早稲田応用化学会 第38回交流会講演会―西出名誉教授のご挨拶

2022年9月10日(土)15:00~17:10 (Zoomによるリモート開催)

 西出名誉教授のご挨拶
先程放映されましたように、早稲田大学はカーボンニュートラルを宣言致しまして、プログラムコーディネーターとして応用化学科 本間敬之先生が中心的な役割を果たしておられます。先端研究では、先程ビデオに出ておられました関根先生は経産省やJST(科学技術振興機構)の政策委員としてもご活躍ですし、松方先生はGreen Sustainable Chemistry Networkの代表を、また化学工学の野田先生は社会実装の旗振りを務めておられます。東日本屈指の所謂電池ビルは、逢坂先生、門間先生が展開されておりますし、有機電池の国際会議を先達て小柳津先生が主催されました。太陽電池では須賀先生がペロブスカイトのNEDOのプロジェクトを展開されている、等であります。人材育成が大学にとっては大事なわけで、文科省の卓越大学院では、電気・情報生命工学科の林先生がリーダーで、PEPと称していますが(Power Energy Professional)全国13大学の拠点に早稲田大学がなっておりまして、Powerは東京電力と、Energyはエネオスと産学連携しております。例えばキャンパスの中にヨーロッパ仕様とアメリカ仕様と日本の住宅のプレハブがありまして、電圧とか家電だとか、あるいは窓の構造の違いによってどう電力消費が異なってくるのかを学生が実験するようなことも提供されております。総合大学として文理融合が早稲田の強みですので、先程ご説明がありましたカーボンプライスの有村先生は世界標準の日本代表でありますし、例えば社会科学部の赤尾先生は経済学から見た環境問題という演習科目を、理工の学生のために展開されております。キャンパスでは建築学科の田辺先生が省エネビルや住宅の専門でありますし、多くの学生のサークルがボランティアで活動し、まさにカーボンニュートラルでは早稲田が国内の大学では屈指の位置付けになっていると理解しております。謳われておりますSDGs等、社会全体を括るアセスメントを睨みながら、しかも安全安心が保証されている考え方でなければ、立ち位置のない時代になっております。今回のご講演の企画が参照になればと期待しているわけであります。企画されました椎名さんはじめ応用化学会の企画の委員の皆様、また準備して頂いている事務局スタッフの皆様、感謝申し上げます。新制20回西出から挨拶させて頂きました。