修了生 答辞

修了生答辞 応用化学専攻 増井友美さん

本日は私たち卒業生修了生のためにこのような盛大な卒業式を開催していただき誠にありがとうございます。ご多忙のところご臨席を賜りました先生方ご来賓の皆様がたに修了生一同心より御礼申し上げます。

早稲田大学で過ごしたこの六年間振り返ると様々な記憶が蘇ります。学部生の頃は日々の講義や実験を通じて基礎から応用に至るまで数多くの知識や手法を身につけてまいりました。レポート作成やテスト勉強に追われる中で科学の奥深さ面白さに気づき、より追求したいと思う研究分野に出会うことができました。
研究室配属後は生活が一変し、一日中研究室で過ごし、自身の研究に没頭するようになりました。最初は未熟だった私たちですが、先生方や先輩方の手厚いご指導のおかげで少しずつ 専門分野への理解を深め 、多種多様な実験技術や研究に対する姿勢を身につけて行くことができました。一向に良い実験結果が得られず思い悩むことも多くありましたが、それ以上に自身の研究に対して愛着 がわくようになっていきました。そして自分で実験計画を練り、研究を進めていく楽しさ、実験結果から新たな知見を得ることの面白さ、失敗した原因を考察し再検討して成功した時の達成感を知りました。研究発表会や学会でのディスカッションを通じて、自分の研究が認められることの喜びを感じるとともに、視野を広くして研究を進められるようになりました。三年間の研究室生活は非常に密度の濃いものとなり、研究者としてだけでなく人間としても大きく成長することができました。今日この場に立つことができるのは、自身の研究テーマを追求できる素晴らしい環境と、先生方や先輩方の熱心なご指導のおかげであります。
学生生活を通じて、私たちはかけがえのない仲間に出会いました。レポートや研究の日々で辛いこともありましたが、これを乗り越えることができたのは、 共に学び、悩み、笑い、励まし合える仲間がいたからです。個性的な仲間と多くの苦楽を共にし成長できたことを嬉しく思います。

私たちは、この春から各々が新しい道へと旅立ちます。進む道が違ったとしても応用化学科で学んできた私たちなら、何事も乗り越えて行くことができると信じています。研究者としてあるべき心を忘れず、志を高くして科学と向き合い、未来の幸せへと貢献できるよう精進してまいります。

最後に、私たちをいつも適切に導いてくださった先生方、学生生活を支えてくださった事務所の方々、並びに応用化学会の方々、一から教えてくださった先輩方、ともに助け合ってきた同期の皆様、私たちを慕ってくださった後輩の皆様、そして卒業を迎える今日まで私たちの成長を温かく見守ってくださった家族に深く感謝申し上げます。本当にありがとうございました。応用化学科の益々のご発展と、ご列席いただきました皆様方のご多幸を心より祈念し答辞の言葉とさせていただきます。

 2018年3月24日

早稲田大学大学院先進理工学研究科
応用化学専攻 
増井友美