答辞 大学院修士課程二年 北川紗映

答辞 大学院修士課程二年 北川紗映さん

冬の寒さもようやく遠のき、温かな日差しに春の訪れを感じる季節となりました。本日は、ご来賓並びに教職員の皆様をはじめ、多くの皆様のご臨席の下、このように盛大な学位授与式を催していただき、心より御礼申し上げます。
今日この日に、応用化学専攻の学生として、修了式を迎えることができ、大変嬉しく思います。
振り返ると、6年前の4月、新しい日々への期待に胸を膨らませ、入学式を迎えたことを思い出します。レベルの高い専門科目の授業や実験、レポートに加え、個人的には海外でのボランティア活動や東北の復興支援活動にも取り組みました。また、アルバイトやサークル活動などに精を出した仲間もおり、それぞれが実りの多い日々を過ごしました。こうした、専門知識や技術の習得に加え、さまざまな活動に挑戦でき、多くの人との出会いに恵まれたことは、今後の人生をどのように過ごしていくか考えるうえで、非常に貴重な経験となりました。
4年次の研究室配属では、将来的に、途上国など海外でのインフラ構築に取り組んでみたいと考え、化学工学分野を希望しました。
研究室に配属されてからは、3年生までとは一変した日々に、戸惑うことも多かったことを思い出します。それまでも学生実験は数多く取り組んできましたが、研究室では新しい装置の使い方や実験操作を0から身に着け、研究テーマについて勉強を始め、自ら研究を進められるようになるまで随分と時間がかかったように思います。それでも、先輩方にアドバイスを頂き、先生方が熱心に指導してくださったおかげで、研究をいかにして進めるのか、方向性を見失わずに学ぶことができました。
また、対外的な学会発表の機会を何度も頂いたことは大きなモチベーションとなりました。自分の研究テーマについてわかりやすく説明するのは簡単なことではなく、苦戦しながら取り組みましたが、国内外の研究者との交流は刺激となりました。
苦労したことも多かったですが、これからの人生においても必要なことをたくさん学ばせて頂いた3年間でした。修士論文を書き上げ、今日の日を迎えられたことは、多くの方の支えがあってこそです。感謝申し上げます。
さて、30年続いた平成も残り1か月余りとなりました。
この30年は科学技術の発展が目覚ましく、人々の生活は大きく変わりました。一方で、阪神淡路大震災、東日本大震災、集中豪雨など多くの災害に見舞われ、今も多くの地域が復興に向けて歩み続けています。
4月から、私たちの進む道はそれぞれ異なりますが、新しい時代にもさまざまな困難が待ち受けているでしょう。どんなときにも、この6年で学んできたこと・経験したことを糧とし、互いに支え合いながら、よりよい未来を自分たちの手で切り開けるよう日々邁進してく所存です。
最後に、6年間熱心にご指導いただきました、先生方、職員の皆様、先輩方、互いに支え合ってきた友人や後輩たち、そして温かく見守ってくれた家族に心より御礼申し上げます。
本日ご臨席賜りました皆様方のご健勝、ご活躍と、応用化学科の益々の発展をお祈りし、答辞とさせて頂きます。

  平成31年3月26日

早稲田大学先進理工学研究科応用化学専攻 修了生代表 北川紗映