2011年度定期総会議事録


開催日時
2011年5月28日(土)午後2:30〜3:20
開催場所
西早稲田キャンパス (63号館2階201教室)
出席者 
103名(土曜日午後の開催ではあるが、小雨の中、学生の参加が例年に比べ多く、盛会の中、執り行われた(OB 58名、先生 11名、学生 34名)。

会長挨拶: <全文はこちらから

河村会長から冒頭、遠路はるばる多数の参加へのお礼を述べられ、会長挨拶を始められた。

現体制は昨年の総会で更新され、その一年が経過し、応用化学科においては、竜田教授が退任され、これまでの業績が高く評価され栄誉フェローの終身称号が授与されたこと。逢坂教授が米国電気学会(ECS)の副会長に就任されたこと。会員として誇りに思うと絶賛された。
昨年約束した学生諸君の応用化学会への帰属意識を高めるための重点施策の報告があった。

  1. 学生会員の縦の交流支援:年2回の交流会に延べ300名参加、懇親会には若手OB、教員諸兄も参加され、盛会であったこと。
  2. 工場見学の日帰り実施:出光興産千葉製油所・千葉工場、旭硝子の千葉工場を見学。今年も継続の予定であったが、震災の後遺症もあり、やむなく本年は中止としたこと。
  3. 卒業後10年前後までの若手OBの交流を企画:若手OBの熱心な議論を経て、応化会若手OB研修会を試験的にネット上に立上げたことを報告された。
     内容はSNSをツールとして、会費納入済み会員に限定して交流を図るもので、試験的に核となる20名前後のコアメンバーが基盤固めをすることにしたもので、卒業後10年1200名のOBの学窓に対する関心が薄れがちだが、これを改善する使命を帯びた研修会に発展することを祈念している。
     今年末までに管理体制を確立し、独立した新組織として、応化会活動の柱となるよう育てたい旨表明された。

また、応化会の従来活動はこれまでにも増して活発に行われ、改めて各委員のご努力に敬意を表された。

  • 交流委員会の活動は 会の活動の柱として、学内にも例のないレベルと評価され、企業ガイダンスの参加企業は50社を上回り、フォーラム「先輩からのメッセージ」、「企業が求める人材像」は学生諸君にとり、よきアドバイスとなっている。年3回の講演会は毎回盛況であり、多くの会員の参加を呼びかけられた。
  • 広報委員会のホームページの充実は、ご案内の通りで、アクセスが大幅に増加しており、更なる内容の充実を図りたいこと。
  • 悩みは、会費納入率の減少傾向で、様々な対策を講じてきているが、費用対効果を考え、いくつかの重点施策に絞り込む方針が伝えられた。
  • 応化会給付奨学金については、その現状が報告され、年4名の給付を行う前提で、今後9年間の継続が可能であること。 ご協力に感謝の意を表されると共に、寄附口座はオープンなので、更なる継続のためにご支援をお願いされた。 今年度の奨学生は1名で、社会環境の変化から博士後期課程への進学者がここ数年減少傾向にあることと相まって応募者が減ったものと考えているが、一時的かも見極めて、給付条件を含めた運用要綱の変更を検討したいと伝えられた。

昨今推進している学生部会への傾注、若手OBへの施策・支援が将来の応化会を支える力につながることを信じて、今年度の重点課題として活動をしたいことを表明されると共に、会員各位のご賛同と活動への積極的支援・参加をお願いされた。

議事:
  1. 2010年度事業報告案及び決算案の審議

    平沢庶務理事及び本間会計理事より各々「2010年度事業報告案」並びに「決算案」の説明がなされ、特に、収支決算書では、収支補填準備金取崩し 46万円、正有志会員会費635万円、学生会員会費 123万円他で収入1,042万円、支出は、東日本大震災の影響による企画の開催減と経費削減効果により1,402万円となったことが説明された。

    監査報告として、藤本監事から、5/20に監査を行い、帳票・通帳、両支部からの報告書等を確認して、記載の通りの報告書内容を確認したことが報告された。

    以上により、2010年度事業報告案及び決算案が承認された。

  2. 2011年度事業計画案及び予算案の審議

    平沢庶務理事及び本間会計理事より各々「2011年度事業計画案」並びに「予算案」の説明がなされた。
     特に、収入では収支補填準備金取崩170万円を含め収入総額1,163万円となること。支出に既に中止となった評議員会を予算上は計上していることが補足された。

     以上により2011年度事業計画案、予算案は承認された。

  3. 応化会役員の一部改選について【報告】

    昨年10月の応化主任が木野教授から菅原教授に代わり、自動的に応化会副会長が交代されたこと、菊地副会長が一身上の都合で引かれた事により逢坂教授が副会長となったこと、内田理事の北米赴任に伴い安達理事に交代されたこと、竜田理事の教授定年に伴う退任が報告された。

その他:
平林副会長から、「若手OBの会」について提起説明があり、審議の結果、承認されたことで、具体的に組織を作り、活動していく。
従来、交流委員会の中で進められてきたが、SNSを使い交流を図ることで独立組織として推進するもので、その内容については次回役員会等に報告していく。

感謝状贈呈:

竜田栄誉フェローへの感謝状贈呈は、別途、日程を定め河村会長から贈呈することを報告された。
贈呈式の模様は → こちら

副会長挨拶:

菅原副会長より、昨年秋からの教室の近況として、西出教授の先進理工学部長就任、逢坂教授のナノ理工学研究機構長の継続、木野教授の理工学研究所長・産学官研究推進センター長就任、菊地教授の大隈記念学術褒章受賞、3月には竜田名誉教授の最終講義を開催、東日本大震災と重なったが、全ての行事を執り行うことが出来たことについて、皆様のお力添えに感謝の意が述べられた。大震災に関連しては、予定していた応用化学会給付奨学金・水野賞授与式、卒業式、入学式は安全を勘案した大学本部決定により中止したこと、実験室は、若干の被害があったが、幸い人的な被害はなかったこと。5月からは授業も開始され、現在は震災前と変らない状況であることが報告された。
なお、来春には、菊地教授、酒井教授がご退職のご予定であることが紹介された。

社団法人日本化学工業協会が募集した化学人材育成プログラムで選定された11大学院専攻は、化学の基礎・応用研究と並行して、リーダーシップやコミュニケーション能力に優れた人材、グローバルな感覚を持った人材育成など、化学企業が望ましいと考える博士後期課程の教育カリキュラムを推進していることが評価されたもので、私立大学では早稲田大学大学院先進理工学研究科応用化学専攻のみが選定されたこと、そのカリキュラム、グローバルCOEプログラム、博士キャリアセンターとの連携した教育が高く評価されたこと、更に、奨学金の学生を推薦できる特に優れた8専攻にも選定されたことから来年から3年間で3名の奨学生を推薦出来ることが報告された。(詳しくは ⇒ http://www.nikkakyo.org/upload/2994_4319.pdf

本年度は世界化学年であり、その日本委員会には竜田名誉教授、西出教授が参画されており、西出教授はその実行委員長もお務めです。昨年はノーベル化学賞を2名の日本人が受賞し、応用化学関係にはいい風が吹いていると感じており、応用化学科・応用化学専攻としても この風にのり、更なる発展が出来ればと考えている旨を述べ、最後にOB皆様の引き続くご支援を依頼された。