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早稲田応用化学会 第38回交流会講演会―橋本副会長のご挨拶

2022年9月10日(土)15:00~17:10 (Zoomによるリモート開催)

橋本副会長のご挨拶
宍戸さん、望月さん、本日はお忙しいところ貴重なお話を伺わせて頂き、有難うございました。とても興味深く拝聴致しました。お話し全体で感じたのは、皆さん一人ひとりがカーボンニュートラルって本当に必要だなと認識することが大事で、それが色々な活動のコンセンサスを生むと思います。カーボンニュートラルとか温暖化というと、80年で一度位上がる危機ですので、自分の生きている間には関係無いと思う人が結構いるので、それは実は大きな問題であることを我々が理解する必要があります。そのためにどうしたら良いか、ということを考えながらお聞きました。
カーボンニュートラルの活動のためには、その活動をした方が企業にとっても個人にとっても有利であるという仕組みを作ることが大事です。それを日本でどのように出来るのか、ということを考えるのも一つの課題と感じました。望月さんの発表の最後の方に、色々な小さな取り組みが多く示されました。これは実は個々の活動の効果というよりも、一人ひとりがきちんと意識付けして活動する出発点になる、という意味で非常に重要なインプットだったと思いました。また、全体的な意識付けを上げるのと同時に、企業にしても個人にしてもそういう活動をした方が自分にとって有利になるという認識をどうやって作るか、ということを考えるのも大事だと思います。
以上のようなことを考えながらお二人のお話を聞かせて頂きました。非常に貴重な時間となりました。有難うございました。

早稲田応用化学会 第38回交流会講演会―質疑応答の概要

2022年9月10日(土)15:00~17:10 (Zoomによるリモート開催)

質疑応答の概要
Q1. (参加者) 私は、今住んでいる市の環境政策の提言をする会に参加しています。市町村がイニシアティブを持って政策を進めていけるような切り口とかを教えて頂けないでしょうか。
A1.(宍戸氏)地域の枠組みとか仕組み作りがメインになると思われます。リサイクルとか再エネといった、住民の方々が気軽に参加出来るような仕組み作りをどのように行うか、ということが1つの考え方になると思います。ゴミ問題も対象になるでしょう。環境意識調査に関しての望月さんのお話しの中で、エコ電力を買う人の割合が半数を超えていましたが、環境に優しいことをすることが良いことであるという市民意識が芽生えていると思われます。このような観点もあるといいのではないでしょうか。
A1.(望月氏)ドイツでは原発を保有する電力会社の電力料金よりも、再エネオンリーの会社の料金の方が安いです。ドイツ国民は安い方を選びます。発電電力の44%は再エネによるもので、豊富な電力となっています。
Q2. (参加者) ドイツの原子力の見直しに関し、政権とか市民の方々の捉え方はどうなんでしょうか。もう一つは風力に関してですが、環境破壊の観点から反対の動きはないのでしょうか。
A2.(望月氏)ウクライナ侵攻によるエネルギー不足に対応して、2つの原発は来年の4月まで稼働可能な状態に保ちますが、CDU(キリスト教民主同盟、保守系)は4月に停止どころか、脱原発を止めることを国会で頻繁に述べています。しかし、ドイツ国民にはこの考えは受け入れられていないと思います。脱原発の方針は不変と見ています。風力に関してですが、風車を設置する場合に住居との最小距離を設ける規則があります。これを満たせば住民は設置に反対出来ず、田舎に行くと風車が林立している光景が多く見られます。
A2.(宍戸氏)日本では山岳地帯が多く、風力が利用されていますが、バードストライクとか風切り音とか種々問題があるので、洋上風力に対して補助金が出される状況にあります。北欧では、少し離れた所に陸地を置いて風車を回すということが行われており、商社とプロジェクトを組んで実施しているのが日本の状況です。

早稲田応用化学会 第38回交流会講演会―宍戸圭介氏講演の概要

2022年9月10日(土)15:00~17:10 (Zoomによるリモート開催)

【講演第一部】
宍戸圭介氏 『サステナビリティとは何か』 ~ 「日本のカーボンニュートラル」

講演に先立ち、演題及び副題に示された用語に対する理解度チェックのため、Zoom上でのアンケート調査が行われました。「聞いたことはある」人、及び「説明できる」人に大別されました。

本講演の要約
1.サステナビリティに関するトピックは、グローバルアジェンダとして重要性が増している。
2.日本においてもサステナビリティ、特に気候変動分野でのコミットメントが高まっており、産官学が協働してカーボンニュートラルを目指すことが求められる。
3.カーボンニュートラル達成のためには種々のアプローチが必要であり、応用化学会の皆様の知見や経験が大いに生かされることが期待できる。

講演は次のテーマに従って順に行われました。
①サステナビリティ入門
 ・サステナビリティとは?(SDGs, ESG, CSR/CSV等の用語解説)
 ・サステナビリティの潮流
②気候変動問題、カーボンニュートラルについて
 ・気候変動がなぜ問題になっているのか?
 ・カーボンニュートラルが求められる背景
③日本におけるカーボンニュートラルに向けた取り組みの現状
 ・国の動き
 ・産業界/企業の取り組み
④私がコンサルタントとして関与しているプロジェクト例
 ・【企業様支援】ネットゼロのロードマップ作成支援、情報開示支援
 ・【産官学連携】カーボンニュートラル技術の社会実装に向けた取り組み

以下、各テーマについての説明の中で、主要と思われるものをピックアップしてみました。
①サステナビリティ入門
・サステナビリティとは持続可能な社会、すなわち「将来の世代の欲求を満たしつつ、現在の世代の欲求も満足させる」(国連)ことであり、これを達成するためのアプローチがSDGs, ESG, CSR/CSV等と関連付けられます。
・SDGs(Sustainable Development Goals)とは国連が地球規模で取り組むべき課題を17個の目標として定義したものです。
・ESGは環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の観点で、被投資企業の長期的な評価を行う基準です。
・企業の社会貢献活動が中心となっていたCSR(Corporate Social Responsibility)から、経営モデル自体の変化を目指したCSV(Creating Shared Value)が着目されつつあります。
②気候変動問題、カーボンニュートラルについて
・サステナビリティ関連リスクとして、「気候変動の緩和・適応の失敗」が「発生の可能性」トップ10の内のNo.2、「影響の大きさ」トップ10の内のNo.1に挙げられています。(世界経済フォーラム “Global Risks Report 2020”)
・世界平均気温が産業化以前から約1.0℃上昇しており、このままのペースだと2040年前後には1.5℃に達し、気候変動による影響が顕在化するリスクが高まります。このリスクを回避するため、日本を含む各主要国は経済成長を目指しながら、カーボンニュートラルを達成する目標を掲げています。
③日本におけるカーボンニュートラルに向けた取り組みの現状
・2050年カーボンニュートラル実現のための施策として「グリーン成長戦略」を策定し、その戦略として14分野のロードマップを検討中です。
・グリーン成長戦略を達成するために、開発・導入フェーズの工程表を作成し、企業に対して5つの手段(税、予算、規格・標準化、規制改革、民間の資金誘導)から政策支援を行っています。
・企業の脱炭素目標も1.5~2℃に沿ったレベル、もしくはそれ以上が求められつつあります。
④コンサルタントとして関与しているプロジェクト例
 【企業様】脱炭素に向けたロードマップ作成、仕組・開示内容の確立支援
 ・各企業様の脱炭素化に向け、①目標設定②ロードマップ策定③仕組・開示内容の確立といった観点で助言を実施しています。
 ・ロードマップ策定に関しては、2050年ネットゼロまでのパスについてシミュレーションを実施します。2050年までのカーボンニュートラル達成に向けた具体的な施策の積上をサポートします。
 ・仕組・開示内容の確立支援に関し、TCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosures、気候関連財務情報開示タスクフォース)は企業のガバナンスとリスクマネジメントの高度化、開示を求めるイニシアティブです。
 ・気候変動関連のガバナンス整備、リスク・機会の特定、シナリオ分析等が求められています。このシナリオ分析とは、将来の曖昧さ・不確実性を排除した経営戦略の策定メソッドのことです。
 【産官学連携】DTSTによるカーボンニュートラル技術の社会実装に向けた取り組み
 ・DTST(Deloitte Tohmatsu Science and Technology)にはデロイトトーマツグループ1万5千人から集まった、研究者・技術者など理系出身のハイブリッドなビジネスプロフェッショナルが約250人所属し、研究の優位性を理解した上でビジネスに落とし込む、科学技術とビジネスの橋渡しを実施しています。
 ・技術リストの作成により、今後の成長がわかりにくいカーボンニュートラルビジネスの道筋を明確にしたいと考えています。
 ・2022年6月10日に技術リストの第三弾を公開しました。有望技術を、CO2削減ポテンシャル、投資対効果の観点で比較しています。
 ・技術リストを一つのハブとして関連プレーヤーを巻き込み、カーボンニュートラル技術の社会実装を企画段階から実装まで一気通貫で取り組んでいきたいと考えています。

 ご清聴、有難う御座いました。

早稲田応用化学会 第38回交流会講演会―西出名誉教授のご挨拶

2022年9月10日(土)15:00~17:10 (Zoomによるリモート開催)

 西出名誉教授のご挨拶
先程放映されましたように、早稲田大学はカーボンニュートラルを宣言致しまして、プログラムコーディネーターとして応用化学科 本間敬之先生が中心的な役割を果たしておられます。先端研究では、先程ビデオに出ておられました関根先生は経産省やJST(科学技術振興機構)の政策委員としてもご活躍ですし、松方先生はGreen Sustainable Chemistry Networkの代表を、また化学工学の野田先生は社会実装の旗振りを務めておられます。東日本屈指の所謂電池ビルは、逢坂先生、門間先生が展開されておりますし、有機電池の国際会議を先達て小柳津先生が主催されました。太陽電池では須賀先生がペロブスカイトのNEDOのプロジェクトを展開されている、等であります。人材育成が大学にとっては大事なわけで、文科省の卓越大学院では、電気・情報生命工学科の林先生がリーダーで、PEPと称していますが(Power Energy Professional)全国13大学の拠点に早稲田大学がなっておりまして、Powerは東京電力と、Energyはエネオスと産学連携しております。例えばキャンパスの中にヨーロッパ仕様とアメリカ仕様と日本の住宅のプレハブがありまして、電圧とか家電だとか、あるいは窓の構造の違いによってどう電力消費が異なってくるのかを学生が実験するようなことも提供されております。総合大学として文理融合が早稲田の強みですので、先程ご説明がありましたカーボンプライスの有村先生は世界標準の日本代表でありますし、例えば社会科学部の赤尾先生は経済学から見た環境問題という演習科目を、理工の学生のために展開されております。キャンパスでは建築学科の田辺先生が省エネビルや住宅の専門でありますし、多くの学生のサークルがボランティアで活動し、まさにカーボンニュートラルでは早稲田が国内の大学では屈指の位置付けになっていると理解しております。謳われておりますSDGs等、社会全体を括るアセスメントを睨みながら、しかも安全安心が保証されている考え方でなければ、立ち位置のない時代になっております。今回のご講演の企画が参照になればと期待しているわけであります。企画されました椎名さんはじめ応用化学会の企画の委員の皆様、また準備して頂いている事務局スタッフの皆様、感謝申し上げます。新制20回西出から挨拶させて頂きました。

2022年度応化会総会挨拶 (2022.5.14 濱)

 本日はハイブリッド開催となりましたが、お忙しい中、多くの方にお集まり頂き、誠にありがとうございました。また平素は応化会活動に対して、格別のご支援を賜り、ありがとうございます。心から感謝申し上げます。
 また学生メンバーも含めて、本日の総会開催準備にご尽力頂いた方々に、感謝申し上げたいと思います。

 さて先ず私の方から、冒頭の挨拶と言うことですが、“応化会活動の現状と課題”と題して、会長就任時に掲げた3つの基本方針毎に、その進捗と課題について、少し話をしたいと思います。

 先ず基本方針①「全世代にとって魅力ある応化会活動への進化」でありますが、これについては、コロナ禍が未だ継続しているにも拘わらず、各委員会、支部、若手の会、学生部会夫々が、リモート環境の充実を武器にして、新たな活動を活性化しています。
 しかしながら、活動が活性化しているが故に、執行部メンバーの負担が拡大しています。今後各活動に分散している課題を、各委員会、支部、若手の会、学生部会の連携により、整理、統合することが必要であり、同時に実働メンバー(特に若手、シニア)の拡充を実現したいと思います。
また会費納付率の向上策や会員名簿、情報発信ルートの充実については、個人情報管理にケアしながら、学内外が連携して課題解決していく必要があります。

 基本方針②「次世代情報基盤の構築」については、次世代の応化会活動活性化の為の情報基盤構想を、基盤委員会、若手の会が中心となり、デザイン中です。先ず広報委員会が中心となり、新情報基盤構築までの過渡的なシステムとして、現在の情報発信システムのアップデイトをしました。また次世代基盤については、構想アイデア、予算規模・資金、スケジュール、推進体制等を早期に明確化した上で、段階的に実現して行きたいと考えています。

 基本方針③「応化会100周年記念事業の準備」ですが、次の100年に向けた応化会の将来像を共有しながら、プロジェクト、各委員会の連携で準備を進めています。来年2023.5.20(土)の記念講演会、祝賀会に向けた詳細準備とアセットの確保、応化会報特集号の準備等、詳細は後程、下村副会長からご報告します。そして100周年記念奨学金基金についても募集中でありますので、皆様の強力なサポートをお願い致します。

 今お話ししましたような応化会活動の現状と課題をご理解頂いた上で、これからご説明します、総会各議案、報告事項について、ご出席の皆様からの忌憚の無いご意見、ご助言を賜りたいと思っておりますので、宜しくお願いします。

 

答辞 大学院修士課程二年 安井 浩太郎

大学院卒業生 答辞 安井 浩太郎君

 本日は、徹底した感染対策の上、最後にこのように一堂に会することができたこと、大変嬉しく思います。このように盛大な式典を運営・開催していただきましたこと、並びに本日ご臨席を賜りました先生方や来賓の皆様に、修了生を代表し、深く御礼申し上げます。
 六年前、大好きな化学を社会に役立てたいという強い思いを持って入学したこともあり、研究室配属後は企業と共同で製品の実用化を目指す、応用寄りの研究テーマを選択しました。しかし、自らが夢に描いていた『化学を社会に役立てる』ということは、実は非常に難しいということを、身をもって体験しました。社会に役立つ製品を作るためには、ただ単に高い性能を実現するだけでなく、個々の作製プロセスが十分に簡易・実用的で、かつ、実用に足る性能を再現良く実現する必要があります。また、社会に役立つ製品を作るためには、広い視野を持つことも重要です。時には数十年・数百年後の未来のために現在開発している技術の環境負荷について考える必要もあります。なかなか思うようにいかず、多くの失敗も経験しましたが、決して教科書では習得できない、貴重で実践的な学びを得ることができました。
 近年、社会の変化は目まぐるしく、特にコロナウイルスの感染拡大によって社会の状況は一変しました。予測不能で、求められるニーズが絶え間なく変化する社会であるからこそ、化学産業においても、迅速に社会のニーズを見極め、より短いスパンで付加価値の高い技術を生み出していくことが求められているのだと思います。
 社会に役立つ技術を生み出すことは簡単ではありませんが、応用化学科で学んだことを胸に、長年にわたって国内外問わず多くの人々から愛されるような技術を実現すべく、研究者・エンジニアとして活躍していきたいと考えています。そして、今まで多くの人々に支えていただいた分、今度は私が助けになれるよう、社会人として人間的にも成長していきたいと考えています。

 最後に、熱心にご指導くださいました先生方、私たちの日々の活動を支えて下さった大学職員の皆様、そして、卒業式の開催にご尽力くださいました皆様にお礼申し上げます。また、この六年間を通して、多くの素晴らしい友人に出会うことができました。頼もしく多くのことを教えていただいた先輩方、苦楽を共にしてきた同期、後輩のみんなには本当に感謝しています。そして、今まで二十四年間、常に温かく見守り、応援してくれた家族に本当に感謝しています。
 今後の早稲田大学及び応用化学科の更なる発展と皆様のご多幸・ご活躍をお祈りいたしまして、答辞とさせていただきます。本日は誠にありがとうございました。

二〇二二年三月二十六日
早稲田大学 先進理工学研究科 応用化学専攻 修士二年
安井 浩太郎   

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答辞 応用化学科四年 関根研 山口 正浩

学部卒業生 答辞 山口 正浩君

 柔らかな日差しが注ぐこの頃、春の訪れを感じる季節となりました。本日は新型コロナウイルス感染拡大に伴う非常事態の中、教職員の皆様並びにご来賓の方々のご臨席を賜り、このような盛大な式典を執り行って頂きましたことを、卒業生を代表いたしまして深く御礼申し上げます。

 思い返せば四年前、私たちはこの応用化学科に期待と不安を胸に入学しました。応用化学科が三大キツい学科のひとつと知った時は少し絶望しましたが、毎週降り注ぐレポートや課題を乗り越えられたのはお互いに助け合った応化の仲間のおかげなのは間違いありません。また、学生実験では当初TLCがうまく打てず一人居残りで実験してそのふがいなさに家で泣いていた僕でしたが、いつの間にか一人前に実験ができるようになったのもご指導してくださったTAの方々のおかげでした。この経験と、共に切磋琢磨した仲間は一生の財産です。しかし、ご存知の通り私たちの大学生活はこの二年で大きく変化しました。三年時の講義だけでなく、実験でさえもオンラインに変わりました。正直はじめのうちは大学に行かなくて良いと喜んでいる自分もいましたが、先生方も気合が入っていたのか想像を絶する量の課題がでて、甘く見ていた自分を後悔しました。それでも、世界の最前線で活躍されている先生方の講義はとても魅力的で化学がどのように世の中の役に立っているかよく知ることができました。

 研究室に配属されてからは怒涛の日々でコロナ禍にも関わらず何不自由なく研究活動をすることができました。また、学部生にも関わらず学会での発表や日本最大級の測定施設への出張など貴重な経験をたくさんさせていただきました。これも先生方や先輩方の多大なるご指導と御気遣いのおかげです。私たちはこのような恵まれた環境で自由に学ぶことができ、とても幸運でした。しかし、それを社会に還元する責任も同時に負っています。年単位で激しく変化する現在の社会では問題も山積しています。

ここにいる一人一人が応用化学科で学んだことを活かして2050年、ひいては2100年の人類のためにそれぞれの分野で常識を打ち破り、問題解決に貢献できるよう日々精進していく所存です。

 最後になりましたが、御指導、御助言を賜りました先生方、様々な面でお世話になりました事務所、ならびに応用化学会の方々、いつも支えてくださった先輩方、同輩達、そして私達の成長を温かく見守ってくれた家族に重ねて心よりお礼を申し上げます。

二〇二二年三月二十六日     
早稲田大学 先進理工学部 応用化学科
卒業生代表 山口 正浩        

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送辞 応用化学科三年 菅原研 髙田 こはる

送辞 在校生代表 高田 こはるさん

中庭の桜の花が咲き始め、ここ理工キャンパスにも春の訪れが感じられるようになりました。このような良き日に早稲田大学を卒業された皆様、並びに大学院を修了された皆様に、在校生一同、心よりお祝い申し上げます。
今、先輩方の心には何が思い浮かんでいるのでしょうか。レポートや課題に進われた日々、研究室で研究に没頭した日々など、勉学に忙殺されたときもあれば、サークルや委員会活動、アルバイトに動しまれた日々、友人と遊ばれた日々など大学生活を謳歌されたときもあったのではないでしょうか。お一人お一人異なるとは思いますが、何気なく過ごされた日常が皆様のかけがえのない時間であったことと思います。
 思い返してみれば、先輩方にはいつもお世話になっておりました。一年生のとき、新入生歓迎会やオリエンテーションで先輩方に優しくしていただいたことで、大学生活への不安が解消されました。また、專門実験ではTAとして実験を丁寧に教えてくださるだけでなく、質問に的確に答えてくださり、その姿に畏敬の念を抱きました。さらに、サークルや委員会活動では私たち後輩の気持ちに寄り添って、一堵に全力で活動してくださいました。強さと優しさに溢れた先輩方の背中を追って過ごしてきた日々を思い出しますと、感謝の念に堪えません。これからは我々在校生が後輩の良き道しるべとなれるよう日々精進致します。
 本日ご卒業される皆様の中には、夢と希望を胸に新しい環境へ旅立たれる方もいらっしゃれば、この忘用化学科にとどまり、より一層研究に励まれる方もいらっしゃると思います。これから皆様が進む道で、忘用化学科で培った創造性や柔軟性を活かして、皆様が力強く前進されると確信おります。
「役立つ化学 役立てる化学」を胸に刻み、挑戦を続け、将来あらゆる場所でご活躍されること御祈りしております。
 最後に、皆様のご健勝とさらなるご多幸を御祈りし、送辞とさせていただきます。本日は誠にご卒業おめでとうございます。

令和四年三月二十六日
在校生代表 

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