月別アーカイブ: 2017年3月

2017年度総会、先進講演会および懇親会のご案内 (会場変更と参加登録)

57号館2階201教室が確保できましたので、会場をこちらに変更いたします。  

2017年2月14日
早稲田応用化学会 会長 三浦 千太郎

今年は4月22日の土曜日開催といたします。又昨年に引き続き先進研究講演会を応用化学科と共催で開催します。応用化学科の研究に関する理解を深めて頂くために企画いたしました。万障お繰り合わせの上、ご出席いただきますようお願い致します。 出席申込は下記ボタンのLink先からお願いいたします。

総会、先進講演会、懇親会 参加登録はこちら

 

日 時:     2017年4月22日(土)13:00~19:00
場 所:    早稲田大学西早稲田キャンパス
                57号館2階201教室   55号館1階大会議室
                56号館1階カフェテリア(交流会)

※ 定期総会        13時00分~14時45分 

※ 先進研究講演会  15時00分~17時00分 

 「応用化学最前線-教員からのメッセージ」 プログラム

  1. 有機合成化学分野 山口潤一郎 准教授
       「演題 芳香族分子の新奇カップリング法・合成法の開発」
  2. 触媒化学分野 松方正彦 教授
       「演題 膜分離技術を用いた革新的化学プロセスの創生」
  3. 応用物理化学分野 本間敬之 教授
       「演題 テラワット級太陽光発電のためのプロセス技術革新」
  4. 応用生物化学分野 桐村光太郎 教授
       「演題 応用生物化学の新展開:KIS-BIOTECHNOLOGY」

※ 交流会(懇親会)  17時30分~19時00分               
              懇親会費 3,000円  (夫婦同伴の場合 5,000円)
              学生無料

総会会場、懇親会場では応化会HP掲載用の写真を撮影いたしますのでご了承願います。

以上

 

 

 

2017年度の関西支部(早桜会)総会のご案内


 2017年度の関西支部(早桜会)総会を下記要領で開催します。 ぜひご出席のほど、よろしくお願いいたします。

日時 2017年4月1日(土)
17:00 総会
18:00 懇親会
場所 中央電気倶楽部(大阪・堂島浜) http://www.chuodenki-club.or.jp/
大阪市北区堂島浜 2-1-25  06‐6345‐6351
総会  : 213号室
懇親会 : 特別食堂

 

総長招待とは

総長招待とは、毎年早稲田大学の学生として学術・芸術・スポーツなどの様々な分野で、特にめざましい活躍、すばらしい体験などをした学生の皆さんを総長が招いて、さらなる飛躍を願って、食事をとりながら親しく懇談する会です。

本年度、応用科学科から招待された3名とその功績は下記の通りです。

  • 早稲田応用化学会学生委員会
    安藤英悟君 修士1年  西出・小柳津・須賀研究室
    石原真由君 学部4年 菅原研究室
    福井宏佳君 学部4年 黒田・下嶋・和田研究室

  • 業績
    本年、創立百周年を迎える応用化学科のOB・OG会である早稲田応用化学会は、理工系で最もアクティブに各種イベントを開催し学科の発展にも貢献しており、中でも学生委員会は特に重要な役割を任され、数々の実績を示してきた。

2016年度 総長招待 学生の集い 報告

 左より 安藤英悟、福井宏佳、鎌田薫総長、石原真由

  3月16日、早稲田大学大隈ガーデンハウスにて、2016年度総長招待学生の集いが行われました。200名以上を超える招待者が一堂に会し、早稲田大学の鎌田薫総長を囲んで食事を楽しみました。応用化学会学生委員会からも、3名の学生(M1 安藤英悟、B4 石原真由、B4 福井宏佳) が学術院推薦者として招かれました。

 初めに鎌田総長からのご挨拶があり、乾杯をした後には鎌田総長と写真を撮ろうと長蛇の列ができ、われわれ学生委員もその列に並んで総長と写真を撮らせていただきました。

その後は、普段あまり交流のない様々な学部・学科から招待された学生たちと交流し、有意義な時間を過ごすことができました。

 会も終盤になり、招待された学生たちには記念品として招待者限定のUSBを授与されました。また、早稲田大学応援部の先導で、全員で校歌を1-3番まで斉唱しました。司会者の方の「早稲田大学校歌は第二の国歌である」という言葉が印象的でした。最後に学生部長からのご挨拶で会は締めくくられました。

 応用化学科は今年で100周年ということもあり、今回のイベントにわれわれ学生委員が招待されたことはとても名誉なことで、記念すべき経験だと感じました。

文責 石原 真由

各受賞者の研究テーマ

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水野賞受賞者

相田 冬樹 君

  • ジフェニルジスルフィドからのポリ(1,4-フェニレンスルフィド)合成とその酸化重合機構

松田 翔風 君

  • 磁気特性を制御したフェライトナノ粒子の磁気ハイパーサーミアおよびバイオテクノロジー応用

AHN, Seongki 君

  • Si-based anode on three-dimensional carbonaceous substrates for lithium batteries

伊知地 真澄 君

  • 反応晶析法による金および白金微粒子の粒径制御

ヴォダルツ ジギー 君

  • Fabrication of Ferromagnetic Nanostructures via Analysis and Control of Electrochemical Nucleation Process

加藤 遼 君

  • 高分子型水素キャリア:合成と電解水素化

佐川 直也 君

  • 新奇遠隔不斉誘導反応の開発と抗生物質coprophilinの合成への応用

佐々田 哲人 君

  • レドックス活性をもつ超分子とその電荷輸送・貯蔵能

孫 瑩瑩 君

  • In-situ analysis on interfacial nano-structures and reactions by using surface-enhanced Raman spectroscopy

徳江 洋 君

  • 電荷貯蔵材料としてのラジカルポリマーとそのレドックスメディエーションに基づく電荷輸送

矢部 智宏 君

  • Low-Temperature Catalytic Methane Conversion Using Carbon Dioxide in an Electric Field

 

水野敏行奨学金受給者

牛木 涼友 君

  • Pt,Feイオンを交換したゼオライトを用いた低級炭化水素の転換反応

王 宇 君

  • アイソタクチックポリアクリロニトリルの精密合成およびその誘電特性

佐藤 尚人 君

  • シラノール基の水素結合を利用したシロキサン系結晶性多孔体の精密合成

堀 圭佑 君

  • カーボンナノチューブスポンジ膜への硫黄包含によるリチウム硫黄電池正極の開発

 

里見奨学金受給者

池 勇樹 君

  • 超音波照射によるL-アルギニン塩酸塩の核化誘導および多形制御

小栗 輔矩 君

  • 低温での電場印加反応場におけるメタンのTri-reforming

 

中曽根荘三奨学金受給者

川井 拓真 君

  • 優れた電荷貯蔵能を有するアントラキノンポリマーの合成と電気化学特性

丸尾 浩史 君

  • 電気化学反応におけるポリビオロゲン/酸化亜鉛複合体の形成と電荷貯蔵能

 

応用化学会給付奨学金受給者

池 勇樹 君

  • 超音波照射によるL-アルギニン塩酸塩の核化誘導および多形制御

 

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2016年度 応用化学専攻 褒賞・奨学金授与式 Gallery

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酒井先生 講演趣意 (2017年3月9日)

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備蓄·緊急投与が可能な人工赤血球製剤の実用化を目指す研究 

酒井宏水 教授

血液中に存在するタンパク質のうち、最も沢山あるのが酸素を結合するヘムタンパク質のヘモグロビン(Hb)で、その濃度は12 – 15 g/dLである。血液のもつ機能のうち、酸素の輸送が生命の維持にとって如何に重要であるかを示している。このHbは赤血球内に高濃度(35 g/dL)に封じ込められている。最も沢山あるタンパク質であるにも拘らず、赤血球から一旦漏出すると、様々な副作用(毒性)を示す。赤血球は進化の過程で酸素輸送に専念するために核を捨ててきた細胞と言われている。赤血球は球形ではなく両凹円板型(満たされない袋)のため変形能があり、自身の長径(8 µm)よりも細い毛細血管 (〜 4 µm)でも変形して通過できる。酸素のみならず二酸化炭素の運搬にも寄与し、また血液の全容積の50%近くを占有し、血液レオロジーの支配因子でもある。巧妙に設計され機能する本物の赤血球には及ばない点もあるが、我々は、赤血球と同等の酸素輸送機能をもつ微粒子:人工赤血球(ヘモグロビン ベシクル, Hb-V)の濃厚分散液をつくり、これを新しい医薬品として実用化を目指す研究を進めている。この人工赤血球は、早稲田大学で開発されたものである。 人工赤血球は本物の赤血球を凌ぐ性能もある。① 加熱処理(60℃)・ナノフィルトレーションを経た高純度Hbを用いるので、血液型がなく、病原体を含まず、② リポソーム粒子表面のPEG修飾と脱酸素化により2年間の備蓄が可能であり、いつでもどこでも必要時に投与できること、③ 小粒径(250 nm)で血漿層に均一に分散して流動し、赤血球が通過出来ない狭窄血管なども通過できること、などである。また、④ 赤血球と同じ細胞型(カプセル)構造と最適粒子径により、Hbと内因性NO, COとの反応を抑制すること、⑤ 優れた血液適合性を有し、老化赤血球と同様に最終的にRESに捕捉され分解・排泄されることが明らかになっている。人工赤血球の効能として、⑥ 出血性ショック、あるいは制御不能出血に対する投与では赤血球輸血と同等の蘇生効果を示すこと、⑦ 小粒径の特徴を活かすことにより、脳梗塞モデルにおいて梗塞巣を縮小すること、皮弁モデルの虚血領域の酸素化と創傷治癒効果が得られること、妊娠中毒症モデルにおいて胎盤の狭窄血管を経由し胎仔に酸素を供給すること、⑧ 摘出臓器の灌流液として有効であること、他方、⑨ 一酸化炭素(CO)を結合したHb-Vの投与では、COの徐放により虚血再灌流障害の低減や細胞保護効果を示す(毒をもって毒を制する)こと、などが明らかになってきた。

現在、本研究は日本医療研究開発機構(AMED)臨床研究・治験推進研究事業として推進され、アカデミアのコンソーシアムが主体となって研究を進め、治験に橋渡しすることを目指している。

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2016年度 応用化学専攻 褒賞、奨学金 授与式

2017年3月9日(木)午後3時30分から理工学術院西早稲田キャンパス62号館W棟1階大会議室にて下嶋敦准教授の司会により式次第に則り2016年度 応用化学専攻 褒賞、奨学金 授与式が執り行われました。

司会 下嶋敦准教授

式次第

先ず、開会にあたり松方正彦主任教授からそれぞれの褒賞・奨学金の成り立ちを説明され、「応用化学科、応用化学専攻の数多くの諸先輩方のお気持ちによる褒賞、奨学金の重みを、受賞者の皆さんには噛みしめ欲しいと思います。」 との挨拶を頂きました。

松方正彦主任教授

引き続き大学院先進理工学研究科長 若尾 真治教授から祝辞として、「応用化学科は、1917年に本科として設立してから、100年を迎える非常に歴史のある学科で、卒業生には世界規模での活躍があるとともに母校への多大な寄与もある伝統の重みがあります。若い方々はこの重みを励みと思って次の100年に是非繋げてもらいたいと思います。」とのお言葉を頂きました。

先進理工学研究科長 若尾真治教授

水野賞、水野敏行奨学金、里見奨学金、中曽根荘三奨学金、応用化学会給付奨学金 授与式

大学院研究科長の若尾 真治教授から、水野賞が、松方主任教授から水野敏行奨学金、里見奨学金、中曽根荘三奨学金、応用化学会給付奨学金が、各表彰、奨学金受給者一人ひとりに賞状、証書を授与されました。

  • 水野賞受賞者

相田 冬樹 君、松田 翔風 君、AHN Seongki 君、伊知地 真澄 君、ヴォダルツ ジギー 君、加藤 遼 君、佐川 直也 君、佐々田 哲人 君、孫 瑩瑩 君、徳江 洋 君、矢部 智宏 君 

  • 水野敏行奨学金

牛木 涼友 君、王 宇 君、佐藤 尚人 君、堀 圭佑 君、

  • 里見奨学金

池 勇樹 君、小栗 輔矩 君

  • 中曽根荘三奨学金

川井 拓真 君、丸尾 浩史 君

  • 応用化学会給付奨学金

池 勇樹 君

 

来賓ご祝辞  早稲田応用化学会会長 三浦 千太郎 様

三浦千太郎 応化会会長

 三浦会長からは「本日は本当におめでとうございます。ご案内のように早稲田大学応用化学科には大変多くの褒賞制度が作られてきており、諸先輩達の学生を支援する非常に強い、そして稀有な思いがこれらの充実した制度を作り上げてきたものであります。本日受賞された皆さんは早稲田大学の誇るべき人材でありますが、この制度の恩恵に預かったお返しに、後輩達への責務を今日から担っていくと言うことをお考え下さい。そして、いずれ皆さんも社会に出て行くわけで、それなりに経済的な自立が出来た折には、是非今日の日を思い起こしてください。」とのご挨拶を頂きました。

受賞者代表挨拶 AHN Seongki君 

AHN Seongki君

受賞者を代表して、AHN Seongki君から「このたび水野賞を応用化学専攻より授かる幸運に恵まれ、受賞者一同身に余る光栄でございます。そして今回の受賞および博士の学位の取得は、9年間に亘り化学の面白さをご教授いただいた諸先生方、応用化学科を支えてくださいます諸先輩方のお蔭であり、厚く御礼申し上げます。このような素晴らしい賞をいただいたことに対して、水野敏行様ならびにご遺族の方々に深く感謝し、より一層の精進していくことを誓います。」 との代表挨拶がありました。

記念講演会  奈良県立医科大学 医学部 教授 酒井 宏水 先生 

奈良県立医科大学 酒井 宏水教授

「備蓄・緊急投与が可能な人工赤血球製剤の実用化を目指す研究」とのタイトルで、ご自身の歩んだ道筋の解説を交え、研究に取り組む姿勢や新しい分野への挑戦について、今後社会に踏み出す学生・研究員に向けて分かりやすく解説をしていただきました。

特に印象に残ったスライドの中の言葉を下記に示します。

  • 「研究に没頭する時間を頂けたことに感謝。
  • 研究室の先生方、先輩、後輩に感謝。
  •  共同研究者に感謝。
  • 両親、家族に感謝。
  • 継続は力なり。
  •  同じ対象でも、視点を変えると色々なことがわかってくる。
  •  同じ対象でも、継続してやると、体系づけることができる。」 

本題の趣意は下記ボタンから

  

引き続き、各受賞者の対象論文のポスター発表が行われました。

    • 水野賞受賞者
    • 水野敏行奨学金受給者
    • 里見奨学金受給者
    • 中曽根荘三奨学金受給者
    • 応用化学会給付奨学金受給者

 懇親会 

懇親会は、ポスター発表に引き続き中会議室にて開催されました。記念講演をされた酒井教授を交えて和やかに談笑の輪が広がり、予定通り19時過ぎにお開きとなりました。

 

文責・広報委員会 井上健(新19回)