し上げます。


北原 真樹

【論文題目】
Preparation of Inorganic Nanostructured Materials by Stepwise Deposition Using Silica Template
【和文題目 】
シリカ鋳型を用いた段階的析出による無機ナノ構造体の合成
北原真樹
【履歴】

  • 2011年3月 早稲田大学先進理工学部応用化学科卒業
  • 2013年3月 早稲田大学大学院先進理工学研究科応用化学専攻修士課程修了
  • 2016年3月 早稲田大学大学院先進理工学研究科応用化学専攻博士後期課程修了
  • 2016年3月 博士(工学・早稲田大学)
  • 2016年4月 住友化学株式会社入社

【新博士からのメッセージ】
この度、早稲田大学より博士(工学)の学位を授かり、身に余る光栄と深く感謝しております。博士の学位の取得は、九年間に渡り化学の面白さをご教授頂いた諸先生方、また懇切丁寧に研究の指導をして頂いた、黒田先生、和田先生、下嶋先生の御陰であり、厚く御礼申し上げます。さらに、分析等でお世話になった材料技術研究所や物性計測センターラボの皆様をはじめ、研究に携わってくださったすべての方々にも深く感謝申し上げます。

本学位論文は、シリカ鋳型内部への段階的な析出による無機ナノ構造体の合成についてまとめたものです。まず鋳型内部に物質を形成させ、その後、最終的に得られる無機ナノ構造体の主骨格を形成する物質を析出させます。段階的に物質を析出させることで、従来よりも精密な無機ナノ構造体の合成を可能にしています。

現在、私は住友化学株式会社で研究業務に従事しております。応用化学科及び応用化学専攻で身に着けた研究に取り組む姿勢は、研究環境が変わりましても必ず活かせるものと信じており、更に邁進する所存でございます。今後とも諸先生・先輩方には御指導・御鞭撻賜りますよう宜しくお願い申し上げます。


松尾 伸史

【論文題目】
Interfacial Reaction Design for High-Purity Silica Production using Wet-Chemical Processes
【和文題目】
界面反応設計による溶液処理を用いた高純度シリカ生成プロセスの高度化matsuo

【履歴】

  • 2010年3月 早稲田大学理工学部応用化学科卒業
  • 2012年3月 早稲田大学大学院先進理工学研究科ナノ理工学専攻修士課程修了
  • 2015年3月 早稲田大学大学院先進理工学研究科ナノ理工学専攻博士後期課程満期退学
  • 2015年4月 ローム株式会社入社
  • 2016年2月 早稲田大学大学院先進理工学研究科ナノ理工学専攻博士後期課程修了
  • 2016年2月 博士(工学・早稲田大学)

【新博士からのメッセージ】

この度、早稲田大学より博士(工学)の学位を授かり、身に余る光栄と深く感謝しております。本研究の遂行にあたり、懇切なるご指導を賜りました本間敬之教授に心より御礼申し上げます。また、本論文の審査を賜りました逢坂哲彌教授、菅原義之教授、門間聰之教授をはじめとする応用化学科の諸先生方、研究室の皆様に心より感謝申し上げます。

本学位論文は、太陽電池級Siの新規製造方法への応用を目的に、流路型リアクターを用いた液液界面反応による溶液化学プロセスを用いたシリカの高純度化プロセスにおいて、リアクターの連続化および界面形成制御による大容量化、不純物除去のための抽出剤の選択、さらに酸洗浄プロセスと組み合わせた一連のプロセス設計をまとめたものです。本論文の成果は太陽電池用高純度シリコンはもとより、種々の高純度材料生成プロセスの分野に対して貢献できるものと考えております。

現在、私はローム株式会社にて、圧電MEMS分野の研究開発に従事しております。この学位取得を励みに、更なる飛躍を目指してより一層の研鑽を積んでいく所存であります。今後とも御指導・御鞭撻賜りますよう宜しくお願い申し上げます。


Shofarul Wustoni

【論文題目】
Development of field effect transistor (FET) biosensor for the detection of amyloid prion protein
【和文題目】
アミロイド性タンパク質凝集体検出用電界効果トランジスタ型バイオセンサの開発Wuston

【履歴】

  • 2011年7月 Bachelor degree, Dept. of Chemistry, Institut Teknologi Bandung (Indonesia)
  • 2013年9月 Master Degree, Dept. of Nanoscience and Nanoengineering, Waseda University, Japan
  • 2016年3月 Doctor Degree, Dept. of Nanoscience and Nanoengineering, Waseda University, Japan

【新博士からのメッセージ】

I am very grateful and thankful for the doctor degree from Waseda University, especially my deepest gratitude to my supervisor Prof. Tetsuya Osaka and all research advisors. They always give me a source of motivation to enjoy the life and research in laboratory as well as other students who are very supportive and kind. Living and studying at Waseda University was one of most precious moment and journey in my life.

I studied a research on field effect transistor (FET) biosensor particularly for detecting prion proteins. I examined and developed such biosensor to perform a specific and sensitive feature to prion proteins. The results were published in some papers and presented in several academic meetings.In long-term planning, I would like to work and dedicate my self as lecturer and researcher in Indonesia.

In near future for short-term planning, I will do some postdoctoral training in different countries to get more international research experiences. I would like to devote my career to study and focus in the field of bionanotechnology especially for bio and chemical sensors. And I believe that the research life at Waseda University is important memory and process to reach my future goals.


戸ヶ崎 徳大

【論文題目】
Research and Development of Lithium Metal Anode for Future Lithium Air Batteries
【和文題目】
将来型リチウム空気電池のための金属リチウム負極の開発
【履歴】

  •  2003年3月 理工学部 応用化学科 卒業
  • 2005年3月 理工学研究科 応用化学専攻 修了
  • 2005年4月 株式会社東芝セミコンダクター社 入社(2012年5月 退社)
  • 2014年4月 理工学術院 応用化学科 助手
  • 2016年2月 博士(工学・早稲田大学)

【新博士からのメッセージ】

この度、早稲田大学より博士(工学)の学位を授かりましたことを大変光栄に存じます.博士課程での研究の機会を与えて下さり,本研究に関し懇切丁寧なご指導を賜りました逢坂哲彌教授ならびに門間聰之教授に心より感謝申し上げます.また,本論文の審査を賜りました菅原義之教授,本間敬之教授をはじめとします応用化学科の諸先生方,また研究室の皆様に深謝申し上げます。

本学位論文は,将来型蓄電デバイスであるリチウム空気電池実用化への基礎研究として,金属リチウム負極の電気化学的溶解析出反応を詳細に検討し,その可逆的な動作に重要な電極/電解液の界面設計を提案したものです.金属リチウムは負極材料の中で最もエネルギー密度が高く魅力的な材料である一方,電解液との反応性が高いため充放電効率が低い課題があります.本研究では,負極表面の固体電解質層と電解液の溶媒構造を適切に設計することで特性が飛躍的に改善することを体系的に示しました.得られた成果は,リチウム空気電池の実用化への示唆を多く含んだ内容であり,今後の研究発展に大きく寄与するものと期待されます。

現在私は,早稲田大学応用化学科の助手を務めています.後生の教育に携わる傍ら,一研究者として,より一層の研鑽を積んでいく所存です.今後とも,ご指導・ご鞭撻の程よろしくお願い申し上げます。


木野 はるか

【論文題目】
Screening of salt taste enhancing dipeptides and effective production of the dipeptides by L-amino acid ligase
【和文題目】
L-アミノ酸リガーゼを利用した塩味増強効果を有するジペプチドの探索と効率的な合成法の開発kino_haruka
【履歴】

  • 2001年3月 早稲田大学理工学部応用化学科卒業
  • 2003年3月 早稲田大学大学院理工学研究科応用化学専攻修士課程修了
  • 2003年4月 長谷川香料株式会社入社
  • 2013年4月 早稲田大学大学院先進理工学研究科応用化学専攻博士後期課程入学
  • 2016年3月 同上修了
  • 2016年3月 博士(工学・早稲田大学)
  • 現職 長谷川香料株式会社 総合研究所 主任研究員

【新博士からのメッセージ】

この度、早稲田大学より博士(工学)の学位を授かり、身に余る光栄と深く感謝しております。本研究の遂行にあたり、懇切なるご指導を賜りました木野邦器教授に心より御礼申し上げます。また、本論文の審査を賜りました桐村光太郎教授、西出宏之教授をはじめとする応用化学科の諸先生方、研究室の皆様に心より感謝申し上げます。

本学位論文は、減塩への意識が高まる社会的背景を踏まえて「塩味」に着目し、任意のジペプチドを合成可能なL-アミノ酸リガーゼ(Lal)を用いた塩味増強効果を有するジペプチドの探索とLalの機能改変による目的ジペプチドの効率的合成法の開発をまとめたものです。塩味増強ジペプチドの探索では、Lalを用いてジペプチドライブラリーを構築し、高活性を有する新規ジペプチドを二種類見出しました。さらに、Lalの立体構造情報を踏まえてデザインした改変型酵素を用いて、目的とするジペプチドのみを高効率で合成するプロセスの開発にも成功しました。これらの成果は機能性ジペプチドとLal研究の新たな可能性を示すものであり、学術的、産業的に有用な技術であると考えております。

私はこの4月より長谷川香料(株)技術研究所に戻り、新規香料素材の開発や安全性の評価などに取り組んでおります。3年もの長い間、研究室に常駐して研究する機会を与えて頂いた会社に少しでも貢献できるよう、この学位取得を励みとして一層の研鑽を積んでいく所存であります。今後ともご指導・ご鞭撻を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。


砂川 忠広

【論文題目】
Anti-aging Effects of Apple Polyphenols and Their Application to Development of Functional Foods for Anti-aging
【和文題目】
リンゴポリフェノールの抗老化機能およびその抗老化機能の食品開発への展開

【履歴】

  • 1997年3月 早稲田大学理工学部応用化学科卒業
  • 1999年3月 早稲田大学大学院理工学研究科応用化学専攻修士課程修了
  • 1999年4月 雪印乳業株式会社研究員
  • 2002年11月 アサヒビール株式会社(現アサヒグループホールディングス株式会社)研究員
  • 2016年3月 博士(工学・早稲田大学)
  • 現職 アサヒビール株式会社 酒類開発研究所 主任研究員

【新博士からのメッセージ】

この度、早稲田大学より博士(工学)の学位を授かり、身に余る光栄と深く感謝しております。本研究の遂行にあたり、懇切丁寧なるご指導を賜りました桐村光太郎教授に心より御礼申し上げます。また、本論文の審査を賜りました木野邦器教授、西出宏之教授をはじめとする応用化学科の諸先生方、研究室の皆様に心より感謝申し上げます。

本学位論文は、食品素材であるリンゴポリフェノール(AP)を抗老化機能食品へ展開することを目的として、老化モデル生物を用いて生体内でのAPの抗老化機能の有無と機能性食品への展開可能性を検証し、APを含有する抗老化機能食品の開発に至った成果をまとめたものです。とくにAPの抗老化機能が寿命遺伝子産物Sir2に関与すること、および抗酸化酵素欠損マウスへのAPの投与で抗老化機能を有することを明らかにしたことは、APが抗老化機能食品へ展開可能であることを示す重要な知見であります。本研究で得られた知見は、機能性食品の新商品開発に大きく寄与するものであると期待されます。

現在、私はアサヒビール株式会社の研究所で、早稲田で学んだ研究者としての広い視野と応用化学の知見を活かして、食を通じた健康で豊かな社会の実現にむけて、新しい酒類や機能性食品の開発に取り組んでいます。この学位取得を励みとして、一層の研鑽を積んでいく所存です。今後とも早稲田応用化学会の皆様の御指導、御鞭撻を賜りたく宜しくお願い申し上げます。


中村 竜也

【論文題目】
Development of a Concise Synthesis of Reduced Polypropionates and Application to Total Syntheses of Natural Products【和文題目】
還元型ポリプロピオネートの効率的合成法の開発と天然物合成への応用
nakamura
【履歴】

  • 2011年3月 早稲田大学理工学部応用化学科卒業
  • 2013年3月 早稲田大学大学院先進理工学研究科応用化学専攻修士課程修了
  • 2014年4月 早稲田大学先進理工学部応用化学科助手
  • 2016年3月 早稲田大学大学院先進理工学研究科応用化学専攻博士後期課程修了
  • 2016年3月 博士(工学・早稲田大学)
  • 2016年4月 第一三共株式会社

【新博士からのメッセージ】

この度、早稲田大学より博士(工学)の学位を授かり、身に余る光栄と深く感謝しております。本研究の遂行にあたり、懇切なるご指導を賜りました細川誠二郎准教授に心より御礼申し上げます。また、また、本論文の審査を賜りました小柳津教授、化学・生命化学科の中田教授をはじめとする応用化学科の諸先生方、細川研究室の皆様に心より感謝申し上げます。

本学位論文は、還元型ポリプロピオネート構造の効率的構築法の開発とそれを用いて数種の天然物の全合成についてまとめたものです。還元型ポリプロピオネート鎖は多様な生物活性を有する天然物中に散見される構造であり、その効率的構築法は全合成における強力なツールとなります。当研究室で開発されたビニロガス向山アルドール反応と立体選択的還元反応を組み合わせることにより、従来の手法の半分程度の工程数にて還元型ポリプロピオネート構造を構築することに成功しました。その手法を応用し、抗リーシュマニア活性物質セプトリアマイシンAと結核毒素PDIMAの全合成を効率的に達成できました。本研究成果で得られた知見は天然物の迅速な合成研究に寄与することが期待され、今後本手法を応用した天然物の合成が達成されれば幸いです。

現在、私は第一三共株式会社のプロセス技術研究所にて、医薬品の工業化製法について研究をしております。『早稲田』で学んだ応用化学の知見を軸に、高品質な医薬品を迅速かつ確実に届けられるよう、一層精進してゆく所存であります。今後とも御指導・御鞭撻賜りますよう宜しくお願い申し上げます。


第13回 先生への突撃インタビュー(松方正彦教授)

「先生への突撃インタビュー」再開に向けて                            2016年8月28日

「先生への突撃インタビュー」は2005年に企画がスタートして足かけ三年で、12名の先生にご協力いただき、広報委員会が担当して、ホームページへの掲載を続けていました。

その後、暫くの間インターバルができましたが、来年には応用化学科が100周年を迎える節目にもなりますので、改めて再開することにしました。

会員の皆様の日頃の活動に少しでもお役に立つ情報を教室の先生方のご協力を得て提供し、大学と企業間の情報交流のキッカケが生まれ緊密な連携が芽生えることを期待するとともに、「最前線で今何が研究されているのか?」を知りたいと考えているOBの方々や、「専門分野の設定や将来進路に対するヒント」を望んでいる学生の期待にも沿えるように取材を進めたいと思っております。            (広報委員会)

「先生への突撃インタビュー」の再開のトップバッター(第13回)として松方正彦教授にご登場願うことにしました。
松方先生は、皆さまご存知のように応用化学科卒業、応用化学専攻で博士課程を修了後、成蹊大学、大阪大学での学究を経られ、1997年に早稲田大学理工学部助教授として戻られ、2001年から教授として、そして現在は学科主任教授をお務めになっておられます。

先生が研究に本格的に取り組み始めたキッカケはなんですか?
~~~エネルギー・環境に関わる化学と工学への強い思い~~~

松方正彦教授

松方正彦教授

学生時代が石油ショックの後だったので、エネルギーや資源・環境に注目しており、研究室配属の選択で燃料化学部門であった森田・菊地研究室へ入ったことが最初のきっかけです。4年の時はメタノールからオレフィンを選択的に作る触媒がテーマでしたが、この時にゼオライトの合成から始めたという意味で、ゼオライトとの最初の出会となりました。修士課程でテーマが粘土間化合物を酸触媒として利用するテーマに変わりましたが、なかなか結果が伴わない七転八倒の時を過ごしましたが、冬頃になってやっと成果になる結果が得られました。この結果を翌年の日本化学会で発表することになり、実験研究の面白さと、やれる確信に近い前向きな気持ちが出てきたと思っています。博士課程で森田先生の最後の博士課程の学生として重質油のガス化触媒の反応機構を研究し、博士課程修了後は研究の次のステップとして成蹊大学の化学工学を専門とされた小島先生の下で助手として約3年、大阪大学の上山先生の下ではミクロ多孔体を分離膜に応用するテーマ(ゼオライトの合成から、薄膜化そして分離膜へ)で約5年過ごし、1997年に早稲田に戻りました。このように多くのテーマや多くの先生の考え方、見方を広く学べたことは大きかったと思っています。結果としては、自分の研究の主流がミクロ多孔体、ゼオライトへ収束してきた流れがあったように感じます。

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研究内容
エネルギー・資源・環境問題を研究の動機として、触媒化学・膜分離工学・エネルギー化学に係わるサイエンスおよびエンジニアリングを研究対象としています。 特に、ゼオライトを中心としたミクロ孔をもつ物質を材料として、その合成法や触媒・分離膜としての利用法の開発に力点をおいて研究を進めています。
 

これからの研究の展望は?
~~~革新の余地が大きい分離工学で膜によるブレークスルーを~~~

現在は分離と触媒が半々の研究室となっていますが、ミクロ多孔体は非常に面白い特殊な場を提供してくれる材料で、発見が多々あります。その特性を利用して、新しい反応、触媒を見出すことが一つの方向です。それに加え、反応生成物の分離にかかるエネルギーは膨大です。このエネルギーを削減するための分離機能、分離工学でのブレークスルーに膜でチャレンジしたいと思っています。やるべきことは山のようにあると思っていますし、革新の余地が大きいというか、未開分野が多いという捉え方をしています。今まで培ってきた見方や知見を活用し、俯瞰的な見方を加えて挑戦をしていきたいと思っています。

大学と企業の連携では、どういうことをお考えですか?
~~~情報のパイプ役として貢献を~~~

産業側、企業側の立場によっても変わると思いますが、メーカー、ユーザーの間を繋ぐ役目が大学にあるという側面を感じています。情報の面、人脈の面を含めて、ヴィジョンの共有が出来る先とはシーズ・ニーズのマッチングに向けた情報のパイプ役として、また、要素技術の組み合わせのヒントの提供など、大いに活用して欲しいですし、今迄やってきた自負もありますので、今後とも上手い連携を続けて、業界の技術のベースづくりや拡大に貢献していきたいと思っています。

応用化学科が来年100周年という節目を迎えますが?
~~~伝統とプライドをもって、「役に立つ化学、役立てる化学」の継続を~~~ 

応用化学科という学科名称を変えることなく100年周年を迎えることができ、この間9000名超の卒業生を輩出していきました。化学はもの作りの基盤ですが、有能、優秀な人材が脈々と続いている伝統とプライドを胸に、応用化学科が標榜する「役に立つ化学、役立てる化学」の理念のもと、研究教育や人材の輩出を継続すると同時に、今後に向けて果たすべき役割を今一度思いを新たにするべきでしょう。

応用化学会の活動への期待
~~~大学に寄り添うアクティブなOB組織として今後にも期待~~~ 

早稲田大学の同窓会の中でも、アクティブに応用化学科に寄り添う活動や現役学生へのサポートをしている特別な存在と位置づけられると思います。応用化学科と応用化学会の良い関係をお互いに努力を重ねて、継続をさせていきたいと願っています。

21世紀を担う皆さんへ、メッセージをお願いします。
~~~過去の延長線上には未来は無く、新しく創るという気概と挑戦を~~~ 

20世紀後半の延長線上には将来の姿は描けないでしょう。地球環境などから余儀なくされる新しい産業や産業構造は、その時代をリードする若い世代が、自ら作っていかなければならないと思います。大局観や俯瞰的見方を磨きながら、大きなチャンスと捉え、新しく社会を創っていくという気概を持って挑戦をして欲しいですし、活躍して欲しいと思います。

8月5日インタビュー(聞き手&文責:広報委員会 井上 健・新19回)

(松方先生の研究や経歴について、より詳細に知りたい方は、以下のページやリンクも併せてご覧ください。)

突撃インタビュー メインページへ

過去の突撃インタビュー

先生への突撃インタビュー

「先生への突撃インタビュー」  再開に向けて 

2016年8月28日

「先生への突撃インタビュー」は2005年に企画がスタートして足かけ三年で、12名の先生にご協力いただき、広報委員会が担当して、ホームページへの掲載を続けていました。

その後、暫くの間インターバルができましたが、来年には応用化学科が100周年を迎える節目にもなりますので、改めて再開することにしました。

会員の皆様の日頃の活動に少しでもお役に立つ情報を教室の先生方のご協力を得て提供し、大学と企業間の情報交流のキッカケが生まれ緊密な連携が芽生えることを期待するとともに、「最前線で今何が研究されているのか?」を知りたいと考えているOBの方々や、「専門分野の設定や将来進路に対するヒント」を望んでいる学生の期待にも沿えるように取材を進めたいと思っております。 

第13回 松方 正彦教授
第14回 本間 敬之教授

(広報委員会)

旧「突撃インタビュー」メインページ

 Back No.
第1回 平沢 泉 教授
第2回 木野 邦器 教授
第3回 竜田 邦明 教授
第4回 武岡 真司 教授
第5回 常田 聡助教授
第6回 菅原 義之 教授
第7回 菊地 英一 教授
第8回 逢坂 哲彌 教授
第9回 西出 宏之 教授
第10回 黒田 一幸 教授
第11回 清水 功雄教授
第12回 桐村 光太郎教授
 

 

 

逢坂哲彌先生最終講義および記念会の報告

逢坂哲彌先生には2015年7月にめでたく古希をお迎えになり、2016年3月をもって応用化学科を定年退職されました。4月からは引き続き本学の特任研究教授としてナノ・ライフ創新研究機構にてご活躍ですが、ご退職にあたり、記念行事として去る3月19日土曜日に最終講義および記念会が開催されました。

逢坂先生の最終講義 「早稲田から世界へ-新たな学問の発信-」

最終講義は大隈講堂・大講堂にて14時より開催されました。朝からあいにくの雨模様でしたが、600名を超す参加者が集まり大盛況でした。まず応用化学科主任の松方正彦教授より、逢坂先生のご紹介と永年の教室運営へのご尽力に感謝の意が述べられました。また逢坂先生と特に親しい国内外の先生方から、ご祝辞を兼ねたスピーチを頂きました。東京農工大学の松永是学長、Tel Aviv university(イスラエル)のYosi Shacham-Diamand教授、Daegu Gyeongbuk Institute of Sience and Technology(韓国)のHasuck Kim教授のお三方から、これまでの逢坂先生とのご家族ぐるみでの交流のエピソードなども交えて温かいお言葉を頂きました。
続いて逢坂先生の最終講義「早稲田から世界ヘー新たな学問の発信-」が行われました。吉田忠先生の研究室に入られた学生時代のお話や1979年に専任講師となられてからの研究室の変遷も交え、先生が永年に渡り注力してこられた「電気化学ナノテクノロジーをベースとしだ学”から“産”への技術発信」を軸に、磁気記録、エネルギー・電池、バイオセンサをはじめとした多様な領域に渡り、基礎から応用そして産業化へとつなげた研究の展開と、膨大な成果の一端をまとめてお話し頂きました。またこれらの研究を通して育てられた学生数は、学士487名、修士325名、博士68名におよび、さらに共同研究関係者も56名とのご紹介もありました。

 

 引き続き、記念会がホテル椿山荘東京のオリオンの間にて開催されました。当初は雨で会場間の移動も心配されましたが、幸い昼過ぎには上がって薄日も差し、一同早稲田界隈の春の景色を楽しみながら椿山荘へと向かいました。

記念会は18時より始まりました。逢坂先生ご夫妻がご入場され、まず理工学術院長の大石進一先生からご祝辞を頂きました。統いて記念会の発起人代表である、研究室の同窓会WECS(Waseda Electrochemical Society)の小岩一郎会長(新32)から記念品(バカラクリスタルのセット)目録の贈呈と、研究室学生からご夫妻への花束贈呈、そして逢坂先生にご挨拶を頂きました。続いて早稲田大学前総長の白井克彦先生よりご祝辞ならびに乾杯のご発声を頂き、歓談に移りました。途中、早稲田大学交響楽団メンバーによるフルートとピアノ演奏があり、またご公務のため遅れて到着された早稲田大学鎌田薫総長からご祝辞を頂きました。記念会には400名を超える参加者があり大盛況で、あちこちで何十年ぶり?に旧交を温める話の輪が広がっていました。逢坂先生も会場内を回って多くの卒業生や来賓の皆様と和やかにご歓談されました。さらに早稲田大学ハイソサヱティオーケストラOBの率いるバンドのジャズ演奏と歌も入り、逢坂先生も急きょ加わり熱唱されました。あっという間に2時間余りが過ぎておひらきとなりましたが、とても華やかで楽しい会であり皆名残惜しく、逢坂先生ご夫妻とお話する方々の長い列はずっと続いておりました。

参加者一同と記念撮影

 

 なお、冒頭でもご紹介致しましたように、逢坂先生は引き統き早稲田大学の特任研究教授としてご活躍されていますので、また皆様にもお目にかかつて頂ける機会もあるかと存じます。 最後になりましたが、最終講義および記念会にお越し頂きました皆様方、そして多くの温かいお言葉を下さいました皆様方に心から御礼申し上げます。

(文責:本間敬之教授)