早稲田応用化学会(応化会)は、1923年の創立以来、100年を超える歴史を持つ組織です。これまでに1万人を超える卒業生を輩出し、在学生・卒業生・教員を結ぶネットワークとして、教育・研究・産業の各分野に貢献してまいりました。
現代社会は、脱炭素、循環型社会、デジタル技術の進展など、大きな変革期を迎えています。その中で、化学技術の役割と可能性はますます大きくなっており、応用化学を学ぶ学生や、それを育成する教育・研究機関への期待も高まっています。応化会は、そうした社会的要請に応えるべく、人材育成と知の発展に引き続き貢献してまいります。
卒業生の皆さまには、これまでの経験や成果、同窓生とのつながりを、ぜひ応化会の活動を通じて在学生や若手会員に還元していただければ幸いです。その循環が新たな価値を生み出し、応化会を通じて社会全体の発展へとつながるものと確信しております。
学生の皆さんにとって大学時代は、自らの志向や価値観を深く掘り下げ、将来の方向性を模索するかけがえのない時間です。応化会は、その過程で多様な人々と出会い、視野を広げ、自己の成長につなげる場として機能しています。キャリアや研究に関する情報の提供、卒業生との交流機会の創出などを通じて、在学生一人ひとりが主体的で充実した学生生活を送れるよう支援してまいります。
応化会は、世代や立場を超えた「縦のつながり」、そして学内外に広がる「横の連携」を大切にし、今後も柔軟かつ積極的にその活動領域を広げてまいります。学問と産業界、人と社会をつなぐ場として、100年の伝統を礎に、次の100年に向けた歩みを皆さまと共に築いていきたいと考えております。今後とも、応化会の活動に一層のご理解とご協力、ご支援を賜りますようお願い申し上げます。
会長
下村 啓
元ENEOS株式会社 常務執行役員
1984年 応用化学科卒