竜田邦明教授　第99回日本学士院賞授賞式

平成２１年６月１日、午前１０時３０分から第９９回日本学士院賞授賞式が天皇皇后両陛下の行幸啓を仰いで日本学士院にて執り行われました。 本学理工系の長い歴史のなかで初の栄誉となった受賞者、理工学術院教授 竜田邦明工学博士は、ご令室を伴い授賞式典に臨まれました。

授賞式に先立ち、各受賞者（１０名）が両陛下にそれぞれの研究内容やその成果を御説明し、陛下からの御質問に答えられました。
竜田邦明教授は、以下に示すポスターと分子モデルを利用して糖質を用いる天然物の全合成と医薬品の開発についてご説明した後、五つのご下問と励ましのお言葉を受けました。全員の御説明が終わり、天皇皇后両陛下の前で授賞式が行われ、久保正彰日本学士院長から竜田邦明教授に賞状、賞牌、賞金が授与されました。

第99回日本学士院賞授賞式

授賞式の後、皇居においてお茶会が開かれ、両陛下と同じテーブルで約２０分間食事（フランス料理）を共にする栄誉を与えられ、和やかな雰囲気の中で会話が続きました。
天皇陛下から長年にわたる優れた研究業績に対して「数多くの天然生理活性物質の合成一筋に研究を進められ、我が国のみならず、世界でご活躍されていることをとても嬉しく思います。これからも研究に精進して下さい」とのお言葉がありました。

本学理工系初の日本学士院賞受賞の栄誉に浴したことを踏まえて竜田教授は、「今回の受賞を本当に嬉しく思いますが、改めて研究とは何であるかを深く考えさせられました。今後、さらに研鑽を重ねて教育・研究に精進したい。また、応用化学科にも十分その資格を有する方々が多数おられるので是非応援したい。」とコメントされました。

以下に両陛下への御説明に用いたポスターと分子モデルを背景にした竜田教授の晴れ姿と日本学士院賞賞状ならびに賞牌をお示しします。ポスターには糖質を用いて全合成を達成した四大抗生物質や約60種の天然物の構造が含まれています。

竜田邦明教授の晴れ姿

日本学士院賞賞状

日本学士院賞賞牌