早稲田応用化学会 給付奨学金制度趣意書

  1. 奨学金制度導入の趣旨
    応化会の活性化の一環として、応用化学の発展にOBとして助力したいと言う 観点から、よい学生を育成する為の一助として、我々の手による奨学金制度を 導入しようとするものです。これは奨学生達の活性化は論を待たず、OB自らの 活力源にも繋がると思われます。
    皆でカを合わせて優秀な人材の発掘と育成に尽カしたという事実は、永く我々 自身と学生の心に強く残ると思います。それがひいては応化会の活性化を生み 出すと信じております。
    莫大な基金を目標としているのではなく、年間100〜200万円の基金を集めよう とするものです。これは大学全体を通じ初めての試みであり、応化のみならず 他学部にも波及効果があることを期待しております。
    昨今の応化は、産業の多様化に伴い理工学部の中にあって、ナノテク、生命科 学、医学、環境関連分野で他の学科・大学院との連携による研究、開発の中心 的役割を担っています。早稲田大学では理工学部が高い評価を受けていますが、 その中で応化は重要な役割を果たしております。
    現在応化には博士課程の学生に対する奨学金制度があり1989年より同制度に よる奨学生は130名を超え、各界で活躍しています。
    しかし一方で早稲田大学を卒業後、経済的理由から負担の少ない国立大学の修 士課程に進む優秀な学生も後をたちません。理工系は月謝も高く、実験等によ る拘束時間も長いので、アルバイトをして補填することもままならず、少しで も負担の少ない道を選ぶことになります。他の理由もあるでしょうが、少なく とも経済的理由による学外への頭脳流失を防ぐために、奨学金制度の意義があ るものと考えます。

  2. 奨学金制度の内容
    今回の運動は、向こう1O年間を一区切りとし、この期間は応化予算からの捻出 と有志の寄付金をもって制度の運用を図り、以後は寄付金に頼らず応化会の予 算だけを予定します。

    1. 奨学金の総額。10年間合計1,O00〜2,000万円
      つぎのA及びBで構成される。
      1. 応化予算からの捻出:毎年50〜100万円
        応化会費の年間の総収入は現在660万円程度です。2003年度の実績によ ると、卒業生は6,600名ですが、残念ながら会費未納入者がかなり見受 けられますので、この趣旨に沿って会費の納入を切にお願い申し上げま す。今回の活性化運動による収入増を期待して、会費収入額の10%を目 処として奨学給付金を毎年50〜100万円を予算から捻出事を計画してお ります。
      2. 寄付金:総額1000万円
        総額500〜1,OOO万円を有志からの寄付を仰ぎ、この寄付金を応化会捻出 額と合わせて奨学金と致します。
    2. 奨学金の給付
      給付対象学生は、後期課程進学予定の修士課程学生とし年間2名に各々50万円を給付します。 寄付金の総額及び応化会費の増収を勘案して、将来は年間4名まで給付 します。対象学生選抜は、教員による選考委員会が、対象者の家庭環境、 資質、研究の将来性などを考慮して行います。
    3. 資金の管理
      寄付金総額が500万円に到達するまでは、応用化学指定寄付扱いとし、 到達後に、応用化学会給付奨学金として大学の制度に正式に組み入れま す。この間大学の募金課、学生課の指導の下、応用化学科が管理し、制 度組み入れ後は学生部奨学課に管理委託します。
    4. 寄付募集期間
      2004年12月〜2006年11月末とします。

大学が制度として容認する寄付活動期間は1年を限度としていますが、特 例として本件は、申し込み受付期間を2年にしたものです。 以上

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