この度、応用化学専攻より水野賞を授かることとなり、身に余る光栄と深く感謝しております。早稲田大学に入学してから学部・大学院を通して九年間、応用化学科で様々な学問を学んできましたが、このような栄えある賞をいただけましたのは、日々の研究のご指導を賜りました黒田一幸教授はじめ、化学の面白さや奥深さをご教授いただきました応用化学科の諸先生方のご厚情の賜物であり、厚く御礼申し上げます。
水野賞、水野奨励賞および水野敏行奨学金は、応用化学科第二回卒業生である水野敏行様のご遺言を基に、ご遺族の方からの寄付金より設立されたと伺っております。私は、学部四年時より黒田教授の下でケイ素と酸素を構成単位とするシリカ系材料の精密合成に関する研究を進めて参りました。そのなかで、二〇一五年に水野敏行奨学金を戴き進学し、この度博士号の取得に至り水野賞を賜ることができました。このような栄えある賞を戴けたことは私にとって大きな励みとなっております。今春より、早稲田を離れ研究の場を移しますが、これらの経験を糧にさらに邁進して参る所存でございます。
最後に、水野賞、水野奨励賞、水野敏行奨学金、応用化学会給付奨学金、中曽根荘三奨学金、並びに本日ご来賓のご臨席を賜りました里見奨学会様、森村豊明会様に受賞者・受給者を代表し、深く感謝申し上げます。受賞者一同、早稲田生としての誇りを胸に、今後の科学技術の進展に貢献できるよう、より一層の精進をして参りたいと存じます。
二〇一九年三月七日
早稲田大学大学院先進理工学研究科
応用化学専攻 博士後期課程三年
受賞者代表
齋藤祥平