- 見学趣旨
大学側の教育行事として、応化学生に対し学部1、2年生を対象に、工場・施設見学を催行し、企業の製造、生産管理、研究開発等の実態を学び、今後の勉学への動機付けをしてもらうことを目的とします。
開催時期は夏休み中の後半の平日とし、西早稲田キャンパスから日帰りで往復可能な地区の企業事業所・工場・研究所等を対象とします。
本年度はENEOS株式会社 川崎製油所及び株式会社コーセー 研究所を選定しました。
本企画の主管は教室側、交流委員は支援とし、見学は教員が引率、交流委員、学生委員は同行致します。 - 開催日時
9月19日(金)
08:15
西早稲田、理工キャンパス63号館ロームスクエア前集合
08:30
バスに乗車・出発
(バスの最大定員数:正席49席+補助席7席 合計56席)18:00
理工キャンパス帰着・解散(バス内でアンケート記入、下車時回収)
・ENEOS川崎製油所からコーセー研究所まで道路渋滞のため、全体的に30分程遅れ。 - 参加者:
応用化学科 申込:B2 学生20名+B1学生26名、引率・同行者6名 合計52名
当日:B2 学生18名+B1学生21名、引率・同行者6名 合計45名・ 引率教員 下記担任教員が引率
B1担任:須賀先生
B2担任:山口先生・ 同行学生委員:下記学生委員が同行
M1:川井 真緒
M1:筒井 瑶子
B4:野村 汐音・ 同行交流委員:椎名 聡 (新36回)
- 見学先
AM ENEOS株式会社 川崎製油所
住所:神奈川県川崎市川崎区浮島町7−1
・ 担当:尾崎 正彦(新65回 交流委員)
・ 同行応化会役員:下村 啓(新34回 応化会 会長) (ENEOS見学先で参加)PM 株式会社コーセー 研究所 (先端技術研究所、製品開発研究所)
住所:東京都北区栄町48−18 - 見学スケジュール
9:30
ENEOS株式会社 川崎製油所 (神奈川県川崎市川崎区浮島町7−1)
参考資料:ENEOSホームページ:川崎製油所 製油所紹介9:30〜9:40
オリエンテーション会場入室
9:40〜10:10
見学オリエンテーション (スケジュール・会社説明・場の概要説明、見学の概要説明及び応化OB・OGの紹介)
10:10〜11:30
製油所見学 (スチームクラッカー(エチレン製造)装置、PX(パラキシレン)製造装置等のケミカルエリアと原油タンク周辺をバス車内からの見学)
11:30〜12:00
早稲田応化OB・OGのご挨拶と業務説明、
質疑応答・座談会 (学生6グループ、20分、2回転)12:00〜12:50
昼食 (OB/OGがローテーションし、各テーブルごとに昼食。)
12:50〜13:00
クロージング、退室時に該社事務所前で集合写真撮影
(ENEOS株式会社 川崎製油所見学写真)
13:00
バスに乗車、次の事業所に向けて出発
14:30
株式会社コーセー 研究所 (東京都北区栄町48−18) 到着
参考資料:KOSE ホームページ:研究開発14:30〜14:45
オリエンテーション会場入室 (企業及び研究所の紹介)
14:45~16:00
研究所見学
製品開発研究所1-3階および先端技術研究所2階のフロア(主に実験などを行っている現場)の見学を予定16:00~17:20
座談会出席者(応化出身者含め4名)のご挨拶と業務説明
質疑応答・座談会(学生4グループ、15分、4回転)17:20~17:30
クロージング、退出時に会場で集合写真撮影
(株式会社コーセー 研究所見学写真)
17:30
バスに乗車・出発、車中でアンケート提出
18:00
西早稲田キャンパスに帰還、解散
- 見学後の学生アンケート結果を含む見学後記
6-1.ENEOS株式会社 川崎製油所
オリエンテーションで石油・化学製品が出来るまでのプロセスを分かりやすく説明していただいた後に、実際にバス車内から(スチームクラッカー(エチレン製造)装置、PX(パラキシレン)製造装置、原油タンク等を解説付きで見学させていただいた。広大な製油所のスケールの大きい装置や構成される複雑な配管の様子に圧倒され、迫力ある熱交換器の洗浄風景などを見学出来て、化学工学の授業や実験で学んだことをリアルな規模感で体験出来た良い機会だったとの感想が多かった。
社員さんとの座談会では、和やかな雰囲気の中、業務内容、会社の雰囲気、プライベートな時間の過ごし方など気さくにお話していただき、今後の学生生活の過ごし方へのモチベーションを高めることが出来た。
また最後にご挨拶頂いた応化OBの川崎製油所BTL(Business Team Leader)奥津 英之 様(新54回、菊地・松方研)から、全社的に安全第一を浸透させるために「ご安全に!」を合言葉としたサムアップ挨拶キャンペーンの実施ついてご説明があったが、化学を学ぶ学生にとって安全意識の大切さを実感できたのではないかと思う。
座談会に参加していただいた皆様、今回の見学を具体的に推進頂いた尾崎 正彦 様(技術計画グループ:新65 菅原研)、ご協力いただいた下村 啓 様(応化会会長:新34回、森田・菊地研)はじめ、関係された皆様に感謝申し上げます。
【座談会に参加いただいた早稲田OB・OGメンバー】
氏名
現所属
出身学科
出身研究室
入社年
新制
大川 朝陽
製油技術
応用化学
野田研
2015修士
63
尾崎 正彦
技術計画
応用化学
菅原研
2017修士
65
藤田 誠
製油技術1
応用化学
野田・花田研
2018修士
66
飯島 正和
製造4
応用化学
西出・小柳津・須賀研
2020修士
68
増田 陸
製造6
応用化学
平沢・小堀研
2021修士
69
6-2.株式会社コーセー 研究所
オリエンテーションで応化OBの研究戦略室長 浜松 和芳 様(新47回、土田、西出、武岡研)から見学冒頭のご挨拶を頂き、2代目社長 小林 禮次郎 様が1951年に応化を卒業(新制1回)され1990年から6年間早稲田応用化学会会長としてもご尽力されたことをご説明いただき、OB・OGの社員さんも多く、応化会との関係の深い会社であることを再認識した。
素材や製品を実際に触って体験しながら、原材料の特性や製品の美容効果を分かりやすく説明いただき、化粧品に興味を持って参加した学生だけではなく、あまり関心の無かった学生にとっても貴重な学びの場となった。また実際に研究所で働く社員の皆さまの様子や、基礎研究から製品開発の現場を見学できたことで、企業の研究者として働く事をイメージする事ができた。研究室がとても清潔で働きやすい環境だったので魅力的との感想も特徴的であった。
座談会では、多くの学生が応化のOGや化学系専攻の先輩からお話しを伺って、今後の学生生活の過ごし方について大変参考になる機会となった。
座談会に参加していただいた皆様、今回の見学を具体的に推進頂いた研究戦略室 研究推進グループ 門松 裕也 様、小坂 竜也 様はじめ、関係された皆様に感謝申し上げます。
【座談会に参加いただいた早稲田OB・OGメンバー】
氏名
現所属
出身学科
出身研究室
入社年
新制
神戸 友美
安全性・分析研究室 微生物グループ
応用化学
木野・桐村研
2022修士
70
井上 侑香
メイク製品研究室ベースメイクグループ
生命化学
武岡研
2025修士
6-3. 学生委員の参加報告
9月19日、学部1・2年生を対象に学生工場・施設見学が行われました。今回は「ENEOS株式会社川崎製油所」と「株式会社コーセー研究所」を訪問し、研究・開発から大規模プラントまで、普段の講義や実験室だけではなかなか得られない経験をすることができました。
学生委員を代表してM1:川井、筒井、B4:野村が同行しましたので報告をいたします。
ENEOS川崎製油所では、バスに乗って実際に稼働しているプラントを間近に見学させていただきました。巨大な設備が動いている様子は圧巻で、普段の授業で扱う化学工学が「実社会でこう使われているのか」と直感的に理解できる瞬間でもありました。まだ化学工学を本格的に学んでいない1年生にとっても、スケールの大きさそのものが刺激になり、参加者からは「教科書でしか知らなかった仕組みが実際に稼働している姿に、圧倒された」といった感想が多く聞かれました。
また、見学中には学年によって異なる質問が出ていたのも印象的でした。基礎的な視点からの疑問、より専門的な視点からの質問が飛び交い、互いの学びの段階を感じ取れる場面もありました。見学後の座談会ではOB・OGの方々と交流し、実際の業務内容や研究室選びのエピソードを伺うことができました。同じ応用化学科出身の先輩方が多く、学んでいることが将来どう社会に結びついていくのかを具体的にイメージできる機会となりました。また、「研究室配属後には思いがけない進路の可能性も広がる」という言葉は、これから研究室選びを控える学生にとって大きな示唆となったようです。
続いて訪問したコーセー研究所では、実際の研究施設や実験風景を見学しました。普段使用している大学の実験室と比較しながら、「どのような違いがあるのか」「研究現場では何が重視されているのか」を肌で感じることができました。中には「人に触れる安全な顔料を使用しているため白衣を着ていない研究員がいたのが新鮮だった」という意見もあり、大学の研究と企業の研究の文化の違いを垣間見るきっかけとなりました。
さらに、実際に製品化されている化粧品を原材料レベルから体験させていただいたことで、研究と最終製品がどのようにつながっているかを強く実感することができました。座談会では男女問わず多くの研究員の方々と交流でき、研究内容や働き方についてざっくばらんにお話を伺いました。普段あまり馴染みのない化粧品業界のリアルな姿を知る貴重な機会となり、見学を通して新たに興味を持つ学生も少なくありませんでした。
今回の学生工場・施設見学は、学生にとって非常に貴重な体験となりました。特に学部1・2年生のうちにこうした場に参加できたことは大きな意義があると思います。大学での学びが将来どのように社会で活かされるのかを具体的に知ることで、日々の勉強に対するモチベーションが高まり、今後の進路や研究室選びを考える上でも確かな指針になるからです。
「教科書で学んだ知識が現場でどのように使われているかを実際に目にすることができた」「先輩の経験談から将来のイメージが広がった」など、参加者の声からも充実度の高さがうかがえました。それぞれが今後の学生生活に新たな目標や視点を持ち帰ることができた有意義な機会になったと思います。
6-4. 学生アンケート結果
・ENEOS株式会社 川崎製油所 ⇒こちらから
・株式会社コーセー 研究所 ⇒こちらから
以上
文責 交流委員会 椎名 聡