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卒業生へのインタビュー(第3回)

   三菱ケミカル(株) 山崎正典さん

卒業生へのインタビュー企画
多くの応用化学科卒業生が社会に出られて活躍されています。実社会での経験は業種や職種によっても様々であり、卒業生の体験談は実社会で日々活躍されている卒業生の新たな視点への着眼点になったり、在校生にもこれから進むべき未来において貴重な体験が含まれていると思います。

そこで、各方面で活躍している卒業生に現在の自分の立ち位置について語っていただくとともに、インタビュー形式をとることで現役学生を含めた各世代の応化会会員間のコミュニケーションラインの構築と、社会における経験値をほかの卒業生にも共有していただくことを目的とした企画になります。

山崎正典さんには、会社の統合による研究環境の変化や内閣総理大臣賞も設定されている「ものづくり大賞」にもノミネートされた日本古来からの技術に太陽熱を冷房に使う試みを融合させた研究テーマの概要や着眼点について伺いました。

山崎正典さん 《ご略歴》
1992年3月 応用化学科 高分子(西出)研究室(修了) 1992年4月 三菱油化(当時)入社 入社後、三菱化成との合併、三菱化学に、その後三菱樹脂、三菱レーヨンとの統合などを経て三菱ケミカルと会社組織が変動していく中で、新素材研究所、材料加工研究所、ポーラスマテリアル研究所、機能材料研究所、無機材料研究所、Science & Innovation Center Inorganic Materials Laboratoryを歴任され、その間東京農工大にて学位(工学博士・2013)取得

Q. まずは日本ものづくり大賞について教えてください。

A. 「ものづくり大賞」は経済産業省が中心になって2005年から実施されています。日本を支えてきた古き良き文化を継承するとともに、それを新たな事業環境へも発展させて付加価値を提供する人やグループを表彰する制度です。幸運にも、「太陽の熱で冷房する革新的な水蒸気吸着材」で第3回ものづくり大賞の優秀賞をグループとして受賞することが出来ました。

(写真)大学研究室時代 追分セミナーハウスにて

Q. 会社の統合を経験されていますね。統合の際に何か変化を感じたことはありますか

A. 大学では西出研で高分子を学びました。日々多くの実験をこなし、それなりに勉強した自負はありましたので三菱油化(現三菱ケミカル)に入社した時、どんな研究をすることになるのか本当にわくわくしたのを覚えています。

 その後、会社の合併・統合のたびに自分が取り組むテーマは変わりました。入社時の複合材料開発、合併後に蓄熱・吸着材開発、統合後には熱マネージメント材料や酸化物ナノ粒子など。今考えると、合併、統合する相手の得意な分野をテーマに取り入れ、シナジーを出そうとしていたのではないかと思います。例えば、「ものづくり大賞」の吸着材は旧三菱化成のゼオライト合成技術がベースとなっています。
合併や統合の際には、人的な面でも大きな変化があったと思います。それぞれの会社で持つ専門・技術の広がりが人を介して融合し、新たな材料を共同で開発するといった取り組みが増えたように感じています。単一の技術で解決できる課題は少ないので、製品化を進めていくための最適な土壌が出来ていったと思います。

「太陽の熱で冷房する革新的な水蒸気吸着材」はもともとが有機化合物を使った相反応の応用研究を進めていたのですが会社が保有していたゼオライト合成技術が生かせることに気がついて方向転換しました。会社に研究成果が蓄積されていることで違う視点での研究成果が得られることが強みに繋がっていると思います。

Q. ものづくり大賞にノミネートされた「打ち水」の技術について教えて下さい

A. 霧状の水滴を上からまいたりする設備がありますが、これらは特別な材料や装置を必要としないエコな冷房とみることができます。水の潜熱は凡そ2454(kJ/kg)@20℃程度で比熱が4.2(kJ/kg・℃)ですので、10gの水が蒸発するだけで水1kgを約6℃も低下させることができることになります。ゼオライトという多孔材料を使って、強制的に水を吸着(蒸発潜熱の利用)させ、太陽の熱を使って脱着(自然エネルギの利用)させるというサイクルを回すことで、「打ち水」の現象を実用的な冷房に使えるということになります。

Q. 研究テーマも何度も変わっていらっしゃるようですが、常に新しいものを創製していかなければいけないプレッシャーなどありますか

A. 正直、プレッシャーはありますが、社内では新規のテーマ提案をいつでも行えます。それを支えるために10%カルチャーという制度があり、主担当の業務以外に研究者個人が興味を持ったことに取り組む時間と幾ばくかの予算が与えられています。その様な制度をうまく利用して、最近では積極的に若手が発信をしています。また、若手研究者とのコミュニケーションは大切にしています。様々な年齢層の人たちが、現状をどのように考え、どのようなことが課題と思っているかを聞くことは、働きいやすい職場や活気のある職場の実現には必須と考えているからです。研究を一人ですることはできないので、普段から多くの部署の方々とコミュニケーションを持ち、協奏を進めたいと思っています。
専門性を究めていくことと多岐に渡る可能性を一つのテーマに拘ることなく展開していくことのどちらが好ましいかは難しいテーマだと思います。ただ、技術やナレッジの繋がりを強化しておくことは一つでも上手くいく研究成果があるとテーマ全体として生き残っていくことも出来ますし、広い視野を持つことは意識するようにしています。

Q. 後輩に対して伝えたいことを教えて下さい。

A. 「大学の研究内容について簡単にご説明ください」、と言われると最近の学生さんは研究内容をびっくりするほど上手に説明します。一方、どこを自分で考え、工夫したのかを問われると、答えに窮することが多いようです。研究がうまくいくことは重要ですが、それよりも「なぜ、そのような検討を行ったのか」を振り返ってみることが大切と考えています。そこには確かに自分の考えがあると思います。自分で仮説を立て検証を繰り返す中で、研究を進める主体があくまで自分であることを認識し、有意義な研究室生活を送っていただければと思います。
また、研究に限らず多くの人とつながりを持つことも大切と思います。多様な個性を認め、相互理解を深めることから新たな発想が生まれ、テーマ提案につながることもあるからです。大学時代は、先生やドクターの方からテーマを与えられ、その範囲で研究を進めることがほとんどです。しかし、会社では、何をやるべきなのか、どのようなアプローチでそれを達成するのか、どんな強みや弱みがあり、弱みをどこの誰と一緒に解決できるのかなどを将来状況も考慮しながら、自分で提案していくことが求められます。その時、人のつながりがきっと皆さんの力になってくれると思います。

学生時代は研究室で与えられたテーマをこなすだけで精一杯で、それ以外の分野に興味を持つ余裕はなかなかありませんでした。しかし、入社以降、特別な場合を除いて、1つの製品は多くの技術の塊で出来ているということを実感しました。自分の専門にとらわれず、専門以外の分野に興味を持つことも大切と思います。

インタビュー後記:

会社が強みとして持っている研究領域についても、10年後20年後を見据えた時に時代遅れの技術になっている可能性もある中で、社内の風通しをよく、異分野の研究テーマについても情報共有することは、新しい提案が次の研究テーマとして採択されるかどうかは別にしても研究者としてのモチベーションに繋がっているという話は興味深く、特にオンラインが導入されたことによりその強みを活かして普段は対面で接することが出来ない事業所の方々とも情報共有することが出来るという話は新たなイノベーションに必要と感じました。

また、若手に対しては自分が想定していた研究テーマとは違う領域での研究においても自分が何のために研究しているのかという自分自身の軸を持っておくことで将来のチャレンジに繋がることもあるので頑張ってほしいとの強いエールを頂きました。

(聞き手) B3.吉田七海、B3.小林菜々香、新68.住田裕代(広報委員)、新39.加来恭彦(広報副委員長)

早稲田応用化学会:卒業生へのインタビュー 

特別編:委員長に聞く


【開催日時】2021年11月24日(水)19:00-20:50 (Zoomにて開催)
【参加者】基盤委員会:梅澤宏明 委員長(新36)
     交流委員会:椎名 聡 委員長(新36)
     広報委員会:佐藤史郎 委員長(新37)
                                        加来恭彦 副委員長(新39)
                                        原田紀子 委員(進行/新37)
     学生委員: 寺島佳鈴さん(B2)・森岡柚衣さん(B2)

本企画の趣旨

応化会では2020年に就任された濱逸夫新会長のもと、下記の基本方針が掲げられました。

  • 全世代にとって、魅力ある応化会活動に進化させること
  • コロナ禍による環境変化をチャンスにとして、次世代の情報基盤を構築すること
  • 応化会100周年記念事業の準備を進め、国内外に存在感のある早稲田応化会への変革を加速すること

それに伴い、各委員会も新体制となって活動しています。そこで、基盤委員会、交流委員会、広報委員会の各委員長に、委員会の活動状況、課題、今後の抱負等についてお話をうかがいました。会員の皆様に、応化会の”今”と”これから”をお伝えし、ご理解いただく一助になれば幸いです。

委員長ご紹介

基盤委員会 委員長:梅澤宏明さん

<ご略歴>

1988年化学工学専攻修了(平田研究室)。同年ライオン株式会社に入社。プロセス開発研究所、機能素材研究所、油脂技術研究所での研究開発業務を経て、現在は研究開発本部の業務管理部で、総務・経理・契約・技術広報・システム管理など研究管理全般の統括に携わっておられます。応化会には、採用関連の立場で2013年「先輩からのメッセージ」に関わられたことがきっかけで、基盤委員会に参加されることになり、2020年8月に基盤委員長に就任されました。

交流委員長 委員長:椎名 聡さん

<ご略歴>

1988年応用生物化学専攻修了(宇佐美研究室)。同年総合化学会社に入社。その後、長年の夢を果たすべく、1990年日本航空株式会社に入社。航空機関士としてアジア、ハワイ、国内線等に乗務された後、地上職に移られ、運航技術部で航空操作マニュアル改訂や新造機領収業務などを経て、現在は、運航訓練部でパイロットの訓練を担っておられます。応化会には、同期の井村正寿庶務理事に誘われ2016年に評議員、2017年に交流委員となられ、2019年5月に交流委員長に就任されました。

広報委員長 委員長:佐藤史郎さん

<ご略歴>

1989年化学工学専攻修了(酒井研究室)。同年ライオン株式会社に入社。オレオケミカルセンターで新規界面活性剤(濱会長が当初の開発に携われたものだそうです。)の用途別開発に従事した後、1996年に知的財産部に異動され、約25年間、特許・商標、競合解析、契約、知財関連のシステム等の他、知財企画業務にも携わられています。応化会には、2019年のライオン稲門会がきっかけで誘われ、2020年に広報委員会に参加することになり、2021年6月に広報委員長に就任されました。

 

※(基)基盤委員会、(交)交流委員会、(広)広報委員会、(学)学生委員

 

はじめに、各委員会の主な仕事、役割をお聞かせください。

梅澤(基) 基盤委員会は、応化会組織としての仕組み作りと、応化会の活性化、会員拡大を図る役割を担っています。近年のデジタル技術の進化なども取り入れ、新しい仕組みに変えていく必要があります。また応化会は先生方、幅広い年代のOB・OG、学生さんと、いろいろな立場の方が集う場所ですので、世代を超えた繋がりを大切に考えています。皆様にとって、気軽に参加でき、交流ができ、刺激し合えるような場所にしていく、そのための活動計画の策定や情報基盤の整備が主な仕事です。活動の基本は、会員の皆様から納められる会費で賄われますので、会員名簿の整備や会費納入の促進も基盤委員会の重要な仕事になります。

委員長として心掛けておられることはどのようなことですか。

梅澤(基) 基盤委員会は縁の下の力持ち的な役割ですが、世代や立場の違う多くの方が関わっていますので、多様な意見を吸い上げて、それを仕組み作りに反映していきたいと思っています。私自身はどちらかと言うと話を聞くのが得意な方ですので、主に『聞き役』となり、集まった情報を整理して、皆さんが意見を言いやすい、議論がしやすい雰囲気を作れたらと思っています。

交流委員会の仕事、役割を教えてください。

椎名(交) 多くの会員の皆様が楽しく交流し、コミュニケーションをとっていただけるようなイベントや情報発信をしています。そのひとつは『先輩からのメッセージ』で、企業で活躍中のOB/OGから就職のヒントとなる企業情報やメッセージを直接伺える機会となっており、同時に『企業ガイダンス』を応化会ホームページに掲載していただく事で会費の財源にもなっています。二つ目は、交流会・講演会の企画実施です。主にOB/OGの講演を会員に発信し、交流会、懇親会を開催しています。さらに、学生向けの工場見学会や、博士課程への関心や理解を深めることを目指した『先輩博士からのメッセージ』の企画等を実施しています。コロナ禍で、最近はほとんどがリモートになっていますが、これらのイベントを通じて、学生からシニアの皆様まで幅広く、応化会に興味を持っていただくことを期待しています。

委員長として心掛けておられることはどのようなことですか。

椎名(交) 委員の皆様はボランティアですので、それぞれの状況に応じて、無理なく楽しんで参加していただけるように、やりやすい環境づくりを意識しています。要員の不足があれば補強しながら負担を軽減すること、また基本はイベントの企画なので、それにふさわしい人を探して声掛けするように努力しています。

広報委員会の仕事、役割を教えてください

佐藤(広) 広報委員会は、応化会ホームページの作成と管理を担っています。各イベントに関わりながら、ホームページ上で情報公開し、独自企画としては『卒業生へのインタビュー』なども手掛けています。また、それぞれの研究室や会員が持っている写真や動画を集めてアーカイブを作成する活動も始めています。

委員長として心掛けておられることはどのようなことですか。

佐藤(広) 委員の皆さんはとても意識高く、活発に活動しているので、勉強になり多くの刺激をいただいています。応化会は、単なる卒業生の集まりというだけではなくて、年代を超えた連帯の強い組織だと実感していますので、それをうまく活かしていけたらと思います。暫くオンラインばかりでしたが、今後は是非、対面で集まりたいですし、100周年記念行事に向けても、皆で楽しく盛り上げてやっていきたいです。

皆様、現役の会社員で、委員長との両立にはご苦労もあるかと拝察しますが、応化会活動に携わる中でご自身の仕事の経験が役立ったこと、また応化会の活動から仕事に活かせたことがあれば、お聞かせください。

梅澤(基) 会社では管理業務をしていますので、委員会の仕事とは似たようなことが多くあります。例えば、経理や契約についても慣れていますので、委員会の仕事もやりやすいです。また委員会での様々な気づきが、会社の仕事でも役立っていると思います。

椎名(交) 私は専門外の仕事をしていますが、卒業生でも化学業界以外の方も多いと思うので、そのような会員にも楽しく参加していただけるイベントを考えることが役割と思っています。応化の専門領域での企画は、大勢いる専門家にお任せして、自分はいかに楽しく参加していただけるかを考えるポジションかと思います。また、学生の皆さんの考え方や、仕事の取り組み方を見聞きする事で、色々な気づき・発見があり、それは若いPILOT育成の業務にも役立っております。

佐藤(広) 年代を超えた人との関係づくりという点でしょうか。また、課題の解決や、物事を進める取り組み方は、委員会も会社の仕事も、同様の側面があります。自分は委員長になって日も浅いので、問題をひとりで抱えず、わからないことは教わりながらやっていけば良いと考えています。

ありがとうございました。ではここからは、応化会の現状の課題や今後に向けて、皆様と意見交換を進めてまいります。まず学生委員さんから、応化会活動についての感想やご意見を伺えますか。

森岡(学) 応用化学科は、クラスという明確なものがなく人数も多いので、普段話さない人もたくさんいます。そのような中、応化会活動をすることで、クラスや授業の枠を超えた出会いがあります。また、先輩との縦の繋がりができたことも、よかった点です。

寺島(学) 私は『卒業生へのインタビュー』に参加して、卒業生の方との交流ができ、お話を聞けたことは、とても役立っています。ただ学生は皆、授業や課題、アルバイト、サークル活動等で忙しく、活動に参加するにもスケジュール調整が大変です。企画があっても、自分の予定の中に組み込むのが難しい現状があります。

梅澤(基) 学生委員の中には、委員会を掛け持ちされている人もいますね。重複して関わっているのは、さぞ大変だろうと思います。

椎名(交) ボランティアで、こうして参加していただけるだけでも素晴らしいことです。その分、我々は学生さんの参加目的や希望を聞いて、皆さんにもメリットのある活動に繋げていく必要があります。

佐藤(広) 本来であれば、このようなイベントの後、対面で懇親会ができたら、より交流が深まったはずで、今はそれができないのは残念ですね。

次は、各委員会の連携、委員長同士の交流についてうかがえますでしょうか。

椎名(交) コロナ禍で会議がオンラインになり、お互いの委員会に参加しやすくなりました。以前は他の委員会との交流はあまりなく、決まった活動が中心でしたので、連携はむしろ良くなったと感じます。

梅澤(基) 互いの委員会に出席することで、情報交換が密になり、全体に動きやすくなりました。意見も言いやすく、また頼みやすくなったし、直接話せることで意図も伝わりやすくなったと思います。

佐藤(広) 委員長同士で、ざっくばらんに相談しやすいのは、私にはとてもありがたいことです。

椎名(交) 互いの委員会に参加するようになったのは、ここ最近のことで、オンラインだと日程の都合がつけやすく、気軽に参加できるようになりましたね。ただし、その分時間もそれなりに取られますが(笑)。でも、こうして委員会活動に関わると、同じ応化会のメンバーとして、社会で活躍されている先輩方と気さくに話せる貴重な機会が得られます。世代を超えて多様な人と付き合えることは、良い社会勉強になります。

世代を超えて、というお話が出たところで、会長が掲げられた基本方針について議論を進めたいと思います。「全世代にとって魅力ある応化会」をどのように考えますか。

梅澤(基) 世代を超えて会員が交流できることは、いろいろな考えを聞ける新しい機会と捉えられます。その中から自分にメリットのあるものを活かせるように、応化会としてそういう基盤をつくりたいと考えています。

椎名(交) (世代だけでなく)性別や職業の多様性という点でも、これまでは個別対応はあまりしておらず、また提供者目線での企画が中心だったと思います。今後は受け手目線で、求められる情報、イベントを提供していくべきでしょう。もし「参加しにくい」という理由や意見があれば、生の声を聞いて、それに対応できる仕組みが必要で、特に次世代、若手が参加しやすい環境づくりのためにも、コミュニケーションが大事です。是非、若手会員の皆様から感想や意見を出してほしいです。
 一方で、100周年の歴史の重み、伝統も大切ですので、先輩方の意見も尊重した応化会のブランド作りをする必要があります。そうやっていけば、自分達も今の若手も、シニアになった時に「参加してよかったな」と思えるようになるのかなと思います。

佐藤(広) 広報委員会は、学生委員が多いのですが、コロナ禍もあり、私は実際にお会いしたことがありません。会ったことのない学生さんに、いくら何かを発信しても、きっと伝わりにくいだろうし、学生さん自身のモチベーションも上がりにくいだろうと考えています。そういう意味でも、活動はできるだけリアルの方が実感もでき、もし良い印象を持っていただけたら、それをきっかけに参加者の裾野が広がるのではないかと期待しています。
 社内の稲門会を行うと、いつも皆が集まり交流ができ、世代を超えた仲間意識も生まれています。早稲田はそういう大学であり同窓会だと思うので、応化会活動でもそのような連帯感を形成できる場となると良いのではないでしょうか。

「世代を超えて」という視点で、学生さんからの要望やご意見ありますか。

森岡(学) 応化会では在学の先輩とは関われるのですが、卒業生とは応化委員でないとなかなか繋がれないので、このような機会は大切にしたいと思います。今日はオンラインですが、対面でもこのようなイベントがあるといいなと思います。

椎名(交) 応化会員の中では、年齢の上下はあっても立場はフラットと考え、積極的にいろいろな方に質問したり話を聞けますし、普通なら接点のないような他社の先輩や先生と話ができ、人柄を知る機会にもなります。サークルの先輩のように気軽にお声がけいただけると嬉しいです。

寺島(学) このような機会を与えていただかないと、いろいろな企画に参加できない現状があります。学生委員の中でも、参加する頻度の高い人、あまり参加しない人がいます。今日のような集まりは、いろいろな方の話を聞けるとても良い経験なので、学生委員は全員、一度は何かしら参加すると良いと思いました。また、委員会への参加機会もあると良いかもしれません。

椎名(交) 交流委員会としては学生や若手の意見や提案を吸い上げ、みんなでイベント企画を実現するシステムを構築したいと思います。若手から積極的に企画を提案して、参加していただくことに意義があります。

加来さんは学生委員も務められ、今も応化会委員をされています。長年ご覧になってきて、世代間の交流についてどのようにお考えでしょうか。

加来(広) 私が学生委員だった頃の応化会はイベントが少なく、その分、集中的に労力を掛けて皆で手を動かして行く楽しさがあったように思います。世代間交流については、卒業生も学生も入れるイベント、例えば野球の早慶戦の観戦など気軽に交流できればとよいと思います。そういったイベントの他、秋の応化展など準備から熱くかかわれる機会があるとよいと思います。私自身は(現在では難しいですが)、学内の施設を、時間を気にせず使える終夜の実験などで高揚感を味わった経験もありますが、先端の研究の一端を感じられる実験は学部の学生さんも楽しめるのではないでしょうか。この場合は、研究室の協力を得て行うことで、上下の繋がりが生まれることもメリットです。

学生委員さんには、委員間の交流、そして学生さんと応化会委員会との橋渡しを是非お願いします。では次に、「次世代の情報基盤の構築」について話題を移します。梅澤さん、具体的な課題はどのようなことですか。

梅澤(基) システム自体が古いので、ソフトも含めて変えていく必要があります。デジタルトランスフォーメーションに乗り遅れないように、次世代を担う若手主体で、今後の応化会のシステム改修を検討しています。また、議事録や活動記録、各支部の情報管理なども含めて、応化会の情報を一元管理する場所を設定し、年代や担当が変わっても記録を見られるようにしていきます。会員名簿情報はこれまでの事務局内での管理から、クラウド上に置き個人がアクセスできる管理に変える必要があります。これらの具体的な方法、コストを含めて検討していきます。

広報委員会に関する課題はどのようなことでしょうか。

佐藤(広) 次世代の新ホームページの構築ができるまで、今後2~3年の間、現行のホームページを滞りなく維持管理できるように対応していきます。現在、ホームページの管理は退職された先輩に担っていただいていますので、若手にも管理業務を分担、共有できるようにすることが課題です。

交流委員会に関連して、次世代情報基盤の構築がもたらす会員へのメリットをお聞かせください。

椎名(交) 名簿管理の改善は、会員の情報へのアクセス向上、イベントなどへの参加しやすさに繋がることが期待できます。いくら良い企画があっても、会員に伝わらなければ意味がありませんので、応化会活動の共有や、情報管理がスムーズになるのは、交流委員会としてもありがたいです。

では次に、応化会100周年記念行事に向けて、各委員会の準備状況についておうかがいします。

梅澤(基) 100周年記念行事への参加呼びかけを行うための、会員の情報収集、名簿の整備が重要と考えています。応化卒業生と繋がる様々なルート開拓が必要で、各企業の応化OB/OGや各世代の同窓会に合わせた情報発信を検討しています。

椎名(交) 100周年記念イベントの目的は、応化会の将来像を明らかにしていくことです。企画としては、田中愛治総長のご講演と、若手を含めたディスカッションなどを計画、検討しています。2023年の式典、宴会に多くの会員の皆様に参加していただき、「応化会にまた来たい、関わっていきたい」と感じていただけるイベントにしたいと考えています。そのためにも2022年から様々な発信を行い、それを通じて、皆様に興味を持って集まっていただき、100周年記念行事、そしてその後の活動も盛り上げていければと思います。

佐藤(広) 広報委員会では100周年記念誌の作成という役割があります。主要テーマに『次世代の応化会はどうあるべきか』を掲げて、執筆者の選定、「世代間の交流」の企画、また記念行事当日の報告記事を作成します。また、各研究室等に散らばっている写真やデータなどの情報のアーカイブ作成を進める予定です。2017年に応用化学科は創立100周年を迎えました。その記念事業に関連した情報も応化会100周年記念事業に継承していきます。

では最後に、委員長から会員の皆様へのメッセージをお願いします。

梅澤(基) 人生100年時代になり、会社・家庭の他にも、第2第3のキャリアを考える際に、どこのコミュニティに属しているかが大きく影響するように思います。応化会がその選択肢のひとつになり、それがきっかけで世界が開けたり、何かヒントを得てビジネスに繋がったり、新しい交流グループができたりしたらよいと思っています。応化会のイベントには、幅広い年齢層・知識・経験のOB/OGが多数参加されます。いろいろな方と出会い、話し、様々な見方、考え方に触れることで、自分の中の引き出しが増えることと思います。是非、応化会活動・委員会活動に参加してみて下さい。

椎名(交) 応化会は会員の皆様の会費によって運営されていますので、交流委員会は皆様に、興味を持って参加し楽しんでいただけるイベントを開催できるよう活動しています。しかし、イベントを盛り上げ、応化会を発展させるためには、皆様の積極的な参加とご意見、ご感想が必要です。できるだけ参加しやすく、会員同士も話しやすい、そんなイベントを考えていきたいと思いますので、是非ご参加いただき、卒業生、在校生、先生方との交流を深めていただければと思います。交流委員会で活動してみたい方は、お声かけください。

佐藤(広) 応化会活動への参画によって、それまでと異なる世代、業種、個性、才能を持った方々と、出会い交流ができますし、大学の先生や学生さんとも結びつきができます。このようなご縁は、私自身にとっての大きな財産となっています。会社にいるだけでは、こんな機会はなかなかありません。皆様にも是非応化会の活動に参加していだき、新しい交流を始めていただきたいと思います。

【おわりに】

加来(広) 大学の中でもいろいろな変化があり、時代の流れが積み増さなり歴史になるので、応化会の活動が、懐かしい感覚で世代を超えてコミュニケーションできる場になるとよいと思います。今は新しい委員長になり、委員会同士の交流も活発になっており、新しい時代を作っていくためにも、お互いに連携がしやすく良い状況にあると思います。今後の応化会活動も、このようなワセダらしい強みを活かしていけたら良いと思いました。今日は皆様ありがとうございました。

 

インタビュー後記:

OBとの初めての交流でしたが、ありがたい良いお話を聞けました。これまで応化会に参加したことのない周りの人にも勧めていきたいと思います。森岡(学)

今までこんなに応化会について考えたことがなかったので、良い機会になりましたし、皆さんのいろいろな意見も聞けて今後のためになりました。これからもいろいろな活動に参加したいです。寺島(学)

100周年という大きな節目に、応化会の未来を描く大切な時期にいることが実感できるインタビューとなりました。これを機に、多くの会員の皆様との新たな交流が始まりますことを祈念しております。原田(広)

第2回「先輩博士からのメッセージ」

【開催日時】 2021年12月18日(土) 13:00-16:00

【参加者】:39名(B2:1名、B3:6名、B4:9名、M1:19名、M2:4名)

Zoomにて開催

第1回の「先輩博士からのメッセージ」が現役の博士課程に在籍している先輩博士から修士課程や学部学生に対するメッセージとして企画されたのに対し、第2回に当たる今回の「先輩博士からのメッセージ」は社会人ドクターからの講演を中心にグループディスカッションを交えて実施された。 

開会の挨拶:下村 啓 副会長

下村 啓 副会長

皆さん、こんにちは。
早稲田応用化学会で100周年事業担当をしております新制34回の下村でございます。早稲田応用化学会では博士人材を育成・支援していくことをこの100周年を機に進めることとしております。
博士人材を増していくことによって、より良い世界をつくることにつながると思っているからです。まず、そのためには多くの人達に博士課程をより身近なものとしてとらえて頂くことが必要だと考え、このような企画を行うことに致しました。この開催にあたっては交流委員会の皆さん、教室の先生方、学生の皆さん、そして多くのOB/OGのご努力とご協力とがありました。本当にありがとうございます。この企画はまだ始まったばかりです、これからより良い企画にしていきたいと思いますので、是非ご協力をお願いします。
さて、博士人材支援の面では応化会給付奨学金の取り組みもございます。奨学金については後ほど説明がありますが、その応化会給付奨学金の資金拡充のための募金を始めています。OB/OGの皆さんはよろしくお願いいたします。
本日の会は皆さまにとって意義ある会となることを願っております。それでは今日は皆さま、よろしくお願いいたします。

講演会

講演者①;加藤 遼さん(中央大学助教、2017 西出・小柳津・須賀研究室 博士修了)
演題;『博士号を“取るまで”と“取ってから”』

加藤 遼さん

加藤遼さんは高分子化学研究室に所属され、修士課程修了後に新設された先進理工専攻一環博士課程(リーディングプログラム)に編入学され一貫性博士課程を修了されたのちにシカゴ大学博士研究員を経て中央大学の助教として活躍されている。

博士課程への進学を決めた理由としては自身の生活環境において周囲に教育者がいたことから大学入学当初より研究者かつ教育者でもある大学教員へのあこがれがあり、学部学生の時点で博士課程への進学を既に決断し、また進学にあたっては同期2名が博士課程への進学を決めたことによる安心感もあったとのこと。
一貫性博士課程へ進学した後には必修単位の多さに研究活動も加わり多忙ではあったものの専門分野と異なる座学や異分野の学生との対話によるナレッジ構築が自身の研究のヒントになることもあったとのことで、さらには海外インターンシップと海外研究機関実習の経験もその後の進路に与えた影響は大きかったそうです。インターンシップで訪れたアメリカ・オハイオ州のアクロンにある日本企業の米国中央研究所では全従業員のおよそ9割が学位取得者で海外での生活が大きな自信につながったとのこと。
一方、博士課程の研究では修士課程から研究テーマを大きく変更し、当初は手探り状態で成果がなかなか上がらない時期もあったが、試行錯誤を重ねてメディアにも取り上げられてもらえるような水素貯蔵プラスチックの作製に成功した。このことから、博士課程においては自由に挑戦と失敗が出来る貴重な時間であったと思っており、自分の行動次第でいくらでも能力を磨き、自分自身のやりたい研究が出来ることを学ぶ貴重な機会になったとのこと。
学位取得後のキャリアとしては、入学当初からの目標でもあった研究者かつ教育者の道を進むことを決断し、またインターンシップなどでの経験から海外で長期の研究に携わりたいとの思いから博士研究員の道に進むことを決断した。在籍したシカゴ大学の研究室では学位取得者は一人で研究が進められる人材とみられることとも合わせ、最も研究に集中できる時間を得ることが出来たとのこと。
以上を踏まえて、修士課程及び学部学生には何となく周囲と同じような進路選択をする漠然とした意識ではなく、自分自身での進路選択を考えて頂ければとのメッセージを頂いた。

<質疑応答>

海外生活におけるメンタルについて:一般学生でも対等に議論する雰囲気があった。ディスカッションについては真っ向から否定されるような場面もあったが基本的には真面目な議論の中でのやり取りであり普段はとても仲のいい仲間たちでメンタルについて気になるポイントはなかった。
国内では研究班を構成して同じ目的に何人かが携わることも多いが、海外における個人ベースでの研究と違いについて:アメリカでも2,3人でチームを組んで1人当たりでは2~3テーマを持つ。テーマ切り替えの判断は早かった印象がある。全体としての研究のスピード感を認識したのはこのシステムにも理由があったように思う。

講演者②;堀 圭佑さん(住友化学、2020 野田・花田研究室 博士修了)
演題;『企業研究者という選択』

堀 圭佑さん

堀 圭佑さんは、早稲田大学では化学工学を専攻され、軽量、高導電性を達成し、自立膜の形成が可能なカーボンナノチューブの構造制御によるリチウム二次電池電極のエネルギー密度を向上させる研究に従事されたのちに学位取得後、国内化学企業へ進まれている。

博士課程への進学に関しては研究室配属当初はグローバルな企業研究者として早く活躍したいという希望が強かったものの、研究を進めていくうちに、研究そのものの面白さに加えて国際学会に参加することで学位を有する研究者からのインプットや自身の研究内容を世界に発信できる喜びを体験し、研究の継続を強く望み博士課程への進学を決意したとのこと。
一方で、博士課程進学に関して、金銭面、就職活動、国内企業における博士号の有用性について不安もあった。これら不安材料については実際に博士課程進学後および就職後で考え方が大きく変わった。

不安点

不安内容

実際の状況

進学後の印象

金銭面

学費や生活費の工面への不安

早稲田の奨学金制度の充実、また大学からのサポート

奨学金制度などで学費の免除と助手にも採用されたことで収入も安定した。

就職活動

博士卒の就職内定率や採用企業数

化学系企業の多くは博士人材を採用

研究を通じた縁もある。

研究発表会で自身の研究内容に興味を持って頂いた。ひたむきに研究に没頭出来たためかもしれない。

博士号の有用性

修士卒との差別化、学位取得者のプレゼンス

自身の研究能力を高める、研究そのものの楽しさはモチベーションに影響しない

企業に進んでも周囲に学位取得者が多く(3人に1名程度)、具体的な実験計画や実験指示、結果分析及び次のステップでの実験方針決定など自分の裁量で研究内容を決定できる範囲が広く、主体的に考えて挑戦できる環境を頂けた。

また、博士課程に進学した利点として、
在学生数が多い応用化学科において個人個人に研究テーマがありディスカッションを通じて様々な分野の知識が身に付くことで、社内外のスタッフとの交流においても内容が理解できずに話についていけないということがないこと、
1つの研究テーマについて熟考することで論理的思考力を身につけることが出来、企業においてスピード感ある研究が求められる場面でも地力をつけていることで効率よく研究していくことが可能になった
のポイントをあげておられた。
以上を踏まえて、どの様な人生を歩みたいのかを考えて、博士課程進学は一つの選択肢としてじっくり考えて自分自身の進む道を選択してほしいとのメッセージを頂いた。

<質疑応答>

自分で実験を組んでいくことで大変だったと思ったことは:思った時にすぐにやりたいという気持ちが強くワクワク感があった。思った時に直ぐに動き始めた時に結果が伴わないことも多々あると思うが結果には必ず理由があることを突き詰める面白さをまた感じた。

講演者③;中村 夏希さん(東芝、門間研究室D3)
演題;『社会人博士に至るまで』

中村夏希さんは早稲田大学では物理化学(電気化学)専攻で修士課程で国際論文誌に第一著者としての研究論文を2報公開、小野梓賞受賞後企業に進まれ、研究所移転に伴い東京近郊に職場が配置転換されたのを機に博士後期課程に入学され、現在学位論文を取りまとめられている。現在の研究はイオン選択制の高い高分子フィルムを用いた効率性の高いリチウム-硫黄電池の開発である。

中村夏希さんは、修士課程の学生時代に論文投稿を既に行っていたことにより、博士課程にそのまま進んで研究を継続するより企業での新しいキャリア形成を求めて企業に就職という選択をされたが、一方で博士課程での研究推進についても強い興味を持っており論文投稿について学生に分かりやすく説明をされた。
学生時代に論文投稿する意義として、論文化出来るほどの成果ではないと考えたり論文にまとめるのが大変ではないかと躊躇したりする点について、学生時代に授業料を納付して学べる機会が与えられていないのにチャレンジし経験を積まないのはもったいないとのポジティブ思考で、論文誌も種類が多く、研究成果の内容に応じた投稿先を選ぶことや、現時点では評価されないと思われがちな成果であっても将来の糧になる可能性があること、また論文投稿の取りまとめのプロセスにおいて自身の研究成果の発表や公開を通じた成果の開示能力が身に付くといった利点を説明された。
そのためには研究の流れをしっかり見極めて十分な調査に基づき仮説を立て検証実験を実施することが重要で、結果分析とその発表により次の課題の見極めを行いまた十分な調査を実施することで研究を発展させていくことが出来ることを示された。
一方で、日本でのジェンダーギャップレベルは2021年次の調査においても先進国中で下位にある現実もあり、ライフイベントで研究活動の中断が発生する場合で企業内評価で有利に働かないなどの課題は存在することも指摘された。ただ、社会変動の大きな時代でもあり、将来を見越して有力な資格取得を考えるのも必要で博士課程でのスキルアップも考慮する選択肢であることを特に女子学生に向けてエールも送られた。

 <質疑応答>

社会人としてのキャリアを継続しながら学位取得を目指す選択肢について質問があり、社会人ドクターに関しても会社から学位取得のために派遣されてくるケースや中村さんの様に自分で希望して博士課程に進学される方もいることを説明された。中村さん自身は入社当初から博士課程を視野に入れていたことから、入社時にキャリアパスを設定する時に会社にも希望を出し、希望が通り社会人ドクターとして進学出来たので早めに動くことも一つの方法だと思うと回答された。
また、女子学生へのメッセージとして研究者を続ける過程でジェンダーギャップを感じたことはないとのこと。研究分野にもよると思うが全体数としてまだまだ研究機関においては女性数が少ない現実はあるがその点はポジティブに捉えているとのこと。

 

座談会

講演会のあと、講演者3名に加えて博士号を取得している卒業生と現在博士課程に在籍している在校生を交えてブレークアウトルーム6室に参加者を分けて、博士課程や関連する質問事項を取り上げ自由闊達な議論を実施した(20分間のブレークルームセッションを3回実施、参加者がなるべく多くの博士課程経験者から話を聞ける様に配慮した)。

座談会参加者は以下の通り(敬称略)

加藤      遼        西出・小柳津・須賀研究室出身
堀        圭佑      野田・花田研究室出身
大島      一真      関根研究室出身
伊知地   真澄      平沢・小堀研究室出身
徳江      洋        西出・小柳津研究室出身
山本      瑛祐      黒田・下嶋・和田研究室出身
村越      爽人      細川研究室出身
佐藤      陽日      細川研究室出身
梅澤      覚        木野研究室出身
吉岡      育哲      桐村研究室出身
村上      洸太      関根研究室出身
林        宏樹      門間研究室出身
中村      夏希      門間研究室
金子      健太郎   野田・花田研究室
齋藤      杏実      山口研究室
女部田   勇介      本間・福永研究室
林        泰毅      下嶋研究室
渡辺      清瑚      小柳津・須賀研究室
渡邊      太郎      木野・梅野研究室
曹        偉        桐村研究室
中軽米   純        細川研究室
加藤      弘基      山口研究室
松田      卓        関根研究室
疋野      拓也      下嶋研究室
クラーク   ヒュー     細川研究室

博士後期課程学生への支援体制:基盤委員会 斎藤ひとみ委員

斎藤ひとみ委員

応用化学会のサポートの目的は、経済的支援に加えて博士課程に進学したネットワークの強化にもある。2010年以降の博士後期課程修了者は約90名に達し、進学者の内訳は内部進学が85%、他大学からの編入が6%、社会人が9%であり、ほとんどが修士課程からそのまま博士後期課程に進学している。学位取得後の進路としては過半数が企業に就職している。早稲田応用化学会では、早期から博士人材との交流機会を増やし、博士後期課程に関する真の情報を共有することで、様々なキャリアパスを示す体制を構築している。
博士課程学生の支援体制としての奨学金制度は学外のプログラムとして貸与型、給付型などあり、学科内の奨学金制度は全て給付型で応用化学会の奨学金制度は充実している。学内では早稲田オープンイノベーションエコシステム挑戦的研究プログラムも新設された。奨学金制度を有意に活用して研究室生活の充実を達成頂きたいと考えている。世界的にも博士人材の需要は高くなっており、日本でも博士人材への需要は増加傾向にあることの説明があった。また、応化会奨学金制度は充実してきているので、対象を学部学生にも広げて博士課程に進学する学生を主に審査、奨学金供与を実施していく。

閉会挨拶:橋本 正明 副会長

橋本正明副会長

本日は大変内容の充実した、また意味のある催しを開催できたと思います。この企画を推進し、ご協力いただいた方々、お話をしてくださった博士の皆様に心からお礼を申し上げます。
いくつかの座談会に加わって、印象に残った質問に、いつのタイミングで博士進学を決めたか、また親にその進学をどのように説得したかというものがありました。
確かに私の世代もそうですが、皆さんのご両親の世代には、世の中に早く出て現場を知ることが第一という考え方がありました。戦後のかなり長い期間、日本を支えてきたエンジニアに対しては、自分の働く現場の知識をはやく身に着けて、その知識をベースとして、その生産性(効率)や品質、安全を日々改善し、国際的な競争力を築くことが使命でした。トヨタはまず顧客のニーズをよく知ること、自分の工場の現場の状況をよく見ることから継続的な日々のカイゼンに取り組み、競争優位を築きました。
しかし今日では状況が全く変わってきています。生産現場の機械化や自動化も進み、またISOをはじめとする管理システムが普及定着してきた結果、一定のフェーズ内における新たな改善は限定的になってきました。改善だけで大きな競争優位を得ることは難しくなっています。
今日の競争優位は、従来の制約であったものを飛び越えていく、言い換えれば従来より更に上位のフェーズにステップアップする新しい発想や技術が必要になっています。そこに博士人材の活躍が期待されています。国際間において学術論文数や被引用論文数が競争力の一つの指標になっているのはこうした背景からです。
博士になるというのは、一つの領域で先端の研究に携わるということです。先端の経験、即ち一つの山の頂上から周囲を見渡す視点を持つという経験は非常に大切で、社会に出て何か仕事上のミッションを与えられた時に、目先の作業課題ではなく、高所から全体を俯瞰するという視点をもって、大きなブレークスルーやジャンプアップの可能性を追求できるからです。
現在はこうした能力が、国や企業の競争力の基盤になっています。
皆さんの将来の活躍の可能性を広げるためにも、博士進学を選択肢の一つとして是非お考えいただきたいと思います。

博士人材交流会

講演や座談会にご参加いただいた博士人材の皆様にお集まりいただき、今後の開催に向けたご意見を収集する目的と、博士課程の皆様や博士号取得後社会で活躍されているOB/OGの皆さまとのコミュニケーションの場として交流会を開催した。今回はSpatial Chatをコミュニケーションツールとして設定し、自由に懇談していただいた。

Spatial Chat

(早稲田応用化学会 基盤委員会、交流委員会、広報委員会)

以上

第7回学生企画フォーラム

12月4日(土)にオンラインにて第7回学生企画フォーラムが開催されました。本会は学生が学生のために企画・運営を行うフォーラムです。
今回は富士フイルム株式会社のご協力のもと3名の社員の方にご講演いただきました。

第7回学生企画フォーラム の学生HP ⇒ 詳細はこちら

 

2021年度 企業が求める人材像


開催日 : 2021年11月20日 15:00-17:15
会場  : 西早稲田キャンパス 52-302ほか(オンライン併用)

本年より企業が求める人材像については若手会員を中心とした企画に移行している。
今回は若手会員定期交流会とのジョイントイベントということで総勢50名の参加者となった。
(内訳:B1:8名、B2:6名、B3:9名、B4:2名、M1:5名、M2:3名、卒業生10名、応化会各委員会等によるオンライン参加7名)

なお学生ホームページには学生会員からの報告が掲載されている ⇒ こちら

開会の挨拶
開会に先立ち、下村啓副会長より下記の挨拶があった。

開会の挨拶 下村啓副会長

これまでに和田先生が中心になって進めてきましたこの「企業の求める人材像」の会ですが、今年は応化会の若手の皆様と学生の方々が新しい企画を考えてくれました。感謝申し上げます。
さて早稲田応用科学会は今から1年半後の2023年5月に100周年の節目を迎えます。私たちはこの100周年を機会に次世代に向けた応化会活動に多くの皆さんの力を結集させようとしています。
次の100年に向け応化会が早稲田大学はもとより、日本・世界の発展に貢献する活動を行い、その活動と共に会員の皆さんの参画が呼び起こさせるようにしたい。
この次世代に向けた応化会活動には今日ここに参加されている若手会員、学生の皆さんの行動が不可欠です。次世代のあるべき姿を指し示すのは皆さまであろう、又そうあるべきだと思います。本日の会もそのような趣旨に沿ったものと思います私たちは皆様の活動を支援しつつともに次の世代に進んでいきたいと考えています。今日の会の取り組みが次世代への第一歩となることを祈念して私の挨拶といたします。

テーマ:ストラテジー時代に求められる様々なリーダーシップの視点

イントロダクション

リーダーシップ論について劉 雲龍さん(新56、酒井・小堀研。三菱ケミカル株式会社、早稲田大学大学院商学研究科・博士後期課程商学専攻)より、説明があった.

今回のワークショップの前提としてリーダーシップとして持っているイメージをキーワードからピックアップしてディスカッションにつなげている。リーダーシップに関して画一的な正解は存在しないため、種々のリーダーシップについての考え方を共有、議論することで理解を深めることが出来るが、共通項として周囲との「関係性」重視であることがあげられる。

リーダーシップ論については、1940年代から米国などで論じられており、1990年代以降は、変化、影響、動機づけの3要素を兼ね備えるなどの提示もされているが、学術的な定義は未だに完全には定まっておらず、時代とともに変化し、進化していることをその研究の変遷とともに説明があった。

早稲田大学においても、卒業生が様々なリーダーシップモデルや、リーダーシップに関する持論等を提唱しているが、リーダーシップを発揮する行動規範として目標設定・共有、率先垂範、相互支援を通じたリーダーシップを発揮するための必要な要素についても言及された。

ワークショップ
今回のワークショップ参加者に対して事前に自己分析を実施した。コントローラー型、プロモーター型、アナライザー型、サポーター型にそれぞれカテゴリー分けし(以下参照)、以下のテーマについてOBチームも含めて5グループにてディスカッションを行った。

カテゴリー
コントローラー型:常に自分が判断する立場にいたいと望み、自分をコントロールする人に意識的、無意識的にかかわらず反発します。
プロモーター型:他者に影響することを大切にしています。
サポーター型:人の期待に応えようと行動し、対立を避ける傾向があります。
アナライザー型:自分の行っていることが「正しい」と実感できるとき、彼らの行動は促進されます。
課題:『早稲田応用化学会からの寄付講座を新たに作るとしたらどの様な講座(形式及び内容等)にするか』

グループ内での議論に際し、参加者それぞれに役割分担を設定しそれぞれのスタイルでのリーダーシップを体感できるように配慮されている:
リーダーシップスタイル:
先駆者スタイル:チームの成果を高めるために、他の人 に取ってほしい行動をまず自分が取る、また、まわりから批判されそうなアイディアでも提案してみる
司会者スタイル:チームメンバーに話しを振ることでチームメンバーのアイディアを引き出し、話してもらうことでメンバーの 魅力を引き出す
航海士スタイル:チームの議論の方向性を決め、議論が脱線した場合に話しを戻す
補強者スタイル:チームが必要とする支援を行い、地味ではあっても重要なサポート役を担う
応援者スタイル:チームメンバーを精神的に支援、そのたゆまぬ努力を積極的に応援する
提案者スタイル:議論に必要と思えるアイディアを積極的に出し、成果に近づくように様々な視点から提案を行う

議論した内容はパワーポイント(最大5枚)に纏め、各グループの持ち時間6分の中で3分説明、2分質疑応答、1分纏め・振り返りの役割分担を設定した上でプレゼンテーションするスタイルを取り参加者全員に対して共有を行った。

各グループのプレゼンテーション

参加者からは「環境問題について」応化会関係者に限定せず、環境省などのプロフェショナル領域から広く講師を招聘して充実した議論を実施する、「将来設計」としての社会保障や資産形成などについてのナレッジインプット、「就職活動に向けた講義」として進路決定の様々な選択肢に対して企業の取り組みや交渉術などそれぞれ有用な知見を共有して頂く、「化学業界におけるデータサイエンスの活用」としてあらゆる文化でDX活用の事例としてビッグデータの取り扱いと具体的な化学領域への反映について、など様々な検討内容が紹介された。

まとめ
劉さんから早稲田大学と東京工業大学におけるディプロマポリシーの紹介および実行軸・思考軸を基調とした将来設計(1枚の未来地図)をを作っていったらどうかとの提案があった。今回はSTEP1として目標設定をテーマとしてグループワークし、次はSTEP2としての自己認識について理解を深めていければよいと考えている。
また、戦略力についてもあわせて説明があり、方法論としての戦略力ではなく自己にその力を付けるために道筋として備えておくべき力について紹介があった。

今回のグループワークについて最後に北村さん(B1)より、自分の気がつかない能力の使い分けの必要性と経験知の必要性、自主性とメタ認知についても意識の重要性を認識したとの感想が述べられた。

開会の挨拶
橋本副会長より以下の閉会の挨拶があった。

充実したディスカッションが出来ていた様に思います。リーダーシップは必ずしもチームだけでなく自分自身のマネジメントにおいても重要です。自分の実現すべき姿(Vision)、使命(Mission)や大切にする事(Value)を設定して自分をリードすることがまず出発点です。自分自身に対する優れたリーダーは、チームや組織においても優れたリーダーになります。特に海外の人がメンバーのチームをリードするような場合には、日本人同士のような阿吽の呼吸が効かないので、初めにチームとしてのこの三つ(Vision,Mission,Value)をクリアにして明示的に共有し、問題が起こった時にはここに立ち帰ってすり合わせをして、メンバーの納得のもとでチームをリードすることが必要です。これから海外を含めリーダーシップを発揮して活躍する機会の多い若い人たちには是非これを意識して頑張っていただきたいと思います。この企画を計画し実現させて下さった学生委員会、若手部会の皆様に感謝致します。

Zoom参加者

今回の企画開催にあたり対応された事務局メンバー:
B1:磯貝、北村、B2:石崎、内藤、B3:近藤、高田、佐々木(淳)、B4:岡、M1:西尾、本村、LD2:疋野
卒業生:神守(新69)、政本(新68)、尾崎(新65)、大山(新64)、清川(新63)、守屋(新57)、劉(新56)
(報告:学生広報班、広報委員会 加来恭彦(新39))

2021年早稲田応化展

2021年11月16日から17日に掛けて対面式では2年ぶりになる早稲田理工展・応化展が開催されました。感染拡大防止の観点から入場制限を設定しながらの理工展・応化展になりましたが多くの来場者を得て盛況な理工展になっていました。

例年、応化展は実験班、展示班、屋台班の3本立てで活動しているそうですが、今年は屋台班の活動は取りやめになり実験実演と展示の2本立てで開催されました。

実験班

56号館502実験室にて以下の4タイプの実験実演を実施しました。

【1】ケミカルライト

市販のケミカルライトにも使用されている蛍光色素であるローダミンBとエオシンYを使った実演を行っていました。病理診断のための組織染色にも応用される色素ですが、視覚的には暗所における発光実験は来場者に対するインパクトがあったと思います。基底状態と励起状態の分かりにくい説明も丁寧に来場者に対してされていました。

【2】色付きクリスタルグラス

塩化コバルトや塩酸銅の結晶の色とクリスタルガラスに取り込んだ際の色の変化を含めた説明と実演と実施していました。来場者が直接加熱したガラスに触れることが出来ないため説明が多めの実演ではありますが色付きガラスの原理について来場者に分かりやすく説明をされていました。

【3】人工イクラでスノードームを作ろう

アルギン酸ナトリウム水溶液におけるカルシウムとのイオン交換によりアルギン酸が凝集する性質を使い、アルギン酸ナトリウム水溶液にあらかじめ加えてあった色素をゲルに着色させることで人工イクラを合成する実験、実演ですが用意されている色のバラエティが多く、見た目にも華やかな展示となっていました。

【4】芳香剤を作ろう

吸水性高分子であるポリアクリル酸に香料を添加した水溶液を加えることでゲルに香料を保持させる実験、展示では何種類もの香料が展示されており、水溶液を着色することで視覚にも嗅覚にも訴えることが出来るバラエティに富んだ実演が行われていました。生活用品を中心として幅広く使われている吸水性高分子について実験担当の学部生が実験書を読み込んで理解した内容の説明も熱量を感じました。 

初日は午前中に一日分の整理券を配布してしまったため、午前の遅くからゆっくり来場された方は既に一日分の整理券を配布し終えている状況でしたが2日目には午前の分と午後の分の切り分けを実施したため来場者の待ち時間の改善が見られました。理工展における実演展示の多くは応化会によるものだったため、来場者の注目度も高かったように思いました。

展示班

53-204教室にて応用化学科の紹介として実施されました。

実験展示の人気が高かったことから人数調整の関係で実演に参加出来なかった来場者に対して、展示班は有機溶媒を一切使わない水道水を使った実演が可能な界面活性剤の応用によるシャボン玉の展示及び実験班でも扱っていた吸水性高分子の実演を行い多くの小中学生を含む来場者が学部生の指導のもと実験器具に触れることが出来ていました。

その他に学科の紹介として研究室での研究テーマ、学部生が使用している物理化学や実験指導書、実験ノートの展示及び応用化学科のカリキュラムに周期律表に記載されている各元素の視覚的特徴や性質などが詳述されている資料の展示など盛りだくさんで、久々の応化展で活気がまた戻ってきた印象を受けました。

学生委員会からも報告も投稿されています。学生委員会からの記事も参照ください。

広報・加来恭彦(新39)

早稲田応用化学会主催 第2回 先輩博士からのメッセージのご案内

2021年12月18日(土)13:00~16:00 (Zoomによるリモート開催)

前回8月に開催した「第1回 先輩博士からのメッセージ」で博士後期課程を身近に感じ、進学にご興味を持たれた方もいらっしゃるかと思います。今回は社会でご活躍されている先輩博士に、在学中の様子から学位取得後のキャリアパスまで幅広くお話ししていただき、学部生及び修士課程学生の皆様と交流する会を開催することといたしました。

普段はなかなか接する機会のない先輩博士と直接話すことができる機会ですので、奮ってご参加くださいますよう、お願い申し上げます。

講演者①;加藤 遼さん(中央大学助教、2017 西出・小柳津・須賀研究室 博士修了)
演題;『博士号を“取るまで”と“取ってから”』

加藤 遼さん

講演者②;堀 圭佑さん(住友化学、2020 野田・花田研究室 博士修了)
演題;『企業研究者という選択』

堀 圭佑さん

講演者③;中村 夏希さん(東芝、門間研究室D3)
演題;『社会人博士に至るまで』

中村 夏希さん

座談会参加予定者リスト
<講演者>
・加藤 遼さん    中央大学助教、2017 西出・小柳津・須賀研究室(高分子化学部門) 博士修了
・堀 圭佑さん    住友化学、2020 野田・花田研究室(化学工学部門) 博士修了
・中村 夏希さん   東芝、門間研究室(応用物理化学部門) D3
<OB/OG>
・大島 一真さん  九州大学助教、2015関根研究室(触媒化学部門) 博士修了
・伊知地 真澄さん 三菱マテリアル株式会社、2017平沢・小堀研究室(化学工学部門)、博士修了
・徳江 洋さん   三菱ケミカル株式会社、2017西出・小柳津須賀研究室(高分子化学部門)、博士修了
・山本 瑛祐さん  名古屋大学助教、2018黒田・下嶋・和田研究室(無機化学部門)、博士修了
・村越 爽人さん  塩野義製薬株式会社、2019細川研究室(有機合成化学部門)、博士修了
・佐藤 陽日さん  三井化学株式会社、2019細川研究室(有機合成化学部門)、博士修了
・梅澤 覚さん   長谷川香料株式会社、2020木野研究室(応用生物化学部門)、博士修了
・吉岡 育哲さん  学校法人早稲田大学 学振PD、2021桐村研究室(応用生物化学部門)、博士修了
・村上 洸太さん  三菱ケミカル株式会社、2021関根研究室(触媒化学部門)、博士修了
・林 宏樹さん   早稲田大学助教、2021門間研究室(応用物理化学部門)、博士修了
<博士後期課程>
・金子 健太郎さん D2  野田・花田研究室(化学工学部門)
・齊藤 杏実さん  D2  山口研究室(有機合成化学部門)
・女部田 勇介さん D2  本間・福永研究室(応用物理化学部門)
・林 泰毅さん   D1  下嶋研究室(無機化学部門)
・渡辺 清瑚さん  D1  小柳津・須賀研究室(高分子化学部門)
・渡邊 太郎さん  D1  木野・梅野研究室(応用生物化学部門)
・曹 偉さん    D1  桐村研究室(応用生物化学部門)
・中軽米 純さん  D1  細川研究室(有機合成化学部門)
・加藤 弘基さん       D1  山口研究室(有機合成化学部門)
・松田 卓さん   LD2   関根研究室(触媒化学部門)
・疋野 拓也さん  LD2  下嶋研究室(無機化学部門)

講演の日時、形式等

開催期日;     2021年12月18日(土)
講演形式;     遠隔会議用ソフト Zoomを使用したリモート講演
開会挨拶;     13:00~13:05
講演会・質疑応答; 13:05~14:35 (Zoom利用)
座談会;                   14:40~15:45 (Zoom Breakout Room利用)
応化奨学金の説明; 15:45~15:50
閉会挨拶;               15:50~16:00

その他 ;参加費無料.要事前申し込み(11月末締め切り)
     本講演ならびに座談会は日本語で実施いたします。

申し込み方法について

出席申し込みは、下記URLから11月末までにお願いします。
※申し込みの際は、wasedaメールのアドレスをご入力ください。
※今回のイベントは早稲田大学応用化学科学部1年~修士課程2年に在籍されている方が参加申し込みの対象となります。

    ⇒  https://forms.gle/BvkPS1jvfb6iUzCX9

参加申し込みをされた方には、ご入力いただいたwasedaメールアドレス宛に、参加のためのZoom情報 (URL、ミーティングID、パスコード)を12月15日頃に配信いたしますので、そちらからご参加をお願いします。

皆様、是非奮ってご参加下さい。
宜しくお願い致します。

――― 以上 ―――

(文責;交流委員会)

応化会学生委員会による学生企画フォーラム2021 

WEB開催のご案内

早稲田大学応用化学会 学生委員会委員長 西尾博道(修士1年)
学生委員会学部生部会部会長 髙田こはる(学部3年)

 旭化成株式会社様をお招きし催した第六回学生企画フォーラムに引き続き、今年も学生委員会が企画・運営するフォーラムを開催することとなりまし た。第七回目となる今回は、富士フイルム株式会社様の絶大なるご協力のもと、下記の通りWEB(ZOOM)で開催致しますので、多数ご参加をお願いいたします。

<正会員の皆様へ>

学生による企画・運営でございますが、日頃より学生委員会にご支援頂いております多くのOB・OGの皆様に参加して頂けますと幸甚です。

<学生会員の皆様へ>

本フォーラムは、応用化学の学び舎で培った「役立つ化学、役立てる化学」の理念のもと、社会でご活躍されている先輩の生の声を聞くことができますので、今後の学生生活のモチベーション向上や進路選択および将来設計の助けとなることを期待しております。是非、ご参加ください!

1.  講師

 講師1  (会社概要紹介): 澤田 真 様 

    • 2007年 早稲田大学大学院 応用化学専攻修了(黒田研究室)
    • 2007年 富士フイルム株式会社 入社
    • 2007年 富士フイルム株式会社 先端コア技術研究所
    • 2012年 富士フイルム株式会社 高機能材料研究所
    • 2016年 富士フイルム株式会社 人事部 技術系採用グループ
    • 現在に至る

 講師2 : 村上 達也 様

    • 2009年 早稲田大学大学院 生命理工学専攻修了(清水研究室)
    • 2009年 富士フイルム株式会社 入社
    • 2009年 富士フイルム株式会社 有機合成化学研究所
    • 2009年 富士フイルム株式会社 医薬品・ヘルスケア研究所
    • 2018年 富士フイルム株式会社    バイオサイエンス&エンジニアリング研究所
    • 現在に至る

 講師3 : 赤木 夏帆 様

    • 2021年 早稲田大学大学院 応用化学専攻修了(野田・花田研究室)
    • 2021年 富士フイルム株式会社 入社
    • 2021年 富士フイルム株式会社 精密プロセス技術センター
    • 現在に至る

2. 日時

2021年12月4日(土)15:00~17:30 (受付開始 14:45)

3. 当日のスケジュール

14:45-15:00      zoom受付 
15:00-15:15      開会の挨拶、注意事項説明、社員様紹介
15:15-15:25      会社概要説明
15:30-16:05      第一講演
16:10-16:45      第二講演
17:00-17:30      懇親会

 

参加申し込みはこちらから ⇒ https://forms.gle/LKNRxsfxpyTQDKnW8

来る 11月29日(月)までに申し込み願います。

 

2021年度 第2回若手会員定期交流会

8月7日(土)に第2回若手会員定期交流会をオンライン会議ツールZoomにて開催さされました。この会は第1回(5月15日開催)に引き続き主にB1~B3までの学生と若手OB・OGの交流を深める目的で行われました。初めに早稲田応用化学会の副会長も務められている平沢先生よりご挨拶をいただき、その後OBのお三方のご講演、テーマごとに分かれての懇談会という順で実施されました。
学生委員会のHPに報告が掲載されました。 ⇒ こちら

学生委員会