本日は、私たち卒業生のためにこのような盛大な式典をご用意くださり、誠にありがとうございます。ご臨席を賜りましたご来賓の皆様、先生方、ご父兄の皆様に、卒業生一同心より御礼申し上げます。
応用化学科での四年間を振り返りますと、様々な出会逢いや経験がありました。ハイレベルで個性的な先生方の講義、そして絶え間なく課される実験レポートには、苦しいと感じたこともありました。しかし、同輩達と助け合いながら乗り越えてきたことは、今となっては懐かしい思い出であり、自身の糧となったことに疑いの余地はありません。四年生になると、研究室に配属され、新しい生活が始まりました。毎日朝から、夜まで研究室で過ごした一年間は、大学四年間の中でも最も濃い一年間であったように思います。先生方、先輩方から学んだ研究に対する姿勢や考え方、志の高い同輩達と刺激しあいをがら過ごした時間は、私にとってかけがえのない財産です。
大学の志望学科を選ぶ際、悩んだ末に応用化学科を選択したものの、入学当初はこの選択で本当に良かったのかと自信が持てずにいました。しかし、今では、応用化学科を選んで良かったと心から思っています。
四月から私達は、早稲田大学の大学院に進学する者、他大学の大学院に進学する者、就職する者とそれぞれ異なる道を進むごとになりますが、今年創設百周年を迎える、歴史ある学科で学べたことに誇りを持ち、それぞれの道で精進してまいります。新たな環境で、困難に直面することもあると思いますが、大学四年間で得たものを糧とし、一つずつ乗り越えていく決意です。そして、今日までに受けた恩恵を周囲や社会に還元していけるよう努力してまいります。
最後になりましたが、ご指導、ご助言を賜りました先生方、様々な面でお世話になりました事務所、ならびに応用化学会の方々、いつも支えてくださった先輩方、同輩達、そして私達の成長を温かく見守ってくれた家族に心から感謝申し上げます。後輩の皆様のご活躍と応用化学科の益々の発展を願いまして、答辞とさせていただきます
平成二十九年三月二十四日
早稲田大学先進理工学部応用化学科 卒業生代表
春原晴香