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2023年度 応用化学専攻褒賞・奨学金授与式

2023年度の応用化学専攻褒賞・奨学金授与式が2024年3月7日木曜日に、西早稲田キャンパス63号館2F04室にて開催されました。

 

山口潤一郎先生の開会の辞・司会で開会し、鹿又宣弘大学院先進理工学研究科長のご祝辞があり、引き続いて水野賞、水野敏行奨学金、応用化学会給付奨学金、中曽根荘三奨学金、里見奨学金、森村豊明会奨励賞の6つの褒賞・奨学金授与式が行われた。 各褒賞・奨学金の受賞者は、賞状を鹿又先生より直接手渡され、自分たちへかけられた期待と、その使命を強く感じて受領した。
応用化学会給付奨学金については、博士進学者へのサポートを強化するために早期に学部生からの支援を行うことが2022年度定期総会で承認されたが、今回の受給者6名のうち学部奨学生4名が含まれている。

お祝辞 鹿又宣弘大学院先進理工学研究科長

各賞の授与

引き続いて、応用化学専攻主任の下嶋敦先生よりご祝辞を戴いた。

応用化学選考主任下嶋 敦先生のご祝辞

来賓の方からのご祝辞として、水野家代表(元応用化学会会長)の河村宏様より、ご父君の水野敏行様の熱い志によるご遺言により始められたこの奨学金についての説明とともに奨学生に対する期待とお祝いのお言葉があった。引き続いて応用化学会の橋本正明副会長、里見奨学会常務理事の辻正太郎様、森村豊明会代表理事種村均様よりご祝辞を戴いた。

水野家代表(元応用化学会会長)河村宏様のご祝辞

橋本応化会副会長・奨学生選考委員長より祝辞

 応用化学会橋本副会長の祝辞

里見奨学会常務理事の辻正太郎様よりご祝辞

森村豊明会代表理事種村均様のお祝辞

受賞者の代表として水野賞受賞者の加藤弘基君より御礼と今後の決意を述べる挨拶があり、授与式は閉会となった。

水野賞受賞者の加藤弘基君の謝辞

閉会後には、応用化学科逢坂教授のもとで研究を進められた高井まどか先生(現在 東京大学大学院工学系研究科教授)により「表面界面を駆使したバイオデバイス開発」と題する記念講演会があった。大学時代の経験をご紹介され、バイオインターフェースの設計・制御による高機能医療デバイスの研究・開発にいたる各ステップのお話は学生諸君はじめ出席者にとって大変刺激的であり、興味深い内容だった。

高井まどか教授によるご講演

 

早稲田応用化学会中部支部総会及び第21回交流講演会のご連絡

早稲田応用化学会中部支部の2024年度活動としまして、総会および関根 泰 教授を名古屋にお迎えしての講演会を計画しました。関根先生のご講演は会員皆様にとって大変参考になるお話を聞くことができる貴重な機会です。是非ご参加頂きますようご案内致します。
なお、今回の講演会は対面形式とオンライン形式のハイブリッドで開催します。また対面形式では親睦会も予定しております。会員の皆様の活発な交流の場になることを期待しておりますので、ご参加頂ければ幸いです。

早稲田応用化学会中部支部
支部長  友野 博美

1.日時: 2024年4月13日(土) 14:30-19:30 (親睦会含む) (受付開始14:00)

2.場所: ウインクあいち(愛知県産業労働センター) 1309号室 

https://www.winc-aichi.jp/access/

3.中部支部総会: 14:30~ (対面形式)

(1)議事内容

・23年度活動報告及び24年度活動計画案協議

・23年度決算報告及び24年度予算案協議

・2024年度中部支部役員会のメンバー構成

・若手部会活動方針、講演会のハイブリッド化の考え方

4.講演会: 15:30~17:00(質疑応答含む) (対面形式とオンライン形式のハイブリッド)

(1)講師: 関根 泰 教授

(2)演題: 「カーボンニュートラルに向けたトランジション・GXとエネルギー・化学分野の今後」

5.写真撮影、親睦会: 17:00~19:30 (対面形式)

(1)場所: 講演会と同じ1309号室

(2)親睦会会費: 3,000円/人 

(親睦会にご参加頂ける方は当日に現金にてお支払いをお願いします。)

6.参加申し込みはこちらから ➡ https://forms.gle/KEXd8Wey91Ffh1TLA

・準備の都合上 4月6日(土)までにお申し込みをお願いします。

・講演会へオンライン形式でご参加頂ける方には別途招待URLをご連絡いたします。

・お問い合わせ先: 応用化学会中部支部 担当  植村裕司 

E-mail; yujiuemura.7112@outlook.jp

7.講演内容:

地球は物質として見ると閉鎖系で、現在の我々の暮らしは3億年の地球の遺産である化石燃料に依存しており、再生可能エネルギー導入はまだ全エネルギーの1割に満たない。PV、風力、バイオマスは主要な再生可能エネルギー源であるが、天候変動や地域による制約がある。蓄電池や水素、アンモニア、有機ハイドライド、合成炭化水素などをうまく組み合わせて適材適所で利用し、カーボンニュートラルを実現していくことが肝要である。カーボンニュートラルを見据えて、これから我々が考えていく必要のあるエネルギー・化学について整理したい。

8.関根 泰 教授のご略歴:

・氏名(ふりがな) 関根 泰(せきね やすし)

・所属機関 早稲田大学 

・所属部署 先進理工学研究科応用化学専攻 教授・研究戦略センター所長

・専門研究分野 触媒化学

・略歴

・1993年 東京大学工学部応用化学科卒業

・1998年 同 博士修了  学位:博士(工学)

・1998-2001 同 助手

・2001年より 早大助手・講師・准教授を経て2012年より教授 現在に至る。

・2022年より 早稲田大学研究戦略センター センター長

・2011年より 現在まで JSTフェロー

・2018年以降現在まで JST「さきがけ」研究総括、文部科学省環境エネルギー委員、NEDO未踏チャレンジプログラムオフィサー、日本政府グリーンイノベーション関連の審議会の全委員、Elsevier Fuel誌プリンシパルエディター

・2020年より イギリス王立化学会フェロー(FRSC)

・受賞歴

2019年日本化学会学術賞、2020年文部科学大臣表彰科学技術賞、

2023年早稲田リサーチアワード 他多数

学内講演会のお知らせ
「A Journey in Late-Stage Functionalization Towards Isotope Labeling」

下記の要領で学内講演会が開催されます。

演 題 A Journey in Late-Stage Functionalization Towards Isotope Labeling
講 師 Gregory P J Perry
所属・資格 サウサンプトン大学・講師
日 時 2024年3月28日(木) 16:30-18:10
場 所 早稲田大学 121号館 コマツ100周年記念ホール
参加方法 入場無料、直接会場へお越しください。
対 象 学部生・大学院生、教職員、学外者、一般の方
主 催 早稲田大学先進理工学部 応用化学科
問合せ先 早稲田大学 理工センター 総務課
TEL:03-5286-3000

参考:https://www.waseda.jp/fsci/news/2024/02/09/29416/

学内講演会のお知らせ
「表面界面を駆使したバイオデバイス開発」

下記の要領で学内講演会が開催されます。

演 題 表面界面を駆使したバイオデバイス開発
講 師 高井 まどか
所属・資格 東京大学 大学院工学系研究科 バイオエンジニアリング専攻 教授
日 時 2024年3月7日(木) 16:00-18:30
場 所 西早稲田キャンパス 63号館2階04、05会議室
参加方法 入場無料、直接会場へお越しください。
対 象 学部生・大学院生、教職員、学外者、一般の方
主 催 早稲田大学先進理工学部 応用化学科
問合せ先 早稲田大学 理工センター 総務課
TEL:03-5286-3000

参考:https://www.waseda.jp/fsci/news/2024/02/08/29403/

2024年度定期総会・先進研究講演会・交流会(懇親会)のご案内-講師変更

先進研究講演会は、海外出張で不参加となりました花田先生に代わり、細川先生に講演をしていただくことになりました。

早稲田応用化学会会員の皆様へ

2024年2月

早稲田応用化学会 会長 濱 逸夫

今年は5月25日(土)の開催といたします。応用化学科の研究に関する理解を深めて頂くために、昨年に引き続き応用化学科と共催で先進研究講演会を企画いたしました。万障お繰り合わせの上、ご出席いただきますようお願い致します。
出席申込は、ご指定の住所へ4月末に応用化学会会報109号と共に送付いたします 「返信 用記入用紙」で返信頂くか、下記URLからお申込下さい。

https://forms.gle/KTxx4TCCuiEiCJpX8

尚、個人情報に変更のある方は、必ず 会報同封の「返信用記入用紙」の個人情報を修正頂き返送下さい。

日 時: 2024年5月25日(土)13:30-18:30
場 所: 早稲田大学西早稲田キャンパス
総会先進研究講演会会場:調整中
交流会(懇親会)会場:63号館1階ロームスクエア

 

※定期総会 13時30分~14時30分 

※先進研究講演会 14時45分~16時45分 

「応用化学最前線-教員からのメッセージ」 プログラム

1. 有機合成化学部門       細川 誠二郎 准教授

2. ものづくり工学部門 江口 美陽 准教授

3. 無機合成化学部門  菅原 義之 教授

※交流会(懇親会)  17時00分~18時30分 
懇親会費 3,000円(夫婦同伴の場合 5,000円)

総会会場、懇親会場では応化会ホームページ掲載用の写真を撮影いたしますのでご了承願います。

以上

宮崎研同門会の報告

■日時 :2023年12月9日(土)12:00~14:00

■場所 :日立目白クラブ

■参加者:19名(先生のご長男にもご出席いただきました。)

■内容:
会食では、2003年に亡くなられました先生および2022年に亡くなられました奥様を偲びながら卒業後の振り返り、今後の抱負など、和気あいあいとした雰囲気で、楽しいひとときを過ごすことができました。
この会を通して、同門諸氏の交流を深めることができました。
ご参加いただいた皆様並びに近況報告を寄せていただいた皆様に心より御礼申し上げます。
特に近況報告をいただいた方は宮崎研以前の武富研の先輩、外出が不自由になられた先輩、ご親族よりお亡くなりになられた先輩(青柳 栄三郎氏、荻 啓二氏、高氏久雄氏、坪井 彦忠氏、久枝 信一氏、杢 嘉雄氏、篠田 裕之氏、三矢 宗久氏、山田 宣久氏、大見 真也氏)のご連絡をいただきました。一方現役の方々は会社経営、教授、農業と多方面で活躍されておられます。

会は井上征四郎(62年卒)の開会の言葉を受け、増子豊忠先輩(62年卒)井上征四郎先輩(62年卒)の乾杯の音頭で始まった。出席の方の近況報告をいただき、柳原白蓮(悲劇の歌人)のお子様である宮崎先生の奥様のお話、学習院の華族子弟の寮(平成天皇もおられた)であった昭和寮、日立目白クラブにもおよんだ。大林秀仁先輩(67年卒)の締めで閉会した。

同門会の案内を会報に乗せていただいた応化会事務局の皆さんに御礼申し上げます

追伸 メールアドレスご連絡のお願い
同門会には通信費がかなりかかります。さらに来年からは封書が110円になります。さらに個人情報保護の関係から応化会に登録されていても同門会には情報開示できない状況です。つきましては宮崎研の皆様メールアドレスご登録いただけていない方はtmoaku@hotmail.co.jpまでメールいただければありがたいです。

以上

文責:芥川 立夫

学内講演会のお知らせ
「Playing with Ring Strain, Unconventional Chemistry of 4-membered Heterocycles.」

下記の要領で学内講演会が開催されます。

演 題 Playing with Ring Strain, Unconventional Chemistry of 4-membered Heterocycles.
講 師 Tibor Sóos
所属・資格 Research Centre for Natural Sciences・Head of Organocatalysis Research Group
日 時 2024年3月8日(金) 16:20-18:00
場 所 西早稲田キャンパス 63号館2階05会議室(原富太郎記念会議室)
参加方法 入場無料、直接会場へお越しください。
対 象 学部生・大学院生、教職員、学外者、一般の方
主 催 先進理工学部 応用化学科
問合せ先 早稲田大学 理工センター 総務課
TEL:03-5286-3000

参考:https://www.waseda.jp/fsci/news/2024/01/31/29308/

学内講演会のお知らせ
「Design and Preparation of Eco-compatible Catalysts for Organic Chemistry」

下記の要領で学内講演会が開催されます。

演 題 Design and Preparation of Eco-compatible Catalysts for Organic Chemistry
講 師 Armelle Ouali
所属・資格 CNRS Research director,Institute Charles Gerhardt Montpellier,University of Montpellier
日 時 2024年2月7日(水) 16:00-17:40
場 所 西早稲田キャンパス 62号館大会議室
参加方法 入場無料、直接会場へお越しください。
対 象 学部生・大学院生、教職員、学外者、一般の方
主 催 早稲田大学先進理工学部 応用化学科
問合せ先 早稲田大学 理工センター 総務課
TEL:03-5286-3000

参考:https://www.waseda.jp/fsci/news/2024/01/23/29215/

2023年度学生工場・施設見学報告(2023年9月15日開催)

1.見学趣旨
大学側の教育行事として、応用化学科の学部1、2年生を対象に、工場・施設見学を催行し、企業の製造、生産管理、研究開発等の実態を学び、今後の勉学への動機付をしてもらうことを目的とします。開催時期は夏休み中の後半の平日とし、西早稲田キャンパスから日帰りで往復可能な地区の企業事業所・工場・研究所を対象とします。2019年は川崎(エリーパワー株式会社)・足柄(テルモ株式会社)地区でしたが、コロナ禍で3年間リアル開催を休止し、2021年のリモート見学会(DNP)を経て、今年は新型コロナ感染症が5類に移行されたことから再開し、川崎(株式会社レゾナック)・綾瀬(東ソー株式会社)地区を選定しました。本企画の主管は教室でありますが、交流委員が支援にあたり、見学は教員が引率、交流委員は同伴いたします。

2.開催日時

・9月15日(金)

07:45 西早稲田、理工キャンパス63号館ロームスクエア前集合

08:00 バスに乗車・出発

19:15 理工キャンパス帰着・解散(バス内でアンケートフォームに入力。交通渋滞により予定より遅れて帰着)

3.参加者

・応用化学科 B2学生25名、B1学生13名、合計38名、引率・同伴者4名、合計42名
(バスの最大定員は正席49、補助席7、合計56名)

・引率教員 下記担任教員及び指導教員が引率
B2副担任 野田優教授
B1主担任 小堀深専任講師 計2名

・同伴担当交流委員 関谷紘一(新18回)、辻浦久子(新36回)、以上2名

(工場見学にあたっての注意事項)

1.服装:長袖、長ズボン(スラックスやパンツスーツ)の着用(Gパン、スカート不可)など歩きやすい服装。

靴:滑りにくい靴着用(ヒール、サンダル、パンプスは不可)

2.研究施設・工場内でのカメラ・ビデオ撮影禁止、携帯電話の使用禁止。
(見学時は、貴重品・筆記用具以外は、原則、バスに置いていく)

3.見学時は、研究施設設備、プラントエリア・計器室内の機器、計器類等には手を触れないこと。

4.場内は見学先指定の保護具着用。見学時は社員の指示に従い、列を乱さず移動。

4.見学先 (川崎・綾瀬地区)

AM 株式会社レゾナック 川崎事業所(川崎区扇町)(担当・関谷委員)

・住所 〒210-0867 神奈川県川崎市川崎区扇町5-1  電話: 044-322-6813

・事業内容: 無機工業薬品、産業ガス製品、AN・有機工業製品、VC製品、グリシン、クロルプレンゴム、塩素化ポリエチレン製品、半導体様エッチング・クリーニングガス製品、ショウデックス製品、VGCF、及びプラスチック廃棄物のケミカルリサイクルによるアンモニアの製造(KPRプラント)、他、(太字が見学対象プラント)

PM 東ソー株式会社 東京研究センター (綾瀬)(担当・辻浦委員)

・住所 〒252-1123 神奈川県綾瀬市早川2473-1 電話: 0467-77-2211

・事業内容:

① ライフサイエンス(LS)研究所
新たな検査技術や医薬精製用分離技術など健康・医療分野の新材料・技術の創出

② アドバンストマテリアル(AM)研究所
有機・無機融合技術、MI技術をベースとした電子材料及びエネルギー関連の先端材料の研究開発

③ バイオサイエンス(BS)事業部開発部門
計測・診断事業の製品開発及び顧客サポート

(太字が見学対象施設) 

5.見学スケジュール

09:30株式会社レゾナック 川崎事業所(川崎区扇町)到着

09:40〜10:00見学オリエンテーション(スケジュール/会社説明/工程説明)

10:00〜11:15事業所見学
数班に分かれて、KPRプラント(前工程・破砕設備、後工程・ガス化設備)見学
KPRプラント・ガス化設備前で集合写真撮影。

KPRプラント・ガス化設備前で集合写真撮影

11:15〜11:45早稲田応化OB・OGのご挨拶と業務説明、質疑応答

川本 健様 (2010年入社)
西出研究室(高分子化学研究室)
高分子研究所 機能分子化学研究部 クロスファンクショナルグループ川崎チーム

戸田 亜水香様 (2012年入社)
黒田研究室(無機合成化学研究室)
高分子研究所 機能共創化学研究部分 離精製機材グループ

11:45〜12:20昼食(教室形式で着席、弁当による食事)

12:30バスに乗車、東ソー・東京研究所(綾瀬)へ向け出発

14:20~16:20オリエンテーション(企業及び東研紹介、見学スケジュール、注意事項等)

・4班に班分け:1A,1B,2A,2B 4班に分かれて見学と座談会を実施(各班10~11人)
引率教員、同伴交流委員4名も4班に分かれて同行

・全員で記念撮影

東研事務所で集合写真撮影

<座談会に参加いただけた応化OB>

佐々木 勇輔様 (2018年入社)
西出・小柳津・須賀研究室(高分子化学研究室)
バイオサイエンス事業部 第二開発部 臨床液クロG

菅井 啓介様 (2020年入社)
小柳津・須賀研究室(高分子化学研究室)
アドバンストマテリアル研究所 機能複合材G

・見学先 AM研 無機電子材料G
LS研 バイオプロセスG
BS事業部 CSセンター
BS事業部 クロマト分離ゲルの製造工程

16:30東研事務所で集合写真撮影後バスに乗車・出発

6.見学後の学生アンケート結果(自由記述)を含む見学後記

6-1株式会社レゾナック 川崎事業所(川崎区扇町)

結果は総じて好評で、学生は廃プラのケミカルリサイクルの意義を理解出来、その現場を直接確認出来たことに満足していました。廃プラスチックのケミカルリサイクルの仕組み、前工程で原料廃棄プラスチックを金属の分離以外は基本的に混載の状態で破砕/溶融成形して、後工程の還元ガス化工程で水素回収してアンモニアの原料とし、同時に回収される炭酸ガスはコカコーラの原料として消費されるとの説明に、いたく感激した感想を述べており、ケミカルリサイクルの実態が分かり、今後環境対策について興味を持って学べる自信が出来たとのコメントが多くありました。
また、川本先輩、戸田先輩と忌憚なく話し合え、有意義な話を聞けたことに満足していた様子でした。今後の勉学を進める上で大変参考になったことと思います。質疑応答の時間がもう少し欲しかったとのコメントがかなりありましたたが、これはスケジュールの都合で仕方なかったと思います。このほか、昼食の弁当が好評で美味しかったとのコメントが多く、好評でした。
今回の見学を調整頂いた総務G鈴木様、KPRの安部様、OGの戸田様、OBの川本様はじめ、関係された皆様に感謝申しあげます。

6-2 東ソー株式会社 東京研究センター (綾瀬)
B1、B2学生なので、分析化学実験等で使用している器具や種々の検査機と同様な装置が並んでおり、実際に企業で使用されている実態が見えて、親近感と今後の勉学のモチベーションが上がったとの感想や、4班に分かれて見学・懇談出来たので、返って見やすく・分かりやすく、質疑応答もしやすかったとの感想、また、OBとの懇談時間も比較的長く取れたので、公私にわたる質問が出来、丁寧に答えて貰ったので良かったとの感想が多く、好評でした。
さらに、バイオケミストリーの発酵法で創られる酵素や蛋白質等のジャーファーメンターで創られる現場、精製工程で使われるクロマトゲル分離装置の現場を見て、授業では未習のバイオ製品の開発状況が見学でき、今後のバイオケミカル勉学のモチベーションが上がったとの回答もありました。このほか、成分分析技術で多用されている液体クロマトグラフィーゲル・装置開発・使用実態の現場を見学出来、この装置が実際の種々製品評価分析に重要な位置を占めていることが理解できたという感想も多く寄せられました。
見学の際、各現場で親身に懇切ご丁寧にご説明頂いた関係者の皆様に感謝申しあげます。
また、本見学でご対応・ご協力頂いた原様、桐谷様、佐々木様、菅井様に感謝申しあげます。
短い時間の中で充実した見学会、懇談会を行っていただき、本当に有り難うございました。

7. 見学後の学生アンケート結果 (円グラフ) より抜粋

以上

文責 応用化学会交流委員 関谷 紘一

第44回早桜会懇話会(報告)

第44回早桜会懇話会を2023年12月23日(土)中央電気倶楽部にて開催しました。
今回は関西支部役員である古田武史様(新61,カネカ)に講師をして頂きました。古田様は西出・小柳津研で修士号を取得した後、カネカに就職されて研究開発の道を歩まれてきました。会社の概要をご説明して頂いた後、ご自身のカネカでの研究内容の一部をお話しして頂きました。特にJAXAに駐在して’高耐熱ポリイミド複合材料の研究開発’をしていた時のご経験を詳しく話して頂きました。

基本となるのは炭素繊維強化樹脂(CFRP)です。現在航空機にもCFRPが使用されていますがエンジン内部は金属が中心です。全体の軽量化を図ってエンジンの内部にもCFRPを使用したい、というのがJAXAとの共同研究の目的でした。耐熱CFRPの研究は1970年代からNASAで行われておりましたが、耐熱性と機械的強度の両立が困難でした。JAXAとカネカの共同研研究により、TriA-Xという熱硬化性ポリイミドが開発されその性能はNASAが開発した樹脂の性能を凌駕する物でした。

航空機のエンジンに求められる性能として、高温での機械特性、耐久性、熱サイクル耐性があります。TriA-XのCFRPは300℃でも室温での強度の60%を維持しており、3000hの耐久性試験においては、270℃の大気中では酸化劣化により強度が50%に低下したものの、240℃においては目立った劣化および強度低下は観察されませんでした。航空機に求められる信頼性の観点から実用化はまだですが、初期のデータとしては有用な物が得られたとのことでした。

講演後は質疑応答も活発に行われました。JAXAは機械・材料工学系の出身者がほとんどであり、その中で応用化学出身者が意思疎通を取っていくのに大変苦労したという話は特に印象に残りました。今後益々、分野横断型の研究開発は増えていくと思いますのでそういった部分も今後改善していく必要があると改めて感じました。暗いニュースや将来の不安を煽るようなニュースに目が行きがちですが、こういった日本発の技術で世の中に貢献していくのが我々理工系出身者の責務だということを再認識でき、私自身にとっても他の参加者の方にとっても大変有意義な講演だったと思います。講師を快く引き受けてくださった古田様に改めてお礼を申し上げます。

(文責:三品)
【出席者(13名):敬称略】
井上征四郎(新12),田中航次(新17),加藤文義(新20), 篠崎匡巳(新30), 斎藤幸一(新33),和田昭英(新34), 古川 直樹(新36), 高田隆裕(新37), 髙島 圭介(新48), 陳鴻(新59),三品建吾(新59), 柴田俊(新59) ,古田武史(新61)