応化会案内



2014年度先進研究講演会要旨

「応用化学最前線―教員からのメッセージ」

共催早稲田大学先進理工学部応用化学科
 早稲田応用化学会

                                    
14:30-15:00化学工学部門 小堀 深 専任講師
  「演題 新規晶析場を用いた生体高分子の結晶」

溶液から純粋な個体を得るための晶析では、マクロな視点での均一核化・成長が望ましいとされている。しかし、膜分離と晶析を組み合わせた新規晶析場を用いることで、あえて不均一核化を起こし結晶現象を積極的にコントロールすることを試みている。特に生体高分子の高度結晶化制御や生体内で起こる晶析現象の解明に着目している。
15:00-15:30無機化学部門 下嶋 敦 准教授
「演題 階層的な構造制御を目指した無機合成化学の展開」

無機材料の構造を原子・分子レベルからマクロレベルで精密かつ階層的に制御することで、新しい機能や複合機能の創出が可能となり、環境・エネルギー・医療など幅広い分野への貢献が期待されている。本講演では、主にシリカ系を中心とした各種ビルディングブロックの精密合成と、それらを規則的に配列・連結するための方法論の確立に関する最近の研究について紹介する。
15:30-16:00無機化学部門 菅原義之 教授
「演題 無機ナノ構造を用いた新しい有機-無機ハイブリッド材料」

ハイブリッド材料は、次世代の材料として盛んに研究が行われている。様々なアプローチの中で、現在私たちは、無機ナノ構造を用いたハイブリッド材料について、無機化学の立場から検討を進めている.本講演では、ハイブリッド材料への私たちのアプローチについて述べた後、いくつかのハイブリッド作製例をご紹介する。
<ミニブレイク>
 
16:15-16:45応用生物化学部門 木野邦器 教授
「演題 人類存続の鍵を握るバイオテクノロジー」

バイオテクノロジーは、未知の可能性を秘めた生命の領域を切り拓くツールであり、そのユニークな特性から、これまでに人類が構築してきた豊かな社会の維持・発展に貢献するものと期待されている。微生物の多様な機能を高度に活用する技術開発への取り組みを中心に紹介する。
16:45-17:15  高分子化学部門 西出宏之 教授
「演題 機能性高分子の新展開」

有機高分子は分子設計により新たな機能を発現する可能性秘めている。光電変換、電荷輸送、蓄電、表示などを例に、まだ世の中で形になっていな いモノを創り出す、世の中の潜在的ニーズを顕在化させる一つの手立てとしての機能性高分子を紹介する。
17:15-17:45応用物理化学部門 逢坂哲彌 教授
「演題 世界エネルギー拠点を目指して」

蓄電池産業はこれまで日本がリードしてきた。しかし、近年携帯用小型リチウム二次電池の分野で韓国、中国の猛追により、日本はシェア1位の座を奪われた。今後、自動車の電動化やグリーンエネルギー有効利用のため、大型蓄電池の巨大市場が見込まれる。しかし、このままでは半導体、液晶パネルと同様に競争力のある諸外国に市場を奪われるであろう。講演ではこの凋落を防ぎ巨大市場を国益とすべく日本がどうすべきか議論する。また、早稲田大学での取り組みについて紹介する。
以上

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