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「応用化学最前線―教員からのメッセージ」
先進研究講演会「応用化学最前線-教員からのメッセージ」(応用化学科と共催)は、応用化学科の各研究室の教員が、企業の研究者・技術者や学生に、自らの研究分野を紹介し、その先進性、先導性を熱く語りかけるもので、 引き続き開催される交流会(懇親会)で、教員、社会人および学生との交流や懇談をさらに深め、早稲田応用化学科の研究に関する理解を深めていただく企画です。
今年は、講演順に、化学工学分野 野田優教授、無機化学分野 黒田一幸教授、応用物理化学分野 門間聰之教授、高分子化学分野 須賀健雄専任講師の各分野の先生方に語っていただき、OB・OGも学生も理解を深めることが出来たものと確信しています。
15:00-15:30 化学工学部門 野田優 教授
「演題 簡易に速く無駄なくつくる:ナノチューブと各種薄膜」
ナノテクノロジーは広範な技術革新が可能と十数年来期待されてきたが、一方で実用は未だ限定的とされる。素晴らしい材料・デバイスが沢山生み出されており、それら良いモノを上手くつくるのが化学工学の役割である。カーボンナノチューブやシリコン・金属薄膜の高速・高収率合成技術と、蓄電デバイスなどへの応用を紹介する。
15:30-16:00 無機化学部門 黒田一幸 教授
「演題 ケイ酸塩の化学 ~層状ケイ酸塩からメソポーラスシリカまで~」
層状ケイ酸塩の研究は長い歴史があるが、無機化学的観点からも関連研究は大きく発展し、様々な分野に貢献するメソポーラスシリカも得られている。
講演では最近の成果をいくつか紹介し、層状ケイ酸塩とその関連物質の魅力を紹介したい。
16:00-16:30 応用物理化学部門 門間聰之 教授
「演題 電気化学反応場を診る、そして造る ~リチウム電池の診断と高性能化~」
電気化学デバイスの反応場の状態の評価・把握は、デバイスの状態把握、また反応の進行状況を知るうえで重要である。反応系を乱さず、デバイスとしてリチウム電池を非破壊で解析する評価解析手法開発を紹介するとともに、そこで得た知見をもとにした新たな材料の設計開発を紹介する。
16:30-17:00 高分子化学部門 須賀健雄 専任講師
「演題 精密重合が拓く機能性コーティングの新展開」
光開始ラジカル重合に代表されるUV硬化反応は極めて迅速で(数秒以下で固化)、コーティング、フォトレジストなどに汎用される実用技術である。我々は、迅速なUV硬化反応に敢えて「光駆動型」の精密ラジカル重合機構を組み込み、時間軸を制御することで、硬化と同時に類例のない傾斜ナノ構造の形成を見出した。光重合の精密制御が拓く高分子合成化学の展望・新素材の創出について紹介する。
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