応化会案内



2013年度総会 会長挨拶(2013年5月25日)

応用化学会・会長 河村 宏

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我が応用化学会の活性化の活動も10年目を迎えました。この間、多くの同志のボランテイア活動により、初期の目標をおおむね達成する事が出来ました。会員各位のご理解と御協力に改めて敬意と感謝の意を表します。

昨今の応用化学科の目覚ましい発展は、一重に教員各位の研究努力、指導力の成果であり、またOB諸兄の夫々の分野における活躍がこれを支えていると思います。

竜田栄誉フェローのアメリカ化学会賞、有機合成化学特別賞の受賞、逢坂教授のアメリカ電気化学会の会長就任、西出教授の日本化学連合の会長就任、また、このたび黒田、西出、小柳津教授が研究部門の2013年文部科学大臣表彰科学技術賞の受賞等々の現実は、その社会的評価を裏付けるものであり、何れも応用化学部門において、私学としては勿論、国立大学と比べても遜色のない成果であります。

我が応用化学科には、文部科学省の査定する最高位のSランクの教授として、逢坂、西出、黒田教授の3名が居られます。この事は文部科学省が支援する各種のプログラムを、応用化学部門で私学として唯一取得している重要な裏付けになっていると思われます。

2007年から5年間黒田教授を中心として、グローバルCOEプログラムの教育研究拠点に選ばれ、更にその成果が高い評価を得て早稲田大学に2012年度“補助金”が交付されました。また、この度、今後7年間西出教授を中心にリーディング理工学博士プログラムの拠点に指定されました。逢坂教授を中心にしてCenter of Innovationの産学連携の拠点として建物建設費を取得しました。これらの事は、高い社会的評価の現れであり、我々卒業生としても大変誇りに思うものであり、応用化学会活動にとっても極めて意義の高いものであります。教職員各位の御努力に敬意と感謝の意を表します。

一方、応用化学会活動のフレームは、略確立できたと思っております。ホームページの充実、奨学金制度の継続、これは既に9代目の奨学生を選び、述べ28名になりました。今後資金の補充が必要になりますが、現状では予定の10年を大幅に上回り、あと5,6年は継続可能であります。

現在も定期的に寄付を続けておられる会員もございます。是非とも皆さんの志を頂きたいと思います。事務局に御一報頂ければ 必要書類をお送りします。

学生部会への各種支援のなかで学生の就活の支援として行っている“先輩からのメッセージ”のプログラムには60社の協力を得ており、これらの会社に卒業生の50%が就職するという成果をあげています。応用化学科卒業生の就職状況は、順調と言えるでありましょう。

また、1年前から、若手OB・OGのコミュニケーションツールとしてSNSを活用したネット応化会を開設しました。現在の加入者は400名前後と思われます。

以上の様に額縁は出来あがりましたが、今後ここにどんな絵をおさめていくかであります。これまでの活動の延長では、停止画像になり、応用化学会の更なる発展には繋がるとは思えません。

今後の応用化学会活動の継続、発展において抱えている課題は、如何にして現役諸兄との絆を深めるかであります。殆どの現役諸兄は、応用化学科の活躍や応用化学会の活動を知らず、応用化学科の過去に例を見ない社会的地位の向上をも認知していないと思われます。多分、会報、ホームページ に注目する事も少ないのではないかと危惧します。

8000人の会員、3000人の会費納入者の集団は、決して小さな集団ではなく、折角早稲田のみならず他の大学においても余り例を見ない活動をしている集団としては、更なる飛躍を遂げ“動く画像”を描いて見たいものであります。

この為には如何にして現役の集団を応用化学会活動に取り込むかが、現執行部の最後のターゲットであります。 昨年来、総会の際に各教授に夫々の研究内容を披露して貰っていますが、これも現役会員にせめて年一度、総会への参加を促す企画でもあります。 また、殆ど形骸化していた評議員会の活性化のために委員を改選し、加えて新卒業生には、研究室ごとの評議員を任命しました。

以上のように様々な具体策を実行に移していますが、今年は主だった会社の代表にお願いして大学との連携を模索して貰おうと考えています。限られた時間内での達成は容易ではありませんが、少なくとも基礎造りをして次の世代にバトンリレーをしたいと思っております。会員諸兄のご協力を切にお願いします。

本日は長い一日になりますが、宜しくお願いします。 有難うございました。

2013年度応化会総会風景
総会風景
 
以上

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→ 応用化学科教授・応用化学会副会長 菊地英一氏メッセージ「応化会の魅力」