この特集号(Total synthesis of natural products: Kuniaki Tatsuta Special Issue)のFOCUSには以下のように記されています。
長い研究活動を通して成し遂げられた102の全合成を祝して複雑な天然物全合成の第一人者である竜田邦明教授にThe Journal of Antibiotics March 2013特集号を捧げる。
この特集号には、102の天然物全合成すべての投稿論文一覧表およびそれらの構造式年表を組み入れて竜田邦明教授ご自身が作成した『四大抗生物質および関連抗生物質の全合成』と題する23ページにわたる総説が特集として掲載されています。
特集号の巻頭言に編集委員長で文化功労者である北里大学北里生命科学研究所の大村 智先生が以下のような御祝の言葉を記されています。
「輝かしい研究業績を残し、この雑誌の発展に貴重な貢献をしてくださった竜田邦明先生の栄誉を祝してThe Journal of Antibiotics 特集号を刊行できることは本誌の編集委員長として限りない喜びであります。
この特集号は、天然物有機化学の研究者から数多くの論文を受領でき、この発刊をまさに意味あるものにしてくれたことは大変幸せです。」( 詳しくは→pdf巻頭言)。
更に、巻頭言序文に編集担当者の御祝の言葉が掲載されています(→pdf巻頭言序文抜粋)。
竜田邦明栄誉フェローが全合成された天然物Neamine(1967)からHibarimicinone(2012)までの102の構造式一覧(➙pdf構造式一覧)および掲載文献一覧(➙pdf掲載文献一覧)をご覧ください。
以上のように早稲田応用化学会会員である竜田邦明栄誉フェローは、「全ては全合成から始まる」をモットーとしてほぼ50年間にわたって新しい合成法を開発、駆使して102の天然物全合成を成し遂げてきた研究業績を『四大抗生物質および関連抗生物質の全合成』と題する総説に纏められ特集号として発刊されたことは誠に喜ばしいことで、ドクタートータルシンセシス(Doctor Total Synthesis)と称される世界的有機合成化学者の面目躍如たるものです。教育者としても長年に亘たり有能な人材育成を行いつつ、多くの有用な医薬品の開発に寄与し、実用化してきた研究業績等の今後の発展と、更なる受賞を目指してご尽力されることを願ってやまない。