朋有会幹事 末木 俊輔 (新56回卒)
「朋有会」は2010年に開催された清水研究室25周年記念パーティーの場にて、清水功雄先生により考案・命名されました、清水研究室卒業生並びに関係者から構成される同窓会の名称です。朋有会の由来につきましては、2014年開催の朋有会開催報告をご参照いただけると幸いでございます。以前より本会は定期開催しておりましたが、2014年に清水先生がご逝去され、開催を延期されましたが、昨年12月17日に2年振りに「朋有会:清水先生の思い出を語る会」をリーガロイヤルホテル東京にて開催致し、慌しい年末にも関わらず卒業生・関係者、また清水先生の奥様の清水信子様と清水先生のご子息ご家族の方々にもご参加いただき、総勢約90名の出席者となりました。
開会に際して、佐竹彰治様(新40回卒)より開会のご挨拶を頂戴し、相田冬樹様(新37回卒)より、湿っぽいことがお嫌いだった清水先生のご意向に従って「献杯ではなく乾杯」のご発声により、会がスタート致しました。しばらくの歓談の後、各代の卒業生の方から研究室や清水先生との思い出について、スピーチをいただきました。石井宏寿様(新38回卒)からは、若くして早稲田大学に赴任された清水先生は、研究室では厳しくも熱のこもった研究指導をされていた一方で、学生とともにスキー旅行に行かれたというエピソードを拝聴し、この頃から積極的に学生との交流を持たれる先生のご様子を伺うことができました。鳴海哲夫様(新52回卒)からは、清水先生に教えていただいたことが大学教員としての現在の自分を形作っているとのスピーチをいただき、また大学院を修了された比較的若い世代の方である水戸部博和様(新59回卒)からも、研究室時代に清水先生より「どういうミッションで研究をしているのか、良い研究をするとはどういうことなのか」という研究者としての哲学・姿勢を叩き込まれ、教育者としての清水先生を思い出すことが出来ました。最後に現役の学生である芝山啓允様(新65回卒)からは、清水先生の難解な講義に苦戦したという学生らしいエピソードを伺うことができ、一方で研究室では自由に研究をさせていただいたことから、清水先生が大学教員として一貫として大事にされていた、学生の自主性を重んじられるご様子が思い起こされました。
最後に清水信子様よりご挨拶を頂戴し、このような会を開いていただき、感謝しているとのお礼の言葉を述べられました。清水先生が研究室の学生や卒業生たちのことを片時も忘れず、親身に考えておられたことをお話し下さり、病床で口にされた「ありがとう」というお言葉でご挨拶を締めくくられました。清水先生より教えをいただいた者として、胸が熱くなりました。また本会の開催に際し、幹事団が中心となって清水先生のご略歴、図・アブストラクト付にてまとめた研究業績集を作成し、長澤和夫様(新39回卒)より清水信子様に贈呈されました。この業績集は参加者全員にも配布され、それを眺めて研究室時代を懐かしく思い返す一幕もありました。さらに清水信子様からも心のこもった記念品を参加者全員にご用意いただき、参加者一同、とても感動致しました。最後に全員で校歌斉唱を行い、記念写真撮影後に閉会となり、その後は第2、第3の同窓会に三々五々繰り出しました。
本会の開催にあたっては、学内には既に研究室はないために当日準備などに苦労することも多々ありました。しかしながら卒業生の皆様にも旧交を温めていただき、また清水先生の奥様・ご家族の方々にも喜んでいただけましたことは、幹事団としては望外の喜びでありました。おそらく清水先生も会場のどこかにいらして、懐かしい顔ぶれと卒業生が楽しく過ごしている様子をご覧になり、喜んでおられたのではと想像しております。最後になりましたが、本会を盛会のうちに終えることができましたのも、ご参加いただきました卒業生の皆様と、当日受付などをお手伝いいただいた現役の学生たちのおかげだと思っております。幹事を代表致しまして、厚く御礼申し上げます。今後もぜひ清水先生が遺してくださったこの会を、大切にしていきたいと考えております。