新入生オリエンテーション2005

 2005年度4月。150名ほどが新たに応用化学科の一員として加わった。新入生ガイダンスのお手伝いに参加させていただいた際、希望を胸に膨らませ、目を輝かせた新入生の姿がそこにあったことは今でも鮮明に覚えている。そのような新入生に大学生活の「方向付け」をしてあげるのが、オリエンテーションである。

 私達学生部会では、今年度のオリエンテーションに向け、1年生の担任の小堀先生、桐村先生のご指導・ご鞭撻の下で、例年より早い12月の段階から準備に取り掛かった。常に学生部会全員が新入生にとって有意義であり、どのようにすれば大学生活のよいスタートを切るためのアドバイスをしてあげられるかということを強く意識して会議に臨んできた。今年度のオリエンテーションは、その結果が反映されたのではないかと思う。
 2005年4月22日(金)〜23日(土)、軽井沢追分セミナーハウスにて開催された応用化学科新入生オリエンテーションの内容を振り返り、僭越ながら記述させていただきたいと思う。

4月22日(金)。
 オリエンテーション1日目である。東京は風の強い曇り。少し天気に不安を抱えながらも、出欠確認の際特に問題なく、よいスタートを切ることができた。いざバスに乗車し、軽井沢に向かって出発した。軽井沢に近づくにつれ天気もよくなり、次の日のスポーツ大会も無事行えるか、ということを考えていたら、あっという間に軽井沢追分セミナーハウスに到着した。東京ではなかなか味わうことのできないおいしい空気ときれいな空には、自身3度目でありながら、新鮮に感じた。そのような、普段とは一味違った軽井沢という場所・環境の下で、オリエンテーションが無事始まった。

 今年度のオリエンテーションは例年の反省を活かし、大きく2つの内容を新たに試みた。
まず1つ目の新たな試みとして、例年1回しか行っていなかったグループミーティング(以下GMと略す)1という、教員・助手の方々を交えた交流・話し合いの場を、大きく2グループに分割して行い、さらにGM1を行う前に新入生同士での話し合いの場を設けた。こうすることで、1グループの人数を減らし、新入生に発言機会を多く与えることを目的とした。新入生同士での話し合いの場では、進行した学生部会は必要ないのでは、と感じてしまうくらいに他人の意見を聞きながら、積極的に意見を交わしていた。さらに、GM1が始まったときも大学入学したばかりとは思えぬ程、しっかりした意見・目標をもっており、驚きを感じた。新入生にとってのみならず、学生部会にとっても大変有意義な時間であったと思う。
そして、夕食後は例年通り、各研究室よりご参加下さった補助学生の方々と学生部会を交え、新入生が充実した学生生活を送れるようなアドバイスをするGM2を行った。ここでも、新入生は積極的に質問をしているように感じた。少し時間を遅らせて開始し新入生に迷惑をかけてしまったものの、こちらも例年同様の盛り上がりをみせ、新入生にとって有意義な時間を提供することができたのではないかと思う。
夜、軽井沢のきれいな星空を眺め、2日目スポーツ大会が行えることを期待し、1日目を終えた。

4月23日(土)。
 オリエンテーション2日目も、風が少し強いものの雲1つない快晴。まさにスポーツ大会の開催日和となり、無事スポーツ大会を行うことができた。

今年度の2つ目の新たの試みとして、例年通りサッカー・バスケットボール・テニス・卓球・ソフトボールの各種目に加え、スポーツ大会に全体種目として綱引きを開催した。朝9時より5つの中から各希望種目に分かれ、1時間汗を流した後、30分の休憩を挟み綱引きを開催した。初めての試みということもあり、また団体競技ということでスムーズに進行できるであろうか、学生部会一同不安を抱えながらも、そのような不安を一掃するかのように、予想以上の盛り上がりをみせた。新入生が一丸となり1つの種目を成し遂げた、この達成感・協力することの素晴らしさはいつまでも覚えていてほしい。その後、昼食を摂り、バスに乗車し、理工学部キャンパスに戻ってきて解散した。

 新入生にとって、このオリエンテーションが今後の大学生活に反映されれば、また、学生生活で困ったとき、悩んだときなどは、このオリエンテーションでの先生方や先輩方のアドバイスを思い出してもらえたらと思う。このオリエンテーションでの新鮮な気持ちをいつまでも大切に持ち続け、得た友人や友人の意見を尊重して、勉学に励むとともに豊かな人間性を築き上げて欲しいと願う。同時に、私も学生生活でつまずいたとき、悩んだときは忘れかけてしまった2年前の積極的な気持ち、友人や先生方・先輩方のアドバイスを思い出し、残りの学生生活を充実したものにできるように努めたい、と新入生から学んだような気がする。

 思えば2年前、私が新入生としてオリエンテーションに参加した頃、生意気にも「もっとこうすればいいのに」などと思っていたが、自分が代表として仕事に取り組むと、仕事を分担することの難しさなどを知り、先輩方の大変さを改めて痛切し、先輩方に感謝したいと感じた。しかし、大変さよりも充実感、達成感、協力することの大切さなど学んだことの方が遥かに心に残っている。今年度のオリエンテーションに参加できたことを大変光栄に感じる。先輩方が築いて下さった素晴らしいオリエンテーションの歴史に、自分たちが築いたオリエンテーションは新たな1ページを刻みこむことができたのではないか、と思う。

 最後に…。先生方を始め、助手の方々、補助学生の方々、学生部会、新入生の皆さん、誠にありがとうございました。(文責 学生部会 米山依慶)

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