2017年度学生工場見学報告 

                                  第四高炉前で集合写真

千葉木更津・君津地区工場見学(2017年9月21日)

応用化学科   教授 門間 聰之
応用化学会 交流委員 関谷 紘一
保谷 敬夫  

1.見学趣旨

・大学側の教育行事として、応化学生に対し学部2年生を対象に、工場見学を催行し、企業の製造、生産管理、研究開発等の実態を学ばせ、今後の勉学への動機付を行うことを目的とする。開催時期は夏休み中の後半の平日とし、西早稲田キャンパスから日帰りで往復可能な地区の企業事業所・工場を対象とする。昨年は湘南、小田原地区であったが、今年は千葉木更津・君津地区を選定した。
・主管は教室、交流委員は支援。先生が引率、交流委員は同伴。

2.開催日時

・9月21日(木) 07:45    西早稲田、理工キャンパス63号館ロームスクエア前集合
                        08:00   バスに乗車・出発
                        18:30   理工キャンパス帰着・解散(バス内でアンケート記入、下車時回収)     

3.参加者

・応用化学科2年生36名(男子20、女子16)、引率・同伴者 3名、合計39名
・引率教員 B2担任 門間 聰之教授 
・同伴交流委員 関谷 紘一(新18、元昭和電工)、保谷 敬夫(新19、元三菱化学)
   

4.工場見学先 (木更津・君津地区)

 新日鐵住金株式会社 君津製鉄所(木更津)・REセンター (富津)
 住所 君津製鉄所(本館)〒292-0835 千葉県木更津市築地1番1 TEL0439-50-2570
    富津 REセンター  〒293-8511 千葉県富津市新富20-1 TEL 0439-80-2793
・製鉄所製品:自動車・家電向けから建築向けまで多様な産業向け鋼板、厚板、ラインパイプ等
・REセンター:基礎基盤研究から、応用開発、エンジニアリング迄の一連研究開発を行う施設 

5.見学スケジュール

10:00 新日鐵住金君津製鉄所にバス到着、本館事務所入場
10:00〜10:30 君津製鉄所概要紹介(技術開発本部人事室 柴田 哲徳様)
・1965年操業開始、敷地面積1,228万㎡(東京ドーム220個分)、直営社員3,511名
見学ルート説明(該社広報ご担当) 
10:30~12:00 君津製鉄所工場見学(移動バスで製作所内移動)
・広報ご担当の解説により、第四高炉(外部より)、厚板工場・圧延工場を中心に見学。
広大な敷地で、東側本館入り口を新宿駅とすると、西側外れの第四高炉は東京駅の距離に相当し、敷地内の中間製品等移動用のレール総長は山手線の2倍に達するとのこと。
途中、第四高炉前で高炉を背景に集合写真撮影
12:00〜13:00 事務所に戻って昼食(新日鐵住金殿ご提供)
・同席応化OBの方は以下の通り、所属は何れも技術開発本部 先端技術研究所
新材料・界面研究部 萩原 快朗様(黒田研、2009年、博士)
無機材料技術部 稲森 裕也様(黒田・下嶋研、2016年、修士)
表面処理研究部 松本 美映様(松方研、2016年、修士)
13:00〜13:30 バスに乗車、富津・REセンターへ移動
13:30〜14:30 技術開発本部(富津REセンター)プレゼン室にて概要紹介(柴田様)
・1991年9月設立、現在研究者 800名在籍
応化OB自己紹介、業務歴・研究内容等説明(萩原様、稲森様、松本様)
学生との質疑応答
14:30〜16:00 技術開発本部(富津REセンター)見学
・3班に分かれ、徒歩で所内見学。製鉄新材料製造小型試験機、評価試験機等見学、本製造前の準備のための広大なセミパイロット設備建屋・パイロット設備建屋等を外部から見学の後、事務所ショウルームにで、これまで開発・商品化した幾多の材料、製品類の陳列サンプル等見学。
終了後、プレゼン室に戻り、演壇前部で集合写真撮影
16;00  バスに乗車、早稲田理工キャンパスに向け出発 
18:30  西早稲田キャンパスに帰還、解散 

 6.見学後記

・新日鐵住金君津製鉄所、富津REセンターとも事前に当方の学生工場見学の趣旨をよく理解されており、人事のご担当、広報の工場見学ご担当の方の工場・研究所の概要説明、見学解説も学部2年生に対し分かりやすい説明をされていました。富津REセンターでの応化OB若手技術者の方のプレゼンも担当業務・職務の説明に加え、入社後の履歴、公私に渡る体験談、製鉄工場における化学の重要性、入社の動機、学生時代と入社後の意識の持ち方の違い等が具体的に話され、質疑応答も活発に交わされました。学生にとっては膨大な規模の企業の製造現場・研究開発部門とそこで働く技術者のあるべき姿の一端が認識出来、理解が深まったものと思われます。

・今回は見学先が千葉君津・富津と首都高・アクアライン経由で木更津から近いこともあり、高速道路のバスの移動はスムーズで、海ほたるで30分時間調整し、予定通り10:00に新日鐵住金君津製鉄所本館事務所に到着出来ました。その後のスケジュールもスムーズに予定通り進められたことに対しましては、新日鐵住金殿の事前のご準備とご配慮によるところが大きく、あらためて同社に感謝いたします。又昼食会の食事はご厚意で、同社負担で賄われたことに関しても感謝いたします。

・帰りのバスで学生から回収した今回の見学会のアンケート結果も、今回の見学会については実施方法、開催時期、内容とも概ね好評であり、今後も継続を希望しております。学生の見学希望先は企業の研究所が多かったのですが、今回は工場と研究所が隣接して配置されており、プレゼンされた応化OBは何れも研究職の方だったので、学生に取って企業の研究の一端が伺える良い機会になったと思います。今後の見学先の希望は食品関係、総合化学、化粧品の順となっています。

・今回の参加学生は36名と予定の40名には届きませんでしたが、昨年より3名増となりました。今年は昨年より2か月早く見学先企業工場・研究所の選定・受入可否の確認を行い、見学先、見学日の特定を5月中旬迄にできたため、夏休み前に担任の先生方からB2学生に周知頂き、昨年の参加者より3名増となりました。来年も同様の準備をして、計画を進める所存です。 

以上

プレゼン室演壇前で