河村会長から冒頭で、里見会長体制を引き継いだこの2年間での応用化学科の竜田教授が藤原賞、日本学士院賞を、逢坂教授が文部科学大臣賞、紫綬褒章を受章されたこと。学外では東京女子医大岡野教授の紫綬褒章受章、そして文部科学大臣賞を、今回ご講演頂く木村茂行氏が瑞宝中綬章を、宇佐美名誉教授が瑞宝中綬章と輝かしい褒章を受章されたこと。加えて応用化学科教授の方々も各々の学会で確たる業績をあげておられることを誇りに思うとまず謝意を述べられた。
次いで、里見体制下で築かれた活性化活動・強固な財政基盤を守る一方、資金の効率的運用を基本に進めている各委員会の活発な活動を説明された。
*交流委員会の年3回の「講演会」、「企業ガイダンス」の延長線上のフォーラム「先輩からのメッセージ」、学生の進路決定のアドバイスの観点からのフォーラム「企業が求める人材像」などの学生支援のよいアドバイスを提供している。
*広報委員会の会報の充実、ホームページの充実、アクセスも大幅に増え、経費の劇的改善。
*基盤委員会の「評議員会」の充実は、応化会活動状況の伝達と会員の総意をくみ上げる重要課題であり、評議員会は盛り上がりを見せている。
*応化会給付奨学金は 本年も含め6年間で延べ20名、給付総額1000万円となり、 2010年度は3名に給付することが報告された。
応化会活動の継続性と効果的資金の使い道について、平林副会長を中心に組織して検討し、役員会での討議を重ねてきた。課題は「継続性」であり、60歳代以上の会員の高い会費納入率に比べ若い世代に向かうほど納入率は低下してきている。そこで学生諸君の応化会への帰属意識を高める施策を取ることとした。 その新しい試みは 今年は次の3つの施策を予算に組み込んだことを説明された。
ボランティア有志も平均年齢68歳で、過度に事務手続きを依存することに無理があり、会の自立をめざし事務局体制を再構築すること。
そして、活性化活動の平常化をし、次世代にスムーズにバトンリレーすることが課題であり、本総会で会長としてご承認頂ければ、資料の学部内外の理事とともに"Transit"をやり遂げることを表明された。 又、主旨にご賛同頂き、活動に参画頂ける同志を募られた。
菅原庶務理事及び本間会計理事より各々「2009年度事業報告案」並びに「決算案」の説明がなされ、特に、「収支補填準備金取崩」は、前年度からの繰越金というものであったが、翌年にある程度残すということを前提に予算を消費することは好ましくないという観点から、立てた予算を使うという形の費目とした。収支決算書では、収入1402万円、収支補填準備金への繰入を422万円行い、支出は1402万円となることを説明。
藤本監事から、会計報告を下に帳票を確認し内容に間違いなく、問題なく処理されていることを確認したこと。活動の実態に即した予算、決算、貸借対照表を作るということで工夫をして頂き、会計理事、事務局への感謝を含め報告された。
以上により、審議の結果、2009年度事業報告案及び決算案が承認された。
菅原庶務理事及び本間会計理事より各々「2010年度事業計画案」並びに「予算案」の説明がなされた。
特に、「収支準備補填金」は今期期初の取崩額242万円は必要額を取り崩したもので、前年度末繰り入れ422万円とは一致しないこと。ホームページ関連費を今期より別建てとしたことを補足された。
以上により 審議の結果、2010年度事業計画案及び予算案は承認された。
司会より、現河村会長の再任を提案し、承認された。
これを受け、河村会長から2008年度に改選された役員(理事)の2年間再任を基本とすること。健康的事情等により退任する2名の理事(柳澤氏、福島氏)、その後任の2名の新任理事(速水氏、廣谷氏)が紹介された。
木野副会長より、多くの総会出席者への御礼とこれからの河村会長体制での心意気を述べられた。
また応用化学科主任として、応用化学会が学科と有機的な連携をしている例は他にはなく、奨学金給付、就職への企業ガイダンス等多岐にわたる企画を通じて学生の気持ちを高揚して頂き、教室としては応用化学会の力がなくてはならない存在となっており改めて御礼を述べられた。
教室では、逢坂教授が紫綬褒章を受章され、昨年の竜田教授の日本学士院賞受賞に続きシニアの教授がご活躍され、若手教員としても頑張らなければならないという決意であり、幸い黒田教授のGCOEが研究・広報面でいい展開をされている。
本年4月25日にご逝去された土田名誉教授のご功績への感謝の意を評すると共にご冥福をお祈りしたい。偲ぶ会は6月下旬に開催の予定であることを伝えられた。
4月に門間准教授が加わり 応用化学科教員18名となっている。
「国際化学オリンピック」の今年の会場は 早稲田大学と東京大学で7月終わりに開催される。竜田教授は組織副委員長として活躍されており、若手の菅原、本間先生含め若手教員が運営に尽力されている等 教室の近況を述べられた。